• 
• 
• 

　かつては踏ふみ出だせなかった。その名前なまえを背負せおって野球やきゅうをすることに。

　東京とうきょう六ろく大学だいがく春季しゅんきリーグが開催かいさいされる神宮球場じんぐうきゅうじょう。慶大けいだいの試合しあい前まえ、野球やきゅうファンにはなじみ深ふかいアナウンスが流ながれる。

　「4番ばんファースト、清原きよはら君くん」

　身長しんちょう186センチ、体重たいじゅう90キロ。4年ねんの清原きよはら正吾しょうご（しょうご）は屈強くっきょうな体格たいかくが生うみ出だす強つよいスイングを武器ぶきに、今春こんしゅんから主軸しゅじくの座ざをつかんだ。4月13日にちにあった東大とうだいとの開幕かいまく戦せんで初はつ打点だてんを挙あげるなど、2季き連続れんぞくの優勝ゆうしょうを狙ねらうチームを引ひっ張ぱっている。

　父ちちは元もとプロ野球やきゅう選手せんしゅの清原きよはら和博かずひろさん（56）だ。同おなじ右みぎ打うちの強打者きょうだしゃで、ポジションも同おなじ。PL学園がくえん高だかで2度どの全国ぜんこく制覇せいはを果はたし、プロ野球やきゅうの西武せいぶ、巨人きょじん、オリックスで通算つうさん525本塁打ほんるいだを放はなった。

　父ちちについて、正吾しょうごは照てれずに言いう。

　「今いまじゃなんでも話はなせる関係かんけいです。大好だいすきっすよ」

　一家いっかの歴史れきしをたどれば、その…