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　「その体からだで酒さけは毒どくだと思おもわなあかん。飲のんだら本当ほんとうに命いのちにかかわるよ」。5月9日にち、大阪おおさか市し旭あさひ区くにある障害しょうがい者しゃグループホームの事務じむ室しつで、精神せいしん保健ほけん福祉ふくし士しの男性だんせいが、男性だんせい入居にゅうきょ者しゃ（45）に優やさしく声こえを掛かけていた。

　このホームは、NPO法人ほうじん「ぴあらいふ」が運営うんえいしている。男性だんせいはアルコール依存いぞん症しょうで、自律じりつ神経しんけい失調しっちょう症しょうとも診断しんだんされている。作業さぎょう所しょで働はたらいたお金かねなどを酒さけに費ついやし、さらにつけ払ばらいの店みせで飲のむ。半月はんつきほど前まえ、腹部ふくぶの痛いたみが激はげしくなって5日間にちかん入院にゅういん。肝かん機能きのうの数値すうちが極度きょくどに悪化あっかし、命いのちの危険きけんがあった。

　精神せいしん保健ほけん福祉ふくし士しは、大阪おおさか市し淀川よどがわ区くの更生こうせい保護ほご施設しせつ「愛正あいせい会かい」の半はん野田のだ（はんのだ）孝郎たかおさん（73）。元もと大阪おおさか市し職員しょくいんで、最後さいごは西にし区長くちょうを務つとめた。区長くちょうだった2010年ねん7月がつ、区内くないのマンションの一室いっしつで、1歳さいと3歳さいの子こどもが餓死がししているのが見みつかった。当時とうじ23歳さいの母親ははおやが離婚りこん後ごに2人ふたりを育そだてていたが、置おき去ざりにして遊あそびに出でかけていた。全国ぜんこくニュースとして大おおきく取とり上あげられたこの事件じけんが、更生こうせい保護ほごの仕事しごとを志こころざす大おおきな契機けいきになった。

　現場げんばのマンションは大阪おおさか市し中ちゅう…