四面楚歌の首相、憲法改正訴えても拍手ほぼなく、うつむく政権幹部ら
衆院解散や退陣を迫る野党党首に、岸田文雄首相は成果を並べて反論し、今後の政権運営への意欲を示した。しかし、首相を囲む与党席が沸き立つことはなかった。3年ぶりの党首討論は、首相の「四面楚歌(そか)」ぶりが際立つ結果に終わった。
立憲民主党の泉健太代表は自らの持ち時間の終盤、「衆院解散をして、国民に信を問おうじゃないですか」と首相に迫った。首相は即答せず、代わりに持ち出したのが憲法改正だった。
「条文の議論を進めることを約束していただけないか」
首相が、泉氏との討論のなかで立憲側に憲法改正の議論の加速を求めたのは、これで2回目だった。1回目は泉氏による経済政策への質問に答えた後、逆質問のなかで取りあげた。改憲に前向きな5会派だけで条文を国会に提出する動きがあったことに触れ、「明日は憲法審査会、定例日がある」と泉氏に迫った。
支持率の低迷で、地方を中心に党内から公然と退陣論が噴き上がるなか、首相が9月の総裁選での再選にいちるの望みを託すのが改憲手続きの具体的な進展だ。
しかし、身ぶり手ぶりで声を張り上げる首相とは対照的に、後ろに控える閣僚や党幹部らはうつむいたまま。改憲を訴える首相に拍手はほとんど生まれなかった。
改憲に前向きな日本維新の会…
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