小池百合子東京都知事(71)の任期満了に伴う都知事選が20日、告示されました。2期8年の小池都政の評価が争点となる今回の選挙の候補者は、過去最多だった前回2020年の22人を大きく上回りました。告示日の動きをタイムラインで詳報します。
20:00
都選管選挙課長「精いっぱい努力した」
過去最多の56人が立候補し、事前に用意したポスター掲示場の枠(48人分)が足りなくなった異例の事態について、都選管の織田祐輔・選挙課長が20日夜、急きょ記者レクを行った。質問が相次ぎ、説明は1時間以上にわたって続いた。
都選管は「枠不足」を受けて20日昼、当初の枠に貼れなくなった候補者のポスターは、既存の枠の外側に貼ると発表。クリアファイルを利用し、候補者自ら貼ってもらう、とした。
織田課長はこうした異例の状況について、「今日中にすべての候補者のポスターを掲示するため、やむを得ずこうした対応となった」と説明。告示日が近づくにつれて候補予定者が増加するなか、「物理的に増設ができない状況になった」。
対応が遅かったのではないかとの質問には、「今回は異例の状況で、告示日間近の対応になってしまった」「我々としては過去の例も勘案して精いっぱい努力した」と釈明した。
17:00
選挙長が届け出締め切りを宣言
選挙長が立候補届け出の締め切りを宣言。候補者数は56人で確定した。前回2020年の22人を大きく上回り、過去最多を更新した。政治団体「NHKから国民を守る党」が関係団体を含めて24人を擁立するなどしたことから、異例の候補者数となった。都選管は掲示場のポスター枠数(48)を大きく上回る候補者数となったことを受け、急きょ49番目以降の届け出候補にクリアファイルを配布し、掲示場に自ら貼ってもらうよう要請した。
都知事選は7月7日に投開票される。
15:00
都選管がクリアファイルの使い方を説明
ポスター掲示場の枠(48人分)を超える立候補の届け出があったことを受け、都選挙管理委員会は49人目以降の候補者にクリアファイルを支給し、それを使って掲示場にポスターを貼るよう求めた。クリアファイルの使い方について、メディア向けに説明。ファイルを2枚ほど重ねた「土台」にポスターを貼り、雨よけの透明ビニール袋に入れるとした。
クリアファイルを受け取った候補者の1人は取材に、「(掲示場を)増設してほしかったが、仕方ない。いきなりこれ(ファイル)を出されて『このような形で貼ってもらうことになりました。申し訳ございません』と言われました」と話した。
【動画】クリアファイルの上にポスターを貼る方法を説明する選管の担当者=平山亜理撮影 14:30
N国関係者が24人占める
都知事選の立候補届け出人数が56人に達した。このうち2人は、事前に報道陣に立候補表明をしていなかった「飛び込み」の候補者。候補者56人のうち、政治団体「NHKから国民を守る党」の関係者が24人と、半数近くを占めた。
都選管が事前に用意したポスター掲示場の枠は48人分。これを上回る8人は従来の枠に貼ることはできない。都選管は急きょ、増加分の候補者にはクリアファイルを支給し、自ら掲示板に貼ってもらうと発表。ある候補者によると、必要な量を選管から受け取ることになっているといい、この候補者は「クリアホルダー」と書かれたものを250枚を受け取ったという。
12:50
届け出51人に、対応策はクリアファイル
立候補を届け出た人が51人に達した。東京都選挙管理委員会が用意したポスター掲示場の枠は48人分。都選管は20日昼、49人目以降の候補者に対し、選管が支給するクリアファイルを使って現在の掲示場にポスターを掲示するように求める対応策を発表した。
都知事選では19日までに54人が事前審査を終えている。
11:10
蓮舫氏「徹底して若い人を支援」
元立憲民主党参院議員の蓮舫氏(56)は、JR中野駅前で第一声。届け出の手続きに時間がかかり、予定よりも30分以上遅れての開始となった。
蓮舫氏は選挙カーから、「徹底して若い人を支援する。何かをあきらめるような社会にしてはいけない」「東京は家賃も光熱費も高い。そこに今の物価高。政治は何をしてくれているのか。私がリーダーとなって東京都の皆さん、あなたのために東京を変えたい」などと訴えた。聴衆からは拍手と歓声が上がった。
会場には立憲民主党の長妻昭政調会長、枝野幸男前代表、辻元清美代表代行が駆けつけた。枝野氏は「一票一票の積み重ねがなければ、巨大な現職の壁は打ち破れない。あなたの一票が都政を変える」と、支持を呼びかけた。
11:10
田母神俊雄氏「日本を取り戻す、東京から始めたい」
元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)は午前11時10分すぎ、中央区の築地場外市場前で第一声を上げた。「日本を取り戻すことを、この東京から始めたい。東京を安全で豊かな暮らしができる街にしたい」と訴えた。
具体策として、日本人が自信と誇りをもてる教育を行うことや、AI(人工知能)を使って都民の意見を聞くこと、都民税の減税などを挙げた。
都知事選への出馬は2014年以来、2度目。今回、自民党が独自候補擁立を見送ったことから、「普通の保守系の都民が投票する人がいないと判断した」と立候補を決めた。第一声には、参政党代表の神谷宗幣参院議員が応援に駆けつけ、「強い東京を取り戻すのは田母神さんしかいない」と述べた。
田母神氏は午後0時半ごろに防衛省前で、午後6時ごろに銀座で、街頭演説する予定。
11:05
安野貴博氏「政局ではなく政策、その先の未来を描く」
AI(人工知能)のエンジニアでSF作家でもある安野貴博氏(33)は、東京都渋谷区のJR渋谷駅近くで第一声。技術を活用して暮らしや経済、政治をより良くしたいと話し、「政局ではなく政策を、さらにその先の未来を描きたい」と訴えた。
自動運転技術の導入を例に挙げ、「私たちの豊かな暮らしは、どれだけテクノロジーを活用できるかに懸かってくる」と呼びかけた。
安野氏は、公約として「高速な民意反映」も掲げる。AIを活用して都民の意見を素早く集約し、把握する仕組みをつくる、とアピールする。選挙戦に備え、ネット上のコメントなどをAIに解析させて要旨を把握し、公約づくりに生かしてきたという。
11:00
清水国明氏「災害対策を第一に戦う」
「都民の皆さんの命を救うための災害対策を第一に戦っていきたい」
タレントの清水国明氏(73)は午前11時ごろ、御茶ノ水駅前で第一声を上げた。阪神淡路大震災から能登半島地震まで、「ほとんど全ての災害でボランティアをさせていただいた」。その中で、発災後に向けた備えが不十分だと感じたという。
また、民放番組「噂の!東京マガジン」に長年出演し、都内のさまざまな問題を取材してきた実績もアピール。「気持ちは都民サイド。皆さんの不都合、ご不満、ご不便を解決できるような場所に立ちたい」と述べた。
演説には弟子でタレントの清水アキラさんが駆けつけた。午前8時過ぎから駅前で待機していたが、都庁での手続きが長引いてやきもきする場面も。アキラさんの弟子の女性が歌を歌うなどしながら、手続きの完了を待った。
11:00
N国の立花孝志代表が届け出会場に
政治団体「NHKから国民を守る党(N国)」の立花孝志党首は、同党が関係する候補者らとともに届け出会場を訪れた。N国や関係政治団体は計24人を擁立することを決めている。立花氏は取材に「思いの外手続きはうまくいっている」と話した。
大量に擁立した候補者は公設の掲示場にポスターを貼らず、N国に寄付をした人がポスターを自由に貼れるように「販売」する「掲示場ジャック」を計画している。立花氏は「ポスターはきれいにL字形に貼れそうだ」と話した。
10:55
蓮舫氏の陣営、23番目に届け出
元立憲民主党代表代行の蓮舫氏は23番目に届け出た。スタッフの男性は「選管の届け出作業に時間がかかりすぎている。(候補者同士の)公平性が保たれていない」と不満を漏らした。
別の男性スタッフによると、これまでの選挙では経験がないほど、届け出の手続きに時間がかかったという。蓮舫氏陣営は午前10時半から中野区で第一声を予定していたが、届け出が進まず遅れていた。スタッフは選管から受け取った書類などを持ち、急いで第一声の会場へ向かった。
22番目に届け出た元航空幕僚長の田母神俊雄氏のスタッフも、届け出を終えて急いでタクシーで第一声の会場へ向かったという。別のスタッフは取材に「現場はパニックになっているのでは」と不安そうに話した。
10:50
つばさの党の黒川敦彦氏も届け出
政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦氏は、20番目に届け出を済ませた。黒川氏は公職選挙法違反(選挙の自由妨害)容疑で逮捕されたため、陣営関係者が届け出た。
取材に対し、陣営の男性は「本人が不在のため、スタッフが街頭演説を行う」と話した。4月の衆院東京15区補選で問題となった他陣営の演説を妨害するなどの行為については、「しません。色々あったので」と語った。
10:45
石丸伸二氏「より良い東京、より良い日本のため」
「この日が来ました。東京都知事選挙が今日から始まります」「17日間よろしくお願いします」
元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)は午前10時45分ごろ、市ケ谷駅近くの事務所前で第一声をあげた。「優しさが政治から感じられなくなってしまった。より良い政治、より良い東京、より良い日本のために私たちが動いていきましょう」などと訴えた。
大手銀行員を経て、2020年に安芸高田市長に当選。「経済アナリストとして蓄えた理論」を市政で実践してきたとした上で、「首都東京のかじ取りにあたりたい」と話す。19日にあった立候補予定者4人による共同記者会見では、開口一番、「政治屋の一掃」と述べた。「政治に対して諦めていたみなさん、今がチャンスです。東京の政治が変われば日本の政治が変わる」と呼びかけた。
市長在任中の議会での応酬や定例会見の動画がネット上で多くの視聴者を集めた。陣営によると、日本全国から2千人以上のボランティアの応募があるという。
10:45
立候補届け出者数、過去最多の22人を上回る
東京都知事選の立候補届け出者数が23人となり、前回2020年選挙の22人を上回り、過去最多を更新した。
主な届け出順は、現職の小池百合子氏が5番目、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が7番目、AIエンジニアの安野貴博氏が13番目、タレントの清水国明氏が14番目、元航空幕僚長の田母神俊雄氏が22番目、元立憲民主党代表代行の蓮舫氏が23番目。
届け出の受け付けはまだ続いており、さらに候補者数は増える見込み。
10:30
公明山口代表、小池氏を「自主的に支援」
公明党の山口那津男代表は、党本部の会合で、現職の小池百合子知事について「推薦の依頼はありませんでしたが、自主的に支援をするという意思決定を明確にした」と述べた。
また、「今日、『公明党の皆さんの支援にも感謝を致します。最後までしっかり頑張り抜きます』。そういう趣旨のお電話をいただいた」と、小池氏から連絡が来たことも明かした。
小池氏と緊密な関係にある公明は、都議団が小池氏の立候補表明前に、出馬を要請していた。
10:30
小池百合子氏が出発式、街頭演説の予定なし
現職の小池百合子氏(71)が新宿区の選挙事務所で出発式を開き、集まった支援者らを前に「いま立ち止まる、立ちすくむ余裕はない。東京は常にもっともっと良くならないといけない」と意気込みを語った。公務に取り組みながらの選挙戦になり、この日も街頭演説は予定していない。
イメージカラーの緑色のジャケット姿の小池氏は、新型コロナウイルス対応や、所得制限をなくした子育て施策の実施といった2期8年の実績を振り返った。その上で、3期目の目標として、「世界で1番の都市東京を確立していく。キーワードは首都防衛。都民の命、暮らしを守り、経済は発展させていく」と強調した。
小池氏は無所属で立候補し、政党への推薦は求めなかった。出発式では、小池氏が特別顧問を務める都民ファーストの会の都議らがスタッフとして動いていたが、自主的な支援をする自民、公明両党の国会議員や都議会会派幹部らの姿はなかった。
10:25
蓮舫氏、立候補の届け出完了せず演説開始に遅れ
JR中野駅前(東京都中野区)で午前10時半に第一声を予定していた前参院議員の蓮舫氏(56)=立憲民主党を離党=は、立候補の届け出が完了せず、演説を始められない事態になっている。
広場にはすでに聴衆が集まってきており、陣営関係者が「午前11時すぎくらいになる。そのままお待ちください」とアナウンスした。
公職選挙法では、届け出前に支持を訴える選挙活動は「事前運動になる」として禁じている。そのため、蓮舫氏陣営は、選挙カーに貼られている顔写真や名前にはカバーがつけられたままで、のぼり旗なども掲げることができていない。
10:00
小池氏5番目、石丸氏7番目、安野氏13番目
東京都知事選の立候補届け出は、午前10時時点で13陣営が済ませた。現職の小池百合子氏は5番目、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が7番目、AIエンジニアの安野貴博氏が13番目だった。
午前8時半までに23陣営が仮受け付けに訪れ、届け出順を決めるくじ引きをした。午前8時半を過ぎると、仮受け付けした陣営から届け出順が決まる。
08:30
立候補予定者によるくじ引きへ
都知事選の選挙長が都知事選の開始を宣言した。この後、午前8時半までに仮受け付けを済ませた立候補予定者によるくじ引きがあり、届け出順をいったん決める。
午前8時半時点で23陣営が受け付けを済ませた。小池百合子氏、田母神俊雄氏、清水国明氏、蓮舫氏、安野貴博氏、石丸伸二氏は受け付けを済ませている。
届け出の受け付けはその後も午後5時まで続く。
08:00
仮受け付けに15陣営、控室周辺に警備員配置
東京都知事選の立候補届け出の仮受付が、午前7時半から都庁第2本庁舎10階で始まった。8時現在、すでに15陣営が仮受付を済ませた。候補者や陣営関係者がいる控室周辺には警備員が配置され、報道陣からは見えないようになっている。8時半までに受け付けを済ませた候補予定者でくじ引きを行い、届け出順を決める。8時31分以降に訪れた候補予定者については、先着順で届け出順が決まる。都選管によると、すでに54人が事前審査を終えており、候補者数は前回2020年都知事選の22人を超え過去最多となる見通しだ。