パリで杏さんがランウェーに登場 セブチのバーノンさんもケンゾーに
ファッション
パリ=松沢奈々子 フランス・パリで開かれているパリ・メンズファッションウィーク(パリ・メンズコレクション)は20日、3日目を迎えた。
オム・プリッセ・イッセイミヤケのテーマは「風」。空気をはらんだシルエットは躍動的で、透け感のある素材は軽やかだ。ミントグリーンを始めとする明るい色使いは開放的で、曇り空をはねのけるかのように伸びやかだった。
ヨウジヤマモトでは、俳優の杏さんがモデルとしてランウェーに登場。新作は、定番の黒を基調としたセットアップや、白地に花柄をあしらった華やかなシャツ。アシンメトリーなシルエットも目を引いた。
壮大なショーで魅了したのはリック・オウエンス。スモークがたかれ、ベートーベンの交響曲第7番が壮大に響くなか、様々な「白」をまとった200人超のモデルが歩く。その光景は、巡礼のようだった。肩が張り出したシルエットは力強く、流れるような裾はエレガントで、二面性を持ち合わせたブランドらしさ全開。来場したモデルの秋元梢さんとダンサーの菅原小春さんはショー後、「感動して泣いてしまった」「本当に素晴らしかった」とそろって話した。
前日の19日には、アンダーカバーやケンゾーがショーを開いた。アンダーカバーは2020年1月以来のメンズコレクション参加。ゆったりと着心地の良さそうなシルエットはフェミニンな印象もある。「ウィメンズ寄りのメンズをつくりたかった」とデザイナーの高橋盾。イメージしたのは「自分なりにリミックスした新しい民族」で、民族も性別もボーダーレスに、という思いを込めたという。高橋は「(世界では)色々な対立が起きているが、自分の世界ではなくしたい。ファッションはそれができる」と語った。
ケンゾーは男女混合で新作を披露。緑や黄色の明るい色調は折り紙から着想を得たという。プリントにはエッフェル塔や竹林のデザインをあしらい、日仏文化の融合をエレガントにみせた。
会場には、SEVENTEENのバーノンさんら多くの著名人が駆けつけた。フィナーレではデザイナーのNIGOがモデルたちの後ろを歩き、最前列にいた親交の深いファレル・ウィリアムスと握手を交わす場面もあった。(パリ=松沢奈々子)
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