捜査の経緯を細かく説明…県警トップが異例の主張 県民からは批判も
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西岡矩毅 冨田悦央 前田伸也 仙崎信一 鹿児島県警前生活安全部長による情報漏洩(ろうえい)事件は21日、本田尚志容疑者(60)が国家公務員法違反(守秘義務違反)の罪で起訴され、捜査に一区切りをつけた。事件をめぐっては、本田容疑者が野川明輝本部長を名指しし、県警不祥事の「隠蔽(いんぺい)」を指示したと主張したことで、本部長が何度も説明の場に立ち、捜査の経緯を詳細に明かすという異例づくめの展開が続いた。(西岡矩毅、冨田悦央、前田伸也)
21日午後3時に始まった県警本部の定例会見。冒頭、野川本部長はカメラの前で「県民に多大な不安を与えた」と陳謝し、深々と頭を下げた。
本部長の対応は後手後手にまわった。
前生安部長の本田容疑者を国家公務員法違反容疑で逮捕したと5月31日に発表したのは、西畑知明警務部長だった。最近まで県警最高幹部だった人物の逮捕にもかかわらず、本部長は姿を見せず、コメントを代読させただけだった。
県警では4月に別の情報漏洩事件で曽於署の元巡査長が逮捕されるなど不祥事が相次いでいた。今月5日の県議会で「県民に不安と迷惑をかけ、あらためておわびする」と陳謝したが、その日、前部長が裁判所での勾留理由開示手続きで、枕崎署の盗撮事件をめぐり、本部長の「隠蔽指示」を告発したことで、状況が一変した。
4時間にわたって主張を展開
翌6日夕、急きょ報道陣の取…
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