欧州おうしゅう連合れんごう（EU）の行政ぎょうせいを担になう欧州おうしゅう委員いいん会かいは25日にち、米べいマイクロソフトのオンライン会議かいぎツール「Teams（チームズ）」が他たの同社どうしゃ製品せいひんとセットで販売はんばいされていることについて、EU競争きょうそう法ほう（独占どくせん禁止きんし法ほう）違反いはんにあたるとの暫定ざんてい的てきな見解けんかいを示しめした。

　同社どうしゃはこれまで、文書ぶんしょ作成さくせいソフト「ワード」や表おもて計算けいさんソフト「エクセル」などのアプリケーションをクラウド上じょうで管理かんりする「マイクロソフト365」と、チームズを合あわせて販売はんばいしてきた。

　これについて欧州おうしゅう委いは、セット販売はんばいする手法しゅほうは、市場いちばの公正こうせいな競争きょうそうを害がいする可能かのう性せいがあると指摘してき。同日どうじつ、同社どうしゃに対たいし「異議いぎ告知こくち書しょ」を送付そうふした。

　欧州おうしゅう委いは昨年さくねん7月がつから、競争きょうそう法ほう違反いはんの疑うたがいで調査ちょうさを開始かいし。マイクロソフトも対応たいおう策さくとして、今年ことし4月がつにチームズとマイクロソフト365とのセット販売はんばいを全ぜん世界せかいで取とりやめていた。

　しかしマイクロソフトの他ほかのツールと、競合きょうごうするオンライン会議かいぎツールとの併用へいようができないのは、依然いぜんチームズの優位ゆうい性せいを不当ふとうに高たかめていると判断はんだん。欧州おうしゅう委いは、セット販売はんばいをやめただけでは「懸念けねんに対処たいしょするには不十分ふじゅうぶん」とした。

　マイクロソフトは反論はんろんすることができるが、対応たいおうが不十分ふじゅうぶんだと判断はんだんされた場合ばあいには、世界せかい総そう売上うりあげ高だかの10%を上限じょうげんに制裁せいさい金きんが科かされる可能かのう性せいがある。（ブリュッセル＝牛尾うしお梓あずさ）