「ここがあるから…」登校とうこう居場所いばしょひろがる 支援しえんとどいてほしい

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 登校とうこう小中学生しょうちゅうがくせいが、2023年度ねんどは34まんにんちょうとなり、はじめて30まんにんえた。31にち文部もんぶ科学かがくしょう発表はっぴょうした。前年度ぜんねんどからの増加ぞうかは11ねん連続れんぞく急増きゅうぞうする登校とうこうのための居場所いばしょ近年きんねん、その種類しゅるいかずえている。しかし、課題かだいえない。

 東京とうきょう西部せいぶ小平こだいらたて小平こだいらだいよん中学校ちゅうがっこうには、教室きょうしつごすのが苦手にがて生徒せいとけの「カルガモ教室きょうしつ」がある。10月の平日へいじつ、1ねんと3ねん女子じょし2にん円滑えんかつなコミュニケーション方法ほうほうについてまなんでいた。講師こうしつとめる作業さぎょう療法りょうほう公認こうにん心理しんり稲毛いなげ礼子あやこ(あやこ)さんはピンクのくまぐるみ姿すがたしたしみやすさがねらいだ。「学校がっこうづらい生徒せいとには貴重きちょう場所ばしょ」とう。

 せき勝志かつし校長こうちょうによると、今年度こんねんどじゅうすうにんかよう。ひる下校げこうしたり、おそて6あいだまでいたり、ごしかた様々さまざま校長こうちょう教員きょういん支援しえんいん外部がいぶ講師こうしらが指導しどうにあたる。5ねんまえ同校どうこうもうけて以降いこう学校がっこうまったないったという。せき校長こうちょうは「『ここがなかったら一切いっさい登校とうこうしなかったはず』と感謝かんしゃする卒業生そつぎょうせいもいた」とはなす。

 「カルガモ教室きょうしつ」は、一般いっぱんに「校内こうない教育きょういく支援しえんセンター」とばれるみだ。

 登校とうこう居場所いばしょとしては、従来じゅうらい民間みんかんのフリースクールや、市町村しちょうそん教育きょういく支援しえんセンター(全国ぜんこく1258自治体じちたい)などの学校がっこうがい施設しせつおおかった。ただ、「登校とうこうはできるけど教室きょうしつにはれない」というもいる。ささやかな対応たいおうひとつとして文科ぶんかしょう校内こうないセンターの設置せっちうながしている。公立こうりつ小中学校しょうちゅうがっこうの46.1%にひろがった(7がつ時点じてん)。校内こうないなので、教員きょういんどもとせっしやすい利点りてんがある。

 登校とうこうけに民間みんかん家庭かてい訪問ほうもんサービスもある。

 昨年さくねん5がつから登校とうこうになった東京とうきょう都内とない小学しょうがく2ねん男児だんじは、家庭かてい教師きょうし自宅じたくでブロックやトレーディングカードをたのしみ、ゲームのように計算けいさん問題もんだい時間じかんないくこともはじめ、徐々じょじょ勉強べんきょう時間じかんえた。すこしずつ通学つうがく再開さいかいしたという。

 講師こうしどもとのせっかた研修けんしゅうけている。「家庭かてい教師きょうし先生せんせいとふれあうなかでだんだんそとくようになったのかも」と母親ははおや(47)ははなす。登校とうこうせい家庭かてい教師きょうしサービス「キズキ家学かがく(やがく)」(東京とうきょう)の家庭かてい教師きょうしで、この男児だんじ担当たんとうしたいずみともさん(27)は「きゅう勉強べんきょうしようというと警戒けいかいしてしまう。おたがいのきなことをはない、ときにはききやくてっすることで信頼しんらい関係かんけいきずくようにしている」とはなした。

 文科ぶんかしょう家庭かてい訪問ほうもんひろげるかんがえ。各地かくち教育きょういく支援しえんセンター350カ所かしょ訪問ほうもん支援しえんを、来年度らいねんど予算よさんあん計上けいじょう予定よていだ。

居場所いばしょにつながれない事情じじょう

 それでも、いったん登校とうこうに…

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