(Translated by https://www.hiragana.jp/)
Surface Duoレビュー:これは革命の始まりだ | ギズモード・ジャパン

Surface Duoレビュー:これは革命かくめいはじまりだ

  • 50,879

  • X
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
Surface Duoレビュー:これは革命の始まりだ
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

いままではなにだったんだとおもわせる体験たいけんが、ここに。

Samsung Galaxy Z Fold 2とかHuawei Mate Xsとか、りたたみスマホはもう次世代じせだい突入とつにゅうしてますが、Microsoft(マイクロソフト)も9がつ10日とおかりたたみスマホなSurface Duo発売はつばいしました。が、このりたたみはとはちょっとちがってまえからわれてたように、Surface Duoはりたたみというより、デュアルスクリーンをフル活用かつようした強力きょうりょくマルチタスク可能かのうにするデバイスで、いままでのスマホの概念がいねんからもはみいきおかもしれません。いつもはクールキャラなべいGizmodoのモバイルばん・Sam Rutherford記者きしゃも「革命かくめい」とまでってしまってるんですが、なに普通ふつうじゃないんでしょうか? 以下いかのRutherford記者きしゃのレビューでどうぞ!


価格かかくやスペック、そしてデザインにかんして、MicrosoftのSurface Duoは最近さいきんおぼえてるなかでも一番いちばん評価ひょうかかれるスマホです。でもぼく実際じっさい使つかってみて、Surface Duoにたいするしんらつな評価ひょうか懐疑かいぎ、またはたんなる嫌悪けんおかんがここまではびこってることに納得なっとくできなくなってきました。

つまり、ちょっとかんがえてみてください。Surface Duoがまんにんけだとはいませんが、パソコンの場合ばあいかんがえれば、デュアルスクリーンにメリットがあることははっきりしてます。あらゆるアプリで使つかえる画面がめんのスペースがひろがるし、ファイルを素早すばやくドラッグできるし、マルチタスキングも強力きょうりょくになります。一方いっぽう、なんでか「デュアルスクリーンのスマホ」っていうと、そのデバイスは悪魔あくまとなり、排除はいじょされるかバカにされるかどっちかです。でもみんなの使つかうメインのコンピューターがもはやパソコンじゃなくスマホであるいま「パソコンは2画面がめんほしいけどスマホにはいらない」って感覚かんかくは、時代じだい逆行ぎゃっこうしているようにすらおもえてきます。

Microsoft Surface Duo

200917_surfaceduorev2
Image: Sam Rutherford - Gizmodo US

これはなに?:Microsoftはつ、Android搭載とうさいデュアルスクリーンスマホ

価格かかく1,400ドル(やく14まん8000えん、ストレージを256GBに増量ぞうりょうすると1,500ドル≒やく15まん9000えん

きなところ:デュアルの5.6インチAMOLEDディスプレイ、強力きょうりょくなバッテリーライフ、うつくしいつくり、革新かくしんてきデザイン、すぐれたマルチタスキング、Kindleアプリ、Microsoftアプリの豊富ほうふ機能きのう

きじゃないところ:すごくたかい、バグがおおい、性能せいのうがパッとしない、使つかいにくいカメラ、価格かかくのわりにスペックがたいしたことない、たい水性すいせいもワイヤレス充電じゅうでんもNFCもない

まさにそこが、Surface Duoの出番でばんです。これまでのZTE Axon MLG G8Xといったデュアルスクリーンスマホとくらべると、Surface Duoは根本こんぽんから2画面がめん念頭ねんとうつくられたはじめてのスマホであるようにかんじられます。ただSurface Duoがしんジャンルのスマホをつくそうとするなかで、Androidアプリデベロッパー、そして端末たんまつメーカーとしてのMicrosoftにはまだまだ学習がくしゅう必要ひつようそうです。そしてユーザーがわも、Surface Duoのメリットを享受きょうじゅするには多少たしょうれが必要ひつようになりますが、それが実際じっさい簡単かんたんでなく、1,400ドル(やく14まん8000えん)もするのに実験じっけんてきすぎるかんもちょっとします。でもあたらしいデバイスが革命かくめいこすときは、だいたいそんなかんがするものです。

デザイン:すぎるくらいの思慮しりょふかいエレガンス

Surface Duoの成功せいこうはデザインにおおきくかかっていますが、使つかっていくなかづくのは、いかにさまざまな場面ばめん想定そうていした配慮はいりょがデザインのすみずみにまで反映はんえいされているかということです。たたんだときのあつさが16.8mmになるSamsung Galaxy Z Fold 2とちがい、Surface Duoはたたむと画面がめん同士どうしあいだにすきがなく、あつさは9.9mmです。かくスクリーンのあつさは4.8mmで、ひろげてもたたんでも「うすっ」という印象いんしょうがあるんですが、それこそMicrosoftがもとめているリアクションです。

200917_surfaceduorev7
Samsung Galaxy Z Fold 2が分厚ぶあつえるほどのうすさ。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

外観がいかん機能きのう重視じゅうしでクリーンになっており、ガラスのなかまってるMicrosoftロゴと、下部かぶにあるUSB-Cポート、側面そくめん指紋しもんセンサー、あとは普通ふつう電源でんげんボタンと音量おんりょうボタンがあるくらいです。

200917_surfaceduorev3
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

でも、そとからえない部分ぶぶんおなじくらい大事だいじです。普通ふつうのスマホとちがい、Surface Duoには2画面がめん両方りょうほううらにセンサーとか加速度かそくどけいはいっていて、本体ほんたいがどういうポジションになってるか自動じどう認識にんしきし、いろんなモードにすぐ対応たいおうできるようになってます。ポジションっていうのはたとえば、じてるのか、テントみたいにひらいてるのか、ミニラップトップふうにテーブルにかれてるのか、360まわして1画面がめんだけ使つかわれているのかといったことです。

いろんなかたち使つかえるSurface Duoですが、どううごかしてもバランスの安定あんていかんがあり、完全かんぜんひらくと重心じゅうしんがヒンジのしたのほうにくるように配置はいちされているので、本格ほんかくてきなシェフナイフみたいなかんじがします。Surface Duoのヒンジのしたほう親指おやゆびくと、まるでリアルなほんのように、きわめて自然しぜんなかおさまります。

200917_surfaceduorev4
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

そしてこのヒンジです。コンスタントな抵抗ていこうかんがあってどの角度かくどでも自立じりつでき、またなかには電力でんりょくやデータをやりとりするケーブルがはいってるんですが、それが開閉かいへいいたんだりねじれたりしないようにもなってます。

4:3の5.6インチAMOLEDディスプレイにも、配慮はいりょがめぐらされています。最近さいきんおおい18:9とか21:9にくらべるとなんだか幅広はばひろみょうおおきいようにすらかんじますが、このはばがマルチタスキングにおいて全面ぜんめんてき活躍かつやくします。

でもこのうすさとかスマートさのぶん排除はいじょされたものもあります。ここまでうすくするためには、いまどき10まんえんえのスマホでは標準ひょうじゅんになっている、NFCサポートやワイヤレス充電じゅうでん、ストレージの拡張かくちょう、そして防水ぼうすいせいてなきゃいけなかったんです。それにカメラのレンズもひとつだけで、かつ画面がめんがわいてるだけなので、写真しゃしんろうとするとやたら面倒めんどうなことになります。カメラについての詳細しょうさいのちほど。

200917_surfaceduorev5
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

Surface Duoはタテにもヨコにもおおきめですが、そのうすさによってしんじられないほど未来みらいてきに、精巧せいこうかんじられるデバイスです。このうすさがあるからこそ、使つかうたびにSurface Duoらしさを実感じっかんしていきます。これからSurface Duoが進化しんかしていくとしたら、かり実際じっさいあつさは多少たしょうえたとしてもうすかんはぜひこのままに、標準ひょうじゅん機能きのうをしっかりせていってほしいです。

ソフトウェア:ポストスマホ時代じだいけた、進化しんかする言語げんご

Microsoftのチーフプロダクトオフィサー・Panos Panayが「みなさんの大好だいすきなMicrosoftを、みなさんおなじみのAndroidとともに(Microsoft you love with the Android you know)」とんだSurface Duoのソフトウェアは、たしかにそれを実現じつげんしてます。見慣みなれたAndroidのジェスチャーが、Windows 10のフラットな、ボクシーなUIにミックスされてます。でもさらに、デュアルスクリーンを使つかったマルチタスキングをより快適かいてきにすべく、Androidのジェスチャー言語げんごにSurface Duo独自どくじ進化しんかくわわっています。

200917_surfaceduorev6
タイピングにもチューニングが必要ひつよう。この画像がぞうみたいに片方かたがた画面がめんのアプリだけでタイプするモードか、本体ほんたいよこ位置いちにして片方かたがた画面がめんをディスプレイに、もう片方かたがたをキーボードにするモードか、という設定せっていがあるからです。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

Microsoftはジェスチャー言語げんごくわえることで、ある意味いみ未踏みとうんでいて、つまりユーザーもMicrosoftも(そしてGoogleとのパートナーシップも)まえすすみながら学習がくしゅうしていくんです。たとえば画面がめんからスワイプでホーム画面がめんへ、みたいなことはできますが、サイドからスワイプしてもどる、は片側かたがわでしかできません。デュアルスクリーンモードだと、ヒンジ部分ぶぶんからスワイプしなきゃいけないんですが、これがなんかおさまりがわるいだけじゃなく、やりにくいんです。つまりモードによってスワイプが使つかえるときとそうじゃないときがあり、しかもモードがいっぱいあるので、れるには時間じかんがかかります。

さらにアプリのしたちいさなタブをつかむ、みたいなあたらしいジェスチャーもあり、これをすると片側かたがわ画面がめんにあるアプリがいきなりりょう画面がめんひろがります。これによってアプリのとか機能きのうわるだけじゃなく、あたらしい挙動きょどう設計せっけいができていて、Microsoft自身じしんはOutlookとかPowerPointといったアプリのUIを拡張かくちょうし、Surface Duoのデュアルスクリーンをフル活用かつようできています。そこまでサポートしてるアプリの場合ばあいいままでとは使つかかたおおきくわります。ただ問題もんだいは、デュアルスクリーンスマホというかんがかたがまだまだあたらしいので、Microsoft以外いがいのアプリ開発かいはつしゃ使つかいこなすまでには時間じかんがかかることです。この機能きのう使つかえているサードパーティアプリはいまのところKindleとか画像がぞう編集へんしゅうのMylioくらいで、それ以外いがいはMicrosoft純正じゅんせいアプリだけです。

ほかにもあたらしいこと、たとえばアプリをひとつの画面がめんからべつ画面がめんへ、親指おやゆびひとつでフリックできるということができます。簡単かんたん直感ちょっかんてきで、LGとか他社たしゃのデュアルスクリーンスマホの画面がめんコントロールようポップアップメニューよりずっとエレガントです。でもこういうジェスチャーとか操作そうさ必要ひつようなスマホはSurface Duoがはじめてなので、かならずしも毎回まいかい意図いとしたとおりにうごきません。これもいろいろな意味いみれの問題もんだいですが、のスマホを使つかっていてかんじるよりハードルたかめです。でもそのぶんおもったとおりにうごかせたときは、よっしゃ! ってかんじになります。

マルチタスキング:ビジネスに最高さいこういえでも便利べんり

Surface Duoのマルチタスキング能力のうりょくは、「つよみ」というだけじゃりません。これは基本きほんてきに、完全かんぜん未知みち体験たいけんです。そもそもいままでスマホで「マルチタスキング」とんでたものは、しんのマルチタスキングじゃなかったんだおもわされます。たしかにひとつのアプリのうらべつのアプリがうごいているのかもしれませんが、ふたつのことを同時どうじにやっているわけじゃありません。実際じっさいはすべての動作どうさを、ひとつずつじゅんにこなしているだけです。

200917_surfaceduorev8
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

たとえばニュース記事きじんでいて、そのなかでぐっと部分ぶぶんやらわらえるミームをつけて、ひとにシェアしたくなったとします。その場合ばあい、まずそのテキストの部分ぶぶんをハイライトして、コピーして、うえスワイプでホームにもどり、使つかいたいメッセージングアプリをタップし、テキストをけて、送信そうしんす、といった具合ぐあいです。これはマルチタスキングじゃなくて、たんにステップをじゅんんでいるだけですよね。またはアプリない共有きょうゆうメニューを使つかうかもしれませんが、その場合ばあい画面がめんからトレーがひらいてきて、画面がめんほか部分ぶぶんくらくなって使つかえなくなります。普通ふつうの1画面がめんスマホでしんのマルチタスキングにちかいものをいてうなら、YouTubeのピクチャー・イン・ピクチャー機能きのうくらいで、これだとなにべつのことをしながら、ちいさい画面がめん動画どうがられます。

でもSurface Duoでは、べつのアプリを本当ほんとう同時どうじうごかせます。またはMicrosoftのApp Groups機能きのう使つかえば、1かいすだけでふたつのアプリを同時どうじげることもできます。Microsoft 365のどれかかEdgeを使つかっていれば、テキストのドラッグアンドドロップも可能かのうで、ゆめ実現じつげんしたかんじです。片方かたがた画面がめんにSlackをげておきながら、べつ画面がめんではメールチェックしたり、レシピを材料ざいりょうものリストにれたりできます。Surface Duoは形態けいたいという意味いみでもマルチで、ミニラップトップとしても使つかえるので、料理りょうりしてるときにキッチンにいてレシピをたり、ゲームとして使つかったりもできます。片方かたがた画面がめんなに動画どうがをストリーミングしつつライブツイートするとかもでき、それはのどんなデバイスよりもうまくできます。いままでになかったマルチタスキングです。

200917_surfaceduorev9
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

Surface Duoでは、1画面がめんでアプリをけているときにもう片方かたがた画面がめんなにもなければ、リンクひとつクリックするだけでいている画面がめんあたらしいアプリをひらくことができ、画面がめんをフル活用かつようできます。このことでSurface Duoをクリエイティブな作業さぎょう使つかえる可能かのうせいがもっとけてきます。たとえば片側かたがわ記事きじいているとき(通常つうじょうはそもそもスマホで記事きじくなんてかんがえもしませんが)、参考さんこう情報じょうほうとかリンクをひらくためにいまいている画面がめんじる必要ひつようがなく、もう一方いっぽう画面がめん使つかえばOKです。そう、マルチタスキングこそSurface Duoの真価しんかです。もちろん両方りょうほう画面がめんつねに100%使つかうってことはないでしょうが、仕事しごとでデュアルスクリーンを使つかうと生産せいさんせいたかまるのとおなじで、スマホでだってアプリをふたつならべられると効率こうりつがいいんです。

ただ不思議ふしぎなのは、ひとつの画面がめん中身なかみをもうひとつの画面がめんにミラーリングする機能きのうがないことです。だれかと動画どうがをシェアするときとか、だれかの写真しゃしんりながら相手あいてにどううつるかせるときには便利べんりだとおもうので、どうしてないんでしょうね…。でもこの機能きのうしいっていうこえでもがってるので、これからアップデートで追加ついかされるかもしれません。

パフォーマンス:まあまあ、でももっとよくできたはず(バグにも注意ちゅうい

Surface Duoのおかしいところは、いまあるプレミアムスマホのなかでもさらにたか値段ねだんであるわりに、中身なかみのハードウェアが拍子抜ひょうしぬけなところです。プロセッサはSnapdragon 855、RAMは6GB、ストレージは128GB(256GBバージョンもありますが)と、2020ねんというよりは2019ねんかな?というスペックなんです。というか去年きょねんのGoogle Pixel 4はまさに、ベースのストレージこそ64GBでしたが、それ以外いがいおなじでした。

200917_surfaceduorev10
「ピーク」ビューは時間じかん確認かくにんするには便利べんりですが、Surface Duoをうようなひと多分たぶんスマートウォッチをけているひとおおいとおもうので、そもそもニーズがないかもしれません。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

だからって、Surface Duoのスペックが完全かんぜん時代遅じだいおくれってわけじゃないんですが、WebXPRT 2015とかGeekbench 5といったベンチマークテストをすると、2020ねんのフラッグシップスマホより15〜25%くらいパフォーマンスがひくのがわかります。それに画面がめんがふたつあることでの微妙びみょうなラグもくわわり、たいていの動作どうさはやいとはいえ、期待きたいどおりじゃないこともときどきこります。

こういう課題かだい今後こんごパッチなりソフトウェア最適さいてきなりで多少たしょう解消かいしょうするとおもわれますが、そして公式こうしきリリースまえにプッシュされたアップデートで安定あんていせいとか反応はんのう実際じっさいにだいぶ改善かいぜんしたんですが、問題もんだいはスピードだけじゃないんです。バグがあるんです、それもわりとたくさん

まあバグといっても、ぼくがSurface Duoに不慣ふなれなことから誘発ゆうはつしてるめんもあるとはおもいます。デュアルスクリーンようあらたにつくられた操作そうさ体系たいけいおぼえて消化しょうかするのはわりとたいへんなので、そこからるミスもあります。それでも、意図いとしない場面ばめん画面がめん回転かいてんしたり、ぎゃく回転かいてんしてほしいのにしなかったり、スワイプしても反応はんのうしなかったり、アプリがハングまたはクラッシュしたりしました。ときには壁紙かべがみえて、さい起動きどうするまでもともどらないこともありました。Gunboundをプレイしてたときは、ホームスクリーンがゲームの背景はいけいからけてえるバグにも遭遇そうぐうしました。

200917_surfaceduorev11
ゲームで現実げんじつ逃避とうひしたいときに、これはえる。
Image: Gunbound

でも一番いちばんイラッとしたバグは、Kindleアプリにありました。このアプリのデュアルスクリーン専用せんようUIはリアルなほんみたいにえるんですが、これが機能きのうしたり、しなかったり、また大丈夫だいじょうぶになったり、をなん理由りゆうもなさそうなときにかえしました。ぼく個人こじんはこういうバグがあってもやれやれとおも程度ていどで、ないほうがいいとはおもいますが、ニュータイプのスマホをためすためなら多少たしょうはしょうがないとおもってます。でも同時どうじに、こういうバグに遭遇そうぐうしたくないひと、とくにSurface Duoで読書どくしょしてくつろごうってときにバグで邪魔じゃまされたくないよなってひとを、批判ひはんすることもできません。

カメラ:Surface Duoの死角しかく

正直しょうじきSurface Duoのカメラの使用しようかんは、Surface Duoという体験たいけん全体ぜんたいなかさいじゃくです。カメラが右側みぎがわのディスプレイ上方かみがたにあることで、りとかビデオ通話つうわ比較的ひかくてきやりやすいのはみとめます。でもそれ以外いがいのすべてにおいては、Surface Duo唯一ゆいいつのカメラはあつかいにくく、れる写真しゃしん残念ざんねんなものになりがちです。とくにくらめの環境かんきょうでは。

200917_surfaceduorev12
Surface Duoにはこの1100まん画素がそカメラしかいてません。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

そもそもSurface Duoでは、シャッターボタンをせる状態じょうたいにするまでに、なにステップもの手順てじゅん必要ひつようです。まず画面がめん全開ぜんかいにしてからカメラアプリをひらいてりモードにして、それから本体ほんたいをクルッとぎゃくきにして、通常つうじょう自分じぶんがわむかいてるレンズを被写体ひしゃたいがわってくる…までやってようやく一応いちおう完了かんりょうです。一応いちおうっていうのは、このクルッとするうごきをSurface Duoの加速度かそくどセンサーがちゃんと認識にんしきしてくれないと、り(っていうんですかね)モードにならず、つまりシャッターボタンふくめたカメラアプリがレンズがわきっぱなしになり、自分じぶんむかいてるほうの画面がめんにはなに表示ひょうじされないからです。どうすんだよ…ってなりますねこれ。

そんなわけで、カメラを使つかえるまでにかなり手間取てまどります。やってるうちにだんだんと、どうクルっとすればれるのかわかってきますが、まだ失敗しっぱいすることもあります。ペットとかどもの一瞬いっしゅんをパッとりたいひとにとっては、この仕様しようのおかげで、のスマホなられてたであろう写真しゃしんにがことになります。

でももっと問題もんだいなのは、れる写真しゃしんのクオリティです。いまどきのスマホカメラとおなじく、あかるい場所ばしょならSurface Duoでもそれなりの写真しゃしんれますが、のプレミアムスマホとくらべるとシャープさとかいろいろどりといったてん見劣みおとりします。ズームレンズもないので、あんまりふかみのない1100まん画素がそ写真しゃしん拡大かくだいしていくと、すぐにピクセルがえてきます。さらにひかりすくない環境かんきょうると、画質がしつはあっという急降下きゅうこうかし、ぼんやりくらい、ピクセルの目立めだ写真しゃしんになっていきます。

200917_surfaceduorev13
のスマホとくらべしてみました。のスマホの写真しゃしんはSurface Duoの1100まん画素がそうようにクロップしてありますが、それ以外いがいなに編集へんしゅうしていません。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev14
Surface Duoのほうが色味いろみあたたかくて美味おいしそうにえますが、Pixel 4 XLみたいなディテールがれてません。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev15
Surface Duoでは午後ごご日差ひざしのあたたかいトーンがれてないだけじゃなく、はなびらのテクスチャーなどディテールもけています。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev16
この写真しゃしん多分たぶんSurface Duoのディテールといろのリッチさがないことを一番いちばんよくしめしてます。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev17
専用せんようズームカメラがないので、被写体ひしゃたいせまろうとするとかなりつらい。
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev18
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev19
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev20
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev21
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev22
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev23
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev24
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


200917_surfaceduorev25
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US


ニューヨークの夜景やけい写真しゃしんでは、Pixel 4 XLでNight Sightをオフにした場合ばあい比較ひかくしても、Surface Duoは十分じゅうぶんひかりあつめられてなくてノイズのおお画像がぞうになってます。さらにNight Sightオンのものとくらべるとちがいは歴然れきぜんで、なんねんまえのスマホみたいです。くらいところではだいたいこういう写真しゃしんになり、SamsungのGalaxy Z Fold 2とくらべたときも、スケートパークとかフクロウの青空あおぞら文庫ぶんことかのかたがまるっきりちがいます。Galaxy Z Fold 2の写真しゃしんるとまわりに光源こうげんがけっこうあることがわかり、つらいです。

というかSurface Duoのくらところ写真しゃしんはプレミアムスマホとくらべるにはひどすぎたので、250ドル(やく2まん6000えん)の廉価れんかスマホ・Moto G Powerともよるくらしてみました。が、Surface Duoはそこでも敗北はいぼくしました。近所きんじょ夜道よみちとかグラフィティ、はなとかをくらべたんですが、Moto G Powerの画質がしつにはとどかず、全体ぜんたいてきによりくらく、あらく、ディテールのすくない写真しゃしんになってました。一番いちばんマシだったのははな写真しゃしんで、写真しゃしんより若干じゃっかんシャープなんですが、それでも露出ろしゅつわるくなってます。

ぼくは4がつ時点じてんではSurface Duoのカメラのあらをさがすのは時期じき尚早しょうそうだとってたんですが、先行せんこうばんじゃなく実機じっき本当ほんとうれる写真しゃしんがこれってことは、もう確定かくていです。Surface Duoのカメラはよくないっていうだけじゃなく、Microsoftがもしメインストリームでの成功せいこう目指めざすなら、次期じきモデルではしっかりなおさないといけないところです。本体ほんたい外側そとがわにカメラがないことも、すっきりしてよいめんもありますが、このやりかただとうまくいかないとおもいます。

バッテリーライフ:おどろくほどなが

こんなうすいデバイスで、かつふたつのスクリーンをうごかしていながら、Surface Duoのバッテリーライフはおどろくほどながです。スクリーンをひとつだけうごかしてるときは、動画どうが再生さいせいテストで12あいだ31ふんちました。これはPixel 4 XLの12あいだ36ふんより5ふんみじかいだけです。2画面がめんをオンにすると11時間じかんちょうどになりましたが、8.1インチ相当そうとうのサイズでこれはなかなかいいせんです。

これから:デュアルスクリーンの時代じだい

Surface Duoは、レビューがすごくむずかしいデバイスです。たんなるデュアルスクリーンAndroidスマホのひとつとしてることもできなくはないんですが、そうじゃないとおもいます。Surface Duoとはのデバイスメーカーやユーザーにたいし、ニュータイプのスマホで可能かのうになることをみずか体現たいげんしようとするガジェットなんです。

とはいえ、1,400ドル(やく14まん8000えん)という価格かかくだけでもほとんどのひと排除はいじょしてしまいます。とくにデュアルスクリーンに懐疑かいぎてきひと、バグにえられないひとはムリでしょう。Surface Duoはスマホでしんのマルチタスキングを夢見ゆめみていたひと、それを体験たいけんするためには不便ふべんもいとわないというひとのためのものです。こんなにたかいスマホの写真しゃしんがあんなにひどいのはいいわけのしようがありませんが、だからこそSurface Duoの購入こうにゅうかんがえるひとは、そんなデメリットもきちんとっておく必要ひつようがあります。

200917_surfaceduorev26
Photo: Sam Rutherford - Gizmodo US

欠点けってんがあっても、Surface Duoはいま状態じょうたいでもすごく強力きょうりょくなビジネスようスマホです。社員しゃいんがメールをチェックしつつ、同時どうじにカレンダーを会議かいぎおくれないようにする、みたいな使つかかたができるよう、ほぼかんぺきにデザインされてます。Microsoft 365におかねをかけている企業きぎょうなら、モバイルアプリがSurface Duoに最適さいてきされてるので、そのメリットはひとしおです。

でもSurface Duoの最大さいだいのインパクトは、デュアルスクリーンのスマホがなぜデュアルスクリーンのパソコンとおなじくらいパワフルなのか、もっしめしていることにあります。こういうデバイスが実現じつげんするまでにここまで時間じかんがかかったのは、ある意味いみおどろきです。Microsoftは、初代しょだいSurfaceでしんカテゴリをつくしたのとおなじことをふたたげようとしていますかんぺきではありませんが、革命かくめいはすでに、きているんです。


まとめ

・Surface Duoはスマホのマルチタスキングをあらたなレベルにげましたが、使つかいこなすにはれが必要ひつようです。

・スタイラスは付属ふぞくしませんが、現行げんこうのSurfaceペンでの入力にゅうりょくをサポート。

・カメラ画質がしつ貧弱ひんじゃくで、以外いがいはすごくやりにくいです。

・バグはあるものの、最初さいしょからデュアルスクリーンを前提ぜんていとしたはじめてのスマホだとかんじます。

・スパンとかドラッグアンドドロップといったSurface Duoの高度こうどなデュアルスクリーン機能きのう使つかうとてん啓示けいじみたいにすらかんじます。でも現状げんじょう、これら機能きのうおおくはMicrosoftアプリにしかはいってません。

・NFC、ワイヤレス充電じゅうでん防水ぼうすいせい、ヘッドホンジャックがありません。でもバンパーケースはいてきます。

こちらの記事きじもどうぞ。

Surface Duo ほしい?

  • 0
  • 0
Microsoft

シェアするX