衆議院修正可決「帝国憲法改正案」

4-10　衆議院しゅうぎいん修正しゅうせい可決かけつ「帝国ていこく憲法けんぽう改正かいせい案あん」

衆議院しゅうぎいんと貴族きぞく院いんでの審議しんぎを経へて、政府せいふ案あんにいくつかの修正しゅうせいが加くわえられた。国民こくみん主権しゅけんの原則げんそくを明確めいかくにしたこと、戦力せんりょくの不ふ保持ほじを定さだめた第だい9条じょう第だい2項こうに「前項ぜんこうの目的もくてきを達たっするため」という文言もんごんを挿入そうにゅうしたこと、生存せいぞん権けんの規定きていを追加ついかしたこと、国民こくみんの要件ようけん、納税のうぜいの義務ぎむ、国家こっか賠償ばいしょう、刑事けいじ補償ほしょうについて新あたらしい条文じょうぶんを追加ついかしたこと、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんを国会こっかい議員ぎいんの中なかから選えらび、国務大臣こくむだいじんの過半数かはんすうは国会こっかい議員ぎいんとすると規定きていしたこと、すべての皇室こうしつ財産ざいさんは国くにに属ぞくすると規定きていしたことなどが衆議院しゅうぎいんでの主おもな修正しゅうせい点てんであった。貴族きぞく院いんでの主おもな修正しゅうせい点てんは、公務員こうむいんの選挙せんきょにおいて普通ふつう選挙せんきょを保障ほしょうしたこと、内閣ないかく総理そうり大臣だいじんとその他たの国務大臣こくむだいじんはすべて文民ぶんみんでなければならないと規定きていしたことであった。

掲載けいさいの衆議院しゅうぎいん特別とくべつ委員いいん会かいが本ほん会議かいぎに提出ていしゅつした修正しゅうせい議決ぎけつの報告ほうこく書しょには、貴族きぞく院いんでの修正しゅうせい箇所かしょも一部いちぶ手書てがきで記しるされている。英語えいごのciviliansに対応たいおうする用語ようごが、「武官ぶかんの職歴しょくれきを有ゆうしない者もの」から「文民ぶんみん」に落おち着ついた経過けいかがこの資料しりょうからもうかがえる。

資料しりょう名めい	報告ほうこく書しょ帝国ていこく憲法けんぽう改正かいせい案あん（政府せいふ提出ていしゅつ）
年月日ねんがっぴ	昭和しょうわ21年ねん8月がつ21日にち
資料しりょう番号ばんごう	佐藤さとう達夫たつお文書ぶんしょ 208
所蔵しょぞう	国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん
原はら所蔵しょぞう
注記ちゅうき

資料しりょう名めい	帝国ていこく憲法けんぽう改正かいせい案あん
年月日ねんがっぴ	昭和しょうわ21年ねん8月がつ24日にち
資料しりょう番号ばんごう	山川やまかわ端はし夫おっと憲法けんぽう改正かいせい関係かんけい資料しりょう 2（「憲法けんぽう問題もんだい綴つづり込こみミ II」の内うち）
所蔵しょぞう	国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかん
原はら所蔵しょぞう
注記ちゅうき

4-10 衆議院しゅうぎいん修正しゅうせい可決かけつ「帝国ていこく憲法けんぽう改正かいせい案あん」

4-10　衆議院しゅうぎいん修正しゅうせい可決かけつ「帝国ていこく憲法けんぽう改正かいせい案あん」