英えい王室おうしつのチャールズ国王こくおう（75）が13日にち、ハンプシャーの陸軍りくぐん航空こうくうセンターで行おこなわれた軍事ぐんじ式典しきてんに出席しゅっせきし、長男ちょうなんウィリアム皇太子こうたいし（41）に陸軍りくぐん航空こうくう隊たい大佐たいさの称号しょうごうを授与じゅよした。

国王こくおうが今年ことし2月がつにがんの診断しんだんを受うけたことを公表こうひょうして以降いこう、2人ふたりが公おおやけの場ばにそろって姿すがたを見みせるのははじめて。報道ほうどうによると、父ちち息いきが共同きょうどうで公務こうむを行おこなうのは異例いれいで、2022年ねん以来いらいだという。

陸軍りくぐん航空こうくう隊たい大佐たいさの役職やくしょくは、国王こくおうが皇太子こうたいし時代じだいに31年間ねんかんにわたって務つとめていたもので、本来ほんらいならアフガニスタンに2度ど派兵はへいされるなど、英えい陸軍りくぐんに10年間ねんかん所属しょぞくしていた次男じなんヘンリー王子おうじが引ひき継つぐものだと見みられていた。しかし、王子おうじは20年ねんに王室おうしつを離脱りだつしており、代かわりにウィリアム皇太子こうたいしが任命にんめいされた。国王こくおうは、「素晴すばらしいのは、彼かれが実じつに優秀ゆうしゅうなパイロットであるかということだ」と話はなし、後任こうにんとなる皇太子こうたいしにバトンを引ひき継ついだ。

がん治療ちりょう中ちゅうの国王こくおうは、元気げんきそうな姿すがたを見みせ、集あつまった人々ひとびとに笑顔えがおを見みせていたという。一方いっぽうで、陸軍りくぐん兵士へいしらと対面たいめんして言葉ことばを交かわした際さいには、精巣せいそうがんで化学かがく治療ちりょうを受うけたことがある退役たいえき軍人ぐんじんとの会話かいわの中なかで、副作用ふくさようで味覚みかくを失うしなったことを明あかしていたと英えいBBCが伝つたえている。

国王こくおうは先週せんしゅう、単身たんしんで訪英ほうえいしたヘンリー王子おうじとの面会めんかいを、多忙たぼうを理由りゆうに断ことわったとされている。一方いっぽうで、その数日すうじつ後ごにウィリアム皇太子こうたいしに陸軍りくぐん航空こうくう隊たい大佐たいさの称号しょうごうを授与じゅよしたことは、計算けいさんされた王子おうじへの残酷ざんこくなパンチであるとの声こえがあがっている。（ロサンゼルス＝千歳ちとせ香奈子かなこ通信員つうしんいん）