サッカー2024.06.07 06:00

保坂ほさか果はて那な

◆田中たなか克幸かつゆき（たなか・かつゆき）2002年ねん（平たいら14）3月がつ15日にち、岡山おかやま県けん真庭まにわ市し生うまれ。5歳さいでサッカーを始はじめる。岡山おかやま・久世くぜ中ちゅうから新潟にいがた・帝京ていきょう長岡ながおか高だかに進学しんがくし、3年ねん時じの19年ねん全国ぜんこく高校こうこう選手権せんしゅけんベスト4。明大めいだいでは1、3年ねん時じに関東かんとうリーグ優勝ゆうしょう、4年ねん時じに全日本ぜんにほん大学だいがく選手権せんしゅけん優勝ゆうしょう。24年ねんに札幌さっぽろ入いりし、同年どうねん2月がつ24日にちの開幕かいまく福岡ふくおか戦せんでプロデビュー。J1通算つうさん8試合しあい、ルヴァン杯はい3試合しあい出場しゅつじょう。U－17、18日本にっぽん代表だいひょう。175センチ、70キロ。利きき足あしは左ひだり。背番号せばんごうは37。好すきな食たべ物ものはウニ。

「逆ぎゃくに本当ほんとうに楽たのしい」

田中たなか克かつのサッカー人生じんせいは順風じゅんぷう満まん帆ほに見みえる。帝京ていきょう長岡ながおかでは3年ねん時じの全国ぜんこく高校こうこう選手権せんしゅけん準決勝じゅんけっしょう青森あおもり山田やまだ戦せんで、ドリブル突破とっぱから左足ひだりあしでゴールを決きめて鮮烈せんれつな印象いんしょうを残のこした。名門めいもん明大めいだいでは1年ねんからメンバー入いり。4年ねん時じに全日本ぜんにほん大学だいがく選手権せんしゅけん（インカレ）で有終ゆうしゅうの美びを飾かざった。現在げんざい、J1札幌さっぽろではチームが結果けっかに苦くるしんでいる。ルーキーは率直そっちょくに今いま、どう感かんじているのか聞きいた。

青森あおもり山田やまだ戦せんの後半こうはん、左足ひだりあしでゴールを決きめた帝京ていきょう長岡ながおかMF田中たなか克幸かつゆき（2020年ねん1月がつ11日にち撮影さつえい）

「勝かっていたら気きづけないことも多おおくある。大学だいがく時代じだいは関東かんとうでも絶対ぜったい優勝ゆうしょうするだろうってチームにずっといて、負まけられないプレッシャーがあった。勝かつのが当あたり前まえってチームにいたので、こういう場ばにいたことがなかった。いい経験けいけんになっているし、それがプロのJ1で、日本にっぽんのトップレベルで経験けいけんできているというのは、ものすごく自分じぶんにとっても大おおきな経験けいけんになっている。それをプラスに捉とらえて、ここから自分じぶんが変かえられたり、この状況じょうきょうを乗のり越こえられたら、今後こんごの人生じんせいにとってもものすごくプラスになる。ネガティブ要素ようそは全まったくない。逆ぎゃくに本当ほんとうに楽たのしい。この状況じょうきょうを楽たのしむくらいじゃないとダメだと思おもうので」

ルヴァン杯はいＰＯラウンド第だい1戦せん　富山とやま戦せんでプレーする田中たなか克幸かつゆき（2024年ねん6月がつ5日にち撮影さつえい）

2月がつ24日にち福岡ふくおかとの開幕かいまく戦せんで途中とちゅう出場しゅつじょうし、プロデビューした。リーグ戦せんは通算つうさん8試合しあいに出場しゅつじょう。まだ先発せんぱつの経験けいけんはない。現在げんざいの立たち位置いちについて、冷静れいせいに分析ぶんせきする。

「最初さいしょは慣なれない中なかで難むずかしさも感かんじた。でも大学だいがくで積つみ上あげてきたことは間違まちがいなかったと思おもうし、スピード感かんや技術ぎじゅつ、攻撃こうげきのところはすごく通用つうようする部分ぶぶんもある。新あたらしくチームに入はいることで人ひとそれぞれの特徴とくちょうをつかむことに少すこし時間じかんがかかってしまったけど、最近さいきんはそういうところを理解りかいしつつ、チームをどう動うごかすかってところに意識いしきしながらゲームに入はいったりする中なかで、徐々じょじょに特徴とくちょうをうまくだしつつある。あとは課題かだいの守備しゅびのところは今後こんごも継続けいぞくして向むき合あっていかないといけないと思おもうし、そこができればより長ながい時間じかんピッチに立たてると思おもう」

「フットサルとサッカーどっちもしたい」

岡山おかやま県けん真庭まにわ市しの久世くぜ中ちゅう時代じだいは「サッカーよりスケボーの方ほうが好すきだった」。地元じもとで流行りゅうこうしたことから1年ねんの冬ふゆから夢中むちゅうになり、ジャンプして板いたを1回転かいてんさせて乗のる「キックフリップ」など技わざも習得しゅうとくした。ダーツにもはまり、自宅じたくにボードを設置せっちして練習れんしゅう。バーで開催かいさいされた大会たいかいに大人おとなに交まじって中学生ちゅうがくせいで唯一ゆいいつ出場しゅつじょうし、入賞にゅうしょうするほどの腕前うでまえに上達じょうたつした。どんなことでも負まけず嫌ぎらいな性格せいかくだった。

「サッカーは地元じもとではうまかったけど、日本にっぽん代表だいひょうとかプロとかになりたかったけど、本当ほんとうになれるかって現実げんじつを見みた時ときに無理むりだろうなと思おもっていたので。サッカー以外いがいの時間じかんの方ほうが好すきだった」

練習れんしゅう中ちゅうに笑顔えがおを見みせる札幌さっぽろ田中たなか克かつ（右みぎ）と木戸きど（撮影さつえい・保坂ほさか果はて那な）

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