【編成関連】
(石川社長)
2023年度通年のテレビ東京の個人全体視聴率(ALL)はGH3.1%、前年比で
0.1ポイント落ちましたが、
総個人視聴率(PUT)が下がっている中で持ちこたえました。
※GH3.1%(前年比−0.1p) PT2.7%(同−0.1p) 全日1.2%(同±0p)
1月クールはGHが3.3%と好調で、前年比で3部門とも視聴率がアップしました。
上向いていることを喜んでおります。
※GH3.3%(前年比+0.2p) PT2.9%(同+0.2p) 全日1.3%(同+0.1p)
2023年度は配信も順調でした。2月の『世界卓球2024 KOREA』や、去年12月の
『柔道グランドスラム東京2023』、ドラマでは深夜ドラマの『きのう何食べた?season2』など、
いくつかスマッシュヒットが生まれ好調に推移しました。
4月クールの視聴率も前年を上回っています。
4月2日(火)放送の『開運!なんでも鑑定団 祝!30周年春の3時間半スペシャル』
などいくつかの番組が高い視聴率を記録し、全体をけん引しています。
※GH3.2%(前年比+0.1p) PT2.8%(同+0.1p) 全日1.2%(同+0.1p)
テレビ東京は4月12日に開局60周年を迎え、今後も特番などを放送していきます。
(長田常務)
開局60周年の特番ですが、4月11日(木)の深夜から開局記念日の12日にかけて、
15分間の開局記念特別番組を生放送でお伝えしました。
それにあわせて、テレビ東京の自社CM「テレ東CM」を作成し、放送しました。
60周年となる1年を盛り上げていく意味も含め、社員全員がテレ東のメッセージを
何か形にしていこうと考え、出来上がったものです。
テレビ東京のホームページでもご覧いただけます。
今後の番組ですが、4月26日(金)の午後8時から、WOWOWさんと共同制作する
ドラマ『ダブルチート 偽りの警官 Season1』がスタートします。
また、4月28日(日)午後6:30からは大型報道経済番組『JAPANプロジェクト』の
第1弾を放送します。日本経済の60年を振り返り、そこからヒントを得て、
日本経済の未来に希望を見出していく趣旨の番組です。
番組はドラマ、ドキュメント取材、経済アーカイブ映像などで構成しています。
ドラマパートでは作家・真山仁さんのオリジナルを番組化しました。
佐々木蔵之介さんと、二階堂ふみさんに演じていただき、
クオリティの高い番組に仕上がっていると聞いています。ご期待ください。
5月6日(月・休)夜8時から放送のドラマスペシャル『生きとし生けるもの』を含め、
今後もいろいろと仕掛けてまいります。
【営業関連】
(石川社長)
3月のセールスは、60周年記念番組の『トラック乗り継ぎ旅ザ・ワールド』や
「SDGsウイーク」などが好調で、タイム収入は前年比6.6%増加。
一方、スポットは1.7%減少でしたが、タイムとスポットの合計では
前年を上回りました(前年比+3.0%)。
2023年度通年ではスポットが落ち込んだことで、厳しい状況が続きました。
4月は今のところ前年実績、予算ともに上回る状況で順調に推移しております。
今後はスタートアップ企業に対する営業も強化していきたいと思います。
視聴率以外の様々なデータについても、スポンサーに提供できるものは提供し、
テレビCMの価値をもう一度見直していただくような形で、売り上げを
伸ばしていきたいと考えています。
Q、2023年度を振り返って。
(石川社長)
23年度はコロナがようやく明けて、経済活動が再開しました。我々としては
60周年のプレイベントとして様々なことを試み、うまくいったと思っています。
夏は『独占生中継 隅田川花火大会2023』を本格的に再開することができました。
コロナでなかなか外に出られなかった反動か、100万人を超える方が見物に集まり、
大変盛り上がったと思います。天気にも恵まれ、『隅田川花火大会』の放送も
ALL7.1%という非常に高い視聴率となりました。
イベントでは、去年11月に横浜の赤レンガで「テレ東60祭」という
社員全員で盛り上げる企画をやりました。
5日間の開催期間中に、14万5000人の方が来場してくださり、
テレビ東京の良さを知っていただける機会となりました。
2月の『世界卓球』は、私も現地釜山に行きました。日本チーム、特に女子が
非常に活躍してくれました。中国との決勝は惜しくも敗れましたが、大変盛り上がり、
卓球のテレビ東京にふさわしい視聴率と存在感を示すことができました。
一方で、放送収入が伴ってこないことが課題として残っています。
アニメや配信が順調にきているので、様々な手を打って今年は挽回したいと思います。
経済動画配信サービス「テレ東BIZ」も強化している最中です。
経済ニュース、特にミクロ経済ニュースに強いテレビ東京という方向で
サービスを提供していきたいと考えております。
Q.4月改編後の手応えについて。
(石川社長)
経済報道では『WBS(ワールドビジネスサテライト)』と、
朝の『Newsモーニングサテライト』の二つ番組でMCを変え、
さらにスタジオにもバーチャルプロダクション(VP)を導入して刷新しました。
BSテレ東の経済ニュース番組にもかなり力を入れており、新しいMCとなった
朝の『日経モーニングプラスFT』も順調だと思います。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)が取り上げたニュースについても、
日本のメディアとは違う視点のニュースを提供できるということで、
視聴者に好評だと思っています。
テレビ東京の報道局は、最近いくつかの特ダネを報道することができました。
今後もニュースで特ダネを発信し、これをテレビ東京の経済報道の強みにしていきたいと
考えております。
Q.4月にSTARTO ENTERTAINMENTが本格始動し、また、
SMILE-UP.が15日に、今後の方針について発表しました。受け止めは?
(石川社長)
我々は去年から、様々な形でSMILE-UP.社、STARTO社とコミュニケーションを続けています。
補償に関しては、それなりに進展していると聞いております。
STARTO社については、4月10日にイベントを開催して本格的にスタートしたことは
存じております。
SMILE-UP.社が15日に、音楽著作権やファンクラブの今後について、一定の方針を示しました。
我々としても前向きな評価はしております。
ただ、具体的なスケジュール感や、どういう方法でやるのかなど、まだ分からない点がありますので、
これからもコミュニケーションを取らせていただき、その辺りをお聞きしていきたいと思います。
Q.新規の起用の方針についてはいかがでしょうか。
(石川社長)
現段階で変更はございません。
【BSテレビ東京 】
(BSテレビ東京 加増社長)
2023年度についてですが、地上波と同様に視聴者離れがBS波全体で少し進みました。
視聴率で見ると、BS民放5局とNHKの視聴率の合計が歴代で最低を更新しました。
そんな中でBSテレ東は、GH、PT、全日とも前年の視聴率をキープしまして、
何とか踏ん張ったと評価しております。
理由としては、阪神戦などのプロ野球中継、それと期首などに編成する特番が好評だったこと。
さらに、日本経済新聞社と一緒にやっている経済報道ニュースが
株高の影響でよく見ていただけるようになったことが理由と考えています。
業績については決算をまとめている最中ですが、
スポットが大変良かったものの、全体としては楽な1年ではなかったと思います。
ご紹介したい番組が2つございます。
今年1月に、木曜日の夜10時から放送して好評いただいた
『和田明日香とゆる宅飲み』の第2シーズンが始まります。
料理家・食育インストラクターの和田明日香さんが、
気の置けない人とお酒を飲みながらトークするという番組です。
料理の工程を端折らずに見せたり、洗い物も見せたり、
ゲストを巻き込みながら手伝ってもらうなど、自由でのんびりとした
BS放送らしい作りが視聴者の皆さんから評価いただいていると思います。
5月下旬から6月に4週連続で放送させていただきます。ぜひご覧ください。
これまでの放送で紹介した16品の料理の作り方を番組のホームページでも
ご覧いただけますが、私は全部作って食べました。
皆さんもぜひ参考にしていただければと思います。
もう一つは野球です。野球はBSにとって非常に親和性の高い
コンテンツなので、しっかり放送していきたいと思います。
5月はドジャース戦を1試合と、プロ野球を2試合放送します。
ドジャース戦は(日本時間の夜に放送するため)生放送ではありませんが、
朝の生放送を見ることができなかった方に、家に帰ってゆっくりと
大谷選手の活躍を見てもらいたいというコンセプトで、
大谷選手を映す独自カメラも用意しております。
トータルで5試合ほど放送する予定にしておりますので、ぜひご覧ください。
プロ野球では6月以降に阪神戦も放送します。
阪神対巨人、オリックス対阪神など、力を入れていきたいと思います。
Q、4月改編で「セグメント・マスメディア戦略」という視聴率にとらわれない
編成をしたが手応えは?
(BSテレビ東京 加増社長)
私たちの「セグメント・マスメディア戦略」は、
平日の夜9時台と10時台の2時間に力を入れております。
視聴層にこだわるのではなく、興味を持ったテーマを深掘りし、
新しい視点で番組を見ていただきたいというものです。
月曜日の『マネーのまなび』、水曜日の『いまからサイエンス』、
木曜日の『あの本、読みました?』、金曜日は少し放送時間が違うのですが
『となりのスゴイ家』、それぞれパワーアップして、面白くなっております。
営業面でも、少しずつお客さんの評価を得ることができるようになりました。
特に『あの本、読みました?』では、出版業界と手を取り合って、
本の業界そのものを盛り上げていこうと始めたところです。
<出席者>
テレビ東京 代表取締役社長 石川 一郎
BSテレビ東京 代表取締役社長 加増 良弘
テレビ東京 常務取締役 長田 隆
テレビ東京 常務取締役 平岡 利介
テレビ東京 経営企画局長 大久保 直和
テレビ東京 経営企画局次長(広報担当) 川口 尚宏