十じゅう月がつ革命かくめい

西曆せいれき一いち九きゅう一いち七なな年ねん春はる，因いん歐おう戰せん失しつ利り，帝みかど俄にわか國威こくい頓ひたぶる失しつ，且被覆滅ふくめつ，臨時りんじ政府せいふ制せい統みつる舉國，然しか亦また有ゆう蘇そ維埃並存へいそん，列れつ寧やすし率りつ布ぬの爾なんじ什維克かつ（漢かん云うん：多數たすう派は）起おこり義ぎ於彼かれ得とく格かく勒，亡ほろび臨時りんじ政府せいふ，廢はい民選みんせん之の立憲りっけん議ぎ堂どう，是ぜ爲ため十じゅう月がつ革命かくめい。建けん俄にわか羅ら斯蘇維埃國こく，都と莫斯科か。頃ころ，舉國皆みな不ふ欲よく戰せん，以使休養きゅうよう生息せいそく。故こ媾於德とく意志いし奧おく匈，訂てい《布ぬの列れつ斯特條約じょうやく》。一いち八はち年ねん秋あき，一いち戰せん告つげ終おわり。英えい、法ほう、日ひ、美よし諸國しょこく視し俄にわか國こく議ぎ和わ，怒いか遏不止どめ。且帝俄にわか舉債未み清きよし，蘇そ俄にわか乃先行せんこう社會しゃかい主義しゅぎ於天下か，諸國しょこく畏かしこ而憚之の。且羅剎有豪ごう紳しん貴き冑かぶと欲よく復ふく帝王ていおう之これ制せい，欲よく護まもる東あずま正之まさゆき名めい，遂とげ揭竿而起，諸國しょこく逐以干戈かんか涉わたる其政，以師役やく援其民みん。史し稱しょう紅白こうはく俄にわか內戰。及後，鑒眾將はた爭そう權けん奪だつ利り，未み能のう遠謀えんぼう，使つかい蘇そ俄にわか之の師し大捷たいしょう，得とく護まもる其體からだ。終おわり立りつ蘇そ聯れん也。