夫おっと維基者しゃ,知ち以公天下でんか,以為天下でんか利り。
下した筆ひつ之の先さき,宜むべ閱凡例はんれい、章あきら法ほう,以通文理ぶんり,萬まん望もち矜察。
又また,詳しょう共ども平ひら議ぎ,請至會館かいかん;欲よく覽らん新治しんじ,惠めぐみ訪おとずれ監修かんしゅう。
琉球りゅうきゅう國こく在ざい東海とうかい上うえ,據よりどころ山やま而立じりつ國こく。當とう海道かいどう要衝ようしょう,商賈しょうこ輻輳ふくそう,號ごう「萬まん國津くにつ梁はり」。初はつ不通ふつう中國ちゅうごく。天孫てんそん氏し為ため國こく君くん始はじめ,其裔為ため王おう,既すんで而交讓ゆずる,歷れき萬まん七なな千せん八はち百ひゃく有ゆう二に年ねん,為ため利り勇いさみ所しょ篡。浦添うらぞえ按司舜しゅん天てん以兵平之ひらの,代だい王おう琉球りゅうきゅう。傳つて三さん世せい,英えい祖そ受禪じゅぜん。時とき值元もと代だい,元もと世よ祖そ遣や官かん招諭之の,不能ふのう達たち;元成もとなり宗むね遣や兵へい來らい攻おさむ,亦また不能ふのう克かつ。明あきら洪ひろし武たけ初はつ,英えい祖そ裔孫政せい微ほろ德とく衰おとろえ,按司蜂起ほうき稱しょう雄ゆう,國分こくぶ為三ためぞう:曰山北きた、曰中山さん、曰山南みなみ。五ご年ねん,明太めんたい祖そ遣や使つかい告つげ其國。中ちゅう山王さんのう察度遣や弟おとうと泰たい期き朝貢ちょうこう,琉球りゅうきゅう始はじめ通どおり中國ちゅうごく。時とき三さん王おう爭そう雄ゆう,相そう伐き不ふ靖やすし。太ふとし祖そ乃命內史監かん丞すすむ梁はり民みん賜たまもの之の勅みことのり,令れい罷やめ兵へい息いき民みん,三王並奉命。
久ひさ別べつ侵おかせ懷抱かいほう,他鄉たきょう變容へんよう色しょく。 月下げっか調ちょう鳴な琴きん,相思そうし此何なん極きょく。
雲間くもま征せい思おもえ斷だん,月下げっか歸き愁切。 鴻おおとり雁かり西南せいなん飛ひ,如何いか故人こじん別べつ。
朝ちょう朝ちょう翠みどり山下やました,夜夜よよ蒼あお江曲えまがり。 復ふく此遙相思そうし,清せい尊たかし湛たたえ芳よし綠みどり。
久ひさ別べつ,人にん相去あいさり已やめ久ひさ矣。侵おかせ懷抱かいほう,寫うつし相思そうし如寫夜寒よさむ,極ごく切きり膚はだ之の筆ふで也。先さき沒入ぼつにゅう相思そうし,而後覺さとし之の,而後覺さとし有ゆう寒かん意い,而後覺さとし有ゆう自身じしん,而後四顧しこ非ひ故鄉こきょう,而後自覺じかく容色ようしょく易えき,悽情於此為ため一いち極きょく,遂とげ必有舉動,月下げっか調ちょう琴きん而託之の,是ぜ相思そうし之の極ごく也。
雲間くもま,目もく光こう欲よく出で之の也。月つき華はな,自じ高こう而下者しゃ也。故こ一發いっぱつ一反いったん。鴻おおとり雁かり南みなみ飛ひ,征せい也,飛ひ於天,遠とお於己也,而方覺さとし其遠,方ほう覺さとし其別,方ほう有ゆう此問。鴻おおとり雁かり成なり群ぐん,我わが何なに以奇。
其三さん寫うつし相思そうし之の鬱うつ。朝ちょう朝ちょう夜夜よよ,無む斷絕だんぜつ也。翠みどり山さん,蒼あおい江こう,朝暮ちょうぼ見み異い,其實同色どうしょく,由よし色しょく鬱うつ入いれ情深なさけぶか。遙はるか字じ一いち振ふ,相思そうし承うけたまわ之これ,清せい尊たかし雖清,作さく相思そうし之の愁綠。
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