周しゅう孝たかし閔皇帝こうてい,姓せい宇文うぶん,諱いみな覺さとし,宇文うぶん泰たい第だい三さん子し,字じ陀羅尼だらに。
宇文うぶん泰たい卒そつ,西にし魏たかし宇文うぶん護まもる以魏ぎ恭きょう皇帝こうてい幼弱ようじゃく,欲よく早はや使し正せい位い以定人心じんしん,以恭帝みかど詔みことのり,禪ぜん位い於宇文覺もんがく,西にし魏たかし國こく亡ほろび。覺さとし自稱じしょう天王てんのう,不ふ稱しょう帝みかど。護まもる廢はい覺さとし為ため略りゃく陽ひ公こう,尋ひろ弒之。孝こう閔帝在位ざいい一いち年ねん,周しゅう武たけし帝みかど殺ころせ宇文うぶん護まもる,諡おくりな宇文うぶん覺さとし為ため孝こう閔。