山やま濤

晉すすむ新しん沓くつ康やすし伯はく山やま濤，字じ巨きょ源げん，漢かん河かわ內懷ふところ人じん也，建けん安やす十じゅう年ねん生せい。父ちち曜，宛あて句く令れい。

濤早孤こ，居きょ貧ひん，少しょう有ゆう器量きりょう，介かい然しか不ふ群ぐん。性せい好このみ莊そう老ろう，每まい隱かくれ身み自じ晦みそ。年とし四よん十じゅう，始はじめ為ため郡ぐん主おも簿ぼ、功こう曹、上計あげ擬なずらえ。舉孝こう廉れん，州しゅう辟河南かなん從事じゅうじ。投とう傳でん而去。未み二に年ねん，有ゆう曹爽之これ事ごと，遂とげ隱かくれ身み不ふ交世務つとむ。

與あずか司馬しば懿夫人ふじん張ちょう春華はるか，即そく宣せん穆きよし后きさき有ゆう中表なかおもて親おや，是ぜ以見司馬しば師し。師し曰︰「呂りょ望もち欲ほし仕つかまつ邪よこしま。」命いのち司つかさ隸舉秀才しゅうさい，除じょ郎ろう中ちゅう。轉てん驃騎將軍しょうぐん王おう昶あきら從事じゅうじ中ちゅう郎ろう。久之ひさゆき，拜はい趙ちょう國こく相しょう，遷尚書しょうしょ吏部郎ろう。晚ばん與あずか鍾會、裴秀並なみ申さる款眤。以二に人にん居きょ勢ぜい爭そう權けん，濤平心しん處しょ中ちゅう，各かく得とく其所。遷大將軍だいしょうぐん從事じゅうじ中ちゅう郎ろう。鍾會作さく亂らん於蜀しょく。濤以本官ほんかん行軍こうぐん司馬しば，鎮鄴。

咸熙初はつ，封ふう新しん沓くつ子こ。轉てん相國しょうこく左ひだり長ちょう史ふみ，典てん統すべ別べつ營。及武たけ帝みかど受禪じゅぜん，以濤守もり大だい鴻おおとり臚，護送ごそう陳ひね留とめ王おう詣まい鄴。

泰やすし始はじめ初はつ，加か奉たてまつ車くるま都と尉じょう，進しん新しん沓くつ伯はく。羊ひつじ祜執政しっせい。濤失權臣けんしん意い，出で為ため冀州刺史しし，加か寧やすし遠どお將軍しょうぐん。轉てん北きた中ちゅう郎ろう將しょう，督とく鄴城守もり事ごと。入にゅう為ため侍さむらい中ちゅう，遷尚書しょ。以母老ろう辭職じしょく。後こう除じょ太ふと常つね卿きょう，以疾不ふ就。會かい母はは喪も，歸かえり里さと。詔みことのり︰「以為吏部尚書しょうしょ。」濤辭以喪病びょう，章しょう表ひょう懇切こんせつ。會かい元もと皇后こうごう崩くずれ，遂とげ扶輿還かえ洛らく。逼迫ひっぱく詔みことのり命いのち，自力じりき就職しゅうしょく。

咸寧初はつ，轉てん太子たいし少しょう傅でん，加か散ち騎き常つね侍さむらい；除じょ尚書しょうしょ僕ぼく射しゃ，加か侍さむらい中ちゅう，領りょう吏部。固辭こじ不ふ聽。居きょ選せん職しょく十じゅう餘よ年ねん，晚ばん值后黨とう專せん權けん。濤苦表ひょう請退，詔みことのり又また不ふ許もと。濤不得とく已やめ，又また起おこり視し事ごと。

太ふと康やすし初はつ，遷右僕ぼく射しゃ，加か光ひかり祿ろく大夫たいふ，侍さむらい中ちゅう、掌てのひら選せん如故。後こう拜はい司つかさ徒と，復ふく固かた讓ゆずる，乞骸骨こつ。輿こし疾やまし歸き家か。以太ふとし康かん四よん年ねん薨，年ねん七なな十じゅう九きゅう，墓はか在ざい懷ふところ慶けい府ふ武たけ陟のぼる縣けん西にし虹にじ橋きょう村むら。贈おく司つかさ徒と，侍さむらい中新ちゅうしん沓くつ伯はく，諡おくりな曰康。

濤居榮さかえ貴たか，貞さだ慎まき儉約けんやく。祿ろく賜たまもの俸秩，散ち之これ親したし故ゆえ。有ゆう五ご子し：該、淳あつし、允まこと、謨、簡。

據よりどころ

• 《晉すすむ書しょ·山さん濤傳》
• 《古今ここん圖書としょ集成しゅうせい》·方かた輿こし彙編坤ひつじさる輿こし典てん·冢墓部ぶ·彙考·懷ふところ慶けい府ふ

竹林ちくりん七なな賢けん

阮籍｜ 嵇康｜ 山やま濤｜ 劉りゅう伶｜ 阮咸｜ 向むかい秀しげる｜ 王おう戎えびす

 

敘事完備かんび，有ゆう條じょう不ふ紊，遂とげ列れつ正せい典てん。