古こ羅ら馬うま

羅ら馬うま疆域圖ず，王國おうこく時じ土ど微ほろ，歷れき共和きょうわ、帝政ていせい，至極しごく盛もり而衰，國土こくど二に分ふん，復ふく為ため蠻狄所しょ滅めつ。

羅ら馬うま，古名こみょう大秦たいしん，又また名な犁鞬，自じ號ごう元老げんろう院いん與あずか羅ら馬うま公民こうみん，以在海うみ西にし，亦また云うん海うみ西國さいこく，又また名な拂はらい菻，蓋ぶた始はじめ於公元もと前ぜん八はち世紀せいき，始はじめ王おう乃羅ら慕路斯。初はつ起おこり，立國りっこく於七なな山さん丘上おかうえ，陽ひ盛もり陰かげ微ほろ，遂とげ以宴為ため名めい，誘さそえ得え鄰族薩比奈之婦女ふじょ，由ゆかり是ぜ得とく以繁衍。並立へいりつ元老げんろう院いん，以咨政事せいじ。凡七王おう，首しゅ四よん王おう悉農民のうみん，後ご三さん王おう乃商賈しょうこ。至いたり末まつ王おう傲慢ごうまん王おう，民みん病びょう其敗行ぎょう，遂とげ起おこり義よし，王おう不ふ復ふく立りつ，以執政しっせい官かん代だい之の，無む有ゆう常人じょうじん，簡立賢者けんじゃ，共和きょうわ始はじめ建けん。

共和きょうわ初はつ，遣や使つかい希まれ臘求もとめ習民主みんしゅ之これ法ほう，立だて十じゅう二に銅どう表ひょう法ほう，旋許貴き賤通婚こん，國くに日び盛もり。破やぶ伊い托たく魯里亞あ諸しょ邦くに，拓つぶせ土ど百ひゃく里り，然しか民心みんしん日び腐くさ，高こう盧の趁機進取しんしゅ，佔羅馬城ばじょう，獨どく餘あまり卡匹托たく爾しか山やま，國くに亡ほろび無む日ひ，民心みんしん遂とげ合あい，許もと高だか盧の金きん三さん百ひゃく公おおやけ斤きん，始はじめ息いき兵へい。

阿おもね匹ひき亞大あだい道どう

後こう大賢たいけん卡米勒斯當とう政せい，興きょう革かわ除じょ弊へい，敗はい敵てき立りつ盟めい。國くに遂とげ中興ちゅうこう，混こん一いち北きた義よし。至いたり阿おもね匹ひき烏がらす斯主しゅ政せい，築ちく馳はせ道どう，舉國無む有ゆう不ふ達之たつゆき處しょ，故こ古諺こげん曰「條條じょうじょう大道通おおみちどおり羅ら馬うま」。

又また數すう十じゅう年ねん，爭そう霸地中海ちちゅうかい，敗はい希まれ臘、迦太基もと諸しょ邦くに，威い震ふるえ四よん夷えびす。然しか為政者いせいしゃ位い高だか，國くに盛もり則そく權けん重じゅう，權けん重則しげのり心こころ朽くち。公おおやけ元もと前まえ百ひゃく年間ねんかん，內戰頻しき仍，權力けんりょく更迭こうてつ不斷ふだん。先さき是ぜ凱撒、龐培、克かつ拉ひしげ蘇そ組くみ「前ぜん三さん頭とう」同盟どうめい，然しか各かく懷ふところ鬼胎きたい，遂とげ敗はい盟めい以奪天下でんか，終おわり凱撒得とく位い，旋死於元老げんろう之の手て。俄にわか而其侄屋や大だい維與あずか安東あんどう尼に、雷かみなり必達二に人組にんぐみ「後ご三さん頭とう」同盟どうめい，後ご復ふく互戰，終おわり屋や大だい維得天下でんか，元老げんろう冠かんむり之の尊號そんごう奧おく古こ斯都。奧おく古こ斯都者しゃ，羅ら馬うま皇帝こうてい也，共和きょうわ國こく亡ほろび。

其人服飾ふくしょく

羅ら馬うま兵士へいし

此間雖內戰せん不斷ふだん，仍拓土ど千里せんり，高こう盧の埃及えじぷと塞ふさが琉西皆みな成行しげゆき省しょう，至いたり帝政ていせい初はつ，地方ちほう數すう千里せんり，城しろ四よん百ひゃく餘あまり，小國しょうこく役やく屬ぞく者しゃ數すう十じゅう。

國くに內有松柏しょうはく諸木もろき百草もぐさ。人ひと俗ぞく力りょく田作たづくり，多種たしゅ樹き蠶かいこ桑くわ。皆みな髡頭而衣文ぶん繡，乘じょう輜軿白しろ蓋ぶた小車おぐるま，出入でいり擊げき鼓こ，建けん旌旗せいき旛幟。所ところ居城きょじょう邑，周しゅう圜百餘あまり里さと。宮室きゅうしつ皆みな以水精せい為ため柱ばしら，食器しょっき亦また然しか。

其土多た金銀きんぎん奇き寶たから，有ゆう夜光やこう璧、明月めいげつ珠たま、駭雞犀さい、珊瑚さんご、琥珀こはく、琉璃、琅玕、朱しゅ丹まこと、青あお碧あおい。刺とげ金きん縷繡，織お成金なりきん縷罽、雜色ざっしょく綾あや。作さく黃金おうごん塗ぬり、火ひ浣布。又また有ゆう細ほそ布ぬの，或ある言水ごんすい羊ひつじ毳むくげ，野蠶くわご繭まゆ所作しょさ也。合ごう會かい諸しょ香こう，煎せんじ其汁以為蘇そ合ごう。凡外國がいこく諸しょ珍ちん異い皆みな出で焉。以金銀きんぎん為ため錢ぜに，銀ぎん錢ぜに十じゅう當とう金錢きんせん一いち。與あずか安息あんそく、天竺てんじく交市于海中ちゅう，利り有ゆう十じゅう倍ばい。其人質ひとじち直じき，市し無む二に價か。穀食こくしょく常つね賤，國くに用よう富とみ饒にょう。鄰國使し到いた其界首くび者しゃ，乘じょう驛えき詣まい皇すめらぎ都と，至いたり則そく給きゅう以金錢ぜに。

其帝常つね欲よく通どおり使し于漢かん，而安息あんそく欲よく以漢繒綵與あずか之これ交市，故こ遮さえぎ閡不得とく自じ達たち。相傳そうでん，至いたり桓帝延のべ熹九きゅう年ねん，安あん敦あつし王おう遣や使つかい，自じ日南にちなん徼外獻けんじ象牙ぞうげ、犀さい角かく、瑇瑁，始はじめ乃一いち通つう焉。

其一西方せいほう天下でんか，人民じんみん皆みな長ちょう大平おおひら正ただし，有ゆう類るい中國ちゅうごく，故こ古こ謂いい之の大秦たいしん。歷れき五ご賢けん帝みかど，極ごく盛もり而衰，災わざわい異い及風雨う不時ふじ，輒廢而更立りつ。

至いたり戴克里さと先さき為ため帝みかど，亂らん局方きょくほう終おわり，更さら易えき國こく制せい，法ほう東方とうほう君臣くんしん之の禮れい，並立へいりつ四よん帝みかど共ども治ち制せい，然しか禍根かこん遂とげ種しゅ。後こう其禪位い，復歸ふっき田園でんえん，亂らん事ごと又また起おこり，四よん帝みかど混戰こんせん，終おわり君きみ士し坦ひろし丁ちょう一世かずよ平定へいてい天下でんか，創立そうりつ新都しんと君きみ士し坦ひろし丁ちょう堡，羅ら馬城ばじょう漸やや衰おとろえ。其薨後ご數すう世せい，國くに二に分ふん，時じ盟めい時じ戰たたかえ，西にし帝國ていこく終おわり亡ほろび於蠻狄之手しゅ，永えい恒ひさし之の城じょう羅ら馬うま數すう遭兵革へいかく，財物ざいぶつ盡つき去ざ。東ひがし帝國ていこく仗其城じょう堅けん，且屢有明ありあけ君くん，得とく延のべ祚千せん年ねん。

據よりどころ

• 小しょう螞蟻著ちょ《羅ら馬うま共和きょうわ國こく的てき興亡こうぼう》
• 《後こう漢書かんしょ》【桓帝紀き】【西域せいいき傳でん】

聲音こわね動静どうせい，具ぐ錄ろく於維基共ども享とおる︰古こ羅ら馬うま

敘事完備かんび，有ゆう條じょう不ふ紊，遂とげ列れつ正せい典てん。