馮保

馮保（1543年ねん—1583年ねん），字じ永えい亭ちん，號ごう雙そう林はやし，明代あきよ太ふとし監かん。

馮保
明代あきよ太ふとし監かん
字じ	永えい亭ちん
號ごう	双そう林はやし
籍せき貫ぬき	深ふか州しゅう（今いま河北かわきた深ふか县）
出生しゅっしょう	1543年ねん
逝世	1583年ねん

生平おいだいら

初期しょき

嘉よしみ靖やすし時どき為ため司つかさ禮あや秉筆太ふでぶと監かん提督ていとく東ひがし廠しょう兼けん管かん御ご马监。当とう时司つかさ礼あや监缺かけ一名掌印太监，按资历应由よし冯保升ます任にん，但ただし明あきら穆きよし宗むね不ふ喜き欢他。首くび輔高こう拱遂とげ推荐御用ごよう监的てき陈洪為ため司つかさ礼あや监掌印しるし太ふとし監かん。等ひとし到いた陈洪罢职，又また推荐掌てのひら管かん尚なお膳ぜん监的てき孟はじめ冲补缺。按照规定，孟はじめ冲是没ぼつ有ゆう资格主ぬし掌てのひら司つかさ礼あや监的，冯保因いん此而痛恨つうこん高だか拱。隆りゅう庆六ろく年ねん，穆きよし宗そう驾崩，冯保受帝托たく孤こ，“閣かく臣しん與あずか司つかさ禮あや監かん同どう受顧命いのち”，与あずか内うち阁首辅高拱、次じ辅张居正ただし、高こう仪同どう为明神みょうじん宗むね顾命大臣だいじん。

掌てのひら權けん

隆りゅう慶けい（1572年ねん）六ろく年ねん六ろく月がつ二に十じゅう五ご日にち朱しゅ翊鈞（即そく明神みょうじん宗むね萬まん曆れき帝みかど）繼つぎ位い皇帝こうてい，年ねん僅十じゅう歲さい，冯保进一いち步ほ受到重用じゅうよう，取と代がわ孟はじめ冲任にん職しょく司つかさ禮あや監かん掌てのひら印しるし太ふとし監かん，仍主管しゅかん東ひがし廠しょう，在ざい明神みょうじん宗むね的てき登とう基もと仪式上じょう，冯保始はじめ终站立りつ在ざい御座ぎょざ旁つくり边，满朝文武ぶんぶ大だい为震惊，并且心こころ生なま不ふ满。高こう拱见冯保的てき权力越来ごえく越えつ大だい，心こころ里さと無法むほう容よう忍しのべ，授意內閣阁臣提出ていしゅつ“还政于内阁”的てき口くち号ごう，组织一批大臣上书弹劾他。馮保與あずか高こう拱的てき關係かんけい惡あく劣れつ，遂とげ抓つめ住じゅう高だか拱曾在ざい穆きよし宗そう駕が崩くずし后きさき说“十岁太子如何治天下”的てき把わ柄え，於是與あずか張ちょう居きょ正ただし聯れん手しゅ除じょ掉高拱，並なみ向むこう孝安たかやす皇后こうごう和わ孝こう定てい太ふとし后きさき告つげ状じょう，高こう拱因此被革かわ职回家か闲住，罷やめ官かん歸鄉ききょう，寫うつし了りょう《病やまい榻遺言ゆいごん》四よん卷かん說明せつめい此事。支持しじ高だか拱的一批大臣也被查办。馮保與あずか張ちょう居きょ正せい协理孝こう定てい太ふとし后きさき负责神しん宗むね的てき教育きょういく。神かみ宗はじめ称呼しょうこ冯保为“大伴おおとも”，惧他三さん分ふん。

王おう大臣だいじん案あん

万まん历元年ねん（1573年ねん）正月しょうがつ十じゅう九きゅう日にち，神かみ宗そう清きよし晨出宫视朝あさ，被ひ一名叫王大臣的男子冲撞。皇帝こうてい侍さむらい卫将王おう大臣だいじん擒とりこ获后，从他身上しんじょう搜さがせ出で刀がたな剑各一いち把わ，随ずい后きさき由よし皇帝こうてい下か旨むね，押送おうそう东厂审问。

冯保借か机つくえ构陷高だか拱，暗くら地ち里さと嘱しょく咐王大臣だいじん，要よう他た假かり认是高だか拱所指ゆび使し。一いち时之间，谋刺皇帝こうてい的てき谣言迅速じんそく传开，朝廷ちょうてい各科かっか道どう官かん员人人じん自じ危，不ふ敢贸然しか上うえ疏替高だか拱辩冤。而都察院左ひだり都と御ご史し葛かずら守もり礼れい、吏部尚なお书杨博则挺身ていしん而出，坚决要求ようきゅう将しょう王おう大臣だいじん案あん由ゆかり刑部おさかべ、都と察院与あずか东厂共同きょうどう审理。张居正ただし迫さこ于压力りょく，只ただ好こう上うえ疏神宗むね下か旨むね让冯保ほ会かい同左どうさ都と御ご史し葛かずら守もり礼れい，锦衣卫左都と督とく朱しゅ希のぞみ孝こう会かい审。高こう拱因此被洗あらい刷すり了りょう冤情，王おう大臣だいじん则被处以死刑しけい。

王おう大臣だいじん一案いちあん使つかい得とく冯保惹怒了りょう朝ちょう中ちゅう众多大臣だいじん，大家たいか都と对他诬陷高だか拱的险恶行ぎょう径みち嗤之以鼻。而张居い正せい却因此牢牢ろう地ち坐すわ稳了首くび辅大位い。

權力けんりょく巔峰

張ちょう居きょ正ただし成なり為ため首くび輔，在ざい取得しゅとく太ふと后きさき、皇帝こうてい的てき支持しじ，和かず內相馮保的てき配合はいごう下か，親政しんせい多年たねん。有ゆう一いち次じ，張ちょう居きょ正ただし向こう年とし幼よう的てき神かみ宗そう進すすむ獻けんじ白蓮びゃくれん和わ雙そう白しろ燕つばめ，被ひ馮保以“主上しゅじょう沖おき年ねん，不可ふか以異物ぶつ啓けい玩好”為ため由よし拒絶きょぜつ，由ゆかり此可見み馮保較識大體だいたい。

万まん历四よん年ねん（1576年ねん）五ご月がつ，冯保会同かいどう三さん法ほう司し进行全国ぜんこく“大だい热审”，平ひらた反はん昭あきら雪ゆき了りょう许多冤狱。

馮保貪むさぼ財ざい好こう貨，史し載の張ちょう居きょ正せい先さき後送こうそう給きゅう馮保名めい琴きん七なな張ちょう、夜明よあけ珠たま九きゅう顆、珍ちん珠たま簾すだれ五ご副ふく、金かね三さん萬まん兩りょう、銀ぎん二に十じゅう萬まん兩りょう。馮保花はな費ひ巨きょ款，給きゅう自己じこ建造けんぞう了りょう生せい壙（墓地ぼち），張ちょう居きょ正せい寫うつし了りょう《司つかさ禮あや監かん秉筆太ふでぶと監かん馮公預あずか作さく壽藏じゅぞう記き》，對たい他た歌うた頌不已やめ。馮保寫うつし得とく一いち手て好字こうじ，萬まん曆れき六ろく年ねん（1578年ねん），在ざい《清明せいめい上河うえかわ圖ず》後ご面めん題跋だいばつ，稱しょう自己じこ是ぜ「欽差總督そうとく東ひがし廠しょう官かん校こう辦事兼けん掌てのひら御用ごよう幹事かんじ司つかさ禮あや監かん太ふとし監かん」。冯保有ほゆう很高的てき文化ぶんか修おさむ养，在ざい司つかさ礼あや监任上刻じょうこく了りょう许多书，如《启蒙集しゅう》、《四よん书》、《书经》、《通つう鉴直解かい》、《帝みかど鉴图说》、《经书音おん释》等とう，直ちょく至いたり崇たかし祯年间，还在宫中流りゅう传。他た的てき书法颇佳，通つう乐理、擅弹琴きん，并造了りょう不ふ少しょう琴きん，“世人せじん咸宝爱之”（《酌しゃく中ちゅう志こころざし·卷まき五ご》）。

神かみ宗はじめ曾赐象牙ぞうげ图章予よ冯保，内ない刻こく有ゆう“光明こうみょう正大せいだい”、“尔惟盐梅”、“汝なんじ作さく舟ふね楫かじ”、“鱼水相しょう逢”、“风云际会”字じ樣さま，更さら“直ちょく以宰相しょう待まち之の”（《万历野获编补遗》卷一けんいち）。后きさき来らい，冯保更さら加か骄横，即そく使つかい神しん宗そう有ゆう所しょ赏罚，冯保不ふ开口，谁也不ふ敢执行ぎょう。

轉うたて折おり

神かみ宗はじめ十じゅう八はち歲さい時じ，因いん醉よい酒しゅ要よう拔劍ばっけん殺人さつじん。馮保向むかい太ふとし后きさき告つげ狀じょう，引得太ふとし后きさき憤怒ふんぬ，几乎廢はい掉帝位い。太ふとし后きさき命いのち張ちょう居きょ正せい上うえ疏切諫，替がえ神しん宗むね起草きそう“罪つみ己おのれ詔みことのり”，并命神かみ宗はじめ在ざい慈寧宮みや罰ばっ跪六ろく個こ小しょう時じ。皇帝こうてい为此对馮保ほ懷ふところ恨在心しん。

失しつ勢ぜい

萬まん曆れき十じゅう年ねん（1582年ねん），張ちょう居きょ正ただし積せき勞ろう成なり疾やまし，死し於首輔任上じょう，临终奏そう疏，推荐他た的てき主しゅ考こう官かん潘はん晟あきら进入内ない阁，冯保派は人じん把わ他た召来。然しか而御史し雷かみなり士し桢、王国おうこく、给事中ちゅう王おう继光卻相继说不可ふか任用にんよう，潘はん晟あきら便びん中ちゅう途上とじょう疏推辞じ。内うち阁新任しんにん首くび輔张四维估计申さる时行不ふ肯处在ざい潘はん晟あきら的てき下面かめん，就起草きそう意い见答应此事ごと，神かみ宗はじめ立たて即そく回答かいとう可か以。冯保当とう时生病びょう，辱はずかしめ骂道：“我わが小しょう病びょう，就没有我ありが吗？”

明光めいこう宗むね出生しゅっしょう時じ，冯保想そう晉すすむ封ふう伯爵はくしゃく，张四维用没有先例来责难他，计划给他的てき弟おとうと侄一个做都督佥事的官职。冯保发怒说：“你靠谁得到いた今日きょう，却背叛我！”御ご史し郭かく惟おもんみ贤请求召用吴中行ぎょう等とう人ひと，冯保责备他た同どう侈相庇ひさし护，把わ他た贬谪。

是ぜ年ねん十じゅう二に月がつ壬みずのえ辰たつ（初はつ八はち日にち）江西えにし道どう御ご史し李り植しょく上うえ疏弹劾冯保ほ十じゅう二に大罪だいざい状じょう，重じゅう点在てんざい徐じょ爵与あずか冯保挟はさみ诈犯法ほう。其它罪状ざいじょう有ゆう：永えい宁公主ぬし选婚，冯保接受せつじゅ梁はり国こく柱ばしら万金まんきん贿赂，明知めいち其子短たん寿ことぶき且确实有病びょう，却曲意い庇ひさし护。结果成婚せいこん之の时，梁りょう“鼻血はなぢ双そう下か，沾湿袍ほう袂たもと”，大だい婚こん后きさき一いち个月，竟一命いちめい呜呼，致使公主こうしゅ几年后きさき亦また郁郁いくいく病死びょうし。二に十じゅう四宦官中已去世的，凡是钱财多た者しゃ，冯保都と封ふう锁其房ぼう屋や，搜さがせ寻家资一空そら。只ただ捡其寻常之の物もの献けんじ给皇上じょう，而把金きん珠たま重宝ちょうほう据すえ有ゆう已やめ有ゆう。

冯保的てき宅たく第だい店みせ房ぼう遍へん布ぬの京きょう中ちゅう，不可ふか胜数。他た在ざい北きた山口やまぐち造づくり了りょう坟地。花はな园的壮たけし丽，可か与あずか西にし苑えん（明世あきよ宗むね曾长期き居住きょじゅう并办公的こうてき地方ちほう）比美ひみ。而盖在ざい原籍げんせき的てき房子ふさこ有ゆう五ご千せん多た间，连郡跨またが县，无论规模还是华美程度ていど，都と跟王居い不ふ相あい上下じょうげ。

此时孝こう定てい太ふとし后きさき还政给神宗むね已やめ经很久ひさし。冯保失しつ去さ了りょう依よ靠もたれ，神かみ宗はじめ又また对冯保ほ积了很多怒いか气。东宫老ろう太ふとし监张鲸、张诚趁机陈述冯保的てき过错和わ罪ざい恶，请求皇帝こうてい打だ发冯保たもて去ざ闲住。神かみ宗はじめ还是害がい怕他，说：“如果大だい伴走ばんそう上殿かみどの来らい，我わが如何いか办？”张鲸说：“既すんで然しか有ゆう了りょう圣旨，哪敢再さい进宫殿どの！”神かみ宗はじめ就听从了张鲸的てき话於十じゅう二に月がつ批示：“冯保欺君蠹国，罪つみ恶深重じゅう，本ほん当とう显戮。念ねん係がかり皇考こうこう付託ふたく，效こう劳日久ひさし，故こ从宽着き降ぶ奉たてまつ御ご，发南京なんきん新しん房ぼう闲住。”萬まん曆れき開始かいし查抄馮保家產かさん，發はつ配はい南京なんきん孝こう陵りょう種たね菜さい，這時候じこう，山やま东道监察御ご史し江こう东之、陕西道道みちみち御ご史し杨四知ち等とう紛紛ふんぷん彈劾だんがい馮保與あずか張ちょう居きょ正せい同流どうりゅう合あい污，多た圖ず不軌ふき，導しるべ致張居きょ正ただし「禍わざわい發はつ身み後ご」。万まん历十じゅう一いち年ねん（1583年ねん）一いち月がつ，馮保病びょう逝于南京なんきん。馮保的てき弟おとうと弟おとうと馮佑、侄子馮邦宁削职后死し于狱中ちゅう。

亲属

• 冯佑（弟おとうと）
• 冯邦宁（侄）

延伸えんしん阅读

[编]

《明あかり史し卷まき三さん百ひゃく〇五ご》，出自しゅつじ《明あかり史し》

参考さんこう文献ぶんけん

前任ぜんにん： 孟はじめ冲	司つかさ礼あや监掌てのひら印しるし太ふとし监 1572年ねん—1582年ねん	繼つぎ任にん： 张宏
前任ぜんにん： 黄き锦	东厂提督ていとく太ふとし监 1567年ねん—1582年ねん	繼つぎ任にん： 张鲸