殷いん德とく泰やすし

殷いん德とく泰やすし
	大だい清きよし浙江せっこう道どう御ご史し
旗はた籍せき	內務府ふ鑲黃旗はた
字じ號ごう	字じ仲なか孚まこと，號ごう秋あき濤
出生しゅっしょう	？年とし？月つき？日にち;
出身しゅっしん
	道みち光こう六年丙戌科繙譯進士;
著作ちょさく
	; ; ;

殷いん德とく泰やすし（？年とし—？年ねん），阿おもね哈覺羅ら氏し，字じ仲なか孚まこと，號ごう秋あき濤，內務府ふ鑲黃旗はた人ひと，繙譯鄉きょう試ためし中ちゅう式しき舉人，道みち光こう六年丙戌科繙譯會試中式進士，由よし禮れい部員ぶいん外郎ういろう，補ほ授浙江道えんどう御ご史し^[1]

履歷りれき

道みち光こう十じゅう二に年ねん，兵部ひょうぶ職方しょくかた司し主事しゅじ^[2]
道みち光こう十じゅう八はち年ねん，戶部とべ署しょ司し庫こ顏料がんりょう庫こ員いん外郎ういろう^[3]
道みち光こう二に十じゅう一いち年ねん，浙江せっこう道どう御ご史し^[4]^[5]。
道みち光こう二に十じゅう四よん年ねん，革かわ職しょく^[6]

註釋ちゅうしゃく

^ 「殷いん德とく泰たい，阿おもね哈覺羅ら氏し，字じ仲なか孚まこと，號ごう秋あき濤，內務府ふ廂ひさし黃旗きはた人じん，道みち光こう丙へい戌いぬ科か繙譯進士しんし，由ゆかり禮れい部員ぶいん外郎ういろう，補ほ授浙江道えんどう御ご史し」，《國くに朝あさ御ご史し題名だいめい》
^ 《欽定きんてい中樞ちゅうすう政せい考こう續ぞく纂》官かん銜[道みち光こう十じゅう二に年ねん刻こく本ほん]
^ 「諭さとし內閣。奕經等とう奏そう。遵旨查明銀ぎん庫こ多た放ひ兵へい餉。請將經けい手しゅ之これ員いん。交部嚴げん議ぎ。並なみ稽查銀ぎん庫こ御ご史し德福とくふく等とう。自じ請交議ぎ各かく一いち摺すり。庫くら貯出納すいとう。國帑こくど攸關。無論むろん何なん項こう。總そう當とう逐一ちくいち詳しょう兌。以昭慎重しんちょう。員外いんがい郎ろう文ぶん枚まい。平ひら兌正白旗はっき兵へい餉。致有浮多。非ひ尋常じんじょう疏忽可か比ひ。著ちょ交部嚴いむ加か議ぎ處しょ。郎ろう中ちゅう宗室そうしつ國こく盛もり。員外いんがい郎ろう福ぶく興きょう。署しょ司し庫こ顏料がんりょう庫こ員いん外郎ういろう殷いん德とく泰たい。未み能のう詳しょう慎まき查覈。俱著交部照あきら例れい議ぎ處しょ。奕經。奕顥。未み能のう先さき事ごと覺さとし察。著ちょ交都察院吏部分別ふんべつ議ぎ處しょ。德福とくふく。成なり觀かん宣せん。監かん放ひ未み能のう察出。亦また屬ぞく疏忽。著ちょ交部議ぎ處しょ」，《宣せん宗そう成しげる皇帝こうてい實錄じつろく》卷まき之の三さん百ひゃく十じゅう三さん道みち光こう十じゅう八はち年ねん八はち月がつ二に十じゅう四よん日にち癸巳きし
^ 「浙江せっこう道どう御ご史ふみ殷いん德とく泰たい奏そう。竊維兵へい旅たび之の事こと。惟おもんみ靜しずか可か以制動せいどう。亦また有ゆう守もり而後能のう為ため。我わが國家こっか文ぶん修おさむ武備ぶび。率りつ皆みな勁旅。豈あに小しょう醜みにく跳梁ちょうりょう。敢攖天てん討。乃自夷えびす風ふう不ふ靖やすし。未み能のう殲絕醜類しゅうるい。非ひ其猖獗而難なん𠞰滅めつ也。誠まこと以彼有ゆう以窺我が之の虛實きょじつ。我わが轉てん無む以測彼かれ之の出沒しゅつぼつ。其故何なん哉。沿海えんかい一帶いったい。率りつ多利たり涉わたる之これ人にん。非ひ蜑あま戶ど。即そく漁りょう人じん。乘じょう潮しお馭浪。日にち事ごと風ふう濤。此其人じん小しょう利り自じ驅か。招之即そく至いたり。為ため我が用よう則そく成なり水すい勇いさみ。為ため夷えびす用よう則そく為ため漢奸かんかん。夷えびす易えき辨べん而奸難なん識。此所以透漏も消息しょうそく。資し助すけ盜ぬすめ糧かて。接せっ濟ずみ火藥かやく。比比ひひ皆みな是ぜ。況きょう又また有ゆう鹽しお梟ふくろう煙けむり匪。羅ら致其中ちゅう。而欲盡つき絕ぜっ根株ねかぶ。誠まこと非ひ易易いい。竊謂與あずか其朝閩夕粵。疲つかれ敝我師し。使つかい千せん萬まん帑金。盡つき歸き虛きょ糜。何なに若わか集しゅう虛きょ縻之費ひ。佐さ錢ぜに糧かて之の需。使つかい沿海えんかい一帶いったい。招集しょうしゅう漁りょう戶ど。團だん練ねり水すい勇いさみ。編隊へんたい設しつらえ伍ご。以固海防かいぼう。俾其各かく贍衣食しょく。各かく護まもる桑くわ梓あずさ。誰だれ肯背室しつ家か以為夷えびす用よう也。而又課か其勤惰きんだ。敢勇者しゃ與あずか以獎勵。是ぜ海うみ疆多一いち水みず勇いさみ。即そく𠸄夷えびす少しょう一いち漢奸かんかん。則のり夷えびす不ふ戢而自じ退すさ矣。不ふ然しか。我わが出で彼かれ竄。我わが勞ろう彼かれ逸いっ。未見みけん其獲益えき耳みみ。不ふ第だい此也。即そく如四川しせん兩りょう湖みずうみ。固かた皆みな率土そっと之の民みん。然しか巴ともえ夷えびす教きょう匪。未み必盡靜せい。今こん使つかい弁べん兵へい離はなれ次じ。僕ぼく僕ぼく於閩浙東粵之間あいだ。儻有不ふ虞おそれ。將はた何なに以禦侮耶。相應そうおう請旨飭下沿海えんかい各省かくしょう。編へん查漁戶ど。以禁偷漏。覈計庫こ貯。以增軍ぐん糧かて。庶硝磺粱穀こく無私むし出で之の途と。而佃漁りょう悉成勁旅矣。諭さとし軍機ぐんき大臣だいじん等とう。寄よせ諭さとし沿海えんかい各省かくしょう將軍しょうぐん督とく撫なで。御ご史ふみ殷いん德とく泰たい奏そう、請招集しょうしゅう漁りょう戶ど。團だん練ねり水すい勇いさみ一いち摺すり。據よりどころ稱しょう各省かくしょう沿海えんかい一帶いったい。率りつ多た蜑あま戶と漁りょう人じん。若わか能のう招集しょうしゅう使し為ため我が用よう。是ぜ海うみ疆多一いち水みず勇いさみ。即そく逆ぎゃく夷えびす少しょう一いち漢奸かんかん等とう語ご。此輩漁りょう戶と人じん等とう。習處海濱かいひん。良りょう莠不一いち。其安分ぶん者しゃ固かた可か藉資禦侮。而桀驁者亦また恐おそれ別べつ滋しげる事端じたん。該御史し請編隊たい設しつらえ伍ご。課か其勤惰きんだ。與あずか以獎勵之處しょ。是ぜ否ひ可か行ぎょう。即そく著ちょ體たい察情形がた。妥議具ぐ奏そう」。《籌辦夷えびす務つとむ始末しまつ》道みち光こう朝あさ卷まき三さん十じゅう五ご二に十じゅう一いち年ねん九きゅう月がつ辛からし酉とり
^ 「丁ちょう酉とり。山東さんどう巡じゅん撫なで托たく渾布奏そう、竊臣承うけたまわ准じゅん軍機ぐんき大臣だいじん字じ寄よせ。奉たてまつ上諭じょうゆ。御ご史ふみ殷いん德とく泰たい奏そう、請招集しょうしゅう漁りょう戶ど。團だん練ねり水すい勇いさみ一いち摺すり。此等漁りょう戶と人じん等とう。習處海濱かいひん。良りょう莠不一いち。其安分ぶん者しゃ。固かた藉資禦侮。而桀驁者亦また恐おそれ別べつ滋しげる事端じたん。該御史し請編隊たい設しつらえ伍ご。課か其勤惰きんだ。與あずか以獎勵之處しょ。是ぜ否ひ可か行ぎょう。即そく著ちょ體たい察情形がた。妥議具ぐ奏そう。欽此。伏ふく思おもえ沿海えんかい漁りょう人じん。類るい多た驍健。此時籌備𠞰攻おさむ逆ぎゃく夷えびす。借か資し其力。或ある令れい防ぼう堵と口こう岸がん。或ある令れい駕が駛漁筏いかだ小舟こぶね。巡じゅん探さがせ洋よう面めん。遇ぐう夷えびす船せん寄よせ碇いかり。黑くろ夜よる乘じょう間あいだ為ため焚燒之の計けい。此輩生長せいちょう海濱かいひん。慣習かんしゅう風ふう濤。自じ較陸路ろ兵へい勇いさみ。甚為得用とくよう。惟おもんみ招募既すんで多た。良りょう莠不齊ひとし。誠まこと難なん免めん無む桀驁滋しげる事ごと之の人ひと。現在げんざい登のぼり郡ぐん所しょ雇やとい水すい勇いさみ。臣しん遴委文武ぶんぶ員弁いなべ。分ぶん起おこり管領かんりょう。按日給きゅう發はつ口糧こうりょう。訓練くんれん稽查。其有海上かいじょう技わざ勇いさむ精きよし捷とし者しゃ。別べつ加か優賞ゆうしょう。稍やや不安ふあん分ぶん者しゃ。勸すすむ導しるべ責せめ懲。隨時ずいじ約束やくそく。並なみ慮おもんばか其坐食ざしょく口糧こうりょう。日にち久ひさ養成ようせい驕おご惰之習。將來しょうらい撤散。無む以營生せい。別べつ滋しげる事端じたん。定てい為ため分ぶん班はん輪わ操みさお。其未經けい輪はなわ操みさお之これ日にち。仍令於沿海えんかい捕と魚さかな傭やとい趁。使つかい之の不ふ廢はい其業。雖未編隊へんたい設しつらえ伍ご。既すんで經けい官かん為ため統すべ領りょう。則のり稽查有ゆう責せめ。勸すすむ懲有章あきら。即そく與あずか有ゆう隊伍たいご之の兵へい丁ちょう無む異こと。似に不ふ必別立科たてしな條じょう。轉うたて滋しげる窒礙。惟おもんみ是ぜ沿海えんかい煙けむり戶ど較稠。以漁為ため業者ぎょうしゃ。實じつ繁しげる有ゆう徒と。官かん雇やとい水すい勇いさみ。限きり於經費ひ。勢いきおい難なん悉數招徠。查該漁りょう戶と等とう、多た居きょ海島うみしま。臣しん前ぜん於籌防ぼう各かく島しま時じ。已やめ將はた島民とうみん戶口とぐち。委員いいん分ぶん晰編查。責せめ成なり地方ちほう官かん。擇よ各かく島しま樸しらき誠まこと曉あかつき事ごと之の耆民。立たて為ため社長しゃちょう。以內地保じほ甲之こうし法ほう。行くだり之の於海島とう。使つかい島民とうみん出入でいり動作どうさ。官かん得とく按籍稽查。並なみ將はた同どう仇かたき共ども憤いきどお之これ義ぎ。摘敘簡明かんめい告示こくじ。使つかい之の徧相勸すすむ諭さとし。以鼓其忠勇ちゅうゆう之の氣き。而消其從逆ぎゃく之の謀はかりごと似に於收羅ら水みず勇いさみ。杜絕とぜつ漢奸かんかん之の外そと。又また多た一いち查察之の法ほう。行くだり之の較為簡易かんい。硃批。依よ議ぎ妥為之の」，《籌辦夷えびす務つとむ始末しまつ》道みち光こう朝あさ卷まき三さん十じゅう八はち二に十じゅう一いち年ねん十じゅう月がつ丁ちょう酉とり
^ 「己おのれ卯う。諭さとし內閣。前ぜん因いん查庫御ご史し銀ぎん庫こ司し員いん罰ばつ賠庫項こう。於限內及展てん限げん後ご。陸續りくぞく全ぜん完かん。降くだ旨むね交軍機き處しょ存そん記き。每まい屆とどけ限げん時じ奏そう明あかり請旨。茲據開ひらけ單たん呈てい覽らん。所有しょゆう歷任れきにん查庫御ご史し。已やめ革かわ刑部おさかべ侍さむらい郎ろう黃き爵滋。著ちょ以員外郎ういろう用よう。已やめ革かわ頭あたま等とう侍さむらい衛まもる那な瑪善。已やめ革かわ太ふと常つね寺てら少しょう卿きょう成なり觀かん宣せん。均ひとし著ちょ以主事しゅじ用よう。已やめ革かわ降くだ調しらべ鴻おおとり臚寺少しょう卿きょう孫まご日び萱かや。已やめ革かわ降くだ調しらべ御ご史ふみ殷いん德とく泰たい。均ひとし仍著革かわ職しょく。歷任れきにん銀ぎん庫こ司し員いん。已やめ革かわ江蘇ちぁんすー松江まつえ府ふ通どおり判ばん薩克慎まき。著ちょ以九きゅう品ひん筆ひつ帖じょう式しき用よう。已やめ革かわ員いん外郎ういろう富とみ通どおり。著ちょ以七なな品ひん筆ひつ帖じょう式しき用よう。已やめ革かわ降くだ調しらべ三庫檔房主事奎弻。仍著革かわ職しょく」，《宣せん宗そう成しげる皇帝こうてい實錄じつろく》卷まき之の四よん百ひゃく十じゅう一道いちどう光こう二に十じゅう四よん年ねん十じゅう一いち月がつ十じゅう六ろく日にち

[1] 「殷いん德とく泰たい，阿おもね哈覺羅ら氏し，字じ仲なか孚まこと，號ごう秋あき濤，內務府ふ廂ひさし黃旗きはた人じん，道みち光こう丙へい戌いぬ科か繙譯進士しんし，由ゆかり禮れい部員ぶいん外郎ういろう，補ほ授浙江道えんどう御ご史し」，《國くに朝あさ御ご史し題名だいめい》

[2] 《欽定きんてい中樞ちゅうすう政せい考こう續ぞく纂》官かん銜[道みち光こう十じゅう二に年ねん刻こく本ほん]

[3] 「諭さとし內閣。奕經等とう奏そう。遵旨查明銀ぎん庫こ多た放ひ兵へい餉。請將經けい手しゅ之これ員いん。交部嚴げん議ぎ。並なみ稽查銀ぎん庫こ御ご史し德福とくふく等とう。自じ請交議ぎ各かく一いち摺すり。庫くら貯出納すいとう。國帑こくど攸關。無論むろん何なん項こう。總そう當とう逐一ちくいち詳しょう兌。以昭慎重しんちょう。員外いんがい郎ろう文ぶん枚まい。平ひら兌正白旗はっき兵へい餉。致有浮多。非ひ尋常じんじょう疏忽可か比ひ。著ちょ交部嚴いむ加か議ぎ處しょ。郎ろう中ちゅう宗室そうしつ國こく盛もり。員外いんがい郎ろう福ぶく興きょう。署しょ司し庫こ顏料がんりょう庫こ員いん外郎ういろう殷いん德とく泰たい。未み能のう詳しょう慎まき查覈。俱著交部照あきら例れい議ぎ處しょ。奕經。奕顥。未み能のう先さき事ごと覺さとし察。著ちょ交都察院吏部分別ふんべつ議ぎ處しょ。德福とくふく。成なり觀かん宣せん。監かん放ひ未み能のう察出。亦また屬ぞく疏忽。著ちょ交部議ぎ處しょ」，《宣せん宗そう成しげる皇帝こうてい實錄じつろく》卷まき之の三さん百ひゃく十じゅう三さん道みち光こう十じゅう八はち年ねん八はち月がつ二に十じゅう四よん日にち癸巳きし

[4] 「浙江せっこう道どう御ご史ふみ殷いん德とく泰たい奏そう。竊維兵へい旅たび之の事こと。惟おもんみ靜しずか可か以制動せいどう。亦また有ゆう守もり而後能のう為ため。我わが國家こっか文ぶん修おさむ武備ぶび。率りつ皆みな勁旅。豈あに小しょう醜みにく跳梁ちょうりょう。敢攖天てん討。乃自夷えびす風ふう不ふ靖やすし。未み能のう殲絕醜類しゅうるい。非ひ其猖獗而難なん𠞰滅めつ也。誠まこと以彼有ゆう以窺我が之の虛實きょじつ。我わが轉てん無む以測彼かれ之の出沒しゅつぼつ。其故何なん哉。沿海えんかい一帶いったい。率りつ多利たり涉わたる之これ人にん。非ひ蜑あま戶ど。即そく漁りょう人じん。乘じょう潮しお馭浪。日にち事ごと風ふう濤。此其人じん小しょう利り自じ驅か。招之即そく至いたり。為ため我が用よう則そく成なり水すい勇いさみ。為ため夷えびす用よう則そく為ため漢奸かんかん。夷えびす易えき辨べん而奸難なん識。此所以透漏も消息しょうそく。資し助すけ盜ぬすめ糧かて。接せっ濟ずみ火藥かやく。比比ひひ皆みな是ぜ。況きょう又また有ゆう鹽しお梟ふくろう煙けむり匪。羅ら致其中ちゅう。而欲盡つき絕ぜっ根株ねかぶ。誠まこと非ひ易易いい。竊謂與あずか其朝閩夕粵。疲つかれ敝我師し。使つかい千せん萬まん帑金。盡つき歸き虛きょ糜。何なに若わか集しゅう虛きょ縻之費ひ。佐さ錢ぜに糧かて之の需。使つかい沿海えんかい一帶いったい。招集しょうしゅう漁りょう戶ど。團だん練ねり水すい勇いさみ。編隊へんたい設しつらえ伍ご。以固海防かいぼう。俾其各かく贍衣食しょく。各かく護まもる桑くわ梓あずさ。誰だれ肯背室しつ家か以為夷えびす用よう也。而又課か其勤惰きんだ。敢勇者しゃ與あずか以獎勵。是ぜ海うみ疆多一いち水みず勇いさみ。即そく𠸄夷えびす少しょう一いち漢奸かんかん。則のり夷えびす不ふ戢而自じ退すさ矣。不ふ然しか。我わが出で彼かれ竄。我わが勞ろう彼かれ逸いっ。未見みけん其獲益えき耳みみ。不ふ第だい此也。即そく如四川しせん兩りょう湖みずうみ。固かた皆みな率土そっと之の民みん。然しか巴ともえ夷えびす教きょう匪。未み必盡靜せい。今こん使つかい弁べん兵へい離はなれ次じ。僕ぼく僕ぼく於閩浙東粵之間あいだ。儻有不ふ虞おそれ。將はた何なに以禦侮耶。相應そうおう請旨飭下沿海えんかい各省かくしょう。編へん查漁戶ど。以禁偷漏。覈計庫こ貯。以增軍ぐん糧かて。庶硝磺粱穀こく無私むし出で之の途と。而佃漁りょう悉成勁旅矣。諭さとし軍機ぐんき大臣だいじん等とう。寄よせ諭さとし沿海えんかい各省かくしょう將軍しょうぐん督とく撫なで。御ご史ふみ殷いん德とく泰たい奏そう、請招集しょうしゅう漁りょう戶ど。團だん練ねり水すい勇いさみ一いち摺すり。據よりどころ稱しょう各省かくしょう沿海えんかい一帶いったい。率りつ多た蜑あま戶と漁りょう人じん。若わか能のう招集しょうしゅう使し為ため我が用よう。是ぜ海うみ疆多一いち水みず勇いさみ。即そく逆ぎゃく夷えびす少しょう一いち漢奸かんかん等とう語ご。此輩漁りょう戶と人じん等とう。習處海濱かいひん。良りょう莠不一いち。其安分ぶん者しゃ固かた可か藉資禦侮。而桀驁者亦また恐おそれ別べつ滋しげる事端じたん。該御史し請編隊たい設しつらえ伍ご。課か其勤惰きんだ。與あずか以獎勵之處しょ。是ぜ否ひ可か行ぎょう。即そく著ちょ體たい察情形がた。妥議具ぐ奏そう」。《籌辦夷えびす務つとむ始末しまつ》道みち光こう朝あさ卷まき三さん十じゅう五ご二に十じゅう一いち年ねん九きゅう月がつ辛からし酉とり

[5] 「丁ちょう酉とり。山東さんどう巡じゅん撫なで托たく渾布奏そう、竊臣承うけたまわ准じゅん軍機ぐんき大臣だいじん字じ寄よせ。奉たてまつ上諭じょうゆ。御ご史ふみ殷いん德とく泰たい奏そう、請招集しょうしゅう漁りょう戶ど。團だん練ねり水すい勇いさみ一いち摺すり。此等漁りょう戶と人じん等とう。習處海濱かいひん。良りょう莠不一いち。其安分ぶん者しゃ。固かた藉資禦侮。而桀驁者亦また恐おそれ別べつ滋しげる事端じたん。該御史し請編隊たい設しつらえ伍ご。課か其勤惰きんだ。與あずか以獎勵之處しょ。是ぜ否ひ可か行ぎょう。即そく著ちょ體たい察情形がた。妥議具ぐ奏そう。欽此。伏ふく思おもえ沿海えんかい漁りょう人じん。類るい多た驍健。此時籌備𠞰攻おさむ逆ぎゃく夷えびす。借か資し其力。或ある令れい防ぼう堵と口こう岸がん。或ある令れい駕が駛漁筏いかだ小舟こぶね。巡じゅん探さがせ洋よう面めん。遇ぐう夷えびす船せん寄よせ碇いかり。黑くろ夜よる乘じょう間あいだ為ため焚燒之の計けい。此輩生長せいちょう海濱かいひん。慣習かんしゅう風ふう濤。自じ較陸路ろ兵へい勇いさみ。甚為得用とくよう。惟おもんみ招募既すんで多た。良りょう莠不齊ひとし。誠まこと難なん免めん無む桀驁滋しげる事ごと之の人ひと。現在げんざい登のぼり郡ぐん所しょ雇やとい水すい勇いさみ。臣しん遴委文武ぶんぶ員弁いなべ。分ぶん起おこり管領かんりょう。按日給きゅう發はつ口糧こうりょう。訓練くんれん稽查。其有海上かいじょう技わざ勇いさむ精きよし捷とし者しゃ。別べつ加か優賞ゆうしょう。稍やや不安ふあん分ぶん者しゃ。勸すすむ導しるべ責せめ懲。隨時ずいじ約束やくそく。並なみ慮おもんばか其坐食ざしょく口糧こうりょう。日にち久ひさ養成ようせい驕おご惰之習。將來しょうらい撤散。無む以營生せい。別べつ滋しげる事端じたん。定てい為ため分ぶん班はん輪わ操みさお。其未經けい輪はなわ操みさお之これ日にち。仍令於沿海えんかい捕と魚さかな傭やとい趁。使つかい之の不ふ廢はい其業。雖未編隊へんたい設しつらえ伍ご。既すんで經けい官かん為ため統すべ領りょう。則のり稽查有ゆう責せめ。勸すすむ懲有章あきら。即そく與あずか有ゆう隊伍たいご之の兵へい丁ちょう無む異こと。似に不ふ必別立科たてしな條じょう。轉うたて滋しげる窒礙。惟おもんみ是ぜ沿海えんかい煙けむり戶ど較稠。以漁為ため業者ぎょうしゃ。實じつ繁しげる有ゆう徒と。官かん雇やとい水すい勇いさみ。限きり於經費ひ。勢いきおい難なん悉數招徠。查該漁りょう戶と等とう、多た居きょ海島うみしま。臣しん前ぜん於籌防ぼう各かく島しま時じ。已やめ將はた島民とうみん戶口とぐち。委員いいん分ぶん晰編查。責せめ成なり地方ちほう官かん。擇よ各かく島しま樸しらき誠まこと曉あかつき事ごと之の耆民。立たて為ため社長しゃちょう。以內地保じほ甲之こうし法ほう。行くだり之の於海島とう。使つかい島民とうみん出入でいり動作どうさ。官かん得とく按籍稽查。並なみ將はた同どう仇かたき共ども憤いきどお之これ義ぎ。摘敘簡明かんめい告示こくじ。使つかい之の徧相勸すすむ諭さとし。以鼓其忠勇ちゅうゆう之の氣き。而消其從逆ぎゃく之の謀はかりごと似に於收羅ら水みず勇いさみ。杜絕とぜつ漢奸かんかん之の外そと。又また多た一いち查察之の法ほう。行くだり之の較為簡易かんい。硃批。依よ議ぎ妥為之の」，《籌辦夷えびす務つとむ始末しまつ》道みち光こう朝あさ卷まき三さん十じゅう八はち二に十じゅう一いち年ねん十じゅう月がつ丁ちょう酉とり

[6] 「己おのれ卯う。諭さとし內閣。前ぜん因いん查庫御ご史し銀ぎん庫こ司し員いん罰ばつ賠庫項こう。於限內及展てん限げん後ご。陸續りくぞく全ぜん完かん。降くだ旨むね交軍機き處しょ存そん記き。每まい屆とどけ限げん時じ奏そう明あかり請旨。茲據開ひらけ單たん呈てい覽らん。所有しょゆう歷任れきにん查庫御ご史し。已やめ革かわ刑部おさかべ侍さむらい郎ろう黃き爵滋。著ちょ以員外郎ういろう用よう。已やめ革かわ頭あたま等とう侍さむらい衛まもる那な瑪善。已やめ革かわ太ふと常つね寺てら少しょう卿きょう成なり觀かん宣せん。均ひとし著ちょ以主事しゅじ用よう。已やめ革かわ降くだ調しらべ鴻おおとり臚寺少しょう卿きょう孫まご日び萱かや。已やめ革かわ降くだ調しらべ御ご史ふみ殷いん德とく泰たい。均ひとし仍著革かわ職しょく。歷任れきにん銀ぎん庫こ司し員いん。已やめ革かわ江蘇ちぁんすー松江まつえ府ふ通どおり判ばん薩克慎まき。著ちょ以九きゅう品ひん筆ひつ帖じょう式しき用よう。已やめ革かわ員いん外郎ういろう富とみ通どおり。著ちょ以七なな品ひん筆ひつ帖じょう式しき用よう。已やめ革かわ降くだ調しらべ三庫檔房主事奎弻。仍著革かわ職しょく」，《宣せん宗そう成しげる皇帝こうてい實錄じつろく》卷まき之の四よん百ひゃく十じゅう一道いちどう光こう二に十じゅう四よん年ねん十じゅう一いち月がつ十じゅう六ろく日にち

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