王おう隱かくれ

王おう隱かくれ（280年代ねんだい—350年代ねんだい），字じ處しょ叔，陳ひね郡ぐん陳ちん縣けん人ひと，曆こよみ陽ひ縣令けんれい王おう銓子こ。是ぜ晉すすむ元もと帝みかど年間ねんかん人じん，太ふとし兴初年しょねん，與あずか郭かく璞同どう為ため著作ちょさく郎ろう，留とめ心こころ晋すすむ朝あさ史ふみ事ごと，撰せん有ゆう《晉すすむ書しょ》，不ふ過か反はん被ひ會かい稽豪族ぞく虞おそれ預あずか抄しょう走はし。

平ひらた王おう敦あつし之の亂みだれ有功ゆうこう，賜たまもの爵平ひら陵りょう鄉きょう侯こう。咸康六ろく年ねん（340年ねん），其《晉すすむ書しょ》才ざい撰せん寫うつし完成かんせい^[1]。後こう病死びょうし家か中ちゅう，享年きょうねん七なな十じゅう餘よ歲さい。

家庭かてい

兄あに長ちょう王おう瑚，字じ處しょ仲なか，官かん至いたり游ゆう擊げき將軍しょうぐん

評價ひょうか

《晉すすむ書しょ》
- 「古いにしえ之の王者おうじゃ咸建史し臣しん，昭あきら法立ほうりゅう訓くん，莫近於此。若わか夫おっと原始げんし要よう終おわり，紀きの情じょう括くく性せい，其言微ほろ而顯，其義皎こう而明，然しか後ご可か以茵藹しげる緹油，作さく程ほど遐世者しゃ也。丘おか明あきら即そく沒ぼつ，班はん馬ば迭興，奮鴻筆ひつ於西京にしぎょう，騁直詞し於東おひがし觀かん。自じ斯已降くだ，分明ふんみょう競きおい爽，可か以繼明あかり先さき典てん者しゃ，陳ちん壽ひさし得とく之の乎！江漢こうかん英靈えいれい，信しん有ゆう之の矣。允まこと源げん將しょう率りつ之子ゆきこ，篤志とくし典てん墳ふん；紹統戚籓之の胤たね，研とぎ機き載の籍せき。咸能綜緝文ぶん，垂たれ諸しょ不朽ふきゅう，豈あに必克傳でん門もん業ぎょう，方ぽう擅箕裘者哉！處しょ叔區區く，勵精著述ちょじゅつ，混淆こんこう蕪かぶら舛ます，良りょう不足ふそく觀かん。叔甯寡聞かぶん，穿ほじ窬王氏し，雖勒成なり一家いっか，未み足あし多おお尚なお。令れい升ます、安國やすくに有良ありら史し之の才ざい，而所著ちょ之の書しょ惜非正せい典てん。悠悠ゆうゆう晉すすむ室しつ，斯文しぶん將はた墜。鄧粲、謝しゃ沈祖述そじゅつ前史ぜんし，葺宇重じゅう軒のき之の下した，施ほどこせ床ゆか連れん榻之上じょう，奇き詞し異義いぎ，罕見稱しょう焉。習氏、徐じょ公こう俱云筆削ひっさく，彰あきら善ぜん癉惡，以為懲勸。夫おっと蹈忠履くつ正ただし，貞さだ士し之の心しん；背せ義ぎ圖ず榮さかえ，君子くんし不ふ敢。而彥威い跡あと淪寇壤，逡巡しゅんじゅん于偽國こく；野の民みん運うん遭革命いのち，流りゅう漣さざなみ於舊朝あさ。行くだり不ふ違たがえ言げん，廣こう得とく之の矣。」
- 贊さん「陳ちん壽ひさし含章，岩いわ岩がん孤こ峙。彪あや溥勵節ぶし，摛辭綜理。王おう恧雅才ざい，虞おそれ慚惇史し。幹みき孫まご撫なで翰，前ぜん良りょう可か擬なずらえ。鄧謝懷ふところ鉛なまり，異聞いぶん無む紀き。習亦研けん思おもえ，徐じょ非ひ絢美あやみ，咸被簡冊，共きょう傳でん遙はるか祀まつ。」