降くだ契ちぎり丹に表ひょう

降くだ契ちぎり丹に表ひょう
作者さくしゃ：晉すすむ高祖こうそ李り皇后こうごう　唐とう

本ほん作品さくひん收錄しゅうろく於《全ぜん唐から文ぶん/卷まき0127》

據よりどころ《晉すすむ家か人傳ひとづて》，此表當為とうい范質代だい擬なずらえ。表おもて至いたり，耶律德光とくみつ報ほう曰：「無む可か憂ゆう，管かん取と一いち吃ども飯めし處しょ」。

晉すすむ室しつ皇太后こうたいごう媳婦李り氏し妾わらわ言ごと，張ちょう彥澤、富とみ珠たま哩まいる等とう至いたり，伏ふく蒙こうむ皇帝こうてい阿おもね翁おきな降くだ書しょ安やす撫なで者しゃ。妾わらわ伏ふく念ねん先さき皇帝こうてい頃ごろ在ざい并汾，適てき逢屯難なん，危同累卵るいらん，急きゅう若わか倒たおせ懸がか，智勇ちゆう俱窮，朝夕ちょうせき不ふ保ほ。皇帝こうてい阿おもね翁おきな發はつ自じ冀北，親おや抵河東ひがし，跋ばつ履くつ山川やまかわ，逾越險阻けんそ，立たて平ひら巨きょ孽，遂とげ定てい中原なかはら，救すくい石せき氏し之の覆くつがえ亡ほろび，立たて晉すすむ朝あさ之の社稷しゃしょく。不幸ふこう先帝せんてい厭いや代だい，嗣子しし承うけたまわ祧，不能ふのう繼ままし好こう息いき民みん，而反虧恩辜義，兵戈へいか屢動，駟し馬ば難なん追おい，戚實自じ貽，咎とがめ將はた誰だれ執と？今こん穹旻震ふるえ怒いか，中外ちゅうがい攜離，上うえ將すすむ牽羊，六ろく師し解かい甲かぶと，妾わらわ舉宗負ふ釁，視し景けい偷生。惶惑之の中なか，撫なで問とい斯至，明あかり宣せん恩おん旨むね，曲きょく賜たまもの含容，慰諭丁寧ていねい，神かみ爽飛越とびこし。豈あに謂いい已やめ垂たれ之の命めいじ，忽ゆるがせ蒙こうむ更生こうせい之の恩おん。省しょう罪責ざいせき躬，九死きゅうし未み報ほう。今いま遣や孫まご男おとこ延のべ煦、延のべ寶たから奉たてまつ表おもて請罪，陳謝ちんしゃ以聞。