ユーモア

ユーモア（英yīng: humor、独dú: Humor, フモーア）とは、人rénを和héませるような「おかしみ」のこと。日rì本běn語yŭではこうした表biaŏ現xiànは諧xié謔nWè（かいぎゃく）とも呼hūばれ、「有yoŭ情qíng滑huá稽jī」と訳yìされることもある。

概gaì説shuō

冒maò頭toúでは仮jiăに辞cí書shūの簡jiăn単dānな説shuō明míngを挙jŭげたが、実shí際jìにはユーモアの明míng確quèな定dìng義yìは困kùn難nánである。多duōくの作zuò家jiāや哲zhé学xué者zhěが定dìng義yìを試shìみ、解jiě説shuōし解jiě釈shìしようとしてきた歴lì史shĭがある。→#定dìng義yì

ユーモアは、それがイギリス人rénの気qì質zhíとの親qīn和hé性xìngが高gaōいことから、イギリスを中zhōng心xīnに発fā達dáしたものが（世shì界jiè的deに見jiànて）特tèに知zhīられている。イギリスにおけるユーモアの発fā展zhănの背beì景jĭngには、美meĭ術shùや文wén学xuéの分fēn野yěにおける古gŭ典diăn主zhŭ義yìへの抵dĭ抗kàngがあったと考kaŏえられている。

ユーモアは（後hoù述shùするが）、文wén学xuéの中zhōngで大dàきなうねり、潮chaó流liúとなってきた歴lì史shĭがある。おかしみに溢yìれた小xiaŏ説shuō、エッセー、喜xĭ劇jùに分fēn類leìされる演yăn劇jù作zuò品pĭnなどがあり、現xiàn代daìでも、ユーモアで読dú者zhěを和héませようとすることを最zuì大dàの関guān心xīn事shìとする作zuò品pĭnは作zuòられ続xùけている。

ユーモアも、エスプリやウィット同tóng様yàngに、その要yaò素sùとして「人rén間jiān観guān察chá」も含hánまれてはいる。しかしユーモアは「人rén間jiān観guān察chá」をあまり前qián面miànには出chūさない（その意yì味weìで、単dānなる「ものまね」ではない）。ユーモアの特tè徴zhēngは、不bù完wán全quánな人rén間jiānを、そのまま肯kěn定dìngするような態taì度dùである。ユーモアの特tè徴zhēngは、出chū発fā点diănに人rén間jiānへの愛aì情qíngがある、ということであり、（人rén間jiānというのは皆jiē、不bù完wán全quánなわけだが）不bù完wán全quánな人rén間jiānというものを人rén間jiānへの愛aìを込めて描miaóくものである。たとえば、愚yúかな行xíng為weìを、自zì分fēnでも愚yúかだと知zhīっているのに不bù本běn意yìながらせざるを得déないような人rén間jiānの場cháng合héには、慈cíしむ心xīnで描miaóくものである。愛aì情qíngを土tŭ台taíにして人rén間jiān観guān察cháを行xíngって、人rén間jiānのおかしなところを愛aì情qíngをこめて描miaóくのがユーモア、ということなのである。そこに独dú特tèの滑huá稽jīさが生shēngまれる。

ユーモアは風fēng刺cìとは異yìなる。風fēng刺cìは批pī判pàn・進jìn歩bùの心xīnが根gēn底dĭにある。

また、ユーモアは作zuò家jiāたちがもちいるだけでなく、普pŭ通tōngの人rén々が日rì常cháng的deにも用yòngいているものであり、ユーモアは様yàng々に用yòngいられている。ひとつは、人rén間jiān同tóng士shìのコミュニケーションをするときに（会huì話huàをする時shíに）、相xiāng手shoŭを和héませ、会huì話huàを弾dànませるために用yòngいられる事shìもある。また大dà勢shìの人rén々を相xiāng手shoŭにして話huàす時shíなど、聞wénき手shoŭ(聴tīng衆zhòng)を和héませ、場chángの空kōng気qìを和héらげるためにも用yòngいられる。

なお、ユーモアを理lĭ解jiěし、創chuàng造zaòするには、言yán葉xiéの教jiaò養yăngが必bì要yaòとなる。またユーモアは「越yuè境jìng性xìng」に乏fáしく、異yìなる社shè会huìのユーモアは理lĭ解jiěしにくく、翻fān訳yìが困kùn難nánであると指zhĭ摘zhaīする学xué者zhěもいる。これについてもう少shaŏし解jiě説shuōすると、表biaŏ現xiàn者zhěと受shoùけ取qŭり手shoŭのあいだに、共gòng通tōngの「教jiaò養yăng」を欠qiànくと、あるいは別biéの言yánい方fāngをすると、世shìの中zhōngや当dāng該gaīの地dì域yù社shè会huìでは、人rén々が普pŭ段duàn 基jī本běn的deに どんなことを言yánっているのか（言yánってしまっているのか）、あるいは現xiàn実shíの人rén間jiān社shè会huìや当dāng該gaīの地dì域yù社shè会huìでは実shí際jìにはどんな慣guàn習xíがあるのか（人rén々がやらかしてしまっているのか）、といったことに関guānする「共gòng通tōngの理lĭ解jiě」(あるいは、「共gòng通tōngの前qián提tí」)が無wúいと、表biaŏ現xiàn者zhěは《おかしみ》を表biaŏ現xiànすることで受shoùけ手shoŭ（聞wénき手shoŭ、観guān客kè）を和héませようとしているつもりなのに、受shoùけ手shoŭのほうはその《おかしみ》を感gănじることができない、受shoùけ取qŭりそこねる、和héまない、ということが起qĭきるわけである。したがって、互hùいに異yìなる共gòng同tóng体tĭに属shŭしている人rénと人rén、話huàされている言yán語yŭが異yìなる地dì域yùに住zhùむ人rénと人rénなどでは、たとえ当dāng該gaīの表biaŏ現xiànやメッセージを言yán語yŭとしては一yī応yīngは翻fān訳yìしたとしても、ユーモアがユーモアとしては通tōngじない、「越yuè境jìng」できない、ということが起qĭきるのである。

定dìng義yì

ユーモアの定dìng義yìは、エスプリと比bĭべると漠mò然ránとしていて、確què固gùとした定dìng義yìは出chū来laíない。

古gŭ来laí、文wén豪haóや作zuò家jiā達dáが、ユーモアに対duìして様yàng々な定dìng義yìを付fùけている。またウィットとの境jìng界jiè線xiànも明míng確quèではなく、両liăng者zhěが混hún同tóngされることもある。

18世shì紀jì後hoù半bàn、ロマン主zhŭ義yìが盛shèngんになる中zhōngで、哲zhé学xué者zhěや文wén学xué者zhě達dáは、ユーモアの定dìng義yìづけと考kaŏ察cháに奮fèn励lìした。その中zhōng心xīn人rén物wùだったジャン・パウルは、ユーモアについて、世shì界jièとの関guān連liánや、パロディや冗rŏng談tánとの差chaī異yìなど、様yàng々な観guān点diănから分fēn析xī、考kaŏ察cháを行xíngい、大dàきな業yè績jīを残cánした。また、ゾルガー、ゲーテ、ヘーゲルらも、ユーモアに対duìする独dú自zìの解jiě釈shì、研yán究jiūを発fā表biaŏした。

歴lì史shĭ

元yuán々ユーモアとは体tĭ液yèを意yì味weìする「フモール」という言yán葉xiéだった。ヒポクラテスが、人rén間jiānの健jiàn康kāngは四sìつの体tĭ液yèから構goù成chéngされ、どれか一yīつの量liàngが基jī準zhŭn値zhíを逸yì脱tuōすると不bù調diaòになるという『四sì体tĭ液yè説shuō』を指zhĭ摘zhaīするようになると、次cì第dìにユーモアの示shìすものは体tĭ液yèから人rénの体tĭ調diaòへと変biànわり、さらに、調diaò子zĭの変biànわった人rén物wùを指zhĭす意yì味weìへと変biàn化huàした。医yī学xué・生shēng理lĭ学xué用yòng語yŭだった「フモール」を、美meĭ学xué的deな用yòng語yŭの「ユーモア」として使shĭい始shĭめたのは、ルネッサンス時shí代daìの文wén芸yún批pī評píng家jiāたちだった。そして、17世shì紀jìになってイギリスで気qì質zhí喜xĭ劇jùという形xíng式shìの演yăn劇jùが勃bó興xīngすると、おもしろさ、おかしさ、滑huá稽jīさ、特tè異yì性xìngなどを意yì味weìするように、語yŭ意yìは変biàn遷qiānした。エリザベス朝zhaō時shí代daìのイギリスでは、奇qí矯jiaŏなことが魅meì力lì的deであるという風fēng潮chaóが一yī部bùにあり、そのためそうした奇qí矯jiaŏな振zhèn舞wŭいが横héng行xíngし、「ユーモア」という言yán葉xiéも、濫làn用yòngと言yánわれるほどに流liú行xíngした。(なお、ベン・ジョンソンやウィリアム・シェイクスピアは、こうした風fēng潮chaóに辟pì易yìしていた、という。)

「ユーモア」とは伝yún統tŏng的deな発fā音yīnで、イギリスでは近jìn世shìに入rùってからは「H」を発fā音yīnし「ヒューマー」と呼hūぶようになった。何hé時shí頃qĭngから「ヒューマー」という呼hū称chēngが定dìng着zhaóしたかは定dìngかでは無wúいが、英yīng文wén学xué者zhěで言yán語yŭ学xuéに詳xiángしい外waì山shān滋zī比bĭ古gŭは、1920年niánに発fā行xíngされたイギリスの国guó語yŭ辞cí典diănOEDでは既jìにヒューマーという発fā音yīnが採caĭ用yòngされていることから、これを20世shì紀jì初chū頭toúであろうと推tuī測cèしている。日rì本běnでは「ユーモア」という発fā音yīnが一yī般bān的deなことから、発fā音yīnの変biàn遷qiānも勘kān案ànして、この英yīng国guó式shìユーモアの概gaì念niànが日rì本běnに輸shū入rùされたのは19世shì紀jìであろうと考kaŏえられている。

関guān連lián項xiàng目mù

• 笑xiaòい
• 滑huá稽jī
• 風fēng刺cì
• パロディ
• 言yán葉xié遊yoúび
• ユーモアの効xiaò用yòng
• ウィット ‐ 機jī転zhuăn、気qìの利lìいたユーモア。

外waì部bùリンク

• Humor （英yīng語yŭ） - インターネット哲zhé学xué百baĭ科kē事shì典diăn「ユーモア」の項xiàng目mù。
• Igor Krichtafovitch Humor Theory – The Formulae of Laughter, Outskirts Press, 2006, ISBN 9781598002225
• Humor Theory ウエブサイト