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老人の専門医療を考える会
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老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい



◆1998/06/06 シンポジウム「高齢こうれいしゃ終末しゅうまつ医療いりょう尊厳そんげんかんがえる」
 老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい会長かいちょう青梅おうめけいとも病院びょういんちょう 大塚おおつか宣夫のりお主催しゅさい
 『週刊しゅうかん医学いがくかい新聞しんぶん』2299(1998-07-27)http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n1998dir/n2299dir/n2299_08.htm
大熊おおくま由紀子ゆきこ 2005/03 「だい12 「悪徳あくとく老人ろうじん病院びょういんからの脱出だっしゅつ」(「物語ものがたり介護かいご保険ほけん」).社会しゃかい保険ほけん研究所けんきゅうじょ発行はっこう月刊げっかん介護かいご保険ほけん情報じょうほう』2005ねん3がつごう
 http://www.yuki-enishi.com/kaiho/kaiho-12.html

老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい 2006/09 「高齢こうれいしゃ終末しゅうまつケアのありかたについて――老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい見解けんかい
 http://ro-sen.jp/tokai/terminalcare.html

 「したがって、かん挿入そうにゅう人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくについては、開始かいしするかどうかにすべてがかっているとっても過言かごんではなく、この時点じてんでの患者かんじゃ家族かぞくおよびスタッフとの合意ごういが、すべてである。すくなくとも医師いしいちにん判断はんだんで、生命せいめい維持いじ直結ちょっけつする処置しょち中止ちゅうし厳禁げんきんであると心得こころえるべきである。」(老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい 20061116)
 「現在げんざい慢性まんせい医療いりょう抑制よくせいさくは、木立こだち指摘してきするように「日本にっぽん療養りょうよう病床びょうしょう協会きょうかい介護かいごりょく強化きょうか病院びょういん時代じだいから営々えいえいきずいてきた高齢こうれいしゃへの『良質りょうしつ慢性まんせい医療いりょう』の提供ていきょう根底こんていからくずされ、30ねんまえの『悪徳あくとく老人ろうじん病院びょういん』が復活ふっかつする可能かのうせい」の危機ききひんしている。今回こんかい提言ていげんが「高齢こうれいしゃ尊厳そんげんある」の実践じっせん役立やくだてば幸甚こうじんである」(老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい[200609])

老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい だい29かい全国ぜんこくシンポジウム 2007/03/24 「どうする老人ろうじん医療いりょうこれからの老人ろうじん病院びょういん(Part29) ご存知ぞんじですか?後期こうき高齢こうれいしゃ医療いりょう制度せいど」 於:大手町おおてまちサンケイプラザ

 http://ro-sen.jp/sympo/sympo29.html
 http://ro-sen.jp/sympo/sympo29.html#sympo
http://ro-sen.jp/sympo/sympo29.pdf

老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい だい30かい全国ぜんこくシンポジウム 2008/02/23 どうする老人ろうじん医療いりょう 「これからの老人ろうじん病院びょういん ご存知ぞんじですか? 後期こうき高齢こうれいしゃ医療いりょう制度せいど (PartU)」 於:大手町おおてまちサンケイプラザ.
 http://ro-sen.jp/sympo/sympo30info.html

ひと
天本あまもと ひろし
大塚おおつか 宣夫のりお

言及げんきゅう

立岩たていわ しん也 20080201 「有限ゆうげんでもあるからひかえることについて――家族かぞくせい市場いちば 29」,現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):48-60 資料しりょう,
 はっきりしたはやくよくわからない変化へんか短絡たんらく老人ろうじん病院びょういん批判ひはんたきり老人ろうじんがいないくに/もうひとつの発見はっけん

 「[…]それからやくじゅうねんして、マスメディアにおいて、批判ひはんがなされる。批判ひはんがなされるだけの現実げんじつがっている。
 たとえば和田わだつとむ埼玉さいたまけん三郷みさと中央ちゅうおう病院びょういん実態じったい調査ちょうさ暴露ばくろした記事きじ雑誌ざっしき、それが『老人ろうじんでもうける悪徳あくとく病院びょういん』(和田わだ[1982])になる。その告発こくはつかえった大熊おおくま由紀子ゆきこ文章ぶんしょう
 「「老人ろうじん病院びょういん」の経営けいえい実態じったいおおくはやみなかでした。例外れいがいてきあかるみにたのが、埼玉さいたまけんにある三郷みさと中央ちゅうおう病院びょういんでした。[…]いちきゅうはちねんななしょう開院かいいん半年はんとしにはいちななななしょうふくがりました。[…]そこでの「診療しんりょう」は、たとえば、つぎのようなものでした。
入院にゅういんしたひとにはすべて「入院にゅういん検査けんさ」としょうしてさんいち種類しゅるい検査けんさけさせ、その毎月まいつき監視かんし検査けんさ」といういち種類しゅるい検査けんさ。/検査けんさはやりっばなしで、検討けんとうされた形跡けいせきはなし/・テレメーターによる心臓しんぞう監視かんし架空かくう請求せいきゅういち〇〇〇まんえんえる収入しゅうにゅうくちからべられるひとにも点滴てんてきおこなわれ、お年寄としよりのかおはむくんでいました。/点滴てんてき無意識むいしきいたりするとベッドのしがらみしばりつけられました。[…]しとねかさ尿にょう感染かんせん肺炎はいえん、…そして、平均へいきんはちななにち死亡しぼう退院たいいん。」(大熊おおくま[2004-(4)])
 『朝日新聞あさひしんぶん』の連載れんさいがもとになった『ルポ・精神病せいしんびょうとう』(大熊おおくま[1973])の著者ちょしゃ大熊おおくま一夫かずおもこの病院びょういん取材しゅざいふくほん『あなたの「い」だれがみる』(大熊おおくま[1986])をく。またその、より「普通ふつう」の老人ろうじん病院びょういん取材しゅざいして、その現状げんじょう報告ほうこくする『ルボ・老人ろうじん病棟びょうとう』(大熊おおくま[1988])を発表はっぴょうする。
 こうした現状げんじょう批判ひはんは、きちんとした仕事しごとをしようとする医療いりょうしゃにとってはつらいものだった。青梅おうめけいとも病院びょういん院長いんちょう大塚おおつか宣夫のりおへのインタビューより。
 病院びょういん開設かいせつは「きゅうはちねん昭和しょうわねんです。このころっていうのはね、老人ろうじん病院びょういん花盛はなざかりなんですよ。あちこちにたくさんできたけど、のないお年寄としよりをあずかってベッドにしばりつけて点滴てんてきする、大量たいりょうくすりふくませる。介護かいごといえば、家族かぞく直接ちょくせつやとったいまかせの状態じょうたいでした。今朝けさまでごはんべていたお年寄としよりが、入院にゅういんした途端とたん突然とつぜん点滴てんてきされて、しばらくするとうごけなくなって、それでとこずれができて、いちヶ月かげつもすると肺炎はいえんこしてんじゃう。これがおまりだったんですよ。[…]ある新聞しんぶん告発こくはつ記事きじいたこともあって、それで老人ろうじん病院びょういん悪徳あくとく病院びょういんという図式ずしきができてしまいました。だからわたし老人ろうじん病院びょういんてるといったときは、「おまえねぇ、そんなにしてまでお金儲かねもうけがしたいのか」っていわれましたよ。」(大塚おおつか[2004:141-142])
 そんなひとたちによって、もっとよい老人ろうじん病院びょういんつくって運営うんえいしようといううごきがこることになる。いちきゅうはちさんねんがつに「老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい」が設立せつりつされる。最初さいしょ会長かいちょう天本あまもとひろし、その大塚おおつか宣夫のりお平井ひらいはじめつとめる(大熊おおくま[2004-(12)])。
 他方たほう制度せいど変更へんこうされる。いちきゅうはちさんねん施行しこうされた老人ろうじん保健ほけんほう医療いりょう規制きせいする性格せいかくをもつものだった。それがなにをもたらしたか、どのようにめられたかである。
 東京とうきょう武蔵野むさしので「武蔵野むさしの福祉ふくし公社こうしゃ」の設立せつりつかかわり(山本やまもと[1982])、高齢こうれいしゃ在宅ざいたく福祉ふくし推進すいしんしていく山本やまもと茂夫しげお回顧かいこ
 「月刊げっかん宝石ほうせき』(昭和しょうわななねんさんがつごう)で、NHKディレクターであった和田わだつとむ三郷みさと中央ちゅうおう病院びょういん告発こくはつしたのが、老人ろうじん病院びょういん非情ひじょう処遇しょぐうげた最初さいしょのものであった。[…]和田わだは、病院びょういん院長いんちょうから「名誉めいよ毀損きそんうったえるぞ」などのいやがらせをけながら、さらに『老人ろうじんでもうける悪徳あくとく病院びょういん』(エール出版しゅっぱん)で、くすりづけ検査けんさづけの実態じったいやお年寄としよりをベッドにしばける看護かんご姿すがた詳細しょうさいつたえている。[…]和田わだ告発こくはつ契機けいきに、厚生省こうせいしょう検査けんさづけ点滴てんてきづけの老人ろうじん医療いりょう改善かいぜんするために、昭和しょうわはちねん老人ろうじん保健ほけんほう制定せいていした。いちジャーナリストのたした社会しゃかいてき意義いぎおおきい。」(山本やまもと[1995])
 この箇所かしょ引用いんようしつつ、みずからの活動かつどう回顧かいこする和田わだ文章ぶんしょう
 「この病院びょういん老人ろうじんものにする悪徳あくとく病院びょういんでした。丹念たんねん取材しゅざいして、はいいんみました。この事件じけん国会こっかい問題もんだいにもなり、厚生省こうせいしょう老人ろうじん医療いりょう見直みなおしするきっかけになった事件じけんでした。わたしとしてはおも出深でぶかいスクープです。」(和田わだ[2004])
 以上いじょうでは、ほう変更へんこうは、まずは――というのも、かれらはこれからあげるひとたちとまったくべつひとたちではない――肯定こうていてき評価ひょうかされる。他方たほう、してきたことすべきことができなくなることをなげき、批判ひはんするひともいる。さきの「老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい」の発足ほっそくもこのことがかかわっている。
 「三郷みさと中央ちゅうおう病院びょういんなど悪徳あくとく病院びょういん摘発てきはつをきっかけにして、昭和しょうわじゅうはちねんがつまれた「老人ろうじん保健ほけんほう」という法律ほうりつのおかげで、お年寄としよりの患者かんじゃによかったとおもわれる診療しんりょう十分じゅうぶんにできにくい雰囲気ふんいきになってしまった[…]天本あまもとさんは「お年寄としよりだから」という理由りゆうで、治療ちりょうしのべないのは罪悪ざいあくだとかんがえている。[…]老人ろうじん保険ほけんほう施行しこうされてよんヶ月かげつじゅうはちねんろくがつ医療いりょう請求せいきゅうがくさんせんまんえんのうちやくいちわりさんひゃくまんえんぶん保険ほけん審査しんさかいでバッサリ減額げんがくされた。「減点げんてん通知つうちしょ」にはこうかれていた。/「特定とくてい患者かんじゃ収容しゅうよう管理かんりりょう算定さんてい症例しょうれいたいする運動うんどう療法りょうほう妥当だとうみとめられません」/この患者かんじゃさんは、ひらたくいえば、たきりで全面ぜんめん介護かいご必要ひつようとする鼻腔びこう栄養えいようひとであった。たきりになったひとにはリハビリは必要ひつようだから、そんな請求せいきゅうはダメだというのである。「脳軟化症のうなんかしょうの(ひとの)腰痛ようつう運動うんどう療法りょうほうみとめられません」という通知つうちしょもあった。これにたいして、天本あまもとさんは猛然もうぜん異議いぎとなえた。」(大熊おおくま[1996:217])
 「いちきゅうはちねんに『老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい』は、できました。ぼく青梅おうめけいとも病院びょういん大塚おおつか先生せんせいが、病院びょういんてたのはいちきゅうはちねんです。そのころは、悪徳あくとく老人ろうじん病院びょういん告発こくはつ記事きじ新聞しんぶん掲載けいさいされて、老人ろうじん病院びょういんバッシングの時代じだいです。わがわれのやっていることすべてが否定ひていされました。/お世話せわりょう問題もんだいもそうですし、いもつけないでやってるとか、痴呆ちほうしょうひとにリハビリさせているとか。必要ひつよう治療ちりょうとしての点滴てんてき注射ちゅうしゃもぜんぶカットされ、仲間なかま医者いしゃからも否定ひていされた。わがわれは現場げんば医療いりょう、ケア、リハビリも必要ひつようだとおもうからしているんだけど、学問がくもんてきにもだれ肯定こうていしないし、いろんなことでたたかれた。/それにいきどおりをかんじた人達ひとたちあつまってきた。なんとなくあつまってというふうにしていたら、そこに青梅おうめけいとも病院びょういん大塚おおつか宣夫のりお先生せんせいがいてぼくがいた。老人ろうじん病院びょういんなかでも真剣しんけんんでいる姿すがたを、当時とうじ厚生省こうせいしょうひとがみていて、中核ちゅうかくになるようなひとこえをかけたんじゃないでしょうか。」(天本あまもと[2004:35-36])★05
 のちにもこること、こりつづけること、「社会しゃかいてき入院にゅういん解消かいしょう」などとしてなされることが現実げんじつにどんなことなのか。いたい場所ばしょでないとしてもにいる場所ばしょがないその場所ばしょうしなわれる。病気びょうきをなおし障害しょうがいることはないとしても必要ひつようおもわれたことができなくなる。そのことがかえされ、つづけられ、おななげきと批判ひはんがなされることになる。ただおな時期じきについて、おなかいぞくし、その中心ちゅうしんてきなメンバーでもあり、天本あまもとおもいを共有きょうゆうしてもいる青梅あおうめけいとも病院びょういん大塚おおつかつぎのようにもしるしている。
 「実際じっさいにはいってくるひとたきりにくわえて脱水だっすい状態じょうたいであったり、てい栄養えいよう状態じょうたいであったりする。あるいは大声おおごえすとか、徘徊はいかいする、暴力ぼうりょくをふるうといった、活発かっぱつ問題もんだい行動こうどうともな痴呆ちほう老人ろうじんだい部分ぶぶんでした。ところが、対応たいおうする方法ほうほうといえば、わがわれがっているのは医療いりょう技術ぎじゅつだけですから、それを駆使くしして、なんとかこのひと状態じょうたいをコントロールしようとおもう。そうすると、さき点滴てんてきでったり、つよ鎮静ちんせいざいというはなしになるわけですよ。
 あるときがついたら、わたし一生懸命いっしょうけんめいやっているのに、よその悪徳あくとく病院びょういんといわれるところと結果けっかはそんなにちがわなかった。これが結構けっこうショックだったんです。ほどなく医療いりょう保険ほけん支払しはら機関きかんから、おまえ病院びょういん医療いりょうがかかりすぎてあやしからんとびだしをけたんです。わたしとしては治療ちりょうでおかねかせぐためにやっているわけじゃなかったのに。そこで、もうそんなにいわれるなら、点滴てんてきもなにもしないで様子ようすをみてやるよとばかりに、ぜんぶやめてしまったんですよ。医師いし看護かんごはやることがないから、患者かんじゃさんのはたってあそんだり、ている患者かんじゃさんをこしてレクリエーションなんかするでしょ。それまでは入院にゅういんしてだいたいいちヶ月かげつもするとたきりになっていたのが、たきりにならなくなってきた。痴呆ちほうひとなんかもくすり使つかわなくても結構けっこういてきた。
 この体験たいけんでケアの大切たいせつさをり、いままでの医療いりょう中心ちゅうしんとした対応たいおうが、いかに無力むりょくかというよりも、有害ゆうがいかをおもらされた。」(大塚おおつか[2004:142-144])
 事態じたいは、それをもたらしてもいる個々ここ要因よういん単純たんじゅんでありながら、いささか微妙びみょうでもある。なにをしたらよかったのか、なにをしたらよいものなのか。それはわれるべきだっただろう。問題もんだいは、それがどのようにまとめられていくのかである。」
★05 かいのHPない資料しりょう老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい[2007])によれば、発足ほっそくいちきゅうはちさんねんいちきゅうはちねんにはだいいちかいのシンポジウムが開催かいさいされている。

立岩たていわ しん也 2008/03/01 「有限ゆうげんでもあるからひかえることについて・2」,現代げんだい思想しそう』36-3(2008-3):20-31 資料しりょう

 「そしてろくがつろくにちには、大塚おおつか宣夫のりお会長かいちょうつとめる「老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかい」――このかい大塚おおつかについてはすでいく言及げんきゅうした――が主催しゅさいしてシンポジウム「高齢こうれいしゃ終末しゅうまつ医療いりょう――尊厳そんげんかんがえる」が開催かいさいされた。いちがつ集会しゅうかいが、基本きほんてき報告ほうこくしょ批判ひはんてきひとたちのあつまりであったのにたいして、このあつまりでは、広井ひろい横内よこうちたがいの主張しゅちょうべ、聴衆ちょうしゅうはそれをいてかんがえるというものだった。のパネリストはつつみ晴彦はるひこ埼玉さいたま医科いか大学だいがく救急きゅうきゅう救命きゅうめいセンター教授きょうじゅ)、松川まつかわフレディ(湘南しょうなん長寿園ちょうじゅえん病院びょういん院長いんちょう)、中川なかがわつばさ定山渓じょうざんけい病院びょういん院長いんちょう)。
 「これからのターミナルケアにもとめられる視点してん」を口演こうえんした広井ひろい良典よしのり千葉大ちばだい助教授じょきょうじゅ)[…]は、「医療いりょうのものか」とい、「医療いりょうサービスにより一義的いちぎてきめられるものではない。個人こじん判断はんだんによるのありかたの『選択せんたく』のはば拡大かくだいすること。それを可能かのうとするような政策せいさくてき支援しえん重要じゅうようである」と強調きょうちょうした。  具体ぐたいてきには、在宅ざいたく福祉ふくし施設しせつでのターミナルケア、施設しせつ居宅きょたく孤立こりつしないような通所つうしょがたサービスへの支援しえんなどをあげるとともに、「死生しせいかんそのものをふくめて、ターミナルケアというものを、よりひろ視点してんからとらなお作業さぎょうがいまなによりもとめられているのではないか」と問題もんだい提起ていきをした。
 […]一方いっぽう、「終末しゅうまつ医療いりょう検証けんしょうを」を口演こうえんした横内よこうち正利まさとし浴風会よくふうかい病院びょういん診療しんりょう部長ぶちょう)は、「高齢こうれいしゃ末期まっきについてはおおくの誤解ごかい混乱こんらんがある。末期まっきとはかんがえられない状態じょうたいまでも末期まっきとみなされて議論ぎろんされている」と危惧きぐ表明ひょうめい。「虚弱きょじゃくよう介護かいごのレベルにある高齢こうれいしゃは、急性きゅうせい疾患しっかんなどによって容易ようい摂食せっしょく困難こんなんおちいるが、おおくは治療ちりょうによって疾患しっかん軽快けいかいすれば、経口けいこう摂取せっしゅふたた可能かのうとなる。しかし、もし治療ちりょうしなければいたることもすくなくない。このような高齢こうれいしゃ摂食せっしょく困難こんなんたいして、それを可逆かぎゃくてきなものとみなして医療いりょう実施じっししないとすれば、それは『延命えんめい治療ちりょう放棄ほうきではなく、治癒ちゆ可能かのうせいをも放棄ほうきすることだ」とべ、治癒ちゆ可能かのうせいがあるにもかかわらず、末期まっきとみなすこと(「みなし末期まっき」)を「国民こくみんてき合意ごういなしにはゆるされるものではない」と主張しゅちょうした。」(『週刊しゅうかん医学いがくかい新聞しんぶん』[1998]) 」
◇『週刊しゅうかん医学いがくかい新聞しんぶん』 1998 「高齢こうれいしゃ終末しゅうまつ医療いりょうへの視点してん――老人ろうじん専門せんもん医療いりょうかんがえるかいシンポジウムより」、『週刊しゅうかん医学いがくかい新聞しんぶん』2299(1998-7-27)http://www.igaku-shoin.co.jp/nwsppr/n1998dir/n2299dir/n2299_08.htm


UP:20080329
  ◇せい辿たどどうさぐる――身体しんたい×社会しゃかいアーカイブの構築こうちく  ◇組織そしき
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