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立岩真也『人命の特別を言わず/言う』
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人命じんめい特別とくべつわず/


立岩たていわ しん 2022 筑摩書房ちくましょぼう
http://www.chikumashobo.co.jp/

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立岩真也『人命の特別を言わず/言う』表紙
 ◇はじめに
 ◇目次もくじ
 ◇文献ぶんけんひょうべつぺーじ
 ◇人命じんめい特別とくべつわず/う 補註ほちゅうべつぺーじ
 ◇らせ:https://twitter.com/ShinyaTateiwa
 ◇編集へんしゅうしゃとのやりとり


立岩たていわ しん 20221219 『人命じんめい特別とくべつわず/う』,筑摩書房ちくましょぼう,288p. ISBN-10:4480864806 ISBN-13:978-4480864802 [amazon][kinokuniya] 2200+ ※
立岩たていわ しん 20221210 ただせい筑摩書房ちくましょぼう,ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ,624p. ISBN-10:4480511563 ISBN-13:978-4480511560 [amazon][kinokuniya]  ※
立岩たていわ しん 2022/12/25- 人命じんめい特別とくべつわず/う 補註ほちゅうKyoto Books
立岩たていわ しん 2022/12/30 生死せいしかたおこない・3――1980年代ねんだい・2000ねん以降いこうKyoto Books


■『人命じんめい特別とくべつわず/う』の「ついで

 「ある基準きじゅんせんつくって、そのせんよりもうえにいる存在そんざいころさない、したにいる存在そんざいころしてもよいことにする(A)。すると、いくらかの、あるいはかなりひろ範囲はんい動物どうぶつころしてならないことになる(B)。他方たほうせんしたにいるひと生命せいめい維持いじ不要ふようであるということになる(C)。
 むろんそのせん場所ばしょ、その場所ばしょあたりは問題もんだいになる。「うえ」からとき、その上側うわがわぞくするかが「ぎりぎり」あるいはそのしたひと・ヒトはどうなるのだろうと問題もんだいにされる。生命せいめい倫理りんりがく動物どうぶつ倫理りんりがく領域りょういきでは、「限界げんかい事例じれい(marginal case)、「AMC」(=「限界げんかい事例じれい主張しゅちょう(the argument from Marginal case)」という言葉ことばもあるらしい。
 動物どうぶつべるべきでない、ころすべきでないという主張しゅちょうがまずまずの支持しじている。それが、基準きじゅんたしているからかす(A→B)という主張しゅちょうであるなら、たしていないひとんでよい、あるいはころす(A→C)ことも支持しじされることになるだろうか。
 このことにかかわってかれたものはまずまずのかずあるのだが、ひとつに、A→Cは、とくに動物どうぶつ大切たいせつにというはなしのなかでは、あまり、あるいはまったく意識いしきされない。そして、この構図こうず全体ぜんたいをいちおうひとは、みっつにかれる。ひとつはむずかしい問題もんだいだとって、はなしさきばしにし、える。ひとつは、この図式ずしきをすなおに肯定こうていする。最後さいごが、いやそういうことではなかろうとう、おうとする。
 本書ほんしょは、そしてわたしは、この最後さいごのものを支持しじする。支持しじしゃはたくさんいるとおもうのだが、その理屈りくつとおすとなると、そう簡単かんたんではないようにえる。その理由りゆうひとつに、肯定こうていするはなしにももっともなところがあることもあるだろう。
 そのこともふまえながら、本書ほんしょ人命じんめい特別とくべつわず、う。それがだいになっているが、基本きほんてきには「う」。そのはなしひとつひとつのはなしは、みな、わたしおもうには、とてもたりまえのものだとおもう。しかし、意外いがいわれない部分ぶぶんがあり、また本書ほんしょでのはなしわせをかけることもないようにおもう。その意味いみでは、たぶん、だれもがわかっているのに、かれたことのないことが本書ほんしょではかれる。

もうすこなが要約ようやく
 だい1しょうではピーター・シンガーらの議論ぎろん紹介しょうかいし、その主張しゅちょうがおかしなものであることを確認かくにんする。そのひとたちは「たね差別さべつ主義しゅぎ」を批判ひはんし、「だつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎ」を主張しゅちょうするとい、ヒト/ヒト以外いがいさかい特別とくべつ意味いみがないとする。そうしたうえで、類人猿るいじんえんといったあるしゅ動物どうぶつについては、ころすべきでないとする。その理由りゆうは、まず、意識いしき理性りせいがあることにもとめられる(だい1せつ)。
 しかし、まずそれはだつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきだつたね差別さべつてき倫理りんりではない。むしろぎゃくである。それは、普通ふつうかんがえれば、人間にんげんおもいつき、人間にんげんが(特別とくべつに)遵守じゅんしゅすべき規範きはんだという意味いみで、人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきである。そして、生物せいぶつ動物どうぶつ全般ぜんぱんなかからころしてならないものがえらばれるその理由りゆうは、人間にんげんおおくがゆうしている属性ぞくせいゆうしていることにもとめられるのだが、それもまた人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきである。そしてその属性ぞくせい特別とくべつなものとしてえらぶことの理由りゆう不明ふめいである(だい2せつ)。
 他方たほう高等こうとう性能せいのうでなくかい重視じゅうしする方向ほうこうくなら、尊重そんちょうされるべき範囲はんい拡大かくだいされる。この場合ばあいには殺生せっしょう全般ぜんぱん問題もんだいになり、そして生物せいぶつ全体ぜんたい倫理りんりとするべきことに、論理ろんりとしてはなる。あらゆる生物せいぶつ生物せいぶつころさない摂取せっしゅしないことなど事実じじつ不可能ふかのうであることをうことはできるが、できるかぎりその方向ほうこうこうと主張しゅちょうすることはなお可能かのうである。となると、殺生せっしょう全般ぜんぱんについて規範きはんてきにどううかという問題もんだいいたる、あるいはかえることになる(だい3せつ)。
 そのうえで、特別とくべつに、ひとひところすべきでないわけをうことは可能かのうか、どのように可能かのうかといういがのこる。
 だい2しょうでは、基本きほんてきに、殺生せっしょうあくであるとはしない、すくなくともきんじられねばならないあくだとはしないという立場たちばろう、るしかないだろうとべる。動物どうぶつ動物どうぶつころ世界せかいにおいて、人間にんげん動物どうぶつころすことをしてはならないともえないとする(だい1せつ)。
 それにしても、ひとはずっと間違まちがえてきたとえるひとたちは不思議ふしぎだとう。また、「たね差別さべつ主義しゅぎ」が人種じんしゅ差別さべつおなじで、前者ぜんしゃひと後者こうしゃ正当せいとうとすることになるという主張しゅちょうがなされてきたのだが、そのようにかんがえる必要ひつようがないことをべる(だい2せつ)。
 すると、そのうえで、ひとひところすべきでないわけをうことは可能かのうか、どのように可能かのうかといういがのこる。あるいはあらわれる。まず、おおむねの事実じじつとして、ひとひとを、動物どうぶつ殺生せっしょうするようには、べるためにころすことはせず、それはよくないことであるとしている。それはおおむねの事実じじつであるとともに規範きはんとして作動さどうしている。それをれてよいだろうとする(だい3せつ)。
 そして、ひとひところ理由りゆう事情じじょうてみようとう。生物せいぶつとはことなり、たとえばただしさのために、ひとひところすことができる。そして実際じっさいにたくさんころしてきた。そのただしさのなかにはだい1しょうしめされ検討けんとうした(わたしたちがかんがえるに間違まちがった)ただしさもふくまれる。そして、ころすことを駆動くどうするつよさも規模きぼも、人間にんげんにおいては特別とくべつである。そこで、禁止きんししてもころつづけるだろうが、しかしせめて、ころしてならないとする(Ⅰ)。また、そのころさいの「やむをえなさ」は、きるためにべる場合ばあい連続れんぞくてきだから、区別くべつ不当ふとうだとする批判ひはんたらないとべる(だい4せつ)。
 その特別とくべつあつかいの「起源きげん」はさだかでないが、ひとからひとまれることを経験けいけんし、そのできごとを人々ひとびとっていること、それを尊重そんちょうすべきであるとかんがえられていることがかかわっているとかんがえることはできる。すると、せめてころさないことにするというその範囲はんいは、ヒトという「たね」の境界きょうかいにおいて区切くぎられることにはなる。
 だい3しょうでは、さらに、一人ひとりひとりをころさないその理由りゆうを、そこにひとつひとつの世界せかいがあるだろうこと(Ⅲ)にあるとべる。そして、とくにさいして、ひと恐怖きょうふする存在そんざいであること(Ⅳ)が考慮こうりょされるべきであることをう。ここでわたしたちは知性ちせい理由りゆうにしているのだから、だい1しょう検討けんとうしたはなしちかづくことにはなる。わたし(たち)は生命せいめい絶対ぜったい尊重そんちょうぞくするのではない。ただ、知性ちせいゆうしていることは、生存せいぞん積極せっきょくてき肯定こうていするものでなく、いったんとにかくひとかすころさないとしたうえで、けさせようというその理由りゆうとなるものである(だい1せつ)。
延命えんめい」のための処置しょち停止ていしと、のための積極せっきょくてき処置しょちとはおなじであるから、どちらも許容きょようされるというひとたちがいる。その議論ぎろん前段ぜんだんにはみとめてよいところがある。しかしそのことは両者りょうしゃみとめることを意味いみしない。確実かくじつおとずれることとそのときり、そのためのおこないをおこなうことと、やがてわりがおとずれることはりながら、たしかなそのときらずそれまでの時間じかんをやりごすこととのあいだには、がある。意味いみがないとされた区別くべつにじつは意味いみがあることをしめす(だい2せつ)。
 だい4しょうでは、この境界きょうかいろんかたについてかんがえる。シンガーとデリダがひとつにくくられ肯定こうていされるといったことが不思議ふしぎおもわれないことの不思議ふしぎい、「境界きょうかいるがす」というこの時代じだい流行りゅうこうしたかまえからはそんなにたいしたことはえないことをう(だい1せつ)。
 むしろ、人間にんげん系譜けいふ辿たどり、人間にんげん主体しゅたいであることを批判ひはんしたそのながれからるものがあることをべる。ニーチェをった吉本よしもと隆明たかあき福音ふくいんしょについてき、そしてときにどうしょ親鸞しんらん往還おうかん思想しそうろんじた(だい2せつ)。
 そして人間にんげんであることを仕方しかたのないこととり、あつかいにくいから仕方しかたなくときに丁寧ていねいあつかうべきことをう。そしてそこから、この社会しゃかいのありかたについて普通ふつうえるだろうことをいくつか確認かくにんする(だい3せつだい4せつ)。

事情じじょう説明せつめい
 〇〇はちねんに『い#{★1}』を、〇〇きゅうねんに『ただせい』を、筑摩書房ちくましょぼうから刊行かんこうしてもらった。そしてそのしゃ、『ただせい』は入手にゅうしゅできなくなってしばらくがった。いずれもんでたのしめるといったほんではないが、いまでも、あるいはこれからも、あってよいほんだとおもい、本書ほんしょ刊行かんこうにもわせ、ちくま学芸がくげい文庫ぶんこいちさつとして『ただせい』(立岩たていわ[2022c])をしてもらった。
 ただ、さつをそのままいちさつにすると、文庫ぶんこいちさつおさめるにはおおすぎるりょうになるということもある。『ただせい』については、文庫ぶんこ収録しゅうろくしたのはだい5しょう以降いこうとした。だい2しょうからだい4しょうは「現代げんだい」にかかわるしょうだったから、これは別途べっと、オンラインで公開こうかいするほん(ページ)にす#る{★2}。
 以前いぜんから、その『ただせい』のだい1しょう人命じんめい特別とくべつわず/う」にいたことは、その部分ぶぶんだけをし、んでもらいたいとおもっていた。そこでこのたび、この部分ぶぶんをもとにほんつくることを提案ていあんし、刊行かんこうしてもらうはこびになった。
 当初とうしょはもとの「人命じんめい特別とくべつわず/げん#う{★3}」をほぼそのまま使つかちいさなほんのつもりだったが、だんだんとそうもいかないようにおもえてきた。そして、すぐにできるようながしていたが、そうもいかないことになってきた。かんがえることがてきた。当初とうしょかんがえたよりいちねんほどおそ出版しゅっぱんになったのだが、そうして結局けっきょく時間じかんがかかってしまったあいだかんがえたりかんがえなおしたりしたのは、よいことだったようにおもう。本書ほんしょだい2しょうだい3しょういたことのかなりの部分ぶぶんは、そうしてあらたにくわえたものになった。
 ほんをほぼいてしまってから、おおくは、このほんこうとおもわなければることのなかっただろうほんをいくらかあつめてもみた。これからも、わたし自身じしんがそれらをみこむことはないだろう。ただ、こんなものがあることはってもらってよいとおもい、そのきゅうさつのリストを、著者ちょしゃめいアルファベットじゅん文献ぶんけんひょうべつに、つくって註にならべ#た{★4}(いちぺーじ)。また、大学院生だいがくいんせいなどでんでみようというひとのために、そのほん現物げんぶつをすべてひとところにあつめておこうともかんがえ、購入こうにゅうしたもののすべては研究所けんきゅうじょ立命館大学りつめいかんだいがく生存せいぞんがく研究所けんきゅうじょ)の書庫しょこはいした。そして、まずはたんに書誌しょし情報じょうほうだけを記載きさいというものがおおいのだが、いちさついちさつについてHPうえのページをつくった。
 ながくずっとそうなのだが、わたしほん文献ぶんけんリストは、関心かんしんもつじんいませんか、いたらば、という性格せいかくのものだ。そして、本書ほんしょの註をさらに増補ぞうほ拡充かくじゅうするとともに、註・文献ぶんけんひょうにあげた文献ぶんけんとうについて、各々おのおの文献ぶんけんとうのページにリンクされている『補註ほちゅう』(立岩たていわ[2022b])を作成さくせいし、サイトじょう掲載けいさい公開こうかいした(「人命じんめい補註ほちゅう」で検索けんさく)。このたびはじまったことではない。文献ぶんけんについては最初さいしょたんちょからずっとそうだ。わたし自身じしんはそう関心かんしんがなく、きちんとはまないだろう文献ぶんけんもあげてきた。研究けんきゅうするならいくらかは手伝てつだう、勉強べんきょうのために役立やくだててくれるならほんってならべておく、ということだった。『自由じゆう平等びょうどう』(立岩たていわ[2004a])もそんなつもりでつくったが、残念ざんねんながらその方面ほうめん、つまり政治せいじ哲学てつがくとか分配ぶんぱいてき正義せいぎといった領域りょういき研究けんきゅうしようというひとはそうやってはなかった。しかしもちろん、わざわざわたしつとさきにやって必要ひつようなどない。『自由じゆう平等びょうどう』についてはやはり文庫ぶんこばんでの提供ていきょうかんがえている。
 そうした領域りょういきについてみなもっとかんがえてほしいとおもうのにくらべると、「動物どうぶつ倫理りんり」を勉強べんきょうしてほしいと、わたし自身じしんはあまりおもっていない。ほかにするべきこと、するとおもしろいことがいくらもあるとおもっている。ただ、よいことをったりおこなったりするとき、あるいは社会しゃかい批判ひはんするとき、ふだんはただそれをえばよいしおこなえばよいのだが、その中身なかみによっては、ときどきは、うたがってみることはあってよいとおもっている。そのことも本書ほんしょいたのだが、人間にんげんは、立派りっぱになろうとして、まさしくあろうとして、間違まちがってしまう。間違まちがえるだけならまあよいし、もちろんにくべないこともよいことだが、「限界げんかい事例じれい」(→じょ冒頭ぼうとう)とばれてしまったりするひとたちに迷惑めいわくをかけるのはよくないとおもう。
 じつは『』『ただせい』でもお世話せわになった、さらにさかのぼればその出版しゅっぱんねんぐらいまえだったか連絡れんらくをいただきそれ以来いらいということになる、筑摩書房ちくましょぼう石島いしじま裕之ひろゆきさんが、『介助かいじょ仕事しごと』(立岩たていわ[2021a])につづき、本書ほんしょ担当たんとうしてくれた。本書ほんしょのために「ノート」というメディアでの連載れんさい提案ていあんしてくれて、その連載れんさいのための作業さぎょう、その都度つど校正こうせいなどしていただいた。感謝かんしゃいたします。

  ねんはちがつ
立岩たていわしん

★1――『』のじょより。全文ぜんぶんはHPでごらんになれる。
なまについてろんじるといったことは、できもしないし、がすすまない。にもかかわらず、『AL
S――不動ふどう身体しんたいいきする機械きかい』(立岩たていわ[2004f])という、おもいといえばおもはなしてくるほんいてもしまったから、もうしばらくはやめておこう、とおざかっていようとおもっていた。
 けれども、「尊厳そんげん」してもよいという法律ほうりつつくろうといううごきがてきたことをきつけたひとから、それはとてもこまったことだ、これでますますななくてよいひとんでしまうと、だからなにかせよとわれた。すぐに法律ほうりつができるということになるとはおもわなかった。ただその心配しんぱい気持きもちにはもっともなところがある。
 うべきことは、ことがこるまえにきちんとかんがえておいて、っておくべきなのだが、そうおもって見渡みわたしてみると、すぐに使つかえる言葉ことばがない。つまりわたしたちは、ものをものたちはだめなのだ。すぐにせる道具どうぐそろえられていない。だから泥縄どろなわになってしまうのだが、それでもそのかんがえてうしかないということになる。
 そんなことがあって、そして原稿げんこう依頼いらいがあったり、ほん企画きかくがあったりして、結局けっきょくねんさんねん文章ぶんしょうつづけることになった。とくにほんにする段階だんかいで、幾度いくど構成こうせいわり、文章ぶんしょうもかなりなおしたりすことになった。結果けっか、ずいぶんな時間じかんがかかった。そしていちさつわらず、さつになり、そしてさんさつになってしまった。」(立岩たていわ[2008b])
 いちさつめが『』、さつめが『ただせい』。さんさつめはほんをたくさん紹介しょうかいするほんにしようとおもったが、きりがないことになりそうだった。そこで、まずいちねんに、#有馬ありまひとし{あり/まひ/とし}(有馬ありまについては本書ほんしょいちさんろくぺーじ)との共著きょうちょで『生死せいしかたおこない・1――尊厳そんげん法案ほうあん抵抗ていこう生命せいめい倫理りんりがく』を刊行かんこうした。このとし生命せいめい倫理りんり学会がっかい大会たいかいがあり、わたしがその大会たいかいちょうということであったのだが(そのとき大会たいかいちょう講演こうえんが「飽和ほうわ不足ふそく共存きょうぞんについて」)、「会員かいいんのみなさんはこれこれをってますか、らなければってほしいです」というつもりもあった。ってほしい、種々しゅじゅ団体だんたいした声明せいめいるいさいろくし、いくらかのほん紹介しょうかいをした。これはわたし担当たんとうした。それに有馬ありま論考ろんこうくわえた。たくさんのほん紹介しょうかいするほんとしては、そのねんいちななねんに、電子でんし書籍しょせき(といってもただのHTMLファイル)として『生死せいしかたおこない・2――わたしつめるほんetc.』(立岩たていわ[2017]、http://www.arsvi.com/ts/2017b2.htm)をつくった。本書ほんしょの『補註ほちゅう』と同様どうよう、サイトじょうのページにリンクされたほうがよいとおもったことにもよる。ただ、おどろくほどれてはいない。
★2――『ただせい』の目次もくじ以下いか
  だい1しょう 人命じんめい特別とくべつわず/
  だい2しょう ちか過去かこ現在げんざい
  だい3しょう 有限ゆうげんでもあるからひかえることについて――その時代じだいこったこと
  だい4しょう 現在げんざい
  だい5しょう 決定けっていについて
  だい6しょう より苦痛くつうせい苦痛くつうせい安楽あんらく
  だい7しょう 『やめいの哲学てつがく』について
 詳細しょうさい目次もくじ序文じょぶんをHP(http://www.arsvi.com/ts/2009b1.htm、「立岩たついわ ただせい」で検索けんさく)でごらんになれる。だい2しょうからだい4しょうは、HPじょう無償むしょう公開こうかいする『生死せいしかたおこない・3――有限ゆうげんでもあるからひかえる』(立岩たていわ[2022d])に収録しゅうろくする。
★3――その冒頭ぼうとうにその趣旨しゅし概要がいよういた。
「*このあきらはいくつかの文章ぶんしょうわせさい構成こうせいしたものである。せいうばってならない/うばってよいことについて、われてきたことを検討けんとうし、わたしかんがえることをべる。論理ろんりめるべきところはまだいろいろとあるけれども、まず、いくつか、あまりはっきりとわれていないがえるだろうことをべる。そして基本きほんてきにはこのようにかんがえられるだろうとおもうことをべる。
 まず、「延命えんめい」のための処置しょち停止ていしのための積極せっきょくてき処置しょちとはおなじであるから、どちらも許容きょようされるというひとたちがいる。その議論ぎろん前段ぜんだんにはみとめてよいところがある。しかしそのことは両者りょうしゃみとめることを意味いみしない。(だい1せつ
 なせることを是認ぜにんする積極せっきょくてき理由りゆうとしてそのひとたちがすのは、αあるふぁ意識いしき理性りせいである。なぜそれをうのか。みっつをかんがえることができる。(1)だつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてき倫理りんりいたい。(2)にんひと特権とっけんしている理由りゆう説明せつめいしたい。だが、(1)について、それはとても人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてき主張しゅちょうである。(2)については、そのひとたちはひと特権とっけんしていないし、特権とっけんできていない。すると(3)αあるふぁという特性とくせい大切たいせつなものであるとかんがえたい、それだけがのこる。しかしその正当せいとうせい不明ふめいである。(だい2せつ
 これらの議論ぎろんべつに、ときにそのろん反対はんたいして、ひとひととの関係かんけい、というより相手あいてたいするみずからのおもいを基点きてんとする立場たちばがある。たしかにひと関係かんけい大切たいせつであり、社会しゃかい現実げんじつにもおおきくかかわっている。しかし、むしろだからこそ、その関係かんけいおもいとべつのところで判断はんだんすべきだとかんがえられる。(だい3せつ
 ではわたしはどうかんがえるのか。それをべてみる。そしてそのうえで、人間にんげん特別とくべつあつかうこと、あつかってしまうことをどのようにうのかをってみる。(だい4せつ)」(立岩たていわ[2009:16])
「いくつかの文章ぶんしょうわせ」とある。「人命じんめい特別とくべつわず/う」(立岩たていわ[2008a])に、シンガー、クーゼ、加藤かとう秀一ひでかずほん紹介しょうかいした『看護かんご教育きょういく』(医学書院いがくしょいん)での連載れんさい医療いりょう社会しゃかいブックガイド」のろく回分かいぶんくわえ、構成こうせいえ、加筆かひつした。目次もくじ以下いか
  1 あたらしいことはふるいこととおなじだからゆるされるというせつ
   1 伝統でんとう破壊はかいしゃというやく
   2 すでになされているからよいというはなし
  2 αあるふぁ意識いしき理性りせい
   1 αあるふぁ意識いしき理性りせい
   2 それはだつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきだつたね差別さべつてき倫理りんりではない
   3 それはひと生命せいめい特別とくべつわない
   4 ただそれが大切たいせつだとっているがその理由りゆう不明ふめいである
  3 関係かんけいから
   1 〈だれか〉へのびかけ
   2 関係かんけい主義しゅぎ困難こんなん
   3 かつておやなどというものはなかったかのように
  4 べつ境界きょうかいβべーた世界せかい内部ないぶ
   1 世界せかい内部ないぶ
   2 人間にんげん動物どうぶつ
   3 復唱ふくしょう
 だい1せつだい2せつは、本章ほんしょうだい1しょうまれた。だい4せつは、だい2しょう一部いちぶになった。ただこれにはかなかったこと、すくなくともはっきりかなかったことを、本書ほんしょにはくわえてさい構成こうせいした。
 だい3せつは、当初とうしょ、いくらかなお本書ほんしょもうとしたが、わたしえるとおもうことをあまり手間てまどらず、順番じゅんばんうことを優先ゆうせんするのがよかろうとかんがえたため、結局けっきょく本書ほんしょよっつのしょうにはまなかった。ただ、意義いぎのあるものとはおもったので、本書ほんしょ本体ほんたいのちに「拾遺しゅうい」としてすことをかんがえたその原稿げんこうと、もとの『ただせいだい1しょう全体ぜんたいを、さきに作成さくせい公開こうかいすることをしるした(いちはちぺーじ本書ほんしょの『補註ほちゅう』(立岩たていわ[2022b])に収録しゅうろくした。
★4――ほとんどはあらたに入手にゅうしゅした書籍しょせき以下いか翻訳ほんやくのないものはあげていない。原著げんちょ刊行かんこうねんじゅんならべる。
動物どうぶつ解放かいほう』(Singer, Peter[1975=2002])、『アニマル・ファクトリー――飼育しいく工場こうじょう動物どうぶつたちのいま』(Mason & Singer[1980=1982])、『動物どうぶつ権利けんり』(Singer & Regan eds.[1985=1986])、『生命せいめい神聖しんせいせいせつ批判ひはん』(Kuhse[1987=2006])、『肉食にくしょくというせい政治せいじがく――フェミニズム-ベジタリアニズム批評ひひょう』(Adams, Carol J.[1990=1994])、『大型おおがた類人猿るいじんえん権利けんり宣言せんげん』(Cavalieri & Singer eds.[1993=2001])、『死体したい晩餐ばんさん――動物どうぶつ権利けんり菜食さいしょく理由りゆう』(Kaplan, Helmut F.[1993→2002=2005])、『かみなにのために動物どうぶつつくったのか――動物どうぶつ権利けんり神学しんがく』(Linzey, Andrew[1994=2001])、『動物どうぶつ権利けんり入門にゅうもん――わがすくうか、いぬすくうか』(Francione, Gary L.[2000=2018])、『動物どうぶつ権利けんり』(DeGrazia, David[2002=2003])、『人命じんめいだつ神聖しんせい』(Kuhse & Singer eds.[2002=2007])、『ひらかれ――人間にんげん動物どうぶつ』(Agamben, Giorgio[2002=2004])、『動物どうぶつ権利けんり人間にんげん不正ふせい』(Regan, Tom[2003=2022])、『動物どうぶつ権利けんり』(Sunstein, Cass R. & Nussbaum, Martha Craven eds.[2004=2013])、『児童じどう虐待ぎゃくたい動物どうぶつ虐待ぎゃくたい』(三島みしま亜紀子あきこ[2005])、『アニマルウェルフェア――動物どうぶつしあわせについての科学かがく倫理りんり』(佐藤さとうしゅうかい[2005])、『わたし、ヴィーガンと出会であう』(北野きたのれい[2006])、『動物どうぶつう、ゆえにわたしは(動物どうぶつで)ある』(Derrida[2006=2014])、『雑食ざっしょく動物どうぶつのジレンマ――ある4つの食事しょくじ自然しぜん』(Pollan, Michael[2006=2009])、『正義せいぎのフロンティア――障碍しょうがいしゃ外国がいこくじん動物どうぶつという境界きょうかいえて』(Nussbaum, Martha C.[2006=2012])、『動物どうぶつからの倫理りんりがく入門にゅうもん』(伊勢田いせだ哲治てつじ[2008])、『アメリカ動物どうぶつ診療しんりょう――プライマリー医療いりょう動物どうぶつ倫理りんり』(西山にしやまゆう[2008])、『動物どうぶつ解放かいほう 改訂かいていばん』(Singer[2009=2011])、『ぼくらはそれでもにくう――ひと動物どうぶつ奇妙きみょう関係かんけい』(Herzog, Harold[2010=2011])、『わたしたちはなぜいぬあいし、ぶたべ、うしにまとうのか――カーニズムとはなにか』(Joy, Melanie[2010=2022])、『ヒトと動物どうぶつ死生しせいがく――いぬねことの共生きょうせい、そして動物どうぶつ倫理りんり』(一ノ瀬いちのせ正樹まさき新島にいじま典子のりこへん[2011])、『ひと動物どうぶつ政治せいじ共同きょうどうたい――「動物どうぶつ権利けんり」の政治せいじ理論りろん』(Donaldson, Sue & Kymlicka, Will[2011=2016])、『肉食にくしょく哲学てつがく』(Lestel, Dominique[2011=2020])、『動物どうぶつ倫理りんり入門にゅうもん』(Gruen[2011=2015])、『恐怖きょうふ環境かんきょうテロリスト』(佐々木ささき正明まさあき[2012])、『獣医じゅうい倫理りんり動物どうぶつ福祉ふくしがく』(池本いけもとしげるてん吉川よしかわ泰弘やすひろ伊藤いとう伸彦のぶひこ監修かんしゅう[2013])、『動物どうぶつ人間にんげん暴虐ぼうぎゃく――〝けなし〟の大罪だいざい世界せかい紛争ふんそう資本しほん主義しゅぎ』(Nibert, David A.[2013=2016])、『ジャック・デリダ――動物どうぶつせい政治せいじ倫理りんり』(Llored, Patrick[2013=2017])、『動物どうぶつ戦争せんそう――しん暴力ぼうりょくへ、《軍事ぐんじ-動物どうぶつ産業さんぎょうふく合体がったいかう』(Nocella II, Anthony J. et al. eds[2014=2015])、『食物しょくもつ倫理りんり入門にゅうもん――べることの倫理りんりがく』(Sandler, Ronald L.[2014=2019])、『動物どうぶつ福祉ふくし現在げんざい――動物どうぶつとのより関係かんけいきずくために』(上野うえの吉一よしかず武田たけだ庄平しょうへい[2015])、『マンガでまな動物どうぶつ倫理りんり』(伊勢田いせだ[2015])、『現代げんだい思想しそうからの動物どうぶつろん――戦争せんそう主権しゅけんなま政治せいじ』(Wadiwel, Dinesh Joseph[2015=2019])、『しょくのう倫理りんりがくながたび――〈べる〉のどこに倫理りんりはあるのか』(Thompson, Paul B.[2015=2021])、『日本にっぽん動物どうぶつほう だい2はん』(青木あおき人志ひとし[2016])、『動物どうぶつ倫理りんりあたらしい基礎きそ』(Rollin, Bernard E.[2016=2019])、『ビーガンというかた』(Hawthorne, Mark[2016=2019])、『ししたち――動物どうぶつ解放かいほう障害しょうがいしゃ解放かいほう』(Taylor, Sunaura[2017=2020])、『環境かんきょう動物どうぶつ倫理りんり』(田上たうえ孝一こういち[2017])、『動物どうぶつこえ他者たしゃこえ――日本にっぽん戦後せんご文学ぶんがく倫理りんり』(村上むらかみかつなお[2017])、『肉食にくしょく行為こうい研究けんきゅう』(野林のばやし厚志あつしへん[2018])、『ひと動物どうぶつ関係かんけいかんがえる』(打越うちこし綾子あやこへん[2018])、『べることの哲学てつがく』(檜垣ひがき立哉たつや[2018])、『肉食にくしょくわり――動物どうぶつせい食品しょくひんシステム実現じつげんへのロードマップ』(Reese, Jacy[2018=2021])、『いのちへの礼儀れいぎ――国家こっか資本しほん家族かぞく変容へんよう動物どうぶつたち』(生田いくた武志たけし[2019])、『ヴィーガン――完全かんぜん菜食さいしょくがあなたと地球ちきゅうすくう』(垣本かきもとたかし大谷おおやゆみこ[2020])、『快楽かいらくとしての動物どうぶつ保護ほご――『シートン動物どうぶつ』から『ザ・コーヴ』へ』(信岡のぶおか朝子あさこ[2020])、『ベジタリアン哲学てつがくしゃ動物どうぶつ倫理りんり入門にゅうもん』(浅野あさの幸治こうじ[2021])、『はじめての動物どうぶつ倫理りんりがく』(田上たうえ[2021])、『ほう理論りろん』39 特集とくしゅう:「動物どうぶつ権利けんりろん展開てんかい(2021)、『動物どうぶつ福祉ふくしがく』(新村しんむらあつしへん[2022])、『動物どうぶつ倫理りんり最前線さいぜんせん――批判ひはんてき動物どうぶつ研究けんきゅうとはなにか』(井上いのうえ太一たいち[2022])、『「動物どうぶつ権利けんり運動うんどう正体しょうたい』(佐々木ささき[2022])、『現代げんだい思想しそう』50-7(2022-6) 特集とくしゅう肉食にくしょく主義しゅぎかんがえる、『動物どうぶつ――ひと・環境かんきょうとの倫理りんりてき共生きょうせい』(谷津たにつ裕子ゆうこ[2022])。
 さしたる根拠こんきょのない列挙れっきょにすぎないが、ここまでできゅうさついちきゅうはち年代ねんだいまでがよんさつきゅう年代ねんだいよんさつ〇〇〇年代ねんだいいちさついち年代ねんだいろくさつねんからが雑誌ざっし特集とくしゅうごうふくいちさつと、えてはいる。本書ほんしょではこのほか家畜かちく(と自己じこ家畜かちく)についての書籍しょせきだい2しょう註9(いちさんいちぺーじ)に、肉食にくしょく歴史れきしについての書籍しょせきだい2しょう註13(いちさんよんぺーじ)に、くじら捕鯨ほげいくじら・イルカをることにたいする反対はんたいとその批判ひはんについての書籍しょせきだい2しょう註14(いちさんよんぺーじ)に、ひとべること・カニバリズムについての書籍しょせきだい2しょう註21・22(いちよんぺーじ)にいくつかあげた。また、だい2しょう註1(いちろくぺーじ)で、いまあげたほんのいくつかについて言及げんきゅうし、「生物せいぶつ多様たようせい」についてのほんをあげている。このたび井上いのうえ[2022]を刊行かんこうした井上いのうえ太一たいちは、Nibert[2013=2016]、Francione[2000=2018]、Wadiwel[2015=2019]、Hawthorne[2016=2019]、Reese[2018=2021]、Regan[2003=2022]の訳者やくしゃでもあり、このかんの言論げんろん普及ふきゅう貢献こうけんしている。『現代げんだい思想しそう』の特集とくしゅうごうでは、本書ほんしょでいくつか文章ぶんしょう引用いんようする伊勢田いせだ対談たいだんをしている(伊勢田いせだ井上いのうえ[2022])。その前年ぜんねんの『ほう理論りろん』の特集とくしゅう収録しゅうろくされている特集とくしゅう関連かんれん論文ろんぶんさんほん。「動物どうぶつ権利けんりろん捕食ほしょく問題もんだい」(浅野あさの幸治こうじ[2021b])、「動物どうぶつ権利けんりろん拡張かくちょう可能かのうせいについて――あらたな権利けんり概念がいねん措定そてい関係かんけいアプローチの導入どうにゅう」(鬼頭おにがしら葉子ようこ[2021])、「動物どうぶつ倫理りんり議論ぎろん道徳どうとくてき地位ちい概念がいねん」(久保田くぼたさゆり[2021])。『現代げんだい思想しそう』の特集とくしゅうにはもっとずっとおおかず文章ぶんしょう収録しゅうろくされている。Joy[2010=2022]の出版しゅっぱんわせてということもあったのかもしれない。そのほんについての言及げんきゅうおおい。それはそれらにまかせて、本書ほんしょでは、いくつかの文章ぶんしょうからみじか引用いんようをするにとどめている。
 書籍しょせきについても、本書ほんしょでは、いくつかから引用いんようおこなったりはするが、著作ちょさく全体ぜんたい検討けんとうしたりすることはしない。できない。かれていることのひとつひとつのおおくはもっともなことであり、現実げんじつえようとするひとたちは、それらを合計ごうけいした全体ぜんたいたとえば「ヴィーガン」を肯定こうていしようとする。おおきな異議いぎもうてようという主張しゅちょうにありがちなことだが、ある部分ぶぶんたいしてなにかをうと、それには直接ちょくせつこたえず、べつのことをってかえすといった具合ぐあい主張しゅちょうがなされる。だから、全体ぜんたいとらえ、きちんと相手あいてしなければならなくなるのだが、それはなかなかたいへんだ。ずっと以前いぜん上野うえの千鶴子ちづころんにおかしなところが(たくさん)あるとおもい、かねばとおもっていていったら、旧式きゅうしき計算けいさんほうでは400つめ原稿げんこう用紙ようしで220まいというとてもながいものになってしまった――「おっとつま家事かじ労働ろうどうにいくらはらうか――家族かぞく市場いちば国家こっか境界きょうかい考察こうさつするための準備じゅんび」(立岩たていわ[1994])、『家族かぞくせい分業ぶんぎょうろん前哨ぜんしょう』(立岩たていわ村上むらかみ[2011])にさいろく。このたびの主題しゅだいについてそれだけの手間てまをかける余裕よゆうはない。
 ついでに、この主題しゅだい関係かんけいしてわたし以前いぜんいた文章ぶんしょうは、『看護かんご教育きょういく』に連載れんさいした「医療いりょう社会しゃかいブックガイド」のだいかい、「『児童じどう虐待ぎゃくたい動物どうぶつ虐待ぎゃくたい』」(立岩たていわ[2005c])。三島みしま[2005]を紹介しょうかいした。三島みしまはそのつぎ著書ちょしょ社会しゃかい福祉ふくしがくの〈科学かがくせい――ソーシャルワーカーは専門せんもんしょくか?』(三島みしま[2007])でもこの主題しゅだいにふれている。


紹介しょうかい言及げんきゅう
 ※つよ批判ひはん非難ひなんもけっこうあるようです。つけたらそれらも引用いんようさせていただきます。

◆2023/03/03 https://twitter.com/dokuich/status/1616353683670982656
 「立岩たていわしん也『人命じんめい特別とくべつわず/う』(筑摩書房ちくましょぼう)。本筋ほんすじとは関係かんけいのないところにどんぴしゃ。「人間にんげんとその社会しゃかいができることはごく部分ぶぶんてきなことだが、この程度ていどのことならできる、なのでやる、とうことはできるし、うだけでなくおこなうことができる」(立岩たていわ 2022:232)。自分じぶんでもおなじことしゃべってた。」

◇2023/03/20 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1637814801098502144
 「つづき:「それはたとえば、利口りこうひとにはいろいろとはたらいてもらいながら、そうでないひとそんをしない社会しゃかいである。」『人命じんめい特別とくべつわず/う』(立岩たていわしん也、筑摩書房ちくましょぼう)→http://arsvi.com/ts/2022b1.htm

◆2023/01/20 https://twitter.com/dokuich/status/1616353683670982656
 「人間にんげんは、みずからの意識いしきし、予期よきして恐怖きょうふする。立岩たていわ先生せんせいは、残念ざんねんながら、ひとはそのような存在そんざいとしてあってしまっているといます。死刑しけいとは、予期よきあたつづけられながらひところてんで「特別とくべつ殺人さつじん」であり、予期よきあたえられる恐怖きょうふだけによっても死刑しけい否定ひていされると、立岩たていわ先生せんせいきます。」

◇2023/03/21 https://twitter.com/ShinyaTateiwa/status/1637843928513921026
 「だいしょう世界せかいがあり恐怖きょうふするから慎重しんちょうになる」『人命じんめい特別とくべつわず/う』(立岩たていわしん也,筑摩書房ちくましょぼう)p.161→http://arsvi.com/ts/2022b1.htm p.160 「だから、たんにぬさと・ころされることと、予期よきあたつづけながらころすこととはことなる。中井なかい久夫ひさおつぎのようにう。「…」(中井なかい[2004:401])」

◆2023/01/20 https://twitter.com/dokuich/status/1616346728105644032
 「【人命じんめい特別とくべつわず/う (単行本たんこうぼん)/立岩たついわ 也】をんだほん追加ついかhttps://bookmeter.com/books/20456706 #bookmeter」

 ……
◇2022/11/04 https://amasale.newif.net/ranking/hdetail/5381553 学術がくじゅつ文庫ぶんこランキング 6
◇2022/11/03 https://twitter.com/necomaru/status/1588078790827134977
◇2022/11/02 https://twitter.com/nekonoizumi/status/1587803463802503169
◇2022/11/02 https://twitter.com/BaddieBeagle/status/1587718088145145856
◇2022/11/01 https://twitter.com/emDA/status/1587722552293863424




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目次もくじ

じょ……………9
だい1しょう人命じんめい特別とくべつわず/う……………………25
1だつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎしょうする主張しゅちょう……………………26
1 殺生せっしょうについて……………26
2 αあるふぁ意識いしき理性りせい……………30
2批判ひはん……………………34
1 それはだつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきだつたね差別さべつてき倫理りんりではない……………34
2 人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてき人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎ……………37
3 それが大切たいせつだとうがその理由りゆう不明ふめいである……………39
4 かえしたうえでつぎすすむ……………42
3なぜまだ……………………46
1 おどろいたこと……………46
2 生命せいめい倫理りんりがくてき基準きじゅん……………54
3 ふたつの併存へいそん……………60
だい2しょうころすことをみとめたうえで人殺ひとごろしを否定ひていする……………………73
1ころべる……………………74
1 動物どうぶつ倫理りんり動物どうぶつ拡張かくちょうすると……………74
2 0:ころすなとはえない……………81
3 ひとだけが、とならない……………85
2それにしても……………………90
1 ひとはずっと間違まちがえてきたとえる不思議ふしぎ……………90
2 たね主義しゅぎ人種じんしゅ主義しゅぎではない……………94
3べるためにころすのでない人間にんげんころしてならないことにする……………………98
1 予告よこく……………98
2 Ⅰ:べるためにころすのでない人間にんげんころしてならないことにする……………100
4にん特別とくべつあつかいについて……………………107
1 Ⅱ:ひとのもとにまれそだひとであることをめるひと……………107
2 わたしたちの事実じじつだから/だがわたしたちをえたものとする……………114
3 照合しょうごうしてみる……………118
4 たしかに仕方しかたのなさの度合どあいは連続れんぞくてきだが……………123
だい3しょう世界せかいがあり恐怖きょうふするから慎重しんちょうになる……………………149
1世界せかいがある・恐怖きょうふする……………………150
1 Ⅲ:世界せかい内部ないぶ……………150
2 だから絶対ぜったい尊重そんちょうではない……………152
3 Ⅳ:恐怖きょうふすることをおもんばかる……………160
4 そのうえで慎重しんちょうになる……………162
5 苦痛くつうについての補足ほそく……………165
2そうしてふたつのじゅつおうじる……………………169
1 わざおうずるものでもある……………169
2 すでになされているからよいというはなしに→さいが確実かくじつにある差異さい……………170
3 さきまでってなかをる、にたいして……………178
だい4しょうたかめず、みとめる……………………193
1「現代げんだい思想しそう」は使つかえるか……………………194
1 境界きょうかいるがそうという人々ひとびと……………194
2 したしんでしまった図式ずしき……………200
3 そんなにいているのか……………203
2人ふたりあいだてきなもの……………………205
1 系譜けいふ……………205
2 つみ主体しゅたいおこないの主体しゅたい……………207
3 主体しゅたいぐうかた……………212
3にんあいだたかめずみとめる……………………216
1 かえ思想しそう……………216
2 かけがえのない、たいしたことのないわたし……………223
3 ひとぞうからっぽであってよい……………230
4わたしたちの時代じだいに……………………234
1 たいしてわっていない……………234
2 機械きかいのこと技術ぎじゅつのこと……………237
3 せめてヒトは、とする……………238
文献ぶんけん……………284






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編集へんしゅうしゃ

◆20210607 いかがでしょう(立岩たていわ0607
◆20210607 立岩たていわ0717
◆20210827 立岩たていわ0827
◆20210924 0924立岩たていわ
……
◆20211111 1111立岩たていわ再開さいかいわらせます!
……

要約ようやく草稿そうこう

 せいうばってならない/うばってよいことについて、われてきたことを検討けんとうし、わたしかんがえることをべる。

だいしょうではピーター・シンガーらの議論ぎろん紹介しょうかいし、その主張しゅちょうがおかしなものであることを確認かくにんする。そのひとたちは「たね差別さべつ主義しゅぎ」を批判ひはんし、「だつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎ」を主張しゅちょうするとい、ヒト/ヒト以外いがいさかい特別とくべつ意味いみがないとする。そうしたうえで、類人猿るいじんえんといったあるしゅ動物どうぶつについては、ころすべきでないとする。その理由りゆうは、意識いしき理性りせいがあることにもとめられる(だいせつ)。
 しかし、まずそれはだつ人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきだつたね差別さべつてき倫理りんりではない。むしろぎゃくである。それは、普通ふつうかんがえれば、人間にんげんおもいつき、人間にんげんが(特別とくべつに)遵守じゅんしゅすべき規範きはんだという意味いみで、人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきである。そして、生物せいぶつ動物どうぶつ全般ぜんぱんなかからころしてならないものがえらばれるその理由りゆうは、人間にんげんおおくがゆうしている属性ぞくせいゆうしていることにもとめられるのだが、それもまた人間にんげん中心ちゅうしん主義しゅぎてきである。そしてその属性ぞくせい特別とくべつなものとしてえらぶことの理由りゆう不明ふめいである。(だいせつ
 つぎに、このことは、生命せいめい倫理りんりがくそして動物どうぶつ倫理りんりがくとにどのようにかかわるか。生命せいめい倫理りんりがく本人ほんにん利益りえき自律じりつうが、それだけではふたつの優先ゆうせん順位じゅんい指定していしない。ひと性能せいのう特別とくべつると自律じりつ優先ゆうせんされ、そしてそれは人間にんげんにとっての価値かちでなく、人間にんげん価値かちう。このしょうたものは、まえ世紀せいきあらわれたあたらしい倫理りんりであるのでなく、まったく古典こてんてき図式ずしきなかにあることが再度さいど確認かくにんされる。
 他方たほう高等こうとう性能せいのうでなくかいとう重視じゅうしする方向ほうこうくなら尊重そんちょうされるべき範囲はんい拡大かくだいされる。この場合ばあいには殺生せっしょう全般ぜんぱん問題もんだいになり、そして生物せいぶつ全体ぜんたい倫理りんりとするべきことに、論理ろんりとしてはなる。あらゆる生物せいぶつ生物せいぶつころさない摂取せっしゅしないなど事実じじつ不可能ふかのうであることをうことはできるが、できるかぎりその方向ほうこうこうと主張しゅちょうすることはなお可能かのうである。となると殺生せっしょう全般ぜんぱんについて規範きはんてきにどううかという問題もんだいいたるあるいはかえることになる。ここで、基本きほんてき殺生せっしょうあくであるとはしないという立場たちばろうとべる。すると、そのうえで、特別とくべつに、ひとひところすべきでないわけをうことは可能かのうか、どのように可能かのうかといういがのこる。(だいせつ

だいしょうでは、ひとという集合しゅうごうぞくするものたちをころさないことについてかんがえる。まずそれが人種じんしゅ差別さべつ正当せいとうとすることになるという主張しゅちょうがなされてきたのだがそのようにかんがえる必要ひつようがないことをべる。(だいせつ
 つぎに、とくに生死せいしかかわり、ひとひとへのかかわりからおうとするろんる。それはひと内属ないぞくするとされる性質せいしつからろんてようという議論ぎろんたいべつとらかたしめすところで重要じゅうようだが、「びかけ」を基準きじゅんにおく主張しゅちょうには無理むりがあることをべる(だいせつ)。
 理由りゆうふたつあるとべる。ひとつには、ひとからひとまれることを経験けいけんし、そのできごとを人々ひとびとっていること、それを尊重そんちょうすべきであるとかんがえられていることによるとする。それはわたし(たち)における事実じじつなのだが、それはわたし(たち)をえる出来事できごととして経験けいけんされる。(だいせつ)。
 もうひとつには、ひとひところ理由りゆう事情じじょうかかわっているとする。生物せいぶつとはことなり、間違まちがったただしさのために、ひとひところすことができる。そして実際じっさいにたくさんころしてきた。そしてそのあいだちがったただしさのなかにはだいしょうしめされ検討けんとうしたただしさもふくまれる。そして、ころすことを駆動くどうするつよさも規模きぼ特別とくべつである。よって、ころつづけるだろうが、だから、ころしてならないとする(だいせつ)。

だいしょうでは、さらに、一人ひとりひとりをころさないその理由りゆうを、そこにひとつひとつの世界せかいがあるだろうことにあるとべる(だいせつ)。そして、とくにさいして、ひと恐怖きょうふする存在そんざいであることが考慮こうりょされるべきであることをう。ここでわたしたちは知性ちせい理由りゆうにしているのだから、だいしょう検討けんとうしたはなしちかづくことにはなる。わたし(たち)は生命せいめい絶対ぜったい尊重そんちょうぞくするのではない。ただその世界せかい知性ちせいは、生存せいぞん積極せっきょくてき肯定こうていするものでなく、いったんとにかくひとかすころさないとしたうえで、けさせようというその理由りゆうとなるものである(だいせつ)。「延命えんめい」のための処置しょち停止ていしのための積極せっきょくてき処置しょちとはおなじであるから、どちらも許容きょようされるというひとたちがいた。その議論ぎろん前段ぜんだんにはみとめてよいところがある。しかしそのことは両者りょうしゃみとめることを意味いみしない。確実かくじつおとずれることとそのときり、そのためのおこないをおこなうことと、やがてわりがおとずれることはりながら、たしかなそのときらずそれまでの時間じかんをやりごすこととのあいだには、がある。だいしょう意味いみがないとされた区別くべつじつ意味いみがあることをしめす(だいせつ)。

だいしょうでは、この境界きょうかいろんかたについてかんがえる。シンガーとデリダがひとつにくくられ肯定こうていされるといったことが不思議ふしぎおもわれないことの不思議ふしぎい、「境界きょうかいるがす」というこの時代じだい流行りゅうこうしたかまえからはそんなにたいしたことはえないことをう(だいせつ)。むしろ、人間にんげん系譜けいふ辿たどり、人間にんげん主体しゅたいであることを批判ひはんしたそのながれからるものがあることをべる。ニーチェをった吉本よしもと隆明たかあき福音ふくいんしょについてき、そしてときにどうしょ親鸞しんらん往還おうかん思想しそうについていた。そのように、ひとかんがえてしまうことは仕方しかたのないことなのだから、そのことを思考しこうれながら、人間にんげんたかめない思想しそうはありうるし、ある(だいせつ)。そして人間にんげんであることを仕方しかたのないこととり、あつかいにくいから仕方しかたなくときに丁寧ていねいあつかうべきことをう(だいせつ)。そしてそこから、この社会しゃかいのありかたについて普通ふつうえるだろうことをいくつか確認かくにんする(だいせつ)。



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◆0607 いかがでしょう(立岩たていわ0607

石島いしじまさま

おはようございます。ほん紹介しょうかいなど一覧いちらん
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm

このかん学校がっこう院生いんせいたちとか、研究所けんきゅうじょ関係かんけい書類しょるいとかいろいろで
いそがしくはしていたのですが、本業ほんぎょう?のほう
ちょっとちくたびれたかんありまして
うかがうしだいです。
メールがゆめてきましたが、ゆめでした。

けっこういろんなことをおもいついたので、その一覧いちらんをおらせすることも
できます。よろしくおねがいいたします。

立岩たていわしん
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
新刊しんかん
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm



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◆0717 立岩たていわ0717

石島いしじまさま

 立岩たていわです。メールふたついただきました。ありがとうございます。連絡れんらくおそくなりました。すみません。
 いま博士はかせ論文ろんぶん審査しんさやらなにやらでいそがしい時期じきで、いまも博士はかせ論文ろんぶん博士はかせ予備よび論文ろんぶん構想こうそう発表はっぴょうかいというところの会場かいじょうでメールやっています。
 それでもいろいろかんがえていて&けるにいてはいて(→★)、あいだきました。以下いかのようにかんがえました。

★1)『ただせいだいしょう+ … →ちくま新書しんしょ
 人間にんげん人間にんげん なま の境界きょうかいについてといったほん
 上記じょうきしょうだいは「人命じんめい特別とくべつわず/う」でした。

2)『ただせい』 →筑摩ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ
 『ただせいだい1~4しょうはぶ

3)優生ゆうせい →ちくま新書しんしょ
http://www.arsvi.com/ts/2021b3.htm×

4)『自由じゆう平等びょうどう だいはん』→ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ
http://www.arsvi.com/ts/2020b3.htm

 3)をさきにわらせるつもりだったのですが、どうもいまいちかんがあリました。というか、やはり優生ゆうせい保護ほごほうでの手術しゅじゅつのこととか、事実じじついていくというほんではないのでそこはよいのですが、どのようにみるか、どのようにうかを必要ひつようがある。ドイツでの安楽あんらく作戦さくせんのような強烈きょうれつなものについてどうくかということもあります。

併行へいこうして、2)をかんがしたときに、1)をかんがえつきました。2さつを1さつにすると分量ぶんりょうおおきくなりすぎるをどうしようという動機どうきもありはしたのですが、より積極せっきょくてき動機どうき意図いともあります。たくさんのはなしいちにしてもだめだというのはおもってきましたし、大切たいせつ主題しゅだいであり、ながくないいちさつにするとよいとおもったのです。その作業さぎょうをできるときにぼつぼつとやってきて、わりあい難航なんこうしてきましたが、ようやくだいたい道筋みちすじがみえたかなというかんじです。
 現在げんざい文献ぶんけんひょういれて42×15ぎょうで220ぺーじほどになります。『介助かいじょ思想しそう』のようにうすいほど(やすいほど)よいというほんではないとおもいます。

 1)をしたのちに2)という順序じゅんじょはよいとおもいます。また1)は3)の基礎きそづけ?という意味合いみあいもありますので、1ののち3)というのも接続せつぞくがよいとおもいます。

 4)もすすめます。岩波書店いわなみしょてん連絡れんらくはしようとおもっているのですが、まだです。清水しみず愛理あいりさんが担当たんとうで、メールアドレスすぐにみつかるかとおもったのですが、なぜかなくて、そこでまっています。清水しみずさんなんねんか(かなり)まえには文庫ぶんこのほうにうつられたといたようながします。
 岩波書店いわなみしょてんひと、10めいほどのアドレスがあって、いちばんちかくやりとりしたのは、新書しんしょ部門ぶもん編集へんしゅうちょう吉田よしだひろしさんなんですが、昨年さくねんなつ
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm#e
のままになっています。若干じゃっかんまずいかんはあるのですが、それでも吉田よしださんにいてみるか…。このほんのもとは『思想しそう』の連載れんさいなのでこの雑誌ざっしいまでも担当たんとうしている?押田おしだれんさんに清水しみずさんのアドレスをうかがというのもありか…。でもご挨拶あいさつということもあるからやはり吉田よしださんか。

5)~6) 素朴そぼく唯物ゆいぶつろん支持しじするはなし世界せかいあまっているはなし 新書しんしょ
 『自由じゆう平等びょうどう序章じょしょう 世界せかいべつかお
 3 このほんではべないこと
  1 分配ぶんぱいする最小さいしょう国家こっか
  2 不足ふそく枯渇こかつという虚言きょげん
  3 生産せいさん政治せいじ拒否きょひ
  4 労働ろうどう分割ぶんかつ
  5 生産せいさん生産せいさんざい分配ぶんぱい
  6 持続じぞくさせこばんでいるもの
  7 国境こっきょう制約せいやくする
  8 分配ぶんぱいされないものの/ための分配ぶんぱい
 にあたる部分ぶぶんで、『自由じゆう平等びょうどう』のだいはんにそこをくわえるということもかんがえたのですが、そこをべつみじかほんにして、4)の出版しゅっぱん連動れんどうさせるというもあるかと。
 とすると、『自由じゆう平等びょうどうだいはんなにくわえるか。いくつかありうるとおもっていて、きかけがいくらかあります。

立岩たていわしん
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
新刊しんかん
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm



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◆0827 立岩たていわ0827

石島いしじまさま

http://www.arsvi.com/ts/2021b3.htm
にさっきせた7がつ17にちのメールがとどいてないんではとおもってきたのですが
原稿げんこうができないので、ある程度ていど目処めどがつくまではとおもって、今日きょうになりました。

意外いがいにたいへん手間てまかかりましてようやくなんとかなるようながしてきました。
今日きょう現在げんざいのものをおおくりいたします。
あと10にちから2週間しゅうかんわらせられるとおもいます。
じつはよいほんになるとおもっています。すでいたものを下書したがきにいていて
いまでもそういうところはのこっていますが、あらたにくよりも手間てまがかかって
いますがそういうことも必要ひつようなのだろうとおもっているところです。

cf.
http://www.arsvi.com/ts/2021b4.htm
http://www.arsvi.com/ts/2021b3b.htm

もうすこし、完成かんせいたかめてからともおもいましたが、今日きょう金曜日きんようびですし
これからわたしあいだほど研究所けんきゅうじょ研究けんきゅう関連かんれんはなしをせねばならず
http://www.arsvi.com/ts/20210827.htm
ということで、いっそいったんおおくりしてしまいます。
テキストファイルです。40×15ぎょうでどうぞ。

立岩たていわしん
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
新刊しんかん
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm



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■0924立岩たていわ

石島いしじまさま

 けっこうな、膨大ぼうだいなといってよい時間じかんをかけてやっています。あと1週間しゅうかんあれば完成かんせいするとおもいます。もうすこしできたらと(ずっと)やってきましたが、きりがないので、労働ろうどう労働ろうどうわるまでということで金曜日きんようびのこの時間じかんにおおくりします(このあと会議かいぎとう)。
 40×15ぎょう印刷いんさつしてくださいませ。
文献ぶんけんひょう
http://www.arsvi.com/ts/2021b3b.htm
関連かんれんぺーじ
http://www.arsvi.com/ts/2021b3.htm
http://www.arsvi.com/ts/2021b4.htm

 たくさんれるかとわれるとすこしどうかなとというころはありますが、重要じゅうようほんになるとおもいます。ちかいところでは御社おんしゃからている生田いくたさんのほん
http://www.arsvi.com/b2010/1902it.htm
ぺーじおかしなところいろいろあります→なおします)
みました。全体ぜんたいとしていろいろおそわることのある、たいへんよいほんだとおもいますが、また生田いくたさんは重要じゅうよう活動かつどうをされているほうとしていくらか存知ぞんちあげていますが、わたしとしては30ねんほどまえ否定ひていされたとおもってきたろんがまだきているようでした。すこし衝撃しょうげきてきでした。そして、そのひとたちの著作ちょさくなどをみてもそういうことのようです。なされた(なされきた)まっとうな批判ひはんがとくに動物どうぶつ倫理りんりとかをひとたちにほぼまったくづかれていないようなのです。
 そのことについてもっとわかるように工夫くふうしようとはおもっています。ただ、このほんしゅ目的もくてきはそのだいしょうはなしであるよりだいしょう以降いこうおもっております。

 これから10ねんぐらいのあいだに10さつぐらいはほんさねばとおもっています。格別かくべついそがねばならない事情じじょういまのところないのですが、それでも着々ちゃくちゃくとやっていかないとまにあわないとおもっています。御社おんしゃ担当たんとう無理むりということであれば、はやめにおっしゃっていただけますとありがたいです。たらねばなりません。

立岩たていわしん
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
新刊しんかん
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm


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■1013立岩たていわ

石島いしじまさま

 メールありがとうございます。わたし、あいだにいろいろがはさまってしまいおもうように仕事しごとすすみませんでした。予定よていまれば、10日とおか以内いないに、一気いっきわらせられるとおもいます。
 そういうわけで完成かんせいばんではないですが、添付てんぷします。

http://www.arsvi.com/ts/2021b3.htm
http://www.arsvi.com/ts/2021b4.htm
関連かんれんぺーじになります。だいは、いったんはこれかなとおもったのではありますが、
いまはそうでもないなとおもっています。生命せいめい倫理りんりがくとか動物どうぶつ倫理りんりがくといったかたり
本題ほんだいにするつもりはないのですが、副題ふくだいにいれると、戦術せんじゅつてきによいのではないかと。

 なんかおらせしていますが、『ただせい文庫ぶんこばん同時どうじに、という想定そうていです。『介助かいじょ仕事しごと』はできるだけいそぎでということでしたが――この仕事しごとかかわる仕事しごとはじめてたりもしています cf.
http://aru.official.jp/index.htm
これについては特段とくだんいそぐものではないとおもいます。ただ、『』、『ただせい』(の半分はんぶんほどはけずったもの)cf.
http://www.arsvi.com/ts/2021b3.htm
については、をいれるというようなことをかんがえると、きりがないので、基本きほんそのままでとかんがえています。

 『介助かいじょ仕事しごと』の書評しょひょうが『解放かいほう社会しゃかいがく研究けんきゅう』という雑誌ざっしふたることになり、わたしそのリプライというのを依頼いらいされ、ちょっときかけもしたのですが、今日きょうは、今度こんどほん関係かんけい仕事しごとをしていたので、その仕事しごとはしませんでした。刊行かんこう来年らいねんだろうとおもいますが、たらおらせします。

立岩たていわしん
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
新刊しんかん
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm



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■1111立岩たていわ再開さいかいわらせます!

石島いしじまさま

 書類しょるいきやらあって仕事しごとしばらくつかず、今日きょうから再開さいかいです。いろいろありますが、まず直近ちょっきんのことにかぎっていくつか。

◆1 今度こんどほん新書しんしょでなく、ということで、仕上しあげにかかります。どのようにして作業さぎょうらさずえるかということで、御社おんしゃのサイトでの連載れんさいがよいかなとおもいました。
 かぞえてみると11のふしがあります。とすると11かいか。そこに毎回まいかいすこし、その原稿げんこうそのものとはちがうこと、『介助かいじょ仕事しごと』の関係かんけいとか、御社おんしゃほんのこととか、をくわえるのがよいとおもいます。周知しゅうち販売はんばいてきにプラスになるとおもいます。ほん原稿げんこう部分ぶぶん刊行かんこうされたらなくしますが、そうでない部分ぶぶん刊行かんこうのこすというもあるとおもいます。リンクなどくわえることはわたしわりとれているので、御社おんしゃのサイトの連載れんさいのページをして作成さくせいし、そのままアップしてもらえればよいというものをおおくりできます。

 そして2022ねんのわりあいはや時期じき刊行かんこうということで。

◆2 なんかおらせしていますが、『』をほぼそのまま『ただせい』からは半分はんぶんほどをけずって1さつにして、文庫ぶんこというはなし。そもそも◇1は、そのさい、『ただせいだいしょうひとつのほんにということではじまったところもあります。
 『ただせい』の歴史れきしてきなところはぶくつもりですが、じつはだいしょうだいしょう価値かちのあるものだともおもっています。購入こうにゅうしゃに、御社おんしゃから、電子でんし媒体ばいたいで、無償むしょうで、提供ていきょうといったやりかたがあるのか。ネットじょう公開こうかいしてしまうというのもあるとはおもいますが。
 ★このけん出版しゅっぱんについて、決定けっていしたいとおもいます。もともとはこの2さつ石島いしじまさんにお世話せわになったのでした。とくに『ただせい』はれなかったとおもいます。すいません。ただよいほんではあったとおもっています。

 …以上いじょうけんをこれからいまばんちかくにほんとしてめてしまおうとおもいます。
 こっちの都合つごうなんですが、そうするといま
http://www.arsvi.com/ts/2021b3.htm
http://www.arsvi.com/ts/2021b4.htm
にしているもののファイルめい
2022b1.htm ◇1のほん
2022b2.htm ◇1のほん補註ほちゅう
2022b3.htm ◇2のほん

ただ、
2022b1.htm ◇2のほん
2022b2.htm ◇1のほん
2022b3.htm ◇1のほん補註ほちゅう
というのもありとおもいます。

◇1と◇2、同時どうじ発売はつばいでもよいとおもいます。
(『』と『ただせい』のあいだがあいてしまったのはうまくなかったようにわたし記憶きおくしています。)

あといろいろありますが、まずは上記じょうきについてよろしくおねがいいたします。

立岩たていわしん
http://www.arsvi.com/ts/0.htm
新刊しんかん
http://www.arsvi.com/ts/2021b1.htm
ある
http://aru.official.jp/index.htm


だいあん

いのちさかい――生命せいめい倫理りんりがく動物どうぶつ倫理りんりがくこたえる
人命じんめい特別とくべつわず
人命じんめい特別とくべつわず/
ころす、ので、せめて




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 ◆本文ほんぶん
 ◆
 ◆文献ぶんけんひょう



発売はつばい記念きねん・2さつセットおおくりします! →終了しゅうりょう

 『人命じんめい特別とくべつわず/う』,筑摩書房ちくましょぼう 2200+220=2420
 ただせい,ちくま学芸がくげい文庫ぶんこ 1700+170=1870
 けい4290えん送料そうりょうこみ4000えんで、入手にゅうしゅできしだいおおくりします。
 ※先着せんちゃくじゅんに001、002、003…ととお番号ばんごう印字いんじします。
・ご注文ちゅうもんTAE01303@nifty.ne.jp立岩たていわ)まで。かなら名前なまえ送付そうふさきをおらせください

・ご送金そうきんは、ほん到着とうちゃく
1)郵便ゆうびん振替ふりかえ口座こうざ名称めいしょう caja,番号ばんごう 00530-4-2295。振替ふりかえ用紙ようし同封どうふうしますのでそれを利用りようください。
2)新生しんせい銀行ぎんこう本店ほんてん普通ふつう口座こうざ・0658413・立岩たていわしん也(タテイワ シンヤ)も利用りようできます。
3)楽天らくてん銀行ぎんこう(0036)テクノ支店してん(217)普通ふつう1455661 タテイワ シンヤ も利用りようできます。

2018ねんの2さつセット


20221221:26,146
20221223:27,508
20221226:15,081
 ……

20230306 /4500 612000→610715
20230306 人命じんめいの 3000 660000→658614

買上かいあげ:
1209 10    14960
1222 30+30 102860
20221223 人命じんめいの 50 88000+20221223 / 50 68000 =1223 50+50 171600


UP:2021 REV:20210809, 27, 28, 1013 ... 20220603, 22, 1221, 23, 26, 0320, 26, 27, 20230723
立岩たていわ しん  ◇Shin'ya Tateiwa  ◇安楽あんらく尊厳そんげん  ◇安楽あんらく尊厳そんげん 2020~  ◇せい辿たどどうさぐる――身体しんたい×社会しゃかいアーカイブの構築こうちく 
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