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来田治郎
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らい 治郎じろう

らいた・じろう


大阪おおさかさかい在住ざいじゅう

◆1987/09/  人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃく


らい 治郎じろうらい みや大阪おおさかさかい・ALS患者かんじゃ家族かぞく) 
 「在宅ざいたく患者かんじゃ一時いちじ入院にゅういんについて」
 難病なんびょう在宅ざいたくケア』07-02(2001-05):54-57

 ・ALS患者かんじゃ現状げんじょう

わたし現在げんざい57さいです。1977ねんみぎ上肢じょうし麻痺まひからALSを発症はっしょうしました。
33さいのときです。現在げんざい発病はつびょうから23ねん経過けいかし、人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくして14ねん
になります。
 ……
 発病はつびょうから9ねん家内かないわたし様子ようすを「かたいきをする」状態じょうたいていまし
たが、わたし自身じしんはうつびょうになったとおもいました。上田うえだ先生せんせいから、血液けつえき検査けんさ
結果けっかから呼吸こきゅう不全ふぜん状態じょうたいであること、人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくするについてのメリ
ット、デメリットの説明せつめいけました。それをいて、わたしみっつの希望きぼう
しました。
@人工じんこう呼吸こきゅうをつけてもはなしができること
A移動いどう外出がいしゅつ)できること
B自宅じたくらせること
 それが不可能ふかのうなら自然しぜんなままにさせてほしい、といました。1987ねん
つきのことです。」
(p.54)

「……豊川とよかわ病院びょういんわたしのショートステイをれてくれました。ただ、ひる
しょく夕食ゆうしょく家族かぞくほうべさせてください、とわれますので、本当ほんとう
あじ家内かない休息きゅうそくにはなりません。
 あるとき「阪南はんなん中央ちゅうおう病院びょういんれてくださる」と保健ほけんさんからはなし
ありました。しかし、病院びょういん婦長ふちょうさんが、保健ほけんさんや担当たんとうのお医者いしゃさん
に、「なぜこんな面倒めんどう患者かんじゃ入院にゅういんさせるのか?」と抗議こうぎするさまです。
その病院びょういんは1かい入院にゅういんわりです。
 その木村きむら謙太郎けんたろう先生せんせいこう(ママ)羽曳野はびきの病院びょういんのICUに入院にゅういんしまし
た。そこの看護かんごさんは呼吸こきゅうの(p.54)にれていて、はじめて安心あんしんして
ごせました。それでも、ICUですので、そうたびたび入院にゅういんというわけ
にはいきません。
 ……
 保健ほけんさんのはなしでは、「厚生省こうせいしょうからALS患者かんじゃれるようにとい
通達つうたつていますから大丈夫だいじょうぶです」、とわれていましたが、現実げんじつたがえ
いました。東京とうきょうではどこの病院びょういん呼吸こきゅうけたにかかわりなく、東京とうきょう
指定していする病院びょういんでALS患者かんじゃのショートステイをれています。1か
つき限度げんどに、としなんかいでもOKです。大阪おおさかでもそのような協力きょうりょく病院びょういんゆび
じょうしてしいとおもいます。」(pp.54-55)

 ・介護かいごするつま立場たちばから

「ここすうねん看護かんごステーションからナースが訪問ほうもんしてくれるようになりま
した。去年きょねんからは介護かいご保険ほけんのおかげで、これまで利用りようできなかったホーム
ヘルパーにもいただくことができるようになり、いままでがまわらなかっ
たところがほんのすこしきれいになりました。」(p.55)

看護かんごステーションからの訪問ほうもんやヘルパーの訪問ほうもんは、ながくて1あいだはんから
あいだまでです。24あいだ介護かいごなかのこる22あいだはすべて家族かぞくなければ
なりません。訪問ほうもんしてくれているあいだもせっせとうごいて手伝てつだわなければなり
ません。毎日まいにちのように訪問ほうもん予定よていされているため、介護かいごしゃであるわたしが「いま
はしんどいからちょっとていたい」とおもってもそうすることができな
いのが現実げんじつです。訪問ほうもんことわればそのぶん自分じぶんがしなければならず、かえっ
つかれてしまい休息きゅうそくにはなりません。」(p.56)

「…つまほうはというと、そのあいだ普段ふだんできないだい掃除そうじ衣類いるいえ、
ものなどで、あっというに2週間しゅうかんぎてしまいます。その結果けっか、リ
フレッシュどころかつかれだけがのこるというのがいまのショートステイの感想かんそう
です。
 このステイの回数かいすう現在げんざいとしかいからとし3、4かいやすことができた
ら、「あともうすこ頑張がんばればやすめる」と自分じぶんはげますこともでき、ステイ
あいだ本当ほんとう意味いみでリフレッシュできるのではないかとおもっています。
 介護かいご保険ほけんでかなりの日数にっすうのショートステイができることになってはいま
すが、老人ろうじんホームのショートステイは無理むりです。過去かこにどの病院びょういんにも
なくて、やむなく老人ろうじんホームにステイさせてもらったことがありました。
しかし普段ふだんはいないナースの当直とうちょく必要ひつようになり、吸引きゅういんはじめ、必要ひつよう物品ぶっぴん
るい沢山たくさんまなければなりませんでした。
 このような状況じょうきょうなので、充実じゅうじつしたショートステイの制度せいどをしっかり確立かくりつ
してほしいとおもいます。」(p.57)

 
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立岩たていわ『ALS――不動ふどう身体しんたいいきする機械きかいにおける引用いんよう言及げんきゅう

 [35]らい治郎じろう大阪おおさか)「わたし現在げんざいななさいです。いちきゅうななななねんみぎ上肢じょうし麻痺まひからALSを発症はっしょうしました。さんさんさいのときです。現在げんざい発病はつびょうからさんねん経過けいかし、人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくしてじゅうよんねんになります。」(らいらい[2001:54])
 [289]らい治郎じろう[35]は大阪おおさかさかい自宅じたくらしている。「発病はつびょうからきゅうねん家内かないわたし様子ようすを「かたいきをする」状態じょうたいていましたが、わたし自身じしんはうつびょうになったとおもいました。上田うえだ先生せんせいから、血液けつえき検査けんさ結果けっかから呼吸こきゅう不全ふぜん状態じょうたいであること、人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくするについてのメリット、デメリットの説明せつめいけました。それをいて、わたしみっつの希望きぼうしました。/@人工じんこう呼吸こきゅうをつけてもはなしができること/A移動いどう外出がいしゅつ)できること/B自宅じたくらせること/それが不可能ふかのうなら自然しぜんなままにさせてほしい、といました。いちきゅうはちななねんきゅうがつのことです。」(らいらい[2001:54])


※おことわり
・このページは、公開こうかいされている情報じょうほうもとづいて作成さくせいされた、ひと組織そしき「について」のページです。そのひと組織そしき「が」作成さくせいしているページではありません。
・このページは、文部もんぶ科学かがくしょう科学かがく研究けんきゅう補助ほじょきんけている研究けんきゅう基盤きばん(C)・課題かだい番号ばんごう12610172)のための資料しりょう一部いちぶでもあります。
作成さくせい立岩たていわ しん
作成さくせい:20011117 更新こうしん:20030412
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