Switch版ばん『マリオ3Dワールド』オンラインで味あじわう4人にんプレイの“カオスな楽たのしさ”

　年明としあけ直後ちょくごからの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんで始はじまった2021年ねん。パーセンテージでいえばすでに20％ほどが経過けいかしたわけですが、皆みなさんは長ながく続つづく「おうち時間じかん」をどのように過すごしているのでしょうか。

　筆者ひっしゃはといえば相変あいかわらず、触ふれておきたいゲームや映像えいぞう作品さくひんの数かずに対たいして、使つかえる時間じかんが足たりなすぎて困こまっている毎日まいにちです……。

　最大さいだいの（嬉うれしい）誤算ごさんは、昨年さくねん末まつからXbox Series Xで遊あそんでいる『アサシン クリード ヴァルハラ』（PS5/PS4/XSX/ONE/PC）がこんなにも長ながく楽たのしめる作品さくひんだったこと。ゲームに関かんするツイートがきっかけで新あたらしいゲーム仲間なかまが増ふえたこともあり（筆者ひっしゃツイッター）、中世ちゅうせいイングランドをめぐる旅たびはまだまだ続つづきそうです。

　一方いっぽう、Nintendo Switch（以下いかSwitch）では『スーパーマリオ 3Dワールド＋フューリーワールド』にどハマりしていました。あまりにも楽たのしかったので、Nintendo Switch Onlineに加入かにゅうしているフレンドたちにまで布教ふきょう、週末しゅうまつはオンラインで4人にん同時どうじプレイに興きょうじています。できれば実際じっさいに集あつまって遊あそびたいのですが、世間せけんがこんな状況じょうきょうなので「Discord」「Google Meet」などを活用かつようして“リモートゲーミング”しているわけです。

　さて一いち口くちに「マリオ」といっても、横よこ視点してんで遊あそぶジャンプアクションタイプと、3Dの世界せかいを冒険ぼうけんするアドベンチャータイプ、おおまかに2系統けいとうの作品さくひんがあるのですが、『スーパーマリオ 3Dワールド』（以下いか『3Dワールド』）はその中間ちゅうかんのような手触てざわりです。ステージをどんどんクリアしていく爽快そうかいな楽たのしさと、隠かくされた秘密ひみつを探さがしだす楽たのしさ。その両方りょうほうをバランス良よく味あじわえることが本ほん作さくの特徴とくちょうといえるでしょう。

　そんな『3Dワールド』はひとりでプレイしても最高さいこうに楽たのしいゲームなのですが、最大さいだい4人にんまで参加さんかできる同時どうじプレイ時じは、また一味いちみ違ちがった魅力みりょくを見みせてくれます。むしろこちらが本ほん作さくの真髄しんずいではないか……と思おもってしまうほど。参加さんか者しゃの腕前うでまえや人数にんずうによって、楽たのしさの質しつが変かわってくるのもポイントです。

　まず2人ふたり同時どうじプレイの場合ばあい。2人ふたりが同おなじくらいの腕うでであれば、どちらが先さきにゴールに到達とうたつするか、ステージクリア時じのスコアはどちらが上うえかなど、タイムアタックやスコアアタックの楽たのしさが加くわわります。いわばマリオタイマン勝負しょうぶです。

　また、「相手あいてのジャンプの着地ちゃくち地点ちてんに先回さきまわりして、下したから突つき上あげて穴あなに落おとす」「そんな相手あいての妨害ぼうがいを読よんでスカらせて、逆ぎゃくにミスを誘さそう」「相手あいてを持もち上あげたまま一緒いっしょにゴールすると見みせかけ、別べつの方向ほうこうに投なげて自分じぶんだけがゴール」などなど、協力きょうりょくとお邪魔じゃまが入いり乱みだれる、虚々実々きょきょじつじつの駆かけ引ひきプレイも面白おもしろいものです。

　ファミコンに慣なれ親したしんだ世代せだいの方ほうや、数すう年ねん前まえに流行はやった『ミニ ファミリーコンピュータ』で遊あそんだことがある方ほうは、『マリオブラザーズ』『アイスクライマー』『バルーンファイト』といった、2人ふたり同時どうじプレイ可能かのうなゲームを思おもい出だす楽たのしさかもしれません。

　話はなしは少すこしだけ逸はぐれますが、この3作品さくひんはNintendo Switch Onlineに加入かにゅう中ちゅうであれば、『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』をダウンロードするだけで遊あそべてしまうので、お好すきな方ほうは久々ひさびさに触ふれてみてはいかがでしょうか。

プレイ人数にんずうが増ふえるほど広ひろがる「楽たのしさの幅はば」

　もしプレイヤー同士どうしに腕うでの差さがあったとしても大丈夫だいじょうぶ。初心者しょしんしゃは『3Dワールド』の楽たのしさだけでなくエスコートされる安心あんしん感かんを、上級じょうきゅう者しゃは楽たのしい時間じかんを演出えんしゅつし、おもてなしする喜よろこびを味あじわえます。基本きほん的てきには初心者しょしんしゃの思おもうままに動うごいてもらい、上級じょうきゅう者しゃは苦労くろうしそうなポイントだけをさりげなくお手伝てつだいすることで、2人ふたりで遊あそぶ時間じかんを素晴すばらしいものにできるでしょう。ただ、上級じょうきゅう者しゃのペースでどんどん先さきに進すすもうとすると、おそらく双方そうほうに欲求よっきゅう不満ふまんが溜たまることになるのでご注意ちゅういを。

　そして同時どうじプレイ人数にんずうが3人にん、4人にんと増ふえていくと、カオスな楽たのしさが飛躍ひやく的てきに増大ぞうだいしていく本ほん作さく。2人ふたりプレイなら上手じょうずにエスコートできた人ひとも、もはや状況じょうきょうをコントロールするどころか、把握はあくすることすら難むずかしくなります。他たのプレイヤーの様子ようすを見みているうちに、自分じぶんがどのキャラを操作そうさしていたのか忘わすれてしまうこともしばしば（笑）。

　誰だれかが先さきへ先さきへと突つっ走ぱしり、取とり残のこされた3人にんが画面がめん外がいに消きえたり、ダッシュ時じに誤あやまって他たの人ひとを持もち上あげ、そのまま奈落ならくの底そこに投なげてしまったり（ダッシュ、持もち上あげ、投なげに使つかうボタンが同おなじなので間違まちがいなく作つくり手て側がわが意図いとしている挙動きょどうです）、敵てきの攻撃こうげきをジャンプでかわしたら、無む警戒けいかいだった後うしろの人ひとに当あたってしまったり……。思おもい出だして文章ぶんしょうにしているだけでも思おもわずニヤニヤしてしまいます。

　また、そんなカオスな状況じょうきょうを助長じょちょうするかのように、ステージ開始かいし時じにキャラクターをシャッフルする機能きのうまであります。プレイヤーが操作そうさできるキャラクターはマリオ、ルイージ、ピーチ姫ひめ、キノピオ、そして隠かくしキャラのロゼッタの5人にん。5人にんはそれぞれ足あしの速はやさやジャンプの軌道きどうが違ちがうので、急きゅうにシャッフルされると必然ひつぜん的てきに事故じこが起おこりやすくなり、一緒いっしょに遊あそんでいる全員ぜんいんが笑わらいに包つつまれることでしょう。

　もちろんカオスでワチャワチャな楽たのしさだけでなく、みんなで協力きょうりょくして一緒いっしょにステージをクリアする達成たっせい感かんを味あじわえることも『3Dワールド』の素晴すばらしいところ。ファイアフラワーやスーパーベルなどの変身へんしんアイテムを他たのプレイヤーの分ぶんまで確保かくほして配くばる、自分じぶんをジャンプ台だいにして他たのプレイヤーを高たかい場所ばしょまで誘導ゆうどうするなど、みんなで気持きもちよくクリアを目指めざしていくのもおすすめの遊あそび方かたです。

　なお横よこ視点してんで遊あそぶマリオ、たとえば『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』や『スーパーマリオメーカー2』などでも同時どうじプレイ自体じたいは可能かのうなのですが、本ほん作さくはステージが3Dなので、全員ぜんいんがしっかりアクションできるだけの空間くうかんが確保かくほされています。他た作品さくひんよりも足場あしばの譲ゆずり合あいに気きを使つかうことが少すくなく、4人にん全員ぜんいんでクリアしていく感覚かんかくを味あじわいやすいのです。

　そして遊あそびのネタの豊富ほうふさも特筆とくひつすべきポイント。

「とにかく上うえに登のぼっていくステージ」

「サバンナのように広大こうだいすぎるステージ」

「BGMのリズムに合あわせて足場あしばが出でたり消きえたりするステージ」

「体からだがどんどん分裂ぶんれつするダブルチェリーが登場とうじょうするステージ」

「過去かこのマリオシリーズを思おもい出ださせる趣向しゅこうのステージ」

などなど、どのステージでもまったく異ことなるプレイ感かんを味あじわえる、いわばマリオのフルコースです。

「次つぎはどんなステージ？　そうきたか！　その次つぎは？」……と、エンディングまでみんなでワクワクしながら楽たのしめるでしょう。

　なおSwitch版はん『3Dワールド』とカップリングされた『フューリーワールド』は、『3Dワールド』のシステムを応用おうようしたアクションアドベンチャーです。何なん度ど倒たおしても復活ふっかつして襲おそってくる、巨大きょだいなフューリークッパ。その猛攻もうこうをかいくぐりながら、彼かれを元もとのクッパ大王だいおうに戻もどすための冒険ぼうけんは映像えいぞう的てきなケレン味あじもたっぷり。スーパーベル、ファイアフラワー、ブーメランフラワーといったおなじみの変身へんしんアイテムを使つかい分わけて謎なぞを解といていくプレイ感かんもなかなかに新鮮しんせんなものでした。家族かぞくやフレンドと時間じかんが合あわないときは、こちらをじっくりと遊あそんでみてください。

『フューリーワールド』はオンラインには対応たいおうしていませんが、2人ふたりでの同時どうじプレイが可能かのうです。プレイヤー2側がわはクッパJr.を操作そうさし、マリオのプレイヤーをサポートすることができるので、パートナーやお子こさんと一緒いっしょに遊あそぶのにもピッタリ。もちろん、ご自分じぶんがサポートされる側がわでも楽たのしめるはずです。

オリジナルの登場とうじょうから8年ねん越ごしでかなった願ねがい

『スーパーマリオ 3Dワールド＋フューリーワールド』は、2013年ねんに発売はつばいされたWii U用ようソフト『スーパーマリオ 3Dワールド』をベースにした作品さくひんです。ただオリジナル版ばんは通信つうしんプレイに対応たいおうしておらず、実際じっさいに集あつまった人ひととしか同時どうじプレイを楽たのしむことができませんでした。最大さいだいのウリであるはずの4人にん同時どうじプレイですが、個人こじん的てきには試ためせる機会きかいがあまり多おおくなかったため（年末年始ねんまつねんしの集あつまりでちょっと遊あそぶ程度ていど）、残念ざんねんだった記憶きおくがあります。

　しかし今回こんかいはNintendo Switch Online対応たいおうソフトとして再さい登場とうじょうしてくれたおかげで、フレンドたちと4人にん同時どうじプレイを思おもう存分ぞんぶん遊あそべるようになり、8年ねん前まえに想像そうぞうしていた以上いじょうの楽たのしさを味あじわうことができました。

　Wii U自体じたいはあまり普及ふきゅうしなかったゲームハードですが、『ゼルダの伝説でんせつ ブレス オブ ザ ワイルド』『マリオカート8』『スプラトゥーン』といったSwitchの定番ていばんタイトルは、もともとはWii U用ようとして開発かいはつされたソフトだったりします。本ほん作さくもそれらに引ひけをとらないクオリティなので、同様どうようにロングランヒットとなることはまず間違まちがいないでしょう。

　現在げんざい大だいヒット中ちゅうの『桃太郎ももたろう電鉄でんてつ ～昭和しょうわ 平成へいせい 令れい和わも定番ていばん！～』に続つづき、3月がつ中ちゅうにリリースされる『Apex Legends』『モンスターハンターライズ』など、今後こんごもNintendo Switch Onlineに対応たいおうする注目ちゅうもく作さくが続々ぞくぞくと登場とうじょうする見込みこみです。

　フレンドとチームを組くんでバトルロイヤルしたり、手強てごわいモンスターを一緒いっしょに狩かるのは楽たのしいものですが、とはいえ「ガチ」な遊あそび方かたばかりだと疲つかれてしまう方ほうも少すくなくないはず。お手持てもちのラインナップにパーティーゲーム的てきに楽たのしめる『桃もも鉄てつ』や『スーパーマリオ3Dワールド＋フューリーワールド』などを加くわえておくと、遊あそびの幅はばはグッと広ひろがります。

　そして本ほん作さくのロングランヒットは約束やくそくされているようなものですから、別べつのゲームを通つうじて仲良なかよくなった人ひとや、ゲームとは関係かんけいない場ばで仲良なかよくなった人ひととも、一緒いっしょに遊あそべる機会きかいがきっとあるはずです。……たぶん。

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