中国ちゅうごく、人民じんみんの蜂起ほうきが全国ぜんこくで勃発ぼっぱつ…共産党きょうさんとう一いち党とう独裁どくさい崩壊ほうかいの開始かいしか、批判ひはん運動うんどうが先鋭せんえい化か

中国ちゅうごく・人民大会堂じんみんだいかいどう（「Wikipedia」より）

　3月16日にち、中国ちゅうごくの国会こっかいに相当そうとうする全国ぜんこく人民じんみん代表だいひょう大会たいかい（全人代ぜんじんだい）と国政こくせい諮問しもん機関きかんの全国ぜんこく人民じんみん政治せいじ協商きょうしょう会議かいぎ（全ぜん国政こくせい協きょう）からなる「両りょう会かい」が、今後こんご5年間ねんかんの経済けいざい政策せいさく「第だい13次じ5カ年かねん計画けいかく」を策定さくていして閉幕へいまくした。議場ぎじょうでは、景気けいきの底上そこあげや環境かんきょう汚染おせん対策たいさくなどがメインテーマとして話はなし合あわれた。とはいえ、議論ぎろんによって政策せいさくが決定けっていされるわけではなく、実態じったいは出来できレースである。

　しかし、そんな“セレモニー”が厳おごそかに執とり行おこなわれた人民大会堂じんみんだいかいどうの外側そとがわでは、為政者いせいしゃと人民じんみんの間あいだに横よこたわる大おおきな溝みぞが浮うき彫ぼりとなった。

　11日にち、黒竜江こくりゅうこう省しょうで炭鉱たんこう労働ろうどう者しゃら数すう千せん人にんが未払みはらい賃金ちんぎんの支払しはらいを訴うったえるデモを行おこなった。これは、全人代ぜんじんだいの黒竜江こくりゅうこう省しょう代表だいひょう団だん会議かいぎで同省どうしょう長ちょうが、「炭鉱たんこう労働ろうどう者しゃの給与きゅうよ未払みはらいは皆無かいむ」と発言はつげんしたことに反発はんぱつしたものとみられている。

　実じつは、不用意ふよういな言動げんどうで反発はんぱつを買かった代表だいひょうはほかにもいる。

　全人代ぜんじんだいを取材しゅざいする記者きしゃ団だんのひとりが中国ちゅうごく版ばんTwitterといわれる「微ほろ博はく（ウェイボー）」に書かき込こんだところによると、記者きしゃ団だんの女性じょせいカメラマンに写真しゃしんを撮とられたビール腹はらの地方ちほう幹部かんぶが「腹はらを撮とるな。これがプロの仕事しごとなのか？　才能さいのうがないなら記者きしゃなんてやめてしまえ！」と彼女かのじょを罵倒ばとう。文字通もじどおり、たんまりと肥こやした“私腹しふく”に批判ひはんの目めが向むけられることを恐おそれていたのだろうか。

　しかし、この書かき込こみと共ともに投稿とうこうされた写真しゃしんから、ネット民みんらによる「人ひと肉にく検索けんさく」（名前なまえや住所じゅうしょなどの個人こじん情報じょうほうを特定とくていすること）が行おこなわれ、その幹部かんぶが江西えにし省しょう景けい徳とく鎮市書記しょきであることが判明はんめい。彼かれはネット上じょうで名指なざし批判ひはんされる結果けっかとなった。

　さらに、全ぜん国政こくせい協きょうの委員いいんを務つとめる企業きぎょうトップが、会期かいき中ちゅうに行おこなわれたセミナーで自みずからが着用ちゃくようしていた外国がいこく製せいの高級こうきゅうブランド腕時計うでどけいを指さし、「この腕時計うでどけいは38万まん元げん（約やく650万まん円えん）だ」と発言はつげん。続つづいて「我々われわれも早急そうきゅうに高級こうきゅうブランドを育成いくせいするべき」と提言ていげんしたのだが、ネット上じょうでは「両りょう会かいは結局けっきょく、金持かねもちが金持かねもちのための政策せいさくを語かたる場所ばしょなのか」などと批判ひはんが相次あいついだ。

　中国ちゅうごくの政治せいじ家かが全員ぜんいん私腹しふくを肥こやしているとはいわないが、国民こくみんの代表だいひょうとして政治せいじを行おこなっているとの自覚じかくに欠かける人物じんぶつが少すくなからずいるようだ。
（文ぶん＝編集へんしゅう部ぶ）