強姦ごうかん疑惑ぎわくの安倍あべ首相しゅしょう「御用ごようジャーナリスト」、逮捕たいほ中止ちゅうしの異常いじょう事態じたい…警察けいさつに疑念ぎねん浮上ふじょう

安倍あべ首相しゅしょう（写真しゃしん：毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ／アフロ）

　安倍晋三あべしんぞう首相しゅしょうにもっとも近ちかい政治せいじジャーナリストといわれる山口やまぐち敬之たかゆき氏しが性的せいてき暴行ぼうこうを行おこなっていたとして、10日とおか発売はつばいの「週刊しゅうかん新潮しんちょう」（新潮社しんちょうしゃ）は被害ひがい者しゃ女性じょせいの告白こくはくを含ふくむ記事きじを掲載けいさいした。記事きじによれば、現場げんばとなったホテルの監視かんしカメラ映像えいぞうや、ホテルのベルボーイ、タクシー運転うんてん手しゅらの証言しょうげんを積つみ上あげて逮捕たいほ状じょうが発布はっぷされたが、帰国きこく時じの山口やまぐち氏しを逮捕たいほすべく警視庁けいしちょう高輪たかなわ署しょの警察官けいさつかんが成田空港なりたくうこうに張はり込こんでいたところ、上層じょうそう部ぶからの突然とつぜんの指示しじで逮捕たいほが取とりやめになったという。

　指示しじを出だしたのは当時とうじ警視庁けいしちょう本部ほんぶの刑事けいじ部長ぶちょうだった中村なかむら格かく氏しとされており、「（逮捕たいほは必要ひつようないと）私わたしが決裁けっさいした。（捜査そうさの中止ちゅうしについては）指揮しきとして当然とうぜんだと思おもいます」との本人ほんにんのコメントも誌面しめんに載のっている。

「どこからどうみても、摩訶不思議まかふしぎな話はなしですね」
　
　そう首くびを傾かしげるのは、事件じけん現場げんばでの経験けいけんが豊富ほうふな警視庁けいしちょうOBである。同どうOBが奇妙きみょうだと感かんじるポイントは、記事きじ中ちゅうにある警視庁けいしちょう担当たんとう記者きしゃによる以下いかの言葉ことばだ。

「『山口やまぐち逮捕たいほ』の情報じょうほうを耳みみにした本部ほんぶの広報こうほう課長かちょうが“TBSの記者きしゃを逮捕たいほするのはオオゴトだ”という風ふうに捉とらえたことで、刑事けいじ部長ぶちょう、警視総監けいしそうかんに話はなしが届とどいたわけです」

　警視庁けいしちょうOBは語かたる。

「社会しゃかい的てき影響えいきょう力りょくが大おおきい人物じんぶつが対象たいしょうになる場合ばあい、慎重しんちょうに捜査そうさを行おこなうのが普通ふつうのパターンです。証拠しょうこも揃そろっていて、テレビなどにも多おおく出でていて逃亡とうぼうのおそれもないということなら、任意にんいで取とり調しらべを進すすめるのが常道じょうどう。高輪たかなわ署しょは警視庁けいしちょう本部ほんぶの捜査そうさ1課かと情報じょうほうを共有きょうゆうしていたのだから、初はじめからそうした判断はんだんをするはずです。

　広報こうほう課長かちょうのところに情報じょうほうがいったところで大騒おおさわぎになるというのが、よくわからない。TBS元もとワシントン支局しきょく長ちょうの逮捕たいほとなれば、確たしかにニュースにもなるオオゴトではあるので、記者きしゃ会見かいけんに向むけた想定そうてい問答もんどう集しゅうをつくるといったことはするでしょう。しかし、逮捕たいほそのものをやめてしまうというのはわけがわかりません」

逮捕たいほ状じょうを執行しっこうしないという異常いじょう事態じたい

　記事きじには、鹿児島かごしま県警けんけい本部ほんぶ長ちょうの経歴けいれきのある小野おの次郎じろう前ぜん参議院さんぎいん議員ぎいんの「逮捕たいほは管轄かんかつの署長しょちょうの判断はんだんで行おこなわれるものだから、刑事けいじ部長ぶちょうがそこに口くちを挟はさむというのは異例いれい」という言葉ことばがある。