青春せいしゅん小説しょうせつにして異色いしょくのロシア文学ぶんがく入門にゅうもん！


「この授業じゅぎょうでは、あなたという読者どくしゃを主体しゅたいとし、ロシア文学ぶんがくを素材そざいとして体験たいけんすることによって、社会しゃかいとは、愛あいとは何なにかを考かんがえます」
山やまを思おもわせる初老しょろうの教授きょうじゅが、学生がくせいたちをいっぷう変かわった「体験たいけん型がた」の授業じゅぎょうへといざなう。

小説しょうせつを読よみ出だすと没頭ぼっとうして周まわりが見みえなくなる湯浦ゆのうら葵あおい（ゆうら・あおい）、
中性ちゅうせい的てきでミステリアス、洞察どうさつ力りょくの光ひかる新名にいな翠みどり（にいな・みどり）、発言はつげんに躊躇ちゅうちょのない天才てんさい型がたの入谷いりや陸りく（いりや・りく）。「ユーラ、ニーナ、イリヤ」と呼よばれる三さん人にんが参加さんかする授業じゅぎょうで取とり上あげられるのは、ゴーゴリ『ネフスキイ大通おおどおり』、ドストエフスキー『白夜はくや』、トルストイ『復活ふっかつ』など才能さいのうが花開はなひらいた19世紀せいきのロシア文学ぶんがくだ。

社会しゃかいとはなにか、愛あいとはなにか？
この戦争せんそうの時代じだいを考かんがえるよすがをロシア文学ぶんがく者しゃ・翻訳ほんやく者しゃの著者ちょしゃが真摯しんしに描えがく
「ロシア文学ぶんがくの教室きょうしつ」。

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◎目次もくじ（シラバス）

第だい1講こう　大通おおどおりの幻まぼろし
　　　ニコライ・ゴーゴリ『ネフスキイ大通おおどおり』
第だい2講こう　仄暗ほのぐらい森もりのなか
　　　アレクサンドル・プーシキン『盗賊とうぞくの兄弟きょうだい』と抒情詩じょじょうし
第だい3講こう　孤独こどくな心しんのひらきかた
　　　フョードル・ドストエフスキー『白夜はくや』
第だい4講こう　距離きょりを越こえる声こえ
　　　アレクサンドル・ゲルツェン『向むこう岸ぎしから』
第だい5講こう　悪魔あくまとロマンティック
　　　ミハイル・レーモンルトフ『悪魔あくま』
第だい6講こう　布団ふとんから出でたくない
　　　イワン・ゴンチャロフ『オブローモフ』
第だい7講こう　恋こいにめちゃくちゃ弱よわいニヒリスト
　　　イワン・ツルゲーネフ『父ちちと子こ』
第だい8講こう　土埃つちぼこりに舞まう問とい
　　　ニコライ・ネクラ―ソフ『ロシヤは誰だれに住すみよいか』
第だい9講こう　やり直なおしのないこの世界せかい
　　　アントン・チェーホフ『初期しょき短たん編集へんしゅう』
第だい10講こう　心しんの声こえの多た声こえ
　　　　マクシム・ゴーリキー『どん底ぞこ』
第だい11講こう　温室おんしつの夢ゆめ
　　　　フセーヴォロド・ガルシン「アッタレーア・プリンケプス」
第だい12講こう　よみがえるときまで
　　　　レフ・トルストイ『復活ふっかつ』