仕事しごとができない「頭あたまの悪わるい人ひと」が考かんがえている、たった1つのこと

仕事しごとができない「頭あたまの悪わるい人ひと」が考かんがえている、たった1つのことがあります。
そう語かたるのは、これまで4000社しゃ以上いじょうの導入どうにゅう実績じっせきがある組織そしきコンサルタントである株式会社かぶしきがいしゃ識学の代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう・安藤あんどう広大こうだい氏しだ。「会社かいしゃ員いん人生じんせいが変かわった」「もう誰だれも言いってくれないことがここに書かいてある」と話題わだいの著書ちょしょ『リーダーの仮面かめん』では、メンバーの模範もはんとして働はたらきつつ、部下ぶかの育成いくせいや業務ぎょうむ管理かんりなどで悩なやむリーダーたちに「判断はんだん軸じく」を授さづけている。この記事きじでは、本書ほんしょより一部いちぶを抜粋ばっすい・編集へんしゅうし、注目ちゅうもくのマネジメントスキルを解説かいせつする。（構成こうせい／種岡たねおか 健けん）

Photo: Adobe Stock

「仕事しごとができない人ひと」が口くちにすること

　いまの世よの中なかは、

「フリーランスになろう」
「副業ふくぎょうをやろう」
「会社かいしゃをうまく利用りようして、個人こじんのスキルアップをしよう」

　という流ながれがあります。

「会社かいしゃに使つかわれるのではなく、会社かいしゃを使つかおう」という考かんがえ方かたを勧すすめているインフルエンサーもいます。

　仕事しごとができない人ひとに限かぎって、そのようなことを口くちにします。

　しかし、私わたしは、「会社かいしゃにうまく使つかわれる」ことを意識いしきしたほうが成長せいちょうは早はやいと考かんがえています。
　どこまで行いっても、「組織そしきあっての個人こじん」だという考かんがえ方かたです。

　どんなに優秀ゆうしゅうな人ひとでも会社かいしゃ員いんである限かぎり、外そとからは「A社しゃの○○さん」というように、所属しょぞくする組織そしきとセットで認識にんしきされます。
　個この力ちから、個この存在そんざいだけで生いき抜ぬいていける人ひとは、ごくわずかです。

　ほぼすべての人ひとは「組織そしきやコミュニティに貢献こうけんできているかどうか」によって対価たいかを獲得かくとくする存在そんざいです。
　独立どくりつして社会しゃかいから評価ひょうかを得える仕組しくみも、組織そしきの中なかで上司じょうしから評価ひょうかを得える仕組しくみも、本質ほんしつ的てきには一緒いっしょです。

　会社かいしゃで評価ひょうかされない人ひとが、社会しゃかいから評価ひょうかされることなんて、ほぼありません。
　会社かいしゃを飛とび出だして自力じりきで社会しゃかいから評価ひょうかを得えるほうが、難易なんい度どは上あがります。

　独立どくりつして1人ひとりでやっていく。
　会社かいしゃのトップとしてやっていく。

　それは、市場いちばからの評価ひょうかをダイレクトに獲得かくとくする存在そんざいになるということです。
　より大おおきな「社会しゃかい」というコミュニティに認みとめられるのは、高度こうどなことです。
　会社かいしゃ員いんであれ、個人こじん商店しょうてんであれ、「社会しゃかいの一員いちいんとして」成果せいかを上あげていかないといけません。

　だから、「個人こじん」と「組織そしき」は本来ほんらい、分わけられるものではありません。
「組織そしきの中なかの個人こじん」「組織そしきあっての個人こじん」があるだけです。

　独立どくりつして成功せいこうできる人ひとは、組織そしきでもやっていける人ひとです。
　その順番じゅんばんを間違まちがえるのは、本当ほんとうに「頭あたまの悪わるいこと」なのです。

「マンモス」を山分やまわけしよう

　そもそも、人間にんげんが集団しゅうだんをつくる理由りゆうはなんでしょうか。
　それは、集団しゅうだんでものごとを成なしたほうが、得えられる成果せいかが大おおきくなるからです。

　いつの間まにか、終身しゅうしん雇用こようや年功序列ねんこうじょれつがあることが、組織そしきのメリットのようになっていますが、いずれも二に次じ的てきなものです。
　雇用こようを安全あんぜんに守まもってもらえることだけが組織そしきのメリットではないのです。

　集団しゅうだんだからこそ、成なし得えることがあります。
　大おおきなものを動うごかしたり、大おおきな利益りえきを獲得かくとくしようとしたときに、人ひとは集団しゅうだんをつくります。

　はるか昔むかし、人間にんげんは集団しゅうだんをつくり、みんなで狩かりをすることでマンモスも狩かりれるようになりました。
　1人ひとり1人にんが小しょう動物どうぶつを狩かるのではなく、自分じぶんたちよりずっと大おおきいマンモスを狩かり、その肉にくを山分やまわけするようになれたのです。
　集団しゅうだんで大おおきな利益りえきを獲得かくとくし、獲得かくとくした利益りえきを分配ぶんぱいする。
　そうすることで、個々ここの人間にんげんが1人にんずつ取とり組くむよりも、結果けっか的てきに多おおくの利益りえき、分配ぶんぱいを獲得かくとくすることができます。

　メンバーが適切てきせつに動うごけば利益りえきは最大さいだい化かします。利益りえきを最大さいだい化かするための方法ほうほうが集団しゅうだんで動うごくということです。
　大だい企業きぎょうになればなるほど給料きゅうりょうが高たかくなるのも、そういう訳わけがあります。
　大おおきい獲物えものを狩かると、個人こじんの分わけ前まえが増ふえる。それが正ただしい順番じゅんばんです。

（本稿ほんこうは、『リーダーの仮面かめん』より一部いちぶを抜粋ばっすい・編集へんしゅうしたものです）

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いま最もっとも売うれ続つづけているリーダーシップ書しょ！

『リーダーの仮面かめん』（安藤あんどう広大こうだい・著ちょ）

CONTENTS

序章じょしょう　  リーダーの仮面かめんをかぶるための準備じゅんび
第だい1章しょう　安心あんしんして信号しんごうを渡わたらせよ　――　「ルール」の思考しこう法ほう
第だい2章しょう　部下ぶかとは迷まよわず距離きょりをとれ　――　「位置いち」の思考しこう法ほう
第だい3章しょう　大おおきなマンモスを狩かりに行いかせる　――　「利益りえき」の思考しこう法ほう
第だい4章しょう　褒ほめられて伸のびるタイプを生うみ出だすな　――　「結果けっか」の思考しこう法ほう
第だい5章しょう　先頭せんとうの鳥とりが群むれを引ひっ張ぱっていく　――　「成長せいちょう」の思考しこう法ほう
終章しゅうしょう　  リーダーの素顔すがお

2023年ねん、年間ねんかんベストセラー3位い。
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『とにかく仕組しくみ化か』（安藤あんどう広大こうだい・著ちょ）

CONTENTS

序章じょしょう　　「とにかく仕組しくみ化か」とは何なにか
第だい１章しょう　正まさしく線せんを引ひく　――「責任せきにんと権限けんげん」
第だい２章しょう　本当ほんとうの意味いみでの怖こわい人ひと　――「危機きき感かん」
第だい３章しょう　負まけを認みとめられること　――「比較ひかくと平等びょうどう」
第だい４章しょう　神かみの見みえざる手て　――「企業きぎょう理念りねん」
第だい５章しょう　より大おおきなことを成なす　――「進行しんこう感かん」
終章しゅうしょう 　　「仕組しくみ化か」とは別べつの世界せかい

2022、23年ねんで2年ねん連続れんぞくの年間ねんかんベストセラー入いり。
「ビジネス数字すうじ力りょく」を養やしなう、超ちょう・決定けってい版ばん！

『数値すうち化かの鬼おに』（安藤あんどう広大こうだい・著ちょ）

CONTENTS

序章じょしょう　　「数値すうち化かの鬼おに」とは何なにか
第だい1章しょう　数かずを打うつところから始はじまる　――「行動こうどう量りょう」の話はなし
第だい2章しょう　あなたの動うごきを止とめるもの　――「確かく率りつ」の話はなし
第だい3章しょう　やるべきこと、やらなくてもいいこと　――「変数へんすう」の話はなし
第だい4章しょう　過去かこの成功せいこうを捨すて続つづける　――「真しんの変数へんすう」の話はなし
第だい5章しょう　遠とおくの自分じぶんから逆算ぎゃくさんする　――「期間きかん」の話はなし
終章しゅうしょう　  数値すうち化かの限界げんかい