キョン(学名:Muntiacus reevesi)とはシカの一種である。特定外来生物に指定されている。
概要
体長:47-70cm
体高:45-50cm
体重:12-17kg
シカ科ホエジカ属に分類されるシカの一種。
和名は「羌」の中国語読みにちなむ。
きめ細かい茶褐色の皮は鹿皮の中でも最高級品として知られ古くから利用されてきた。日本においては眼鏡ふきや洗顔クロスなどに加工されている。
目の下に眼下腺という臭腺の開口部があり、それが一見目のように見えるため「四目鹿(ヨツメジカ)」の別名を持つ。この臭腺から出る分泌物を木などにこすりつけて縄張りを主張する。
角は雄にだけあり、年に一度生え変わる。
その肉質は脂肪分が少なく柔らかい。牛肉の赤身部分に似た味がするようで中華料理では高級食品として扱われている。
一年を通じて繁殖する。出産後もすぐに繁殖可能。近年の日本においては房総半島のレジャー施設で飼育されていた個体が脱走し繁殖を続けた結果、千葉で約4万5千頭、東京の伊豆大島で約1万5千頭に増加してしまった。
角と牙をもつのはオスだけで性格も臆病なため人に直接危害を加える恐れはほぼないが、数が増えるにつれ農作物への被害が無視できないものとなっており千葉では農家からの被害報告が後を絶たない。それによると好物はサツマイモらしい。庭で育てていた草花が食害にあうことも多いようだ。
また、ヒルやマダニを纏っていることも多いようだ。
東京都に近い柏市でも目撃されるなど活動範囲を広めているためそのうち都内でも見かけるようになるかもしれない。
上記のように日本国からは害獣として認定されているのだが農家以外の人々からはおおむね可愛いと評判で割と愛されている。しかし鳴き声は不思議な感じで、人によってはゾッとする。
2017年に東京都がキョンの捕獲チームを結成する際、チーム名を公募した結果、「SOS団」を推薦する声が殺到してネットニュースとなった。最終的にチーム名は「キョンとるず」に落ち着いたがその後もキョンの大量発生のニュースが流れるたび、某アニメの主人公を連想する人が多いようでTwitterでは関連したツイートが飛び交う。
大量発生によって日本でもジビエとして扱う店が出てきている。脂身が少なくヘルシーで、良質な蛋白源であり野生の獣独特の臭みも少なめだが、身体が大きくないキョンから採れる肉は一頭2〜3kgほどと多くないため他と比べると若干割高になりがちである。また、今現在キョンの肉を販売している方の多くはもったいないから売っているのであって、あくまでも目的は野生のキョンを日本から殲滅することなので商業的に売り出して食文化を根付かせようという考えはないらしい。
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