三好市とは、徳島県の西の端にあたる市である。
基本データ
概要
四国4県の市町村の中で最大の面積を持つ、徳島県西部に位置する市。
2006年(平成18年)3月1日、三好郡三野町・池田町・山城町・井川町・東祖谷山村・西祖谷山村が合併し、発足した。
県内最高峰の剣山や、険しい崖が続く大歩危・小歩危などの峡谷をはじめとする、雄大な自然に抱かれた場所。
四国の真ん中にあり、古くから交通の要所、また、県西部での社会、経済、文化、観光の中心として発展してきた。
市内の東祖谷地区は、剣山脈の斜面に形成された集落がある場所として知られる。この辺りはかつて栄華を誇った平氏の人々が、屋島の戦いで源氏に敗れたあと逃げ隠れたという、平家の落人伝説が残る。各地に似たような伝説があるが、祖谷にはその痕跡がハッキリと残されている。
景勝地が多いことと山地での集団生活体験プログラムなどが楽しめることから、中国や台湾をはじめとする外国人観光客からの人気が高い。
子泣き爺をはじめ、伝承される妖怪が多い。
近年はウォータースポーツが活発に行われており、特にラフティングは、2017年に日本初の世界選手権が開催されるなど、国内におけるメッカとしてのイメージが定着した。
肥沃な大地に恵まれているが険しい山地にあるため、棚田や段々畑が多い。南部には果樹園が広がっている。豊富な作物が収穫されるが、中でも柿・梨・ぶどうは市の特産物として有名。その他では祖谷そば・茶・鮎・地酒・羊羹などが特産品となっている。
「秘境竜」という、全身に三好市の観光スポットをあしらったドラゴンモチーフのマスコットキャラクターがいる。
ちなみに愛知県には「みよし市」がある。(愛知県の)三好町が市制施行する時に、(徳島県の)三好市が同一の市名を名乗ることを拒絶したため、結果的にこの市名に落ち着いたという経緯がある。
交通
面積に比して可住地が非常に狭く、車社会である。ただ、旧池田町は比較的に平地が多く、ほとんどの特急も停車する土讃線の阿波池田駅が市の代表駅となっている。阿波池田駅の隣駅である佃駅で徳島線が分岐しており、徳島市のみならず高松市、高知市、岡山市といった大都市に直接アクセス出来る好立地となっている。
また、市内中心部の阿波池田バスターミナルには、一般路線バス、高速バス、定期観光のボンネットバス、市営バスのすべてのバスが発着する。また、民間バスが運行していない地域は市営のバスが運行している。
主な観光スポット・祭事
祖谷渓
吉野川支流の祖谷川にある、深いV字谷の続く渓谷。
降水量の多さから緑が生い茂るなど、隔絶された深山幽谷の景観を擁し、平家の落人伝説もあることから、日本三大秘境を謳っている。
祖谷のかずら橋
祖谷川に架かる吊り橋。
シラクチカズラを編んで作られたもので、定期的にかけかえられている。
国指定重要有形民俗文化財。
小便小僧
祖谷渓の断崖に置かれた、日本人少年風の小便小僧。
『ナニコレ珍百景』でも特集された。
大歩危・小歩危
吉野川の激流によって四国山地が削られてできた約8kmにわたる渓谷。
特徴的な名称は、断崖を意味する古語「ほき(ほけ)」から付けられたという説と、「大股で歩くと危ないから大歩危」、「小股で歩いても危ないから小歩危」という説がある。
平成26年3月18日に国指定の天然記念物に指定され、平成27年10月7日には国指定名勝にもなっている。
神代踊り
平安時代から続く雨乞いの踊り。
花笠を被った女性や、天狗や獅子に扮した人々が輪になって踊る。
昭和29年に国の重要無形民俗文化財に指定された。
主な郷土料理
そば米雑炊
そば米と野菜、鶏肉などを出汁で煮て醤油で味付けをした雑炊。
平家の落ち武者が作ったのが始まりとされる。
祖谷そば
太くて短いそば。
そば粉の割合が多めで、つなぎをほとんど使わないため麺が切れやすい。これが縁が切れやすいことを想起させるとして、婚礼の席では御法度の食べ物となっている。
あめごのひらら焼き
あめごなどの川魚を、野菜、豆腐などの具材と一緒に、平たい土鍋や鉄板で焼いたもの。
具材の周りを味噌で囲み、味を付けながら食べていく。
ひらら焼きとは石焼きを意味する言葉。昔は川辺にある平たい石を鍋代わりにしていた。
でこまわし
さといもやジャガイモ、こんにゃく、豆腐などを串に刺し、みそだれを付けて炭火で焼いたもの。
でこは人形浄瑠璃に使われる人形のことで、竹串を回しながら焼く様子が、でこを操る動作に似ていることからこの名が付いた。
関連動画
関連静画
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関連項目
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