北原春希とは、Leafより発売のPCゲーム『WHITE ALBUM2』の嘘だらけの汚くて卑怯な主人公である。
概要
峰城大付属3年E組。誕生日は4月生まれ。顔は並みより上という程度で描写されている。尚、その模範的な生活や態度と並以上の容姿は女性に好印象で映るらしく、ヒロイン達以外の女性にもしっかりもてている。(そのもてっぷりが劇中で問題を引き起こすこともある程)
生まれは岡山の名家であったが、春希が幼少の頃に離婚し、春希は母方に引き取られた。その後、唯一の肉親となった母親とは疎遠になっていったようだ。
性格は実直であり生真面目。仕事などは一切手を抜かず、アルバイトの時でさえ熱心に取り組み、「改革」と呼ばれるほどの教育まで他のアルバイトに行っていた。
また困っている人を見かけると放っておけないタチである。困っている人物に対し何だかんだと説教をした後、彼は抜群の行動力と決断力で悩みを解決していく。
だが何より特筆すべきは真面目で常識的である春希が、その裏に強靱すぎる意思力を隠しているということだ。自分で考え選択したことに関しては、何があろうが一切譲らない。彼の事について劇中では「使うべきブレーキを取り払える」「危うい」「勇気がありすぎる」と評されている。確かにその通りであり、それはヒロインの一人、冬馬かずさを春希が選択した時に遺憾なく発揮される。あるいは、これは劇中でさんざん語られる「誠実さ」の意味について彼なりの結論なのかも知れない。
【introductory chapter】
クラスの委員長で、学業優秀と典型的な優等生。重ねて頼み事は何一つ断らず、もしくは頼まれていないこともやってしまう程のお人好し。その世話好きな性格で、周囲を疎むかずさにさえ積極的に絡んでいき、うざがられる。ただ、かずさに対しての親切だけはやや事情が違ったようである。
そんな彼も、高校も卒業間際になって思い出作りに、羽目を外してみたいという、ほんのささやかな願望を持った。そこで、友人の武也が部長の「軽音楽同好会」に助っ人として加入することを決める。その後、内輪もめでメンバーを失い、学園祭を前に解散寸前となっていた、軽音楽同好会に「小木曽雪菜」と「冬馬かずさ」を引き入れる。そして誰もが憧れるような青春の時間を過ごしつつ、歪で複雑な恋の三角関係を生み出してしまう。
【closing chapter】
その後、春希は雪菜、武也という友人達と共に峰城大学に進学する。だが、雪菜への裏切りを負い目に感じた春希は雪菜の在籍する「政経学部」から「文学部」へと転部し、以後疎遠になる。だがその程度のことで春希は雪菜のことを忘れられなかった。春希はお節介な友人達の助けを受けつつ、失われた雪菜との関係を取り戻そうとして、藻掻き足掻いていく。
【coda】
かずさが春希の下を去って五年が経った冬。春希は遂に雪菜との関係を修復し、今また愛を育んでいた。そして春希は就職した出版社の仕事で、日本より遠く彼方、フランスはストラスブールへと飛ぶ。それに付き、雪菜もストラスブールへ向かう。
春希は決めていた。この美しい街並みの中、遂に雪菜に婚約を申し込むことを。ポケットには、学生の時分では手が届かなかった、決して安物ではない、そう言う意味を込めた指輪。吐く息を白く染め、雪菜の到着を今かと待つ春希。そしてふと感じる待ち人の気配。だが、振り返ってそこに居たのは、五年前、自分の前から去って行ったはずの、冬馬かずさだった。
常に誠実を自負し、そうあろうとしているものの、その時々で理性が感情に裏切られている場面が散見される。実際登場人物の一人も「悩んで正解にたどり着いて、そして自信満々に正解の逆を選んでいる」と春希の行動を的確に指摘している。そういう折々の行動が物語に悲劇性とドラマを生み出しているのだが、しかし視聴者からしてみれば、ただただ感情に流されているだけ、という印象を受ける。その癖、自分で考えて選んだ答えに対しては一切揺るがない。その為、一部の視聴者からクズの謗りを受けているが、それもやむないことと言える。
ただ、問題に直面する度に深く苦悩し、自分の感情と誠実さを天秤にかけながら、何とか抗おうとする姿勢には主人公らしさが見受けられ、好感が持てるだろう。
総じてやはり「WHITE ALBUM2」は二人のヒロインと共に、主人公「北原春希」の物語であると言える。
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関連項目
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ページ番号: 5132246
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リビジョン番号: 1924454
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