夏なつの葬列そうれつ単語たんご

5件けん

ナツノソウレツ

1.2千せん文字もじの記事きじ

掲示板けいじばんへ

記事きじ編集へんしゅう

夏なつの葬列そうれつとは、山川やまかわ方夫まさお(やまかわまさお)の小説しょうせつである。

概要がいよう

大だい東亜とうあ戦争せんそうの終戦しゅうせん間際まぎわに起おきた、一ひとつの悲劇ひげきを扱あつかった物語ものがたり。作者さくしゃは戦中せんちゅうを生いき抜ぬいた人物じんぶつで、作家さっかとして様々さまざまな作品さくひんを輩出はいしゅつするも34歳さい(1965年ねん 2月がつ20日はつか死し没ぼつ)で夭折おりした。「夏なつの葬列そうれつ」はその作品さくひん群ぐんの1つで、ミステリー誌しの「ヒッチコック・マガジン」1962年ねん 8月がつ号ごうに掲載けいさいされた。

古ふるい作品さくひんだが、中学校ちゅうがっこうの国語こくごの教科書きょうかしょに教材きょうざいとして採用さいようされており、若わかい世代せだいにも一定いっていの認知にんち度どがある。後味あとあじが非常ひじょうに悪わるい本ほん作さくは、国語こくご教科書きょうかしょ掲載けいさい作さくの中なかでも異こと彩いろどりを放はなっている。

2015年ねんに著作ちょさく権けんが切きれているため、青空あおぞら文庫ぶんこでも読よむことができる。

あらすじ

時ときに1945年ねんの夏なつ。大だい東亜とうあ戦争せんそう末期まっき、主人公しゅじんこうの「彼かれ」は都会とかいから疎開そかいしてきた2、3歳さい年上としうえの「ヒロコさん」と仲良なかよくなる。気弱きよわな少年しょうねんだった彼かれは、何なにかと世話せわを焼やいてくれるヒロコさんは姉あねのような存在そんざいであった。

そんなある日ひ、彼かれとヒロコさんは葬儀そうぎの列れつを見みつける。まんじゅうが貰もらえるかもしれないと、2人ふたりは列れつに駆かけ寄よる。そこへ米べい軍ぐんの艦載かんさい機きグラマンが飛来ひらい。彼かれは畑はたけの中なかで息いきを潜ひそめる。制止せいしする大人おとなの声こえを振ふり切きり、ヒロコさんは彼かれを助すけようと近寄ちかよる。だがヒロコさんは真まっ白しろなワンピースを着きており、標的ひょうてきになりやすかった。助たすけにきてくれたにも関かかわらず彼かれはヒロコさんを突つき飛とばしてしまう。次つぎの瞬まどか間あいだ、機き銃じゅう掃射そうしゃによりヒロコさんの体からだがゴムマリのように跳はねるのを眼前がんぜんで見みてしまった。

その翌日よくじつ、戦争せんそうは終おわった。彼かれは、重傷じゅうしょうを負おったヒロコさんから逃にげるように町まちを離はなれた。自分じぶんがヒロコさんを殺ころしてしまったという罪悪ざいあく感かんに人知ひとしれず苛さいなまれた。

それから彼かれは、あの時ときと同おなじような葬列そうれつを見みつける。遺影いえいに映うつっていたのは大人おとなに成長せいちょうしたヒロコさんであった。あの夏なつの日ひに死しんでいなかったのだ。彼かれは葬列そうれつの子供こどもに話はなしを聞きく。機き銃じゅうで撃うたれるも後遺症こういしょうは無むく、あの後のちも生いきていたらしい。ヒロコさんを殺ころしたのは彼かれではなかったのだ！まったくの無む実みなのだ！罪つみの意識いしきから解放かいほうされ、葬儀そうぎの列れつで場違ばちがいな歓喜かんきを上あげる彼かれ。浮うかれた彼かれは、彼女かのじょの死因しいんを聞きいてみる。どうやら川かわに飛とび込こんで自殺じさつしたらしい。しかもあの遺影いえいの女性じょせいは実じつはおばあさんで、若わかい頃ころの写真しゃしんしか無むかったのだという。

そして、戦争せんそうで1人ひとりの娘むすめが機き銃じゅうで撃うたれて死亡しぼうし、気きが狂くるって自殺じさつした事ことを知しらされる。

つまりヒロコさんは機き銃じゅう掃射そうしゃで死亡しぼうし、気きが狂くるったお母かあさんが入いれ水みず自殺じさつしてしまったのだ。残酷ざんこくな真実しんじつを突つきつけられ、彼かれは自分じぶんの犯おかした罪つみから永遠えいえんに逃にげられないことを悟さとった。

ニコニ広告こうこくで宣伝せんでんされた記事きじ

山口やまぐち剛つよし央ひさし (単たん) 記事きじと一緒いっしょに動画どうがもおすすめ！

提供ていきょう：セナヘル

46037300pt

もっと見みる

この記事きじの掲示板けいじばんに最近さいきん描えがかれたお絵えカキコ

お絵えカキコがありません

この記事きじの掲示板けいじばんに最近さいきん投稿とうこうされたピコカキコ

ピコカキコがありません