陰謀論とは、陰謀に関する言論である。陰謀論を主張する者は陰謀論者と呼ばれる。
概要
陰謀論の定義と例
陰謀論を定義すると次のようになる。
1.の例は「ディープステートが米国で誘拐された子どもをいけにえにして悪魔崇拝の儀式をしている」といったものである。
2.の例は「日本は独立国のように見えるが、実は外国政府が日本政府を裏から支配していて日本国民を苦しめて日本から富を吸い上げている」とか「アイドルのあの娘の死亡は自然死と発表されているが、実はカルト教団によって密かに殺害された」といったものである。
3.の例は「製薬会社は、『病気を予防するため』と称してワクチンを生産して政府に供給しているが、実は『ワクチン接種で病気を流行らせて自社の薬品の売り上げを伸ばすため』という知られざる意図に従ってワクチンを生産して政府に供給している」というものである。
1.も2.も3.も「故意に他者に危害を加えて自己の利益を追求している者がいる」と訴える点が共通している。そのような主張を聞かされると人は非難感情や憎悪感情を刺激される。このため陰謀論は非難と憎悪の感情を煽り立てる言論であるという共通性を持つ。
1.も2.も3.も人々が知らないこと、すなわち「隠された真実」「世界の秘密」を指摘している点が共通している。このため陰謀論には胡散臭さが常につきまとう。
陰謀論は、人々の不安と恐怖を煽って困惑させて「意思決定の自由」を侵害するような言論も含むし、人々の不安と恐怖を煽るほどではない言論も含む。後者の例は「NASAは月面着陸していないのにそのように見せかけ、世界を騙し、巨額の予算を米国議会から奪い取った」と主張するムーンホークス論である。
過失や自然現象を原因と見なすと陰謀論にならず、故意を原因と見なすと陰謀論になりやすい
「日本の経済的停滞は日本政府の過失によって発生した」という言論は、「何者かが意図に従って行動している」と論じていないので陰謀論に該当しない。
「日本の経済的停滞は日本政府の意図によって発生した」という言論は、「何者かが意図に従って行動している」と論じていて、日本政府がそうした意図を公表していないので、陰謀論に該当する。
「これからの日本には地震や噴火といった自然現象が発生して災害が起こる」という言論は「何者かが意図に従って行動している」と論じていないので陰謀論に該当しない。
「ロシア政府が密かに地震兵器を完成させており、それを日本に向けて発動する」と論じるのは「何者かが意図に従って行動している」と論じていて、ロシア政府がそうした行動を公表していないので、陰謀論に該当する。
「人々に損失をもたらす事件は誰かの過失や自然現象によって発生したのであり、誰かの故意によって発生したのではない」という考え方は陰謀論とは正反対の考え方である。そうした考え方を推奨することをハンロンの剃刀という。
「人々に損失をもたらす事件は誰かの故意によって発生したのであり、誰かの過失や自然現象によって発生したのではない」という考え方は陰謀論になりやすい。
陰謀論者と「悪を追及する職業の人」の違い
世の中には陰謀論者の他にも「何者かが正体、行動または意図を隠しつつ自らの意図に従って行動して他者に危害を加えて自己の利益を追求している」と考えて行動する人たちがいる。その代表例は、刑事・検事・ジャーナリストであり、いわゆる「悪を追及する職業の人」と呼ばれる人たちである。
悪を追及する職業の人は、犯人像を固定することで思考が硬直して真犯人を取り逃がすことを避けるため、あるいは他者の名誉権を尊重するため、「何者かが正体、行動または意図を隠しつつ自らの意図に従って行動して他者に危害を加えて自己の利益を追求している」と主張することを積極的に行わず、ある程度信頼のおける証拠が集まってからそうした言動を行う。
しかし陰謀論者は、「犯人像を固定することで思考が硬直して真犯人を取り逃がすことを避けるべきだ」という考えを持たず、「他者の名誉権を尊重すべきだ」という考えも持たず、非常に軽々しく「何者かが正体、行動または意図を隠しつつ自らの意図に従って行動して他者に危害を加えて自己の利益を追求している」と主張する傾向にある。
陰謀論が事実に変化するケース
なお、実際に陰謀だった事が確定されるまでの間が陰謀論であり、もしそれまで陰謀論とされていた内容が本当のことだった場合は、それは「事実」へと変わり、もう陰謀論ではなくなる。
例えば「新潟県の海岸から人が消えたのは北朝鮮の拉致が原因だ!」はその典型的な例である。長らく陰謀論と扱われていたが2002年の日朝首脳会談で金正日が拉致を認めたことにより事実と扱われるようになった。
このため「陰謀論=間違い」とは一概には言い切れない(もちろん間違いであることが非常に多いが)。
「陰謀論という言葉を作ったのはCIAの陰謀だ」
興味深いことに、「陰謀論(conspiracy theory)」という言葉自体に関する陰謀論も存在している。それは、「陰謀論という言葉は、真実を告げる者に対して『信頼できない』という侮蔑的・否定的な印象のレッテルを張るためにCIAが作った造語だ!」というもの。
ちなみに「陰謀論(conspiracy theory)」という言葉が侮蔑的・否定的に用いられていたのが確認できる文献としては19世紀のものが複数あるという[1]。なお、CIAが設立されたのは1947年である。
「じゃあCIAが作ったってのは嘘じゃねえか!」ですって?馬鹿め……考慮していないのか?CIAがタイムマシンを使用している可能性を……。
トゥルーサー(Truther)
アメリカ合衆国の陰謀論者には「Truther(トゥルーサー)」という自称・他称がある。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロが発生した後に「同時多発テロはアメリカ合衆国政府の陰謀である」と信じる人が現れ、それに端を発してTrutherという呼称が広まった。
当人たちは「真実に目覚め、真実を主張する人」という意味で自称したが、そこから転じて、「アメリカ合衆国政府の陰謀の存在を信じ、アメリカ合衆国政府の発表を信じようとしない人」という揶揄するような意味でも使われるようになった。
陰謀論を信じる人の心理や傾向
西田公昭の分析
カルト宗教や悪質商法にまつわるマインドコントロールなどに詳しい西田公昭・立正大学教授は、陰謀論の特徴や陰謀論にのめりこんでしまう心のメカニズムについて次のように指摘する。
1. 陰謀論は、自己閉塞感や苦しみに寄り添ってくる
失敗して怒られた、家族や周囲の人に認められない、といったつらい状況に陥った時、“あなたの責任ではない”“世界は実は不当にゆがめられている”と語り「つらい状況は自分のせいではない」と寄り添ってくれる。
2. 自己肯定感や自尊心が満たされる
世界の秘密に“他の人は気付いていない”“自分だけが言っている”と自己陶酔していく。
3. 社会的な認知や肯定感が与えられたように感じる
自分のすごさを周囲に知ってもらいたい、いいことを周囲の人に教えて社会貢献したいという気持ちになる。身近な人に否定されると、ネット上でつながって集団化し、さらに自己陶酔感を強めていく。
-NHK WEB特集 家族が陰謀論に「どう接したら…」集まった声 2023年12月7日より引用-
ジョン・ジョージとレアード・ウィルコックスの分析
ジョン・ジョージ(John George)とレアード・ウィルコックス(Laird Wilcox)は政治的急進派や過激派グループと呼ばれる人たちを陰謀論者と見なしており、その特徴を次のように解説している。
- Absolute certainty they have the truth.
- America is controlled to a greater or lesser extent by a conspiratorial group. In fact, they believe this evil group is very powerful and controls most nations.
- Open hatred of opponents. Because these opponents (actually “enemies” in the extremists’ eyes) are seen as a part of or sympathizers with “The Conspiracy,” they deserve hatred and contempt.
- Little faith in the democratic process. Mainly because most believe “The Conspiracy” has great influence in the U.S. government, and therefore extremists usually spurn compromise.
- Willingness to deny basic civil liberties to certain fellow citizens, because enemies deserve no liberties.
- Consistent indulgence in irresponsible accusations and character assassination.
-『Nazis, Communists, Klansmen, and Others on the Fringe』63ページより引用-
上記の英文を翻訳すると次のようになる。
- 真実はわが手にあるという絶対的な確信。
- アメリカは大なり小なり、陰謀集団の支配を受けている。事実、この邪悪なグループが強大な権力を握って、大半の国を支配していると信じられている。
- 敵対者への憎悪をむきだしにすること。相手(実際、急進派の眼には「敵」として映っている)が「陰謀」に加担しているか、そうでなくともそれを支持していると考えられるため、憎悪と軽蔑に値する。
- まったくと言っていいほど民主主義的な方法を信頼していない。それは、「陰謀」が合衆国政府に影響を及ぼしていると大半の人が信じているからであり、急進派がたいていの場合、妥協を鼻であしらうのはそのせいである。
- 特定の同胞に対しては、基本的人権を否定することもいとわない。なぜなら敵は自由に値しないからである。
- 無責任な告発や名誉毀損を徹底的に楽しむ。
-1.2.3.4.6.は『なぜ人はニセ科学を信じるのか UFO、カルト、心霊、超能力のウソ(早川書房、1999年2月28日初版発行)(著者:マイクル・シャーマー、訳者:岡田靖史)』328ページの翻訳をそのまま引用して掲載した。5.だけはニコニコ大百科の編集者が独自に翻訳した。同書における5.の翻訳は「特定の国の人間に対しては、基本的な国民の自由を否定することもいとわない。なぜなら敵は自由に値しないからである。」というものである。-
1.をわかりやすくいうと「自分は常に正しい!」「自分だけが真実を知っている」「他の奴はみんなバカだ」という心情のことである。
3.や5.をわかりやすくいうと「友人でも親でも子供でも上司でも同僚でも障害者でも病人でも、陰謀に加担した奴は容赦しない!」といきり立つ心情のことである。
4.をわかりやすくいうと「国民は操作されてる」「投票も操作されてる」「警察も議会もテレビも新聞も官僚も学者も…(以下エンドレス)」と考え、陰謀論者以外を敵と見なし、投票や多数決などの民主主義的な意思決定を全く軽視することである。
6.をわかりやすくいうと「怪しげな行為を働くから酷い目に遭うんだ!自分は悪くない!」と考え、デマを指摘されても開き直ることである。
陰謀論で憎悪感情や報復感情が刺激される
陰謀論を信じると「あの黒幕が故意に加害行為を行った」と信じるようになり、憎悪感情や非難感情が強く刺激される。
さらには報復感情・復讐感情が刺激されるようになり、「あの黒幕は故意に加害行為を行ったのだから、報復としてあの黒幕に対して加害行為をしても許される」という心理状態になる。つまり陰謀論者は愛国無罪を訴える人や私人逮捕を積極的に行う人と似たような心理状態になっている。
その結果として陰謀論者は黒幕とされる存在に対して名誉毀損をすることをためらわず、デマを流すことを平気で行う。
陰謀論で優越感を得られる
陰謀論を信じると優越感を得られることは多くの人が指摘することである。twitterにもそういう指摘が散見される(検索例)。
人は、陰謀論を信じることにより、学者・医者・高級官僚・製薬会社社員・NASA職員といった知的エリートを自らの言論によって一蹴できるようになり、そうした知的エリートをはるかに上回る「最高級の知的エリート」になったかのような気分に浸ることができるようになる。
人は、陰謀論を信じることにより、「自分だけが『隠された真実』を知っている」という選民意識を持つようになり、「自分は『隠された真実』を知っている世界の最上層部の一員のようなものである」という陶酔感や「自分以外のみんなは愚かである」という優越感に浸ることができるようになる。
多くの陰謀論者にとって、陰謀論というものは、「最高級の知的エリートに成り上がりたい」「世界の最上層部の仲間入りをしたい」「周りのみんなを馬鹿にして見下したい」という願望を満たして満足感・幸福感を味わうための道具になっている。
劣等感を抱えたものが陰謀論にはまりやすい
「優越感は劣等感の裏返し」とか「優越感を得ようとする者は劣等感にさいなまれている者である」などとよく言われる[2]。
そのため「劣等感を抱えたものが陰謀論にはまりやすい」という指摘がSNSで行われることがある(検索例)。「不景気になって経済的に苦しんで劣等感を抱えた人が増えると、陰謀論にはまる人が増えやすい」ということもしばしば言われる。
筑波大の原田隆之教授(臨床心理学)は「孤立感や劣等感を抱える人が『自分たちこそが真実を知っている』という優越感に浸っている。コロナ禍で不安や不満を募らせる人が増えたことも、拡散に拍車をかけている」と陰謀論者を分析している[3]。
陰謀論は一種の精神安定剤
陰謀論は一種の精神安定剤とされることがある。特に、不安を煽る種類の陰謀論はそういう性質を持つ。
不安と恐怖に心を支配されている人は精神力が弱っており「偶発的な自然現象や人々の過失で自分が運悪く損害を被る可能性がある」ということをどうしても受け入れられない。そのため陰謀論を支持して「故意に周囲に損害を与える黒幕が存在し、今までの人々の苦労はすべて黒幕の陰謀のせいである」と信じ込もうとする。そのように信じ込んでいれば、「故意に周囲に損害を与える黒幕に対して、SNSで警告を発し、驚かせて意思をくじけば、自分は損失を受けずに済む」と考えることができ、「損失を受ける可能性をゼロにまで押さえ込むことができる」と確信して安心できる。
このことは人工地震の陰謀論を例に取ると分かりやすい。人工地震を主張する陰謀論者は不安と恐怖に駆られて精神力が弱っており「大地震は偶発的な自然現象であり、運が悪いと自分も大地震に巻きこまれる」という現実を受け入れることができない。そこで「すべての大地震は人工地震であり、誰かが故意に大地震を引き起こしている」と信じ込み、「人工地震を引き起こしている黒幕に対してSNSで『おい、お前のことはもう気付いているぞ』と警告を与えて人工地震を引き起こすことを思いとどまらせば確実に大地震を回避できる」と信じ込んで、安心を取り戻すのである。
これは、ジークムント・フロイトの精神分析学によると防衛機制の1つであり、レベル1の否認にあたる。
陰謀論者は、人に害を与える自然現象や事故をすべて「黒幕が故意に引き起こした加害行為」に認定する。そうすることで、人に害を与える自然現象や事故を「偶発的な自然現象や過失で引き起こされており、運が悪いと回避できない恐ろしい現象」から「黒幕が故意に引き起こしており、自分の努力でいくらでも回避できる恐ろしくない現象」に格下げして、心の平安を取り戻している。つまり陰謀論者にとって、陰謀論は危機の格下げをする道具であり、危機の過小評価をする道具であり、精神安定剤とか鎮痛剤の一種になっている。
自然災害に関する陰謀論は一種の原始宗教
自然災害に関する陰謀論は、自然災害を偶発的な自然現象と認めず「黒幕が地震兵器などの気象兵器を使って故意に自然災害を発生させている」と主張するものである。
そして、自然災害を偶発的な自然現象と認めず「誰かが故意に発生させている」と信じることは、陰謀論者の専売特許ではない。一部の宗教家は「自然災害は偶発的な自然現象ではなく、神が人の愚行を罰するために故意に引き起こした」と語ることがある。これは「神が喜ぶような清く正しい行動をとれば、神に怒られずに済み、神によって罰せられずに済み、自然災害に遭わずに済む」と信じ込んで安心を取り戻す行為であり、「自然災害の発生を自らの行動によって制御できる」と信じ込んで安心を取り戻す行為である。
自然災害を偶発的な自然現象と認めず神が故意に引き起こしたものと考える教義を持つ原始宗教は、日本を始めとして世界中に存在している。このため「陰謀論は一種の原始宗教である」と言うことができる。twitterにも陰謀論と原始宗教の類似性を指摘するツィートがしばしば見られる(検索例)。
自然災害に関する陰謀論と原始宗教の比較をすると次の表のようになる。
「陰謀論は願望論」
「陰謀論は願望論」という指摘が行われることがある。twitterで検索するとそのようなツィートがいくつかヒットする(検索例)。
陰謀論者にとって陰謀論は優越感を得るための道具である。また、不安を煽る種類の陰謀論者にとって陰謀論は安心感を得るための道具である。
陰謀論者は陰謀論によって優越感や安心感を得るという願望を叶えている。こうした様子を一言で示すのが「陰謀論は願望論」という警句である。
インターネットで見られる陰謀論
情報収集の容易さ
インターネット上では情報収集が容易であるから陰謀論が加速しやすい。ネットが普及する前の陰謀論者は自分たちに都合のいい情報を集めるのに図書館通いをするなどの苦労をしたが、ネットが普及した後の陰謀論者は検索サービスを利用するようになって自分たちに都合のいい情報を集めやすくなり、(自分たちにとって)確かな根拠に基づいて論理を展開することが容易になった。
エコーチェンバー現象
インターネット上の人々は、ソーシャルメディアなどにおいて同じ主張を持つ人間同士でコミュニティを作って団結することが多い。Twitterにおいてクラスタなどと呼ばれる集団を作りあげることがその例である。
これにより、陰謀論者たちは狭いコミュニティの中で更に自らの陰謀論的思想を深化させてしまう。これをエコーチェンバー現象という。これにより外部の人間と大きな認識の齟齬・温度差を生む場合が多々見られる。
ガリレオ詭弁
インターネット上で全世界に向けて陰謀論者が自説を発信し、数多くの人に読まれる状態になると、それに対する批判者が次々と反論を陰謀論者にぶつけてくる。そうなると陰謀論者は「この批判者は工作員だ!工作員がいるということはやはり・・・」と、それすら陰謀論の根拠として取り込むことがある。
自説を批判する者がいるということから自らの主張を却って正当化してしまうことをガリレオ詭弁と呼ぶ。これは「ガリレオが地動説を主張した際に、宗教家など多くの人間から否定されたが、後に事実だと認められた」という歴史に自らをなぞらえていることから来ている。ただ違うのは、ガリレオはちゃんと科学的データを揃えた上で主張していたが、陰謀論者はそのようなことを一切していないという点である。
怪しい通販サイトへの誘導
インターネット上で、病院や医者による治療を絶対悪として決め付け、それを「製薬会社と医者、国が金儲けするための陰謀だ」と喧伝して、自分たちが販売する食品や衣類、サプリメントや水といったものを売りつけるケースが多い。「○○は危険です!」と主張する陰謀論風のウェブサイトにおいてリンクで胡散臭い通販サイトに繋がっていることがしばしば見られる。
母乳神話や布ナプキン神話、牛乳害悪説、がん免疫療法、波動療法、EM菌、アトピー脱ステロイド療法、ゲルソン療法、ホメオパシー、放射脳、水素水、酸素水などなど、例を上げればキリがない。
「真相」を陰謀論者が作りあげることがある
有名人の変死・自殺などの事件においてインターネット上で大騒ぎとなることを「祭り」と呼ぶが、その「祭り」の際などはそれなりの注意が必要である。
ネットではコメントスクラム(コメントを大量に書き込んで世論を誘導すること)などの誘導工作が比較的に容易であり、陰謀論者が自らの望む方向に「真相」を作り上げることが見られる。
2007年10月にGoogle検索で「初音ミク」と検索しても出てこなかったことがあり、「これは初音ミクを嫌う業界の陰謀だ!」と話題になった。(防火ロイド、亞北ネル、御霊萌などの記事も参照のこと)。これらはTBSや電通を一連の事象すべての黒幕と見るなど一部において陰謀論と呼べるレベルまで議論が拡大したが、根拠と呼べる事実それ自体は存在したため、ネットにおける陰謀論観察のモデルケースとして興味深い事件であったと言える。
中二病と陰謀論
中二病と陰謀論は相性が良く、中二病患者が陰謀論にとりつかれると邪気眼に近い症状に至ることもあるので、保護者の観点からは注意が必要である。インターネットの情報は玉石混淆。焦らずゆっくりとメディアリテラシーを育てよう。
見えない仲間たちと見えない敵に立ち向かうことも大事だが、普段の生活がちゃんとできていてこそですよ!
∩_∩ 人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人
/ \ /\ < すごい一体感を感じる。今までにない何か熱い一体感を。 >
| (゚)=(゚) | < 風・・・なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、俺たちのほうに。. >
| ●_● | < 中途半端はやめよう、とにかく最後までやってやろうじゃん。 >
/ ヽ < ネットの画面の向こうには沢山の仲間がいる。決して一人じゃない。 >
| 〃 ------ ヾ | < 信じよう。そしてともに戦おう。 >
\__二__ノ < 工作員や邪魔は入るだろうけど、絶対に流されるなよ。 >
YYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY
陰謀論の例
著名な陰謀論
個別に記事があるものについては大百科マーク()がついている。
著名な陰謀論者
主な「黒幕」たち
中央政府や地方政府
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公的機関
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権力を持つ個人
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人々の集合体
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私的非企業団体
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企業
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関連動画
関連項目
用語
陰謀論者が陥りやすい心理・実行しがちな行動
陰謀論が宣伝された例
陰謀論者が出てくるフィクション作品
陰謀論を連想させるインターネットミームとそれを参考にしたセリフ
陰謀論を否定するための行動・思考法
陰謀論を揶揄する言葉
陰謀論を揶揄・批判する団体
外部リンク
脚注
- *Nope, It Was Always Already Wrong | Skeptical Inquirer
- *そのことを詳しく論じた心理学者の1人はアルフレッド・アドラーである。
- *読売新聞2022年5月8日記事 反ワクチン団体「神真都Q会」、警察が動向注視…「闇の政府が支配」Qアノンの陰謀論拡散