フリーダム強奪ごうだつ事件じけん

ふりーだむごうだつじけん

『機動きどう戦士せんしガンダムSEED』シリーズにて発生はっせいした事件じけんの名称めいしょう。同名どうめいの事件じけんが2件けん存在そんざいする。

pixivで「フリーダム強奪ごうだつ事件じけん」のイラストを見みる

pixivで「フリーダム強奪ごうだつ事件じけん」の小説しょうせつを読よむ

pixivで「フリーダム強奪ごうだつ事件じけん」のイラストを投稿とうこうする

pixivで「フリーダム強奪ごうだつ事件じけん」の小説しょうせつを投稿とうこうする

目次もくじ [非ひ表示ひょうじ]

1 概要がいよう

2 C.E.71年ねん時じ(『SEED』)

3 C.E.74年ねん時じ(『FREEDOM』)

4 余談よだん

5 関連かんれんタグ

概要がいよう

C.E.で発生はっせいした事件じけん名めい。

C.E.71年ねんとC.E.74年ねんにそれぞれ発生はっせいしている。

C.E.71年ねん時じ(『SEED』)

C.E.71年ねん5月がつ5日にち、プラント(ザフト)にて極秘ごくひ開発かいはつされていたニュートロンジャマーキャンセラー(NJC)搭載とうさいの最新さいしん型がたモビルスーツ群ぐん「ZGMF-Xシリーズ」の1機きであるZGMF-X10A フリーダムが、ラクス・クラインらクライン派はの手引てびきによってキラ・ヤマトに強奪ごうだつされた事件じけん。

同どう時期じきにザフトにより敢行かんこうされた大だい規模きぼ作戦さくせん「オペレーション・スピットブレイク」にアークエンジェルが巻まき込こまれると判明はんめいしたことから、キラはラクスに対たいして同どう戦艦せんかんとそのクルー達たちを救出きゅうしゅつしたいという要望ようぼうとその真意しんいを吐露とろする。それに感化かんかされて覚悟かくごを決きめたラクスが関係かんけい者しゃに対たいして「ラクス・クラインは平和へいわの歌うたを歌うたいます」という符丁ふちょうを使用人しようにんを介かいして伝つたえると同時どうじにキラをフリーダムが格納かくのうされている開発かいはつドックまで案内あんないした。さらにラクスは案内あんないの道みちすがら、キラにザフトレッドの制服せいふくを着きせた他ほか、ザフト式しき敬礼けいれいについてのレクチャーを行おこない、キラがザフト関係かんけい者しゃ(それもザフトレッドかつプラントの歌姫うたひめの側近そっきんというエリート)に見みえるよう仕立したてて上あげた。

このフリーダム強奪ごうだつはラクスの独断どくだんかどうかは明あきらかになっていない。元々もともと父親ちちおやのシーゲル・クラインからしてザフトの過剰かじょう戦力せんりょくや大だい規模きぼ作戦さくせんに否定ひてい的てきな立場たちばだったため、ニュートロンジャマーの一いち件けんを考かんがえても同様どうようの条件じょうけんさえ揃そろえば娘むすめと同様どうようの行動こうどうを取とっていた可能かのう性せいは高たかい。少すくなくとも計画けいかく開始かいしの符丁ふちょうが存在そんざいし、クライン派はを追跡ついせきしたザフトも「かなり周到しゅうとうに(逃走とうそう)ルートを作つくっていたようで」と報告ほうこくしていたことから強奪ごうだつ計画けいかく自体じたいは存在そんざいしていたことがうかがえる。

NJCは文字通もじどおりニュートロンジャマーの核分裂かくぶんれつ反応はんのう抑制よくせい効果こうかを無効むこう化かして再ふたたび核兵器かくへいきを使用しよう可能かのうとする代物しろものであり、その設計せっけいデータが地球ちきゅう連合れんごうへ渡わたることを危惧きぐしたプラント最高さいこう評議ひょうぎ会かい議長ぎちょうパトリック・ザラは、5月17日にちにフリーダムの兄弟きょうだい機きZGMF-X09A ジャスティスを特務とくむ隊たいのアスラン・ザラへ引ひき渡わたす際さい、「フリーダムの奪還だっかん、不可能ふかのうなら完全かんぜんな破壊はかい」及および「機体きたいに関与かんよした人物じんぶつ・施設しせつ・組織そしき全すべての抹消まっしょう」を命めいじた。また、当とう事件じけんの首謀しゅぼう者しゃであるラクスに対たいしては父親ちちおやのシーゲル諸共もろとも「オペレーション・スピットブレイクの情報じょうほう流出りゅうしゅつ」の冤罪えんざい(パトリック視点してんでは本当ほんとうに疑うたがっている)をかけて国家こっか反逆はんぎゃく罪ざいで指名しめい手配てはいし、結果けっかとしてこの約やく1か月げつ後ごにシーゲルは潜伏せんぷく先さきを突つき止とめられ銃殺じゅうさつされた。

パトリックが危惧きぐしたNJCのデータ流出りゅうしゅつだが、これは後のちに別べつのルートにて地球ちきゅう連合れんごう軍ぐん(ムルタ・アズラエル)に渡わたってしまい、Mk5核弾頭かくだんとうミサイルが使用しよう可能かのうになった連合れんごうの核かく攻撃こうげきによってザフトの宇宙うちゅう要塞ようさいボアズが陥落かんらくし、プラントに対たいしても核かくミサイルの脅威きょういが迫せまることに繋つながった。

なお、アスランは6月がつ15日にちに大西洋たいせいよう連邦れんぽうがオーブ解放かいほう作戦さくせんを展開てんかい中ちゅうのオーブ連合れんごう首長しゅちょう国こく(オノゴロ島とう)上空じょうくうにて交戦こうせん中ちゅうのフリーダムを発見はっけんするが、この時ときより命令めいれいより自分じぶんの意志いしを優先ゆうせんしてキラの側がわについている。フリーダムはC.E.71年ねん9月がつ27日にちの第だい二に次じヤキン・ドゥーエ攻防こうぼう戦せんで大破たいはしたものの奪還だっかんされることはないままC.E.72年ねん3月がつ10日とおかの終戦しゅうせんを迎むかえた。

終戦しゅうせん後ごもプラントへ返還へんかんされることはなく(当時とうじの臨時りんじ議長ぎちょうアイリーン・カナーバがユニウス条約じょうやくの邪魔じゃまになるため暗あんに返還へんかんを拒否きょひしたこともある)、C.E.72年ねんにラクスの依頼いらいでオーブのモルゲンレーテ・エアロテック社しゃにより修復しゅうふく・完全かんぜん復元ふくげんされた(『ECLIPSE』)。復元ふくげん後ごはアスハ家か別邸べっていの地下ちかシェルターに非ひ常用じょうよう戦力せんりょくとして動態どうたい保存ほぞんされていたフリーダムだったが、第だい二に次じヤキン・ドゥーエ攻防こうぼう戦せんから2年ねん後ごのC.E.73年ねん12月(『DESTINY』)に再さい起動きどう、同月どうげつ末まつにザフトが発令はつれいしたエンジェルダウン作戦さくせんにおいて撃墜げきついされるまでキラの手てで運用うんようされ続つづけた。

C.E.74年ねん時じ(『FREEDOM』)

『FREEDOM』本編ほんぺんの半年はんとし前まえに発生はっせいした、正体しょうたい不明ふめいのテロリストによるZGMF-X20A ストライクフリーダムの強奪ごうだつ未遂みすい事件じけん。

アークエンジェルに引ひき渡わたされたストライクフリーダムがテロリストに強奪ごうだつされ、地上ちじょうの施設しせつを破壊はかいして回まわるが、突如とつじょ出現しゅつげんしたブラックナイトスコードルドラがストライクフリーダムを撃墜げきついすることで鎮圧ちんあつに成功せいこうする。ストライクフリーダムは無事ぶじオーブに回収かいしゅうされ、モルゲンレーテ社しゃから修復しゅうふくを兼かねて改修かいしゅうを受うけZGMF/A-262B ストライクフリーダム弐に式しきへと生うまれ変かわることになる。

推測すいそくの域いきを出でないものの、鮮あざやか過すぎる介入かいにゅうタイミングや、ストライクフリーダムがキラでなければまともに動うごかせないこと、ルドラの性能せいのうの高たかさなどから強奪ごうだつ犯はんは「キラに匹敵ひってきするパイロット能力のうりょくを持もち、ルドラの所属しょぞく先さきでもあるファウンデーション王国おうこくの女王じょおう親衛隊しんえいたいブラックナイトスコード」と目めされている。

つまるところ、事件じけん自体じたいがファウンデーションによる自作じさく自演じえんである可能かのう性せいがある。

少すくなくともオーブ代表だいひょう首長しゅちょうカガリ・ユラ・アスハはそう判断はんだんしており、ファウンデーションから世界せかい平和へいわ監視かんし機構きこうコンパスに対たいして共同きょうどう作戦さくせんを持もちかけられた際さいには、疑惑ぎわくの裏うら取とりのためにオーブ国防こくぼう軍ぐんからターミナルへ出向しゅっこう中ちゅうだったアスランとメイリン・ホークにファウンデーションの調査ちょうさを依頼いらいしている(この中間ちゅうかん調査ちょうさ報告ほうこくの様子ようすを描えがいたのが配布はいふ小説しょうせつ『二人ふたりの逃避行とうひこう』)。

下記かきの描写びょうしゃから背景はいけいはどうであれ公的こうてきにはオーブ国防こくぼう軍ぐんかコンパス、あるいは双方そうほうの管理かんり下かにあったストライクフリーダムの強奪ごうだつからの騒動そうどうは独力どくりょくで解決かいけつできず、ファウンデーション王国おうこくの協力きょうりょくによって解決かいけつされた事ことになっている模様もよう。

映画えいが劇げき中ちゅうではこの事件じけんに関かんしてはカガリの「半年はんとし前まえのフリーダム強奪ごうだつ事件じけんでは、オーブも彼かれらに借かりがある」という発言はつげんと、ファウンデーションでは化ばけ物ものが出でるとヒルダ・ハーケンらからシン・アスカが聞きいた際さいにイメージした、この事件じけんの決着けっちゃくの瞬間しゅんかんらしきブラックナイトスコードルドラ(スピネルことリュー・シェンチアン機き)がフェムテク装甲そうこうでビームを弾ひいた末すえにストライクフリーダムの胸部きょうぶを対たいモビルスーツ重おも斬き刀かたなで斬きりつけるイメいめージ図じずが描写びょうしゃされた程度ていどとなっている。

シンとシュラ・サーペンタインの決闘けっとう直前ちょくぜんの、リデラード・トラドールの「コンパスっての、案外あんがい大たいしたことないんじゃな〜い？」という発言はつげんに対たいするダニエル・ハルパーの「それはこないだ実証じっしょうしたし」という発言はつげんも、この事件じけんを踏ふまえてのものと思おもわれる。

余談よだん

劇げき中ちゅうでの出来事できごとの年号ねんごう全すべてが明示めいじされたわけではないが、少すくなくとも『FREEDOM』本編ほんぺんがC.E.75年ねん5月がつ中ちゅうの出来事できごとであることのみは判明はんめいしており、そこから半年はんとし前まえと考かんがえると遅おそくともC.E.74年ねん12月には起おこった事件じけんであるとわかる。
元々もともと『FREEDOM』の前日ぜんじつ譚たんとして映像えいぞう化か予定よていであり脚本きゃくほんも完成かんせいしていたが、映画えいが完成かんせいを優先ゆうせんさせるために見送みおくられていた。その後ご、映画えいがが公開こうかい2週間しゅうかんで興行こうぎょう収入しゅうにゅう20億おく円えんを超こえる大だいヒットに伴ともない、映像えいぞう化かさせる可能かのう性せいが出でてきた(監督かんとく自身じしんがそれを示唆しさする発言はつげんを行おこなっている)。
- この事件じけんの内容ないようを知しらずに映画えいがを見みると、上記じょうきのシンのイメージやカガリとダニエルの発言はつげんは視聴しちょう者しゃ視点してんでは唐突とうとつ感かんがあり、テンポが速はやい展開てんかいや後半こうはんの怒涛どとうの内容ないようもあり、総そうじて事件じけんに関かんしては印象いんしょうに残のこらずに内容ないようをはっきりと認識にんしきできないどころか忘わすれられて見み終おえてしまう程度ていどの描写びょうしゃ量りょうだったため、コンテンツ化かが期待きたいされる。
- 各種かくしゅインタビューなどを見みるに、監督かんとくの心情しんじょう的てきにも脚本きゃくほんが既すでに出来上できあがっていた本ほんエピソードを違和感いわかんは覚悟かくごで盛もり込こみたかった様子ようすである。
STTS-909 ライジングフリーダムが開発かいはつされた経緯けいいとして「ストライクフリーダムが破壊はかい活動かつどうを行おこなった事実じじつが残のこったため」という考察こうさつがされている。
- イモータルジャスティスやゲルググメナースを駆かるシンやルナマリア・ホークに対たいしてムウ・ラ・フラガが「どうだ？新型しんがたには慣なれたか？」と質問しつもんしていることから、コンパスが作中さくちゅうで運用うんようしていた機体きたいは実戦じっせん投入とうにゅうされてから間あいだもないことがうかがえ、イモータルジャスティスの兄弟きょうだい機きであるライジングフリーダムもまた開発かいはつ・実戦じっせん投入とうにゅうされてから間あいだもない可能かのう性せいが高たかい。また、開発かいはつ経緯けいいは現在げんざい不明ふめいだが、初代しょだいフリーダムへの回帰かいき要素ようそが多おおく青あお主体しゅたいのカラーリングになっていることについても「ストライクフリーダムのイメージから遠とおざけるため」となれば辻褄つじつまが合あう。
「アークエンジェルに引ひき渡わたされたストライクフリーダム」と記しるしたが、元々もともとストライクフリーダム自体じたいアークエンジェル(やエターナル)を母艦ぼかんとして活動かつどうしていた機体きたいであるためこの表現ひょうげんでは不自然ふしぜんな点てんが残のこる。この点てんに関かんする考察こうさつでは、コンパスでの運用うんようを想定そうていし「EQM-Y148 収束しゅうそく重じゅう核かく子こビーム砲ほうディスラプター」を増設ぞうせつする改造かいぞうを外部がいぶで行おこない完了かんりょうしたものがアークエンジェルに引ひき渡わたされたと考かんがえられている。
- ディスラプターにはコンパス総裁そうさいの使用しよう許可きょかが必要ひつようであること、にもかかわらず改修かいしゅう後ごのストライクフリーダム弐に式しきは実戦じっせんへの投入とうにゅうを想定そうていせずモルゲンレーテがテスト機きとしてのみ使用しようしていたことを考かんがえるとモルゲンレーテがディスラプターを装備そうびさせるとは考かんがえにくいことが理由りゆうとして挙あげられる。
- また、シンの回想かいそうシーンではルドラの少すこし後うしろに破壊はかいされたA-GXQ754/V2 ゼウスシルエットと思おもわしき物体ぶったいが突つき刺ささっており、ゼウスシルエットもまとめて強奪ごうだつされた可能かのう性せいが示唆しさされている。
『FREEDOM』の終盤しゅうばんに登場とうじょうするブラックナイトスコードカルラは武装ぶそう構成こうせいがストライクフリーダムと似にている箇所かしょが多おおく、今回こんかいのフリーダム強奪ごうだつ事件じけんから機体きたいデータを採取さいしゅして開発かいはつされた可能かのう性せいがある。