抄録
親子が落書きをしあうような感じで線画を描き合うことを通じて、模倣を中心として絵の描き方を学習するシステムを試作した。システムは、ユーザにより一筆で描かれた、絵の構成要素を一つの部品であると認識し、形状の類似度に基づいて部品のクラスタリングを行い、部品形状のクラス記述(統計量)を学習していく。さらに、絵全体を、それを構成する部品の形状と大きさの類似度や部品配置の類似度によってクラスタリングし、上位階層のクラス記述を記憶していく。ユーザが絵を描き始めると、システムは描かれた部品の形状・大きさ・配置を、階層的なクラス記述と照合、解釈しながら、ユーザの絵と対応する絵をインタラクティブに描いていく。