【妻つま、小学生しょうがくせいになる。第だい10話わ 感想かんそう】『つま、しょー』が視聴しちょう者しゃに伝つたえたメッセージ・ネタバレ By - grape編集へんしゅう部ぶ 公開こうかい:2022-03-31 更新こうしん:2022-04-04 ドラマコラム堤つつみ真一しんいち妻つま、小学生しょうがくせいになる。杉野すぎの遥はるか亮あきら石田いしだゆり子こ蒔田まきた彩あや珠たま Share Post LINE はてな コメント Twitterで人気にんきドラマの感想かんそうをつづり注目ちゅうもくを集あつめる、まっち棒ぼう(@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。 2022年ねん1月がつスタートのテレビドラマ『妻つま、小学生しょうがくせいになる。』(TBS系けい)の見みどころや考察こうさつを連載れんさいしていきます。 家族かぞくにもう一度いちど会あいたい。そう思おもいながら消きえてしまった貴恵きえ(石田いしだゆり子こ)に訪おとずれたのは、万まん理り華はな(毎まい田た暖だん乃)がもたらす、再ふたたびの奇跡きせきだった。 「あんな別わかれ方かた、あなたらしくない。会あっておいでよ」 千せん嘉よしみ(吉田よしだ羊ひつじ)は貴恵きえを抱だきしめる。今いま二に人にんの間あいだに紡つむがれるのは、この奇跡きせきがもたらした確たしかな友情ゆうじょうだ。 万まん理り華はなと千せん嘉よしみがくれた1日にち。ついに最終さいしゅう話ばなし、貴恵きえは愛あいする家族かぞくのもとへ再ふたたび駆かけ出だしていく。 画像がぞうを見みる(全ぜん22枚まい) 「これからは、なくしたものじゃなく、ママがくれたものを見みつめて、生いきていかないか?」 貴恵きえが亡なくなって10年ねん目めの結婚けっこん記念きねん日び。 圭介けいすけ(堤つつみ真一しんいち)と麻衣まい(蒔田まきた彩あや珠たま)が迎むかえるいつも通とおりの朝あさに、チャイムは鳴なった。あの日ひ、死しんだはずの貴恵きえが、小学生しょうがくせいの姿すがたで帰かえってきた朝あさと同おなじように。 「今日きょうで最後さいご、楽たのしくさよならしましょう」 貴恵きえと過すごす最期さいごの1日にち 貴恵きえと過すごす最期さいごの1日にちが始はじまる。 早速さっそく、麻衣まいの春はる服ふくを買かいに三さん人にんでお出でかけ。 爆ばく買かいも程々ほどほどに…と思おもうが、愛あいする娘むすめが買かったものを身みにつけている姿すがたを貴恵きえは見みることはできないからこそ、思おもい出でと合あわせて残のこそうとしたのかと思おもう。 帰かえったら掃除そうじと洗濯せんたく。最期さいごの一いち日にちだというのに買かい物ものと掃除そうじなんて普通ふつうすぎる気きもする。 しかし、このありふれた日常にちじょうは、貴恵きえにとっては特別とくべつな日常にちじょうなのだ。 家族かぞくや我わが家やのため、そして大切たいせつな人達ひとたちの明日あしたや未来みらいのために、今いましたいことをする。気きづいたら後回あとまわしにしない。 これも、この家族かぞくが私わたしたちに教おしえてくれた、すぐ近ちかくにありすぎて見みえない日々ひびの過すごし方かただった。 『妻つま、小学生しょうがくせいになる。』最終さいしゅう話ばなしで、にくい演出えんしゅつ 何なにもしてあげられなかったことを後悔こうかいしていた麻衣まいに、貴恵きえは恋人こいびとの蓮司れんじ(杉野すぎの遥はるか亮あきら)に会あいたいと頼たのむ。 家いえに来きてくれたとき「一人ひとりになりたい」と壁かべを作つくってしまった麻衣まいをそっと後押あとおしする貴恵きえ。蓮司れんじと出会であうきっかけを作つくったのは、同おなじように引ひっ込こみ思案じあんな娘むすめの背中せなかを押おした貴恵きえだ。 「やりたい遊あそびがある」と切きり出だした貴恵きえが始はじめたのは、まさかの両親りょうしんへの結婚けっこん挨拶あいさつゲーム! こんな時じだけ小学生しょうがくせいぶる貴恵きえの無邪気むじゃきさにも乗のってくれる蓮司れんじの優やさしさを、貴恵きえは確たしかめたかったのかもしれない。ただの遊あそびでよかったのだ。 しかし、麻衣まいとの将来しょうらいを約束やくそくする真剣しんけんな蓮司れんじ。貴恵きえの目めに涙なみだが溢あふれる。 「思おもいもよらないことも起おきるかもしれないけど、麻衣まいと一緒いっしょに色いろんな幸しあわせをたくさん見みつけていってください」 ここで万まん理り華はなの姿すがたではなく、貴恵きえに戻もどるのが刺ささる演出えんしゅつだった。 本当ほんとうのその時ときを迎むかえることができないとしても、今こん確たしかに麻衣まいの母親ははおやとして、大事だいじな娘むすめの幸しあわせな未来みらいが見みえたのだ。 一方いっぽう、読よみ切きりが決定けっていした友利ともり(神木しぼく隆之たかゆき介かい)は加筆かひつのために出版しゅっぱん社しゃから出でられないでいたが、窓まど越ごしに万まん理り華はなの姿すがたを見みつけ、駆かけ寄よる。 貴恵きえは、万まん理り華はなとして話はなしをする。 もう一度いちど戻もどってきたのだから貴恵きえとして話はなしをしないのかと思おもったが、小ちいさい頃ころから語かたっていた夢ゆめが叶かなおうとしている瞬間しゅんかんを邪魔じゃましたくなかったのだろう。 帰かえっていく友利ともりに、貴恵きえと同おなじ強つよさを確たしかに感かんじた。 圭介けいすけは今いままでを振ふり返かえっていた。 圭介けいすけの記憶きおくの中なかの貴恵きえは、ずっと笑顔えがおだ。最初さいしょに会あった時ときから、ずっと励はげまし、家族かぞくの幸しあわせを考かんがえていてくれた。 最後さいごにしてあげられること…。ハッと思おもい出だした圭介けいすけは慌あわてて守屋もりや(森田もりた智さとし望もち)に電話でんわをかける。 「僕ぼくの亡なくなった妻つまが帰かえってきたんです!」 思おもえば最初さいしょの頃ころは、周まわりの目めを気きに留とめない圭介けいすけに危機きき感かんを持もってほしいと思おもう人ひとも多おおかったと思おもう。 しかし二に話わでのこの言葉ことば。 「君きみと一緒いっしょにいるこの時間じかんを、嘘うそやごまかしで費ついやしたくないんだ、一いち分ふん一いち秒びょうも」 圭介けいすけは馬鹿ばかがつくほど真まっ直すぐなのはずっと変かわっていない。ただ、周まわりのことも考かんがえられるようになった。 守屋もりやにこの事実じじつを伝つたえられたのも、頼たのみ事ごとができるのも、家族かぞくという殻からに篭こもっていた圭介けいすけに信頼しんらいできる人ひとができたという証拠しょうこなのだと思おもう。 圭介けいすけたちから貴恵きえへの『プレゼント』 買かい物ものから帰かえってきた貴恵きえを出迎でむかえたのは、圭介けいすけと手作てづくりのレストランだった。 貴恵きえの笑顔えがおを巡めぐる中なかで思おもい出だしたこと、圭介けいすけ達たちがしてあげたいこと、それは貴恵きえの夢ゆめを叶かなえてあげることだった。 寺てらカフェの弥子やこ(小椋おぐら梨なし央ひさし)、マスター(柳家やなぎや喬たかし太郎たろう)に常連じょうれんの中村なかむら(飯塚いいづか悟志さとし/東京とうきょう03)。ラビットフーズの守屋もりや、宇田うだ(田中たなか俊介しゅんすけ)や副島そえじま(馬場ばば徹とおる)、詩織しおり(水谷みずたに果はて穂ほ)や蓮司れんじも。皆みな、貴恵きえが帰かえってきたからこそ繋つながれた人達ひとたち。 シェフとして調理場ちょうりばに立たつ貴恵きえは、沢山たくさんの笑顔えがおの中なかにいる圭介けいすけと麻衣まいを眺ながめていた。 もう、私わたしがいなくても孤独こどくじゃない…。 秒針びょうしんが、動うごく。別わかれの時ときが、音おとを立たてて、近ちかづく。 こういう時ときこそ、1日にちは短みじかいのだ。あっという間まに過すぎていく。 貴恵きえはふと10年間ねんかん荒あれ放題ほうだいの農園のうえんのことを思おもい出だす。「いつか気きが向むいた時ときでいいから」と言いう貴恵きえに圭介けいすけは「いつかじゃなくて、今いまやろう」と前向まえむきに言いう。 あれほど後うしろを向むいていた二人ふたりから、今いまできることをしたいという言葉ことばがすぐ出でてくることこそが、貴恵きえが帰かえってきた意味いみを強つよく感かんじさせる。 本当ほんとうの『永遠えいえんの別わかれ』の瞬間しゅんかん、3人にんが交かわした言葉ことばは… 夜明よあけの空そら。三さん人にんで過すごす、最期さいごの時とき。貴恵きえは二人ふたりを抱いだき寄よせる。 思おもい出でも、貴恵きえの優やさしさも、笑顔えがおも、この一いち苗なえのハバネロに込こめて。 「ママ、大好だいすき。会あいにきてくれてありがとう」 「ありがとう貴恵きえ、帰かえってきてくれて。ありがとう。僕ぼくの妻つまでいてくれて」 そして、「おやすみ」。 夜明よあけの時とき。貴恵きえは、目めを閉とじる。最愛さいあいの貴恵きえとの永遠えいえんの別わかれ。しかし、それはさよならではない。 その愛あいはこれからもずっと変かわらず続つづいていく。 朝日あさひが昇のぼる。太陽たいようのような貴恵きえのいない、新あたらしい明日あしたが始はじまる。 10年ねん前まえ、止とまってしまった風車かざぐるまは、貴恵きえが会あいに来きてくれて勢いきおいよく回まわりだした。 一度いちど、いなくなってしまった時とき、また止とまってしまった。 でも貴恵きえがいない今いまも、風車かざぐるまは回まわり続つづける。 最終さいしゅう話ばなしまでこの奇跡きせきを見守みまもってきた人ひとだけが気きづくこの変化へんかに涙なみだが溢あふれた。 妻つまを亡なくし生いきる希望きぼうをなくした夫おっとと娘むすめが、最愛さいあいの妻つまに再会さいかいし、人生じんせいに希望きぼうを見出みいだす新島にいじま家かの愛あいの物語ものがたり。 しかし、それを超こえる意味いみがあった。この奇跡きせきは人ひとと人ひととの繋つながりを確たしかに築きずいていった。 『妻つま、小学生しょうがくせいになる。』が伝つたえてくれた大切たいせつなメッセージ 最後さいごに、劇げき中ちゅうに登場とうじょうする生うまれ変かわりを描えがいた一いち冊さつ『君きみと再ふたたび』の言葉ことばを引用いんようする。 後悔こうかいや反省はんせいを乗のり越こえない限かぎり時間じかんが進すすんでも人生じんせいは進すすまない。 あの時とき、こうしておけばよかった。あの時ときもっと考かんがえれば別べつの可能かのう性せいがあった。 そんなことを思おもわないための人生じんせいの選択肢せんたくしが人生じんせいには必かならず残のこされている。 大切たいせつなものはいつか壊こわれるし、失うしなうくらいなら現実げんじつから目めを背そむけたくなってしまう。 しかし、いつまでもなくしたものを見みていては、ずっと暗くらい絶望ぜつぼうのままなのだ。 迷まよいながらでも、前まえを向むき、大切たいせつな何なにかのために今いまできることをすることが、残のこされた人生じんせいの選択肢せんたくしだと思おもう。 この物語ものがたりが私わたし達たちに伝つたえてくれた大切たいせつなメッセージ。 目めの前まえにある小ちいさな奇跡きせきを、幸しあわせのきっかけを見みつけられますように。 この記事きじの画像がぞう(全ぜん22枚まい) 過去かこの『妻つま、小学生しょうがくせいになる。』のドラマコラムはコチラから [文ぶん・構成こうせい/grape編集へんしゅう部ぶ] Share Post LINE はてな コメント
Twitterで人気 ドラマの感想 をつづり注目 を集 める、まっち棒 (@ma_dr__817125)さんのドラマコラム。
2022年 1月 スタートのテレビドラマ『妻 、小学生 になる。』(TBS系 )の見 どころや考察 を連載 していきます。
「あんな別 れ方 、あなたらしくない。会 っておいでよ」
「これからは、なくしたものじゃなく、ママがくれたものを見 つめて、生 きていかないか?」
「今日 で最後 、楽 しくさよならしましょう」
しかし、このありふれた日常 は、貴恵 にとっては特別 な日常 なのだ。
これも、この家族 が私 たちに教 えてくれた、すぐ近 くにありすぎて見 えない日々 の過 ごし方 だった。
『妻 、小学生 になる。』最終 話 で、にくい演出
「やりたい遊 びがある」と切 り出 した貴恵 が始 めたのは、まさかの両親 への結婚 挨拶 ゲーム!
こんな時 だけ小学生 ぶる貴恵 の無邪気 さにも乗 ってくれる蓮司 の優 しさを、貴恵 は確 かめたかったのかもしれない。ただの遊 びでよかったのだ。
しかし、麻衣 との将来 を約束 する真剣 な蓮司 。貴恵 の目 に涙 が溢 れる。
「思 いもよらないことも起 きるかもしれないけど、麻衣 と一緒 に色 んな幸 せをたくさん見 つけていってください」
ここで万 理 華 の姿 ではなく、貴恵 に戻 るのが刺 さる演出 だった。
もう一度 戻 ってきたのだから貴恵 として話 をしないのかと思 ったが、小 さい頃 から語 っていた夢 が叶 おうとしている瞬間 を邪魔 したくなかったのだろう。
「僕 の亡 くなった妻 が帰 ってきたんです!」
しかし二 話 でのこの言葉 。
「君 と一緒 にいるこの時間 を、嘘 やごまかしで費 やしたくないんだ、一 分 一 秒 も」
シェフとして調理場 に立 つ貴恵 は、沢山 の笑顔 の中 にいる圭介 と麻衣 を眺 めていた。
もう、私 がいなくても孤独 じゃない…。
こういう時 こそ、1日 は短 いのだ。あっという間 に過 ぎていく。
あれほど後 ろを向 いていた二人 から、今 できることをしたいという言葉 がすぐ出 てくることこそが、貴恵 が帰 ってきた意味 を強 く感 じさせる。
「ママ、大好 き。会 いにきてくれてありがとう」
「ありがとう貴恵 、帰 ってきてくれて。ありがとう。僕 の妻 でいてくれて」
そして、「おやすみ」。
その愛 はこれからもずっと変 わらず続 いていく。
10年 前 、止 まってしまった風車 は、貴恵 が会 いに来 てくれて勢 いよく回 りだした。
でも貴恵 がいない今 も、風車 は回 り続 ける。
しかし、それを超 える意味 があった。この奇跡 は人 と人 との繋 がりを確 かに築 いていった。
『妻 、小学生 になる。』が伝 えてくれた大切 なメッセージ
あの時 、こうしておけばよかった。あの時 もっと考 えれば別 の可能 性 があった。
そんなことを思 わないための人生 の選択肢 が人生 には必 ず残 されている。
しかし、いつまでもなくしたものを見 ていては、ずっと暗 い絶望 のままなのだ。
この物語 が私 達 に伝 えてくれた大切 なメッセージ。
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[文 ・構成 /grape編集 部 ]