思おもいを綴つづる、情景じょうけいを言葉ことばで表現ひょうげんすることで、写真しゃしんでは語かたりきれないものが残のこる『旅たび日記にっき』のすすめ By - 吉元よしもと 由美ゆみ 公開こうかい:2024-05-12 更新こうしん:2024-05-12 エッセイ吉元よしもと由美ゆみ連載れんさい Share Post LINE はてな コメント 吉元よしもと由美ゆみの『ひと・もの・こと』 作詞さくし家かでもあり、エッセイストでもある吉元よしもと由美ゆみさんが、日常にちじょうに関かかわる『ひと・もの・こと』を徒然つれづれなるままに連載れんさい。 たまたま出会であった人ひとのちょっとした言動げんどうから親友しんゆうのエピソード、取材しゅざいなどの途中とちゅうで出会であった気きになる物ものから愛用あいよう品ひん、そして日常にちじょう話ばなしから気きになる時事じじニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関かんするトピックを吉元よしもと流りゅうでお届とどけします。 旅たび日記にっきのすすめ 引ひき出だしを整理せいりしていたら、昔むかし々の旅たび日記にっきが数すう冊さつ出でてきました。パリに着ついてから買かったノートの表紙ひょうしには、お気きに入いりのシェーファーのカリグラフィーの万年筆まんねんひつで『PARIS DIARY』とタイトルを入いれました。 1988年ねん12月じゅうにがつ、3週間しゅうかんの滞在たいざい。自動じどう書記しょきのような文字もじ、ブルーブラックのインクが綴つづるのは、ただただ湧わき上あがる思おもいで、そこには何なんのジャッジも、表現ひょうげんの工夫くふうなどありません。 ひとりの旅先たびさきですから、その内容ないようについてはちょっと気き恥はずかしくもなるのですが、20代だいの頃ころの自分じぶんと再会さいかいするような感かんじがしました。 旅たびの記録きろくも今いまでは大おおきく様変さまがわりです。自分じぶんひとりの記録きろくであったものは、今いまではSNSを通とおして世界せかい発信はっしん。 知しらない人ひとの旅たびの記録きろくを目めにする不思議ふしぎ。他人たにんの旅たびの記録きろくはガイドブックのような『情報じょうほう』になりました。 SNSの影響えいきょうでしょうか、近所きんじょの住宅じゅうたく地ちの真まん中なかで携帯けいたいを片手かたてに歩あるいている外国がいこく人じん観光かんこう客きゃくをよく見みかけます。 広ひろいお寺てらがあるのですが、どうやらそこを目指めざしているらしく。楽たのしんでもらえたらいいのですが、がっかりしないかちょっと気きになります。 活字かつじ離ばなれが進すすんでいると言いわれます。本ほんを読よむことばかりでなく、文章ぶんしょう、それも自分じぶんのための文章ぶんしょうを書かくことからも離はなれているような気きがしてなりません。 思おもいを綴つづる、情景じょうけいを言葉ことばで表現ひょうげんすることで、写真しゃしんでは語かたりきれないものが残のこります。また「書かく」ことで、『旅たび』が深ふかまる。そういう意味いみでも旅たび日記にっきをお勧すすめするのです。 文章ぶんしょうに写真しゃしんを添そえても、イラストを添そえても素敵すてきです。私わたしの日記にっきのような『自動じどう書記しょき風ふう』もまた、自由じゆうでおもしろいのです。 伝つたえたいと思おもったときに、言葉ことばが生うまれます。旅たびの途中とちゅうで思おもったこと、思おもい出だしたこと、感動かんどうしたことを文章ぶんしょうにしてみる。 すると、思おもいがけない自分じぶんの感情かんじょうに出会であうことがあります。感情かんじょうが揺ゆさぶられることもあります。自分じぶんの中なかにある感情かんじょうに恐おそれを抱いだかず、正直しょうじきさを心こころがける。 知しらない街まちを歩あるく。見みたこともない光景こうけいが目めに飛とび込こんでくる。そのときの自分じぶんのフレッシュな思おもい、感受性かんじゅせいの記録きろくは、写真しゃしん以上いじょうのリアリティがあるかもしれません。 30数すう年ねん前まえの何なん冊さつかのノートには、すっかり忘わすれていた出来事できごとも綴つづられていました。どれもひとり旅たび。それは自分じぶん自身じしんとの対話たいわだったのですね。 今いまも旅たびをするときには、ブルーブラックのインクと馴染なじみのいいノートをバッグに入いれています。どこへ行いき、何なにを見みたか。誰だれと会あったか。レストランの名前なまえ、お料理りょうりについてなど、記録きろくするように書かいています。 もちろん自分じぶんとの対話たいわも。忘わすれてしまうにはもったいないことばかり。旅たび日記にっきは、人生じんせいという旅たびの記録きろくでもあるのです。 いのちを紡つむぐ言葉ことばたち かけがえのないこの世界せかいで吉元よしもと 由美ゆみ1,584円えん(07/19 09:10時点じてん)Amazon楽天らくてん市場いちばYahooAmazonの情報じょうほうを掲載けいさいしています ※記事きじ中ちゅうの写真しゃしんはすべてイメージ 作詞さくし家か・吉元よしもと由美ゆみの連載れんさい『ひと・もの・こと』バックナンバー [文ぶん・構成こうせい/吉元よしもと由美ゆみ] 吉元よしもと由美ゆみ 作詞さくし家か、作家さっか。作詞さくし家か生活せいかつ30年ねんで1000曲きょくの詞しを書かく。これまでに杏里あんり、田原たはら俊彦としひこ、松田まつだ聖子せいこ、中山なかやま美穂みほ、山本やまもと達彦たつひこ、石丸いしまる幹みき二に、加山かやま雄三ゆうぞうなど多おおくのアーティストの作品さくひんを手掛てがける。平原ひらはら綾香あやかの『Jupiter』はミリオンヒットとなる。現在げんざいは「魂たましいが喜よろこぶように生いきよう」をテーマに、「吉元よしもと由美ゆみのLIFE ARTIST ACADEMY」プロジェクトを発信はっしん。 ⇒ 吉元よしもと由美ゆみオフィシャルサイト ⇒ 吉元よしもと由美ゆみFacebookページ ⇒ 単行本たんこうぼん「大人おとなの結婚けっこん」 Share Post LINE はてな コメント
たまたま出会 った人 のちょっとした言動 から親友 のエピソード、取材 などの途中 で出会 った気 になる物 から愛用 品 、そして日常 話 から気 になる時事 ニュースなど…さまざまな『ひと・もの・こと』に関 するトピックを吉元 流 でお届 けします。
1988年 12月 、3週間 の滞在 。自動 書記 のような文字 、ブルーブラックのインクが綴 るのは、ただただ湧 き上 がる思 いで、そこには何 のジャッジも、表現 の工夫 などありません。
ひとりの旅先 ですから、その内容 についてはちょっと気 恥 ずかしくもなるのですが、20代 の頃 の自分 と再会 するような感 じがしました。
SNSの影響 でしょうか、近所 の住宅 地 の真 ん中 で携帯 を片手 に歩 いている外国 人 観光 客 をよく見 かけます。
すると、思 いがけない自分 の感情 に出会 うことがあります。感情 が揺 さぶられることもあります。自分 の中 にある感情 に恐 れを抱 かず、正直 さを心 がける。
30数 年 前 の何 冊 かのノートには、すっかり忘 れていた出来事 も綴 られていました。どれもひとり旅 。それは自分 自身 との対話 だったのですね。
もちろん自分 との対話 も。忘 れてしまうにはもったいないことばかり。旅 日記 は、人生 という旅 の記録 でもあるのです。
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※記事 中 の写真 はすべてイメージ
[文 ・構成 /吉元 由美 ]
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