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オキソニウムイオン - Wikipedia

オキソニウムイオン (えい: oxonium ion) は3つの化学かがく結合けつごうをもった酸素さんそカチオン総称そうしょうである[1]もっと単純たんじゅんなオキソニウムイオンはヒドロニウムイオン H3O+ である。有機ゆうき化学かがく登場とうじょうするおおくのオキソニウムイオンは、カルボニル化合かごうぶつのプロトンまたはアルキルによりられる。たとえば分子ぶんししきが R-C=O+-R (Rは水素すいそ以外いがい) とあらわされるものでは、共鳴きょうめい構造こうぞうけるうえにそれがだいさんきゅうカルボカチオンのものであるため、とく安定あんていとなる。

安定あんていなアルキルオキソニウムしお存在そんざいし、アルキルざいとしてひろ使つかわれる。たとえば、トリエチルオキソニウムテトラフルオロボラート英語えいごばん (Et3O+)(BF
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)
白色はくしょく結晶けっしょうせい固体こたいであり、強力きょうりょくなエチルざいである。これを利用りようすると、伝統でんとうてきフィッシャーエステル合成ごうせい反応はんのう利用りようできないときでも、エチルエステルを生産せいさんすることができる。

オキソニウムイオン
一般いっぱん構造こうぞうしき
トリメチルオキソニウム
骨格こっかく構造こうぞうしき
トリメチルオキソニウム
たまぼうモデル
トリメチルオキソニウム
空間くうかん充填じゅうてんモデル

炭化たんか水素すいそオキソニウムイオンはエーテルやアルコールのアルキルまたはプロトンによりられる。酸性さんせい溶液ようえきちゅうでアルコールのプロトンによりられたオキソニウムは、E2反応はんのうだつはなれもととしてはたらく。これは、電子でんしったときみず分子ぶんしになるからである。このときの生成せいせいぶつアルケンである。

オキサトリキナン英語えいごばんとオキサトリキナセンは異常いじょう安定あんていなオキソニウムイオンで、2008ねんにはじめて指摘してきされた。つよもとめかくざいである水酸化物すいさんかぶつシアン化物ばけものアジ化物ばけものとは反応はんのうするものの、オキサトリキナンは沸騰水ふっとうすい、アルコール、ハロゲンイオン、アミンとは反応はんのうしない。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ March, Jerry (1985). Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure (英語えいご) (3rd ed.). New York: Wiley. ISBN 0-471-85472-7

関連かんれん項目こうもく

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