スキンダイビングおよびスクーバダイビングで用 もち いる器材 きざい
編集 へんしゅう
ここでは、スキンダイビング とスクーバダイビング に共通 きょうつう で用 もち いられる器材 きざい について解説 かいせつ する。潜水 せんすい の分野 ぶんや では、マスク・シュノーケル・フィンの3つを「3点 てん セット 」と総称 そうしょう することもある[ 注 ちゅう 2] (■右 みぎ 上 じょう に画像 がぞう あり )。これらの器材 きざい を「軽 けい 器材 きざい 」という[ 注 ちゅう 3] 。
ダイビングハーフマスク(図説 ずせつ )
水 みず の屈折 くっせつ 率 りつ は空気 くうき のそれとは大 おお きく異 こと なるため、眼 め の角膜 かくまく が水 みず に接 せっ している場合 ばあい 、正常 せいじょう に物 もの を見 み ることができない。水中 すいちゅう 用 よう のゴーグル はこの問題 もんだい を解決 かいけつ するために存在 そんざい する、周囲 しゅうい の水 みず と角膜 かくまく の間 あいだ に空気 くうき の層 そう を設 もう けるための器具 きぐ である。ただ、鼻 はな を覆 おお わないタイプと覆 おお うタイプに大別 たいべつ でき、前者 ぜんしゃ は「水中 すいちゅう 眼鏡 めがね /水中 すいちゅう めがね(水泳 すいえい など水中 すいちゅう 活動 かつどう 対応 たいおう 型 がた のゴーグル。英 えい : underwater glasses, swimming goggles . ■左側 ひだりがわ の画像 がぞう はその一 いち 例 れい )」といい、後者 こうしゃ は「ダイビングマスク (英語 えいご 版 ばん ) (英 えい : diving mask , dive mask )」という。耳 みみ 抜 ぬ きを容易 ようい に行 おこな えるよう、マスクタイプは指 ゆび でマスク下 か の鼻 はな をつまめるように考慮 こうりょ されている。
水中 すいちゅう 眼鏡 めがね
ダイビングフルフェイスマスク
水圧 すいあつ によって装着 そうちゃく 部 ぶ (眼球 がんきゅう 周辺 しゅうへん )がマスク内部 ないぶ に引 ひ き込 こ まれるため(マスクスクイズ )、潜水 せんすい 用 よう としては鼻 はな まで覆 おお うことのできるダイビングマスクを用 もち い、その内部 ないぶ に鼻 はな から呼気 こき を吹 ふ き込 こ んで圧力 あつりょく 差 さ による障害 しょうがい を回避 かいひ (マスクブロー )するようになっている。換言 かんげん すれば、水遊 みずあそ びや水泳 すいえい に用 もち いられる眼 め の周 まわ りのみを覆 おお う水中 すいちゅう 眼鏡 めがね を少 すこ しでも本格 ほんかく 的 てき と言 い える潜水 せんすい に用 もち いることは、常人 じょうじん には不可能 ふかのう である(※伝統 でんとう 的 てき な素 す 潜 もぐ り漁 りょう を生業 せいぎょう とするような者 もの は例外 れいがい )。
マスクの中 なか に入 はい った水 みず を抜 ぬ くための排水 はいすい 弁 べん を持 も つ製品 せいひん も存在 そんざい するが、排水 はいすい 弁 べん がなくても水中 すいちゅう での水 みず 抜 ぬ きは可能 かのう である。その場合 ばあい にはマスクの上部 じょうぶ を手 て で押 お さえて、鼻 はな から呼気 こき を吹 ふ き込 こ めばマスク内 ない の圧力 あつりょく が上 あ がってマスクの下部 かぶ が浮 う き上 あ がり、すき間 ま から呼気 こき と水 みず が排出 はいしゅつ される。水中 すいちゅう でマスクが緩 ゆる んだり外 はず れる、あるいはベルトを調節 ちょうせつ するためマスクを意図 いと 的 てき に外 はず すといった事態 じたい に備 そな えるため、オープンウオーターダイバーライセンスの技能 ぎのう 講習 こうしゅう では水中 すいちゅう でのマスク脱着 だっちゃく も実施 じっし される。
近視 きんし ・老眼 ろうがん 等 ひとし のダイバーのために、いわゆる「度 ど 入 い り」のレンズを装着 そうちゃく できるようになっているマスクもある。乱視 らんし はもちろん遠近 えんきん 両用 りょうよう 等 とう もあるが、眼鏡 めがね ではごく当 あ たり前 まえ の境 さか い目 め の無 な い遠近 えんきん 両用 りょうよう レンズはまだ存在 そんざい しない。
特 とく に冷 つめ たい水中 すいちゅう や、汚染 おせん された水中 すいちゅう に潜水 せんすい する場合 ばあい 、また水中 すいちゅう での会話 かいわ を必要 ひつよう とする場合 ばあい には、レギュレーター が組 く み込 こ まれ、口 くち を含 ふく む顔面 がんめん 全体 ぜんたい を覆 おお う形状 けいじょう のマスクを使用 しよう する場合 ばあい があり、このタイプを「フルフェイスマスク(ダイビングフルフェイスマスク)」という(■右側 みぎがわ に一 いち 例 れい の画像 がぞう あり )。これに対 たい してフルフェイス型 がた でない通常 つうじょう タイプは「ハーフマスク(ダイビングハーフマスク)」という(■右側 みぎがわ にイラスト あり )。テレビ番組 ばんぐみ などで企画 きかく される水中 すいちゅう リポート (潜水 せんすい リポート)で使用 しよう されているのはこのタイプである。フルフェイスマスクも様々 さまざま な種類 しゅるい が存在 そんざい する。フルフェイスマスクは職業 しょくぎょう ダイバーの間 あいだ で多用 たよう されている一方 いっぽう で、一般 いっぱん レジャーダイバーへの普及 ふきゅう 率 りつ はゼロに等 ひと しい。しかし、一部 いちぶ の体験 たいけん ダイビングや障害 しょうがい 者 しゃ 向 む けダイビング等 とう で使 つか われている。レギュレーターが外 はず れる心配 しんぱい が無 な いことや普段 ふだん どおりの鼻 はな 呼吸 こきゅう も可能 かのう なこと、マスク内 ない への浸水 しんすい が少 すく ないこと、入 はい っても排水 はいすい 弁 べん から排水 はいすい されることなど、初心者 しょしんしゃ や障害 しょうがい 者 しゃ に向 む いている面 めん は数多 かずおお くある。
ダイビングハーフマスクとシュノーケルの組 く み合 あ わせ(図説 ずせつ )
日本語 にほんご では「シュノーケル 」とも「スノーケル 」ともいう。前者 ぜんしゃ はドイツ語 ご 名 めい "Schnorchel " の音 おと 写 うつし 形 かたち 、後者 こうしゃ は英語 えいご 名 めい "snorkel " の音 おと 写 うつし 形 がた である。
顔面 がんめん を水 みず に漬 つ けた状態 じょうたい で呼吸 こきゅう をするためのJ字 じ 型 がた の管 かん である。スクーバダイビングでも目的 もくてき 地点 ちてん 付近 ふきん までは水面 すいめん を移動 いどう することが多 おお く、タンク内 ない の空気 くうき を節約 せつやく するために使用 しよう される。マスクストラップの左右 さゆう どちらでも取 と り付 つ け可能 かのう であるが、スクーバダイバーの場合 ばあい はレギュレーター のホースが右側 みぎがわ から伸 の びてくるため、左側 ひだりがわ に装着 そうちゃく するのが一般 いっぱん 的 てき である。排水 はいすい 弁 べん 付 つ きが一般 いっぱん 的 てき であるが、あえて弁 わきまえ 無 な しを選 えら ぶダイバーもいる。21世紀 せいき 初期 しょき には上部 じょうぶ から水 みず が入 はい りにくいドライトップ付 つ きの製品 せいひん も多 おお くなったが、どんなスノーケルであっても水 みず は容易 ようい に浸入 しんにゅう することを使用 しよう 者 しゃ は常 つね に念頭 ねんとう に置 お いて呼吸 こきゅう する必要 ひつよう がある。
下部 かぶ がU字 じ 管 かん のように曲 ま がっているタイプと、蛇腹 じゃばら 状 じょう で使 つか わないときには真 ま っ直 す ぐの状態 じょうたい になっているタイプがあり、前者 ぜんしゃ はシュノーケラー(シュノーケリング する者 もの )向 む き、後者 こうしゃ はスクーバダイバー向 む きという説 せつ もある。
ダイビング(潜水 せんすい )やシュノーケリング をする者 もの の多 おお くが用 もち いる道具 どうぐ に、鯨 くじら 類 るい (クジラ目 め 動物 どうぶつ )や鰭 ひれ 脚 あし 類 るい が脚 あし 部 ぶ に具 そな える上下 じょうげ 運動 うんどう 型 がた のフリッパー (cf. en ) に酷似 こくじ した、足元 あしもと に装着 そうちゃく するフリッパー状 じょう のものがある。これを英語 えいご では "swimfin (s)"、"swim fin(s)"、"fin (s)"、"flipper (s)" などという。日本語 にほんご では、英語 えいご 名 めい の音 おと 写 うつし 形 がた である「スイムフィン 」「フィン 」「フリッパー 」のほか、古 ふる くからの名称 めいしょう (※これも外国 がいこく 語 ご 名 めい の漢 かん 訳 やく 語 かたり か)「足 あし 鰭 ひれ /足 あし ひれ 」が用 もち いられる[ 注 ちゅう 4] 。脚 あし は人体 じんたい の部位 ぶい のなかで最 もっと も大 おお きな運 うん 動力 どうりょく を生 う み出 だ せるが、その力 ちから (脚力 きゃくりょく )の一 ひと つである陸上 りくじょう で前 まえ に進 すす む力 ちから を水中 すいちゅう における上下 じょうげ 運動 うんどう [ 注 ちゅう 5] に置 お き換 か え、水中 すいちゅう での前方 ぜんぽう への推力 すいりょく に変換 へんかん するのがスイムフィンであり、水域 すいいき (水中 すいちゅう や水面 すいめん 下 か )での移動 いどう を劇的 げきてき に効率 こうりつ 化 か できる。
モノフィン(左 ひだり )とステレオフィン(右 みぎ )
フルフットフィン(左 ひだり )とオープンヒールフィン(右 みぎ )
スイムフィンには、2本 ほん で構成 こうせい されるヒトの脚 あし に合 あ わせて靴 くつ と同 おな じように独立 どくりつ した2本 ほん が1セットになっているタイプと、鯨 くじら 類 るい のフリッパーのように(あるいは、西洋 せいよう タイプの人魚 にんぎょ の尾鰭 おびれ のように)1枚 まい の大 おお きな面 めん で水 みず を捉 とら えるタイプがあり、1949年 ねん に遅 おく れて開発 かいはつ されてきた後者 こうしゃ を「モノフィン (英 えい : monofin )」と呼 よ ぶ一方 いっぽう で、以前 いぜん からあった前者 ぜんしゃ を「従来 じゅうらい 型 がた フィン」の意味合 いみあ いをもって「ステレオフィン (英 えい : stereo-fins )」と呼 よ んだり、「ビーフィン (英 えい : Bi-fins, BF )」と呼 よ ぶようになった。
スイムフィンを足 あし に装着 そうちゃく する際 さい に足 あし を入 い れる部分 ぶぶん を「フットポケット(英 えい : foot pocket(s) )」というが、これを基準 きじゅん にする場合 ばあい は、以下 いか の2種類 しゅるい に分類 ぶんるい することができる。
オープンヒールフィン (英 えい : open-heel fin(s) )
「ストラップフィン 」ともいう。踵 かかと (かかと )の部分 ぶぶん をストラップで留 と めるタイプ。踵 かかと と部分 ぶぶん の皮膚 ひふ との摩擦 まさつ を防 ふせ ぐため、マリンブーツを着用 ちゃくよう の後 のち 、装着 そうちゃく する。大 おお まかなサイズ設定 せってい はあるがストラップの調整 ちょうせい が利 き くのでサイズの融通 ゆうずう 性 せい が高 たか い。ストラップに一般 いっぱん 的 てき なゴムバンドではなく、ステンレススプリングを用 もち いたタイプは装着 そうちゃく 後 ご の調整 ちょうせい は不可能 ふかのう だが、サイズ(長 なが さ)が適切 てきせつ なら利便 りべん 性 せい 、耐久 たいきゅう 性 せい 及 およ び快適 かいてき 性 せい に優 すぐ れる。
フルフットフィン (英 えい : full-foot fin )
フットポケットが踵 かかと の部分 ぶぶん までを覆 おお っている。素足 すあし に装着 そうちゃく するダイバーが多 おお いが、薄手 うすで のフルフットフィン専用 せんよう ブーツも各種 かくしゅ 市販 しはん されている。
デリケートな踝 くるぶし (くるぶし )周 まわ りを保護 ほご するため、また、フィン擦 す れを防止 ぼうし するために専用 せんよう ブーツや専用 せんよう ソックス(※薄手 うすで のものが理想 りそう )の着用 ちゃくよう が望 のぞ ましい。サイズの微 ほろ 調整 ちょうせい は一切 いっさい できず、一般 いっぱん の靴 くつ のような細 こま かいサイズ設定 せってい があるわけではないので、ぴったり合 あ わせるためには若干 じゃっかん の工夫 くふう が必要 ひつよう である。フルフットフィン専用 せんよう ブーツや専用 せんよう ソックス、なかには磯 いそ 足袋 たび (いそたび )などを履 は いているダイバーもいるが、それらは身体 しんたい の保温 ほおん ・保護 ほご のためであると同時 どうじ にフィンに足 あし を合 あ わせるための道具 どうぐ でもある。
フィンの硬 かた さや長 なが さ、素材 そざい などにより、様々 さまざま な種類 しゅるい が発売 はつばい されている。一般 いっぱん に、硬質 こうしつ 素材 そざい で作 つく られた大型 おおがた のもののほうが脚力 きゃくりょく を推力 すいりょく に変換 へんかん する効率 こうりつ がよく、かつ、大 おお きな最大 さいだい 推力 すいりょく を出 だ せるとされているが、その反面 はんめん 、強 つよ い脚力 きゃくりょく がなければ効率 こうりつ の良 よ いフィンキックを行 おこな えない。作業 さぎょう 潜水 せんすい において重量 じゅうりょう 物 ぶつ を運搬 うんぱん する場合 ばあい には軟 やわ らかいフィンでは必要 ひつよう な推力 すいりょく を得 え ることができず、反対 はんたい にレクリエーショナルダイビング において体力 たいりょく に合 あ わない硬 かた いフィンを使用 しよう すれば体力 たいりょく を無駄 むだ に消耗 しょうもう することになる。このようなことから、自分 じぶん の脚力 きゃくりょく とダイビングスタイルに合 あ ったものを選 えら ぶことが重要 じゅうよう とされている。ウェットスーツ着用 ちゃくよう 時 じ とドライスーツ着用 ちゃくよう 時 じ では、ブーツの大 おお きさの関係 かんけい でフィンの共用 きょうよう が困難 こんなん であることも多 おお い。また、中級 ちゅうきゅう 以上 いじょう のダイバーともなれば、潜 くぐ るポイントに応 おう じて適切 てきせつ と思 おも われるフィンを使 つか い分 わ けることもごく普通 ふつう である。
身体 しんたい が長時間 ちょうじかん に亘 わた って水中 すいちゅう や水上 すいじょう にあるような仕事 しごと (※最 さい 広義 こうぎ の『仕事 しごと 』のことであり、『遊 あそ び』も含 ふく む)に従事 じゅうじ する者 もの は、体温 たいおん の低下 ていか を防 ふせ ぐ準備 じゅんび が必須 ひっす があり、場合 ばあい によっては、想定 そうてい される有害 ゆうがい な物理 ぶつり 的 てき 接触 せっしょく も未然 みぜん に防 ふせ がなければならない。そのような目的 もくてき に適 かな うよう開発 かいはつ された被服 ひふく が、英語 えいご でいうところの "'exposure protection suit " あるいは "exposure suit "、日本語 にほんご でいうところの「保護 ほご スーツ 」である。保護 ほご スーツには、着用 ちゃくよう 者 しゃ の身体 しんたい が水 みず に濡 ぬ れることを前提 ぜんてい にした「ウェットスーツ /ウエットスーツ 」と濡 ぬ れないことを前提 ぜんてい にした「ドライスーツ 」の、大 おお きく分 わ けて2種類 しゅるい がある。
ダイビング(潜水 せんすい )やシュノーケリング /スノーケリングをする者 もの は、基本 きほん 的 てき には体温 たいおん 以下 いか の水 みず の中 なか で行動 こうどう するため、本格 ほんかく 的 てき あるいは長時間 ちょうじかん に亘 わた って行 おこな う場合 ばあい には保護 ほご スーツを着用 ちゃくよう するのが通例 つうれい となっている。また、ダイバーは、仕事 しごと の種類 しゅるい によってウェットスーツとドライスーツを使 つか い分 わ ける。過酷 かこく な低 てい 水温 すいおん の中 なか ではよほど特殊 とくしゅ な人 ひと 以外 いがい にはやりようのないスキンダイビング で使 つか われるのはウェットスーツか一般 いっぱん 的 てき な水着 みずぎ のいずれかであるが、スクーバダイビング やテクニカルダイビング 、洞窟 どうくつ 潜水 せんすい など、低 てい 水温 すいおん の中 なか で従事 じゅうじ することもあるダイビングでは、ウェットスーツとドライスーツを環境 かんきょう に合 あ わせて使 つか い分 わ ける。
本格 ほんかく 的 てき なスキンダイビング やスクーバダイビング では、水中 すいちゅう で低 てい 体温 たいおん 症 しょう の危険 きけん が生 しょう じても、すぐに上陸 じょうりく して暖 だん を取 と るなどの対処 たいしょ ができない場合 ばあい も多 おお く、保温 ほおん 力 りょく をもたない水着 みずぎ のみを着用 ちゃくよう して潜水 せんすい することは危険 きけん である。また、岩 いわ やサンゴ に触 ふ れることによる皮膚 ひふ の損傷 そんしょう 防止 ぼうし という観点 かんてん からは、全身 ぜんしん 、少 すく なくとも胴 どう および脚 あし 部 ぶ 全体 ぜんたい を覆 おお う被服 ひふく を着用 ちゃくよう して潜水 せんすい することが好 この ましい。したがって、日本 にっぽん を含 ふく む世界 せかい の多 おお くの国 くに ・地域 ちいき では保護 ほご スーツの着用 ちゃくよう がほぼ通例 つうれい となっており、水着 みずぎ のみを着用 ちゃくよう して潜水 せんすい することは、熱帯 ねったい などかなり水温 すいおん の高 たか い地域 ちいき で、かつ、受傷 じゅしょう の原因 げんいん となる物体 ぶったい に触 ふ れる危険 きけん 性 せい が相当 そうとう 低 ひく い場合 ばあい でない限 かぎ り、一般 いっぱん 的 てき でない。ただし、沿岸 えんがん の限 かぎ られた範囲 はんい で行 おこな われるシュノーケリング /スノーケリング(※潜水 せんすい というほど深 ふか く潜 くぐ らない)においては、保護 ほご スーツを着用 ちゃくよう しない場合 ばあい も多 おお い。しかし、ウェットスーツは身体 しんたい の保温 ほおん と保護 ほご だけでなく浮力 ふりょく 確保 かくほ という目的 もくてき もある。その浮力 ふりょく を相殺 そうさい するためのウェイト を捨 す てさえすれば十分 じゅうぶん な浮力 ふりょく が確保 かくほ できるが、水着 みずぎ やラッシュガード等 とう の浮力 ふりょく が無 な いものしか着用 ちゃくよう していないダイバー(やシュノケラー)は、その緊急 きんきゅう 時 じ の浮力 ふりょく 確保 かくほ ができない。なお、保護 ほご スーツ(特 とく にウェットスーツ )の下着 したぎ として水着 みずぎ を着用 ちゃくよう することは一般 いっぱん 的 てき である。できるだけ身体 しんたい に密着 みっちゃく するシンプルなタイプの水着 みずぎ が望 のぞ ましい。
ウエイトベルトの一 いち 例 れい 。ダイビングスーツや他 た の器材 きざい の浮力 ふりょく に応 おう じて、あらかじめ錘 おもり を増減 ぞうげん しなければならない。バックルのレバーを引 ひ き起 お こすとクイックリリースできる。
保護 ほご スーツなどの器材 きざい は浮力 ふりょく を有 ゆう するため、これらを身 み に付 つ けて潜行 せんこう することは不可能 ふかのう ないし困難 こんなん である。こうした浮力 ふりょく を相殺 そうさい し、潜行 せんこう を可能 かのう ないし容易 ようい にするため、金属 きんぞく (主 しゅ として鉛 なまり )製 せい の錘 おもり を身 み に付 つ けることが必要 ひつよう になる。ダイビングではこれを「ダイビングウエイト /ダイビングウェイト (英 えい : diving weights )」、システムを「ダイビングウエイトシステム /ダイビングウェイトシステム (英 えい : diving weighting system )」といい、それぞれを略 りゃく して「ウエイト/ウェイト英 えい : weights )」「ウエイトシステム/ウェイトシステム(英 えい : weighting system )」と呼 よ んでいる。
穴 あな の空 あ いた錘 おもり をナイロンなどの繊維 せんい でできたベルトに取 と り付 つ け腰 こし に装着 そうちゃく する場合 ばあい が多 おお いが、ポケットに錘 おもり を入 い れたベスト状 じょう の器具 きぐ (ウエイトベスト)や、BCに組 く み込 こ まれたウエイト専用 せんよう ポケットを使用 しよう する場合 ばあい もある。こうしたベルトやポケットは、緊急 きんきゅう 時 じ に錘 おもり を捨 す てて浮上 ふじょう することができるよう、身体 しんたい からワンタッチで取 と り外 はず せるようになっている(クイックリリース)。装着 そうちゃく したウェイトベルトの先端 せんたん をたくし込 こ むなどの「端末 たんまつ 処理 しょり 」は、クイックリリースの妨 さまた げとなるので禁則 きんそく 事項 じこう である。
BCDにウェイトを装着 そうちゃく する場合 ばあい 、ウェイト専用 せんよう ポケット以外 いがい のポケットには原則 げんそく としてウェイトを入 い れてはいけない。第 だい 一 いち の理由 りゆう はクイックリリースができないことで、ウェイトの脱落 だつらく 、ポケットの破損 はそん などのデメリットもある。
「スクーバ器材 きざい 」とは、スクーバ/スキューバ(自給 じきゅう 気 き 式 しき 水中 すいちゅう 呼吸 こきゅう 装置 そうち 、水中 すいちゅう 肺 はい 、en )を構成 こうせい する機器 きき 材 ざい (機械 きかい と器具 きぐ と材料 ざいりょう )のこと。これらはスクーバダイビング /スキューバダイビングで呼吸 こきゅう と浮力 ふりょく 調整 ちょうせい に用 もち いる。スクーバダイビングでは、これらの一式 いっしき を、英語 えいご で "scuba set "、日本語 にほんご で「重 じゅう 器材 きざい セット 」あるいは「スクーバセット [ 注 ちゅう 6] 」という。
呼吸 こきゅう 用 よう のガス(通常 つうじょう は空気 くうき )を圧縮 あっしゅく して携行 けいこう するための容器 ようき である。日本語 にほんご ではボンベと呼 よ ばれることも多 おお い[ 注 ちゅう 7] が、英語 えいご ではtank(タンク)、bottle(ボトル:瓶 びん )、ないしはシリンダー(cylinder:円筒 えんとう )と呼 よ ばれる。なお、酸素 さんそ ボンベと呼 よ ばれることが多 おお いが、これは誤 あやま りであり、通常 つうじょう は一般 いっぱん 的 てき な大気 たいき と同 おな じ成分 せいぶん の清潔 せいけつ で乾燥 かんそう した空気 くうき を用 もち いる。酸素 さんそ を増 ふ やした(窒素 ちっそ を減 へ らした)エンリッチドエア(ナイトロックス)も広 ひろ く普及 ふきゅう している。
水中 すいちゅう 重量 じゅうりょう の軽 かる いアルミニウム製 せい のものが多 おお く用 もち いられた時期 じき もあったが、結局 けっきょく は重量 じゅうりょう 減 げん の分 ぶん ウェイトを増 ふ やさねばならず器材 きざい 全体 ぜんたい としての重量 じゅうりょう 減 げん にはならないどころか陸上 りくじょう では総 そう 重量 じゅうりょう 増 ぞう となること、及 およ び2002年 ねん の法 ほう 改正 かいせい 後 ご 、アルミタンク離 ばな れが進 すす み、現在 げんざい 、国内 こくない ではスチール(鋼鉄 こうてつ )製 せい のものが圧倒的 あっとうてき に多 おお く用 もち いられている。新 あら たに製造 せいぞう されるタンクについては、通常 つうじょう のスチールタンクではなく、メタリコン処理 しょり 等 ひとし の表面 ひょうめん 処理 しょり により耐久 たいきゅう 性 せい を向上 こうじょう させたものが主流 しゅりゅう である。内容 ないよう 積 せき は6Lから15L程度 ていど で、日本 にっぽん では10Lか12Lのものが多 おお い。充填 じゅうてん 圧力 あつりょく はかつては150気圧 きあつ が標準 ひょうじゅん であったが、現在 げんざい は200気圧 きあつ が標準 ひょうじゅん 的 てき である。テクニカルダイビング 用 よう としては300気圧 きあつ のものも一部 いちぶ 用 もち いられるが、日本 にっぽん 国内 こくない では200気圧 きあつ までしか高 こう 圧 あつ ガス保安 ほあん 法 ほう で認 みと められていない。
タンクの重量 じゅうりょう は、内容 ないよう 積 せき が同 おな じである場合 ばあい 、陸上 りくじょう ではアルミタンクの方 ほう がやや重 おも いのが普通 ふつう で、水中 すいちゅう では比重 ひじゅう が大 おお きいスチールタンクの方 ほう がやや重 おも い。
国内 こくない ではスチールタンクが圧倒的 あっとうてき に多 おお く普及 ふきゅう しているが、海外 かいがい ではほとんど逆 ぎゃく である。アルミタンク使用 しよう 時 じ は、スチールタンク使用 しよう 時 じ よりもウェイトを2kg前後 ぜんこう 増 ふ やす必要 ひつよう がある。
1回 かい の潜水 せんすい 時 じ に携行 けいこう するタンクは通常 つうじょう 1本 ほん であるが、作業 さぎょう 潜水 せんすい やテクニカルダイビングにおいては、より多量 たりょう 、あるいは複数 ふくすう 種 しゅ の呼吸 こきゅう 用 よう ガスを携行 けいこう する目的 もくてき で2本 ほん 以上 いじょう のタンクを携行 けいこう する場合 ばあい もある。
1本 ほん あるいは1組 くみ のタンクで可能 かのう な潜水 せんすい 時間 じかん に関 かん しては当該 とうがい 記事 きじ を参照 さんしょう されたい。
高 こう 圧 あつ ガス保安 ほあん 法 ほう (旧 きゅう ・高 こう 圧 あつ ガス取締 とりしまり 法 ほう )により、許可 きょか を受 う けた高 こう 圧 あつ ガス製造 せいぞう 業者 ぎょうしゃ でなければタンクに空気 くうき などのガスを充填 じゅうてん してはならない。またタンクには、有 ゆう 資格 しかく 者 しゃ による5年 ねん に1回 かい の検査 けんさ を実施 じっし し、SCUBAの文字 もじ を含 ふく む検査 けんさ 合格 ごうかく の刻印 こくいん をする必要 ひつよう がある。
かつて定番 ていばん であったダブルホース
タンクに充填 じゅうてん された高 こう 圧 あつ の呼吸 こきゅう ガス(一般 いっぱん 的 てき には空気 くうき )を呼吸 こきゅう に適 てき した圧力 あつりょく (周囲 しゅうい 圧 あつ )まで減圧 げんあつ する装置 そうち である。通常 つうじょう ファーストステージ、セカンドステージの2部分 ぶぶん から構成 こうせい されていてタンク内 ない の高 こう 圧 あつ ガスを2段階 だんかい に分 わ けて減圧 げんあつ する。
ファーストステージ
タンク内 ない のガスを8 - 11気圧 きあつ (機種 きしゅ により予 あらかじ め決 き められている。)プラス周囲 しゅうい 圧 あつ (ダイバーが居 い る水深 すいしん の水圧 すいあつ )に減圧 げんあつ する部分 ぶぶん である。タンクの吸排気 はいき バルブに直接 ちょくせつ ねじ留 と めされる。適切 てきせつ な圧力 あつりょく に減圧 げんあつ されたガスは中 ちゅう 圧 あつ ホースを通 つう じてセカンドステージ(オクトパス含 ふく む。)、BCD、ドライスーツ等 とう に供給 きょうきゅう される。残 ざん 圧 あつ 計 けい だけは減圧 げんあつ されることが無 な いままの圧力 あつりょく で高 こう 圧 あつ ホースを通 つう じてタンクと繋 つな がり、タンクの残 ざん 圧 あつ を示 しめ す。ファーストステージは大 おお きく分 わ けてスタンダードピストン、バランスピストン、バランスダイヤフラムの3形式 けいしき があるが、いずれも基本 きほん 原理 げんり としては、減圧 げんあつ 後 ご のガスが一定 いってい の圧力 あつりょく に達 たっ したときにバネにより開 ひら かれていた弁 べん が閉 と じる構造 こうぞう になっている。ダブルダイヤフラム(ダイブウェイズ社 しゃ )やムービングオリフィスバランスピストン(シャーウッド社 しゃ )などの特殊 とくしゅ な形式 けいしき も存在 そんざい する。
セカンドステージ
ファーストステージで減圧 げんあつ されたガスを呼吸 こきゅう に適 てき した圧力 あつりょく (周囲 しゅうい 圧 あつ )まで再 さい 減圧 げんあつ する部分 ぶぶん で、ダイバーが直接 ちょくせつ 口 くち にくわえる部品 ぶひん 、またはフルフェイスマスクの呼吸 こきゅう 部 ぶ である。ダイバーが息 いき を吸 す うことで、内部 ないぶ の圧力 あつりょく が周囲 しゅうい の水圧 すいあつ よりも低 ひく くなったときに、テコの作用 さよう により弁 べん が開 ひら く構造 こうぞう になっている。指 ゆび でボタンを押 お し込 こ むなどの操作 そうさ で、強制 きょうせい 的 てき に弁 べん を開 ひら かせることもできる。他 た のダイバーにガスを提供 ていきょう する必要 ひつよう が生 しょう じた場合 ばあい に備 そな え、予備 よび のセカンドステージ(オクトパスと称 しょう する)をファーストステージに取 と り付 つ け、携行 けいこう する場合 ばあい が多 おお い。
最 もっと も一般 いっぱん 的 てき なレギュレータセットはファーストステージ、メインのセカンドステージ、予備 よび のセカンドステージ(オクトパス)、BCDに繋 つな ぐ中 なか 圧 あつ ホース、ファーストステージと高圧 こうあつ ホースで繋 つな がる残 ざん 圧 あつ 計 けい やコンパス等 とう が一体 いったい となったコンソールゲージから構成 こうせい されていて、ドライスーツを使用 しよう する場合 ばあい にはスーツへの給 きゅう 気 き 用 よう に中 ちゅう 圧 あつ ホースを1本 ほん 追加 ついか する必要 ひつよう がある。
オクトパス以外 いがい の予備 よび の呼吸 こきゅう 源 げん として小型 こがた のタンクにレギュレーターを取 と り付 つ けたサブシステムを持 も ち込 こ むことも安全 あんぜん 対策 たいさく として優 すぐ れている。
商品 しょうひん 名 めい スペアエアに代表 だいひょう されるレギュレータ一 いち 体型 たいけい の超 ちょう 小型 こがた (300-500cc程度 ていど )タンクも世界 せかい 的 てき に広 ひろ く普及 ふきゅう しているが、日本 にっぽん 国内 こくない では全 まった く根付 ねつ かず、(現在 げんざい では)レジャーユースとしては輸入 ゆにゅう されていない。
BCD。向 む かって右 みぎ に写 うつ っている蛇腹 じゃばら 状 じょう のホースの先端 せんたん 、黄色 きいろ い押 お しボタンがある位置 いち に吸気 きゅうき 弁 べん が設 もう けられている。
スクーバダイビングに使用 しよう する浮力 ふりょく 調整 ちょうせい 装置 そうち で、B uoyancy(浮力 ふりょく ) C ompensator(補償 ほしょう 装置 そうち )のアクロニム である。BCD(B uoyancy C ontrol D evice、ボイヤンシー・コントロール・デバイス)とも呼 よ ぶ。本体 ほんたい となる空気 くうき 袋 ぶくろ と、身体 しんたい に装着 そうちゃく するためのハーネス、空気 くうき タンクから空気 くうき を送 おく り込 こ むための吸気 きゅうき 弁 べん 、内部 ないぶ の空気 くうき を排出 はいしゅつ するための排気 はいき 弁 べん からなり、さらに通常 つうじょう は空気 くうき タンクを固定 こてい するためのハーネスと一体 いったい となっている。空気 くうき 袋 ぶくろ を背中 せなか 側 がわ に設 もう けたバックフロートタイプ、胸 むね 側 がわ に設 もう けたホースカラータイプ、前後 ぜんご に設 もう けたジャケットタイプ、ショルダーベルトタイプなどに分類 ぶんるい され、それぞれ一長一短 いっちょういったん がある。
ホースカラータイプは最 もっと も初期 しょき 型 がた で、現在 げんざい ではごく一部 いちぶ のダイバーにしか使 つか われていない。
スクーバダイバーの受 う ける浮力 ふりょく は、次 つぎ の理由 りゆう 等 とう により潜水 せんすい 中 ちゅう 一定 いってい でない。すなわち
スクーバダイバーが着用 ちゃくよう するウエットスーツなどは、多数 たすう の気泡 きほう を閉 と じ込 こ めた生地 きじ からできており、周囲 しゅうい の圧力 あつりょく 、すなわち水深 すいしん の増加 ぞうか とともに、気泡 きほう が潰 つぶ されて体積 たいせき が減少 げんしょう する。すなわち、保護 ほご スーツを身 み に付 つ けたダイバーの浮力 ふりょく は水深 すいしん の増加 ぞうか とともに減少 げんしょう する。
スクーバダイビングに使用 しよう する空気 くうき タンクの重量 じゅうりょう は、中身 なかみ の消費 しょうひ とともに変化 へんか し、例 たと えば10Lのタンクを例 れい に取 と ると、150気圧 きあつ の空気 くうき を消費 しょうひ することで、その質量 しつりょう が約 やく 1.5kg変化 へんか する。一方 いっぽう でタンクの体積 たいせき は実質 じっしつ 的 てき に変化 へんか しないことから、タンクの浮力 ふりょく は1.5kg増加 ぞうか し、すなわちこのタンクを身 み に付 つ けたダイバーの潜水 せんすい 終了 しゅうりょう 時 じ の浮力 ふりょく も潜水 せんすい 開始 かいし 時 じ より1.5kgだけ増加 ぞうか する。
BCは、これらの要因 よういん による浮力 ふりょく の変化 へんか を相殺 そうさい し、常 つね に一定 いってい 条件 じょうけん での潜水 せんすい が可能 かのう になるようにするために使用 しよう される。すなわち、スクーバ・ダイバーはタンク内 ない の空気 くうき の消費 しょうひ により増加 ぞうか すると見込 みこ まれる浮力 ふりょく を相殺 そうさい するために、潜水 せんすい 開始 かいし 時 じ を基準 きじゅん とした場合 ばあい には過剰 かじょう となるウエイトを装着 そうちゃく するとともに、潜水 せんすい 開始 かいし 時 じ にBCに空気 くうき を保持 ほじ することで過剰 かじょう のウエイトをさらに相殺 そうさい し、潜水 せんすい 中 ちゅう の空気 くうき の消費 しょうひ (タンクの浮力 ふりょく 増加 ぞうか )とともに対応 たいおう 量 りょう の空気 くうき をBCから排出 はいしゅつ することで、タンク内 ない の空気 くうき 量 りょう にかかわらず一定 いってい の浮力 ふりょく (通常 つうじょう 、中性 ちゅうせい 浮力 ふりょく と呼 よ ばれる浮力 ふりょく 0の状態 じょうたい )を得 え ることができる。同様 どうよう に、水深 すいしん の増加 ぞうか とともにBCに空気 くうき を送 おく り込 こ み、浮上 ふじょう とともにBC内 ない の空気 くうき を排気 はいき することで、ウエットスーツの体積 たいせき 変化 へんか による浮力 ふりょく 変化 へんか も相殺 そうさい することができる。
BCはさらに、水面 すいめん で休息 きゅうそく する際 さい や非常時 ひじょうじ のための救命胴衣 きゅうめいどうい 的 てき な役割 やくわり も担 にな っている。吸気 きゅうき 弁 べん に付属 ふぞく するボタンを操作 そうさ することで、ファーストステージからBCへの吸気 きゅうき 、ダイバーの口 くち からBCへの吸気 きゅうき 、BCからの排気 はいき (排気 はいき 弁 べん ではなく吸気 きゅうき 弁 べん からの排気 はいき )を使 つか い分 わ けることができる。
主要 しゅよう 器材 きざい 以外 いがい に安全 あんぜん 性 せい 、利便 りべん 性 せい 、快適 かいてき 性 せい を向上 こうじょう させるために種々 しゅじゅ のアクセサリーが使用 しよう される。
タンク内 ない の利用 りよう 可能 かのう な呼吸 こきゅう ガス量 りょう を把握 はあく するための圧力 あつりょく 計 けい である。
現在 げんざい の水深 すいしん を測定 そくてい するための圧力 あつりょく 計 けい である。
に参照 さんしょう 。
時計 とけい 型 がた ダイビングコンピューター
減圧 げんあつ 症 しょう への罹患 りかん を回避 かいひ するため、水深 すいしん の履歴 りれき から減圧 げんあつ 停止 ていし の必要 ひつよう 性 せい 、手順 てじゅん などを計算 けいさん しダイバーに指示 しじ する電子 でんし 機器 きき である。略 りゃく してダイコンともいう。その時々 ときどき の環境 かんきょう 圧 あつ から、ダイバーの身体 しんたい 組織 そしき に溶解 ようかい ・排泄 はいせつ される窒素 ちっそ 量 りょう を計算 けいさん し、窒素 ちっそ 量 りょう が飽和 ほうわ 、すなわち水面 すいめん まで浮上 ふじょう した際 さい に体内 たいない で気泡 きほう を発生 はっせい する限界 げんかい 量 りょう に接近 せっきん した場合 ばあい に減圧 げんあつ 停止 ていし の指示 しじ を発生 はっせい する。溶解 ようかい 窒素 ちっそ 量 りょう の計算 けいさん モデルとしては、ビュールマン (Bühlmann) モデル、ハルダーン (Haldane) モデル、RGBMモデル、DCIEMモデル等 とう の、いくつかのモデルが知 し られている。現在 げんざい では、レギュレーターに接続 せつぞく し、その時々 ときどき の空気 くうき 消費 しょうひ 量 りょう を計算 けいさん する機能 きのう 等 とう の付加 ふか 機能 きのう を有 ゆう する製品 せいひん も多 おお くなってきている。
ダイビングコンピューターが使用 しよう されるようになる以前 いぜん は、潜水 せんすい 深度 しんど として潜水 せんすい 中 ちゅう の最大 さいだい 深度 しんど のみを用 もち い、ダイブ・テーブルと呼 よ ばれる早見 はやみ 表 ひょう を利用 りよう して潜水 せんすい 可能 かのう 時間 じかん [ 注 ちゅう 8] を決定 けってい していた。しかしこの方法 ほうほう では、たとえ一瞬 いっしゅん しか最大 さいだい 深度 しんど に滞在 たいざい しない場合 ばあい でも、ほとんどの時間 じかん その深度 しんど に滞在 たいざい する場合 ばあい と同 おな じ潜水 せんすい 可能 かのう 時間 じかん で浮上 ふじょう しなければならなくなる欠点 けってん があった[ 注 ちゅう 9] 。ダイビングコンピューターの登場 とうじょう によって、無駄 むだ な余裕 よゆう 度 ど を確保 かくほ する必要 ひつよう がなくなり、比較的 ひかくてき 長時間 ちょうじかん の潜水 せんすい を安全 あんぜん に実施 じっし できるようになった。
しかし、ダイブコンピューターが示 しめ す無 む 減圧 げんあつ 時間 じかん や減圧 げんあつ スケジュールは、あくまで計算 けいさん 上 じょう のシミュレーションであり、ユーザーの体内 たいない の窒素 ちっそ の増減 ぞうげん を計 はか っているわけではないので、過信 かしん は禁物 きんもつ である。例 たと えばダイブコンピューターが「ここではあと5分 ふん 潜 せん れる」と伝 つた えたとしても、本当 ほんとう はそのダイバーの限界 げんかい をすでに越 こ えてしまっている可能 かのう 性 せい は常 つね にあるということである。減圧 げんあつ 症 しょう を避 さ けるためには表示 ひょうじ されるデータを基 もと に常 つね に控 ひか えめな潜水 せんすい を心 こころ がけることに尽 つ きる。体調 たいちょう 管理 かんり はいうに及 およ ばない。もちろん、頻繁 ひんぱん に減圧 げんあつ 停止 ていし 指示 しじ が出 で てしまう潜水 せんすい など、もっての外 ほか である。
水中 すいちゅう で方向 ほうこう を把握 はあく するための方位 ほうい 磁針 じしん である。大半 たいはん はアナログであるが、デジタルコンパスも少数 しょうすう 存在 そんざい する。
従来 じゅうらい は、上述 じょうじゅつ の各 かく 計器 けいき 類 るい を全 すべ て個別 こべつ に携行 けいこう していたが、現在 げんざい では、コンソールと呼 よ ばれる、これらの計器 けいき の2つ以上 いじょう を一 ひと つの筐体 きょうたい にまとめたものがよく使用 しよう される。
水深 すいしん 計 けい 、残 ざん 圧 あつ 計 けい 、コンパスが一体 いったい となったタイプを一般 いっぱん 的 てき に3ゲージ、水深 すいしん 計 けい が無 な いタイプを2ゲージと呼 よ び、21世紀 せいき 初期 しょき にはダイビングコンピューターの普及 ふきゅう により、2ゲージコンソールを持 も つダイバーが多 おお くなった。
ダイビング用 よう のナイフ。ベルトで足首 あしくび などに装着 そうちゃく する。鞘 さや の緑色 みどりいろ の部品 ぶひん がリリースボタンである。
水中 すいちゅう では網 あみ やロープ ・海草 かいそう などに絡 から まるなどして動 うご けなくなる事故 じこ は、空気 くうき 残 ざん 量 りょう の問題 もんだい から生命 せいめい に関 かか わる。この緊急 きんきゅう 時 じ における脱出 だっしゅつ 手段 しゅだん を提供 ていきょう するのがダイバーズナイフ (水中 すいちゅう ナイフ、ダイビングナイフとも)である。サメなどの水中 すいちゅう 生物 せいぶつ と戦 たたか うための武器 ぶき と勘違 かんちが いされることもあるが誤 あやま りで、あくまで作業 さぎょう 用 よう ナイフとしての位置 いち づけである。
ダイビング用 よう のナイフには、峰 みね 側 がわ にロープ等 とう の切断 せつだん に便利 べんり な波状 はじょう の刃 は と釣 つ り糸 いと 等 とう の切断 せつだん に便利 べんり なラインカッターが付 つ いている製品 せいひん が多 おお い。鋼鉄 こうてつ 製 せい の刃物 はもの に比 くら べると切 き れ味 あじ は劣 おと るが、海中 かいちゅう でも錆 さ びにくいステンレス やチタニウム 、プラスチック 等 ひとし からできている。鋭 するど い切 き れ味 あじ よりも道具 どうぐ としての強度 きょうど が求 もと められるため、厚 あつ い刀身 とうしん を備 そな える製品 せいひん が多 おお い。手袋 てぶくろ をしたままでも扱 あつか い易 やす いよう、ワンタッチで鞘 さや から抜 ぬ けるが、潜 くぐ る際 さい には天地 てんち 逆 さか さとなる場合 ばあい もあるので、ひっくり返 かえ っても鞘 さや から抜 ぬ け落 お ちないよう、一定 いってい の脱着 だっちゃく 機構 きこう を持 も つ。プロユースの物 もの では、ウェイトの機能 きのう を果 は たすように真鍮 しんちゅう 製 せい の鞘 さや を持 も つ物 もの もある。
緊急 きんきゅう 脱出 だっしゅつ 以外 いがい にも、レジャーダイビングで行 おこな われる場合 ばあい がある「フィーディング」と呼 よ ばれる魚 さかな の餌付 えづ けに際 さい し、その餌 えさ を切 き り分 わ ける際 さい にも利用 りよう される。
他 た の用途 ようと として、一緒 いっしょ に潜水 せんすい 中 ちゅう の仲間 なかま に何 なに かを伝 つた える際 さい にボディランゲージ やボードによる筆談 ひつだん を行 おこな うが、これらは相手 あいて がこちらを見 み ている時 とき 以外 いがい は意思 いし を伝 つた えることが出来 でき ない。このため相手 あいて の注意 ちゅうい を喚起 かんき するためにタンクや石 いし を叩 たた いて音 おと を出 だ すために、その道具 どうぐ としてナイフの柄 え の部分 ぶぶん が利用 りよう されることがある。ダイビングナイフの多 おお くではその用途 ようと に向 む くよう、柄 え に金属 きんぞく が露出 ろしゅつ した部分 ぶぶん が設 もう けられている。毒 どく を持 も つ・噛 か み付 つ くなど素手 すで で触 さわ ると危険 きけん な生物 せいぶつ を指 さ し示 しめ す際 さい にも利用 りよう される。ただしこれらの目的 もくてき に対 たい しては、ナイフの代 か わりに、ダイビング専用 せんよう の指 さ し棒 ぼう (指示 しじ 棒 ぼう )が使用 しよう されることも多 おお くなっている。
21世紀 せいき 初期 しょき におけるレジャー目的 もくてき のグループダイビングでは、仲間 なかま やインストラクターの誰 だれ か一人 ひとり が一 いち 本 ほん 持 も っていれば事足 ことた りるとして、必 かなら ずしもナイフを携行 けいこう せずに潜水 せんすい することも多 おお い。業務 ぎょうむ としてスクーバ等 とう の呼吸 こきゅう 装置 そうち を用 もち いた潜水 せんすい を行 おこな わせる事業 じぎょう 者 しゃ は、潜水 せんすい 作業 さぎょう 者 しゃ に鋭利 えいり な刃物 はもの を携行 けいこう させなければならないことが、厚生 こうせい 労働省 ろうどうしょう の定 さだ める高気圧 こうきあつ 作業 さぎょう 安全 あんぜん 衛生 えいせい 規則 きそく (第 だい 三 さん 十 じゅう 七 なな 条 じょう )に定 さだ められており、違反 いはん した場合 ばあい には労働 ろうどう 安全 あんぜん 衛生 えいせい 法 ほう (第 だい 百 ひゃく 十 じゅう 九 きゅう 条 じょう )により処罰 しょばつ の対象 たいしょう になる。
水面 すいめん 上 じょう での合図 あいず 用 よう 。多 おお くはBCの顔面 がんめん に近 ちか い位置 いち に装着 そうちゃく される。
一眼 いちがん ハウジング
通常 つうじょう のカメラ は、水中 すいちゅう では内部 ないぶ に浸水 しんすい してしまい使 つか うことができない。この問題 もんだい を解決 かいけつ するため、本体 ほんたい に防水 ぼうすい 性 せい を持 も たせた水中 すいちゅう カメラ や、「防水 ぼうすい ハウジング」と呼 よ ばれる、カメラを収納 しゅうのう し外部 がいぶ からの操作 そうさ を可能 かのう にした専用 せんよう 防水 ぼうすい ケースが用 もち いられる。かつて水中 すいちゅう カメラや防水 ぼうすい ハウジングは高価 こうか であり、これらを使用 しよう するダイバーも限 かぎ られていたが、最近 さいきん ではデジタルカメラ用 よう の防水 ぼうすい ハウジングが比較的 ひかくてき 安価 あんか に入手 にゅうしゅ できるようになったことから、多 おお くのレクリエーショナルダイバー が水中 すいちゅう 撮影 さつえい を行 おこな うようになっている。
防水 ぼうすい ハウジングはコンパクトデジタルカメラ用 よう 、ミラーレス一 いち 眼 め 用 よう 、一眼 いちがん レフ用 よう に大別 たいべつ され、価格 かかく と大 おお きさもおおむねその順 じゅん である。
ただし水中 すいちゅう では、光 ひかり の減衰 げんすい 率 りつ が特 とく に長波 ちょうは 長 ちょう (赤色 あかいろ 寄 よ り)において高 たか く、良質 りょうしつ な写真 しゃしん を撮影 さつえい するには光量 ひかりりょう を確保 かくほ するための外部 がいぶ 光源 こうげん などが必要 ひつよう になる。外部 がいぶ 光源 こうげん とは外 そと 付 づ けのストロボや、強力 きょうりょく かつ均一 きんいつ な光 ひかり を放 はな つ撮影 さつえい 用 よう ライトを指 さ す。
万一 まんいち の漂流 ひょうりゅう に備 そな え、ダイバーにはシグナルフロートの携帯 けいたい が強 つよ く勧 すす められる。ダイバーに特 とく に人気 にんき の高 たか いパラオでは法律 ほうりつ で携帯 けいたい が義務付 ぎむづ けられている。
普段 ふだん はBCDのポケットに入 い れておいて、万一 まんいち の際 さい には膨 ふく らませて海上 かいじょう の自分 じぶん を見 み つけてもらうための、文字通 もじどお りシグナルとして用 もち いる。
マーカー・ブイ(英 えい : marker buoy )。水上 すいじょう の船舶 せんぱく から水中 すいちゅう のダイバーを発見 はっけん することは非常 ひじょう に困難 こんなん であり、船舶 せんぱく が航行 こうこう する水域 すいいき で潜水 せんすい する場合 ばあい には、事故 じこ (船体 せんたい と衝突 しょうとつ する、スクリューに巻 ま き込 こ まれる、水流 すいりゅう で巻 ま き上 あ げられる)防止 ぼうし のために潜水 せんすい 中 ちゅう を示 しめ す標識 ひょうしき を水上 すいじょう に設置 せっち する必要 ひつよう がある。国 くに によっては(北欧 ほくおう 等 とう )、船舶 せんぱく の航行 こうこう の有無 うむ にかかわらず潜水 せんすい 標識 ひょうしき の設置 せっち を法律 ほうりつ で義務付 ぎむづ けている場合 ばあい もある。
水中 すいちゅう で使用 しよう できるよう防水 ぼうすい 構造 こうぞう になっているライト。水中 すいちゅう では光 ひかり の減衰 げんすい 率 りつ が大 おお きいため、陸上 りくじょう で用 もち いるライトよりも強力 きょうりょく なライトが必要 ひつよう となる。光源 こうげん の種類 しゅるい は様々 さまざま で、強力 きょうりょく な物 もの だとHIDが、手軽 てがる な物 もの としてはキセノン球 だま 、ハロゲン球 だま 、クリプトン球 だま がある。前者 ぜんしゃ は撮影 さつえい 用 よう ライトなどに使 つか われる。現在 げんざい ではLEDライトが主流 しゅりゅう となっている。
水中 すいちゅう ノートには耐水 たいすい 紙 し が使 つか われ、元々 もともと ある程度 ていど のページ数 すう があり、増 ふ やすことも可能 かのう なので大量 たいりょう の記録 きろく が可能 かのう である。
水中 すいちゅう スレートとは一般 いっぱん 的 てき に艶 つや 消 け しの白 しろ い下敷 したじ き状 じょう の薄 うす い板 いた で、水中 すいちゅう ノート同様 どうよう 、鉛筆 えんぴつ で記入 きにゅう する。
21世紀 せいき 初期 しょき の日本 にっぽん では、マグネットを利用 りよう したお絵 え かきボード を持 も つダイバーも多 おお い。細 こま かい書 か き込 こ みはできないが、瞬時 しゅんじ に消 け せるため、コミュニケーションツールとして非常 ひじょう に有効 ゆうこう 。
ほとんどのガイドダイバーがゲストへの説明 せつめい 用 よう ツールとして使 つか っている。
撮影 さつえい 器具 きぐ や水中 すいちゅう ライトなどの精密 せいみつ ・電気 でんき (電子 でんし )機器 きき は、水 みず に対 たい して弱 よわ い性質 せいしつ のものであるため防水 ぼうすい 構造 こうぞう とする必要 ひつよう がある。防水 ぼうすい は主 おも にOリング などのガスケット を用 もち いて行 おこな われるが、機器 きき が複雑 ふくざつ ・精密 せいみつ になればなるほど少量 しょうりょう の浸水 しんすい も許容 きょよう されない(本質 ほんしつ 的 てき な許容 きょよう 量 りょう のみならず、浸水 しんすい により破損 はそん した際 さい の経済 けいざい 的 てき ダメージも大 おお きい)ため、より高度 こうど な防水 ぼうすい 構造 こうぞう を備 そな えざるを得 え ず、機器 きき 自体 じたい の価格 かかく も相俟 あいま って非常 ひじょう に高価 こうか なものになる傾向 けいこう がある。
1万 まん 円 えん 前後 ぜんこう の水中 すいちゅう ライトや2万 まん 円 えん 程度 ていど のハウジング(コンパクトデジタルカメラ用 よう )から50万 まん 円 えん を越 こ えるハウジング(一部 いちぶ の一眼 いちがん レフ用 よう )や一部 いちぶ の高性能 こうせいのう ライトが市場 いちば に混在 こんざい しているのが現状 げんじょう である。
ダブルタンクと器材 きざい
テクニカルダイビング においては、大 だい 深度 しんど や洞窟 どうくつ 内 ない 等 とう の速 すみ やかな脱出 だっしゅつ が困難 こんなん な環境 かんきょう における安全 あんぜん 性 せい の確保 かくほ や、潜水 せんすい 可能 かのう 時間 じかん の延長 えんちょう 、複数 ふくすう 呼吸 こきゅう ガスの使 つか い分 わ け等 とう の目的 もくてき を達成 たっせい するため、主要 しゅよう 器材 きざい の多重 たじゅう 化 か をはじめとして特別 とくべつ な仕様 しよう のダイビング器材 きざい が使用 しよう される。
マニフォルド・ダブルタンク
緊急 きんきゅう 時 じ に直接 ちょくせつ 水面 すいめん まで浮上 ふじょう できる範囲 はんい の活動 かつどう であるオープンウォーターダイビングの場合 ばあい とは異 こと なり、テクニカルダイビングにおける呼吸 こきゅう 装置 そうち の故障 こしょう は即 そく 致命 ちめい 的 てき となる。したがって、空気 くうき などのガス供給 きょうきゅう 源 げん を2系統 けいとう 使用 しよう し、さらにマニフォルド (manifold) と呼 よ ばれる管 かん でこれらを相互 そうご に接続 せつぞく することにより、いずれかの器材 きざい に故障 こしょう が発生 はっせい してもシステムからその器材 きざい を切 き り離 はな すことで呼吸 こきゅう が継続 けいぞく できるようになっている。
デコボトル(ステージボトル)
大 だい 深度 しんど での潜水 せんすい の場合 ばあい 、酸素 さんそ 中毒 ちゅうどく を防 ふせ ぐため呼吸 こきゅう ガスの酸素 さんそ 濃度 のうど を一定 いってい 水準 すいじゅん 以下 いか に抑 おさ える必要 ひつよう があるが、一方 いっぽう 減圧 げんあつ のためには呼吸 こきゅう ガスの酸素 さんそ 濃度 のうど はできるだけ高 たか いことが望 のぞ ましい。この矛盾 むじゅん を回避 かいひ するため、テクニカルダイビングでは酸素 さんそ 濃度 のうど の異 こと なる2種 しゅ 以上 いじょう の呼吸 こきゅう ガスを携行 けいこう し、大 だい 深度 しんど では低 てい 酸素 さんそ 濃度 のうど (ボトム・ミックス)、浅 あさ 深度 しんど では高 こう 酸素 さんそ 濃度 のうど (デコ・ミックス、トラベル・ミックス)のものに計画 けいかく 的 てき に切 き り替 か え呼吸 こきゅう する。
ケイブ用 よう サイドマウントタンク
水中 すいちゅう 洞窟 どうくつ への潜水 せんすい では、タンクが邪魔 じゃま になり隘所を通過 つうか できない場合 ばあい がある。このような場合 ばあい 、身体 しんたい の横 よこ にタンクを装着 そうちゃく することで通過 つうか が可能 かのう になる場合 ばあい もある。また一旦 いったん タンクを身体 しんたい から外 はず し、隘所通過 つうか 後 ご に再 さい 装着 そうちゃく することもあり、そのような場合 ばあい 背中 せなか にタンクを装着 そうちゃく するよりも身体 しんたい の横 よこ に装着 そうちゃく したほうが手順 てじゅん が容易 ようい になる。このような理由 りゆう で身体 しんたい の横 よこ にタンクを装着 そうちゃく することをサイドマウントという。
ロングホース
タンクを一旦 いったん 身体 しんたい から外 はず して隘所を通過 つうか する場合 ばあい 、ホースが短 みじか いとレギュレーターを口元 くちもと に残 のこ すことが困難 こんなん になりかねない。このような場合 ばあい を考 かんが えテクニカルダイビングにおけるレギュレーターの片方 かたがた には2mといった長 ちょう 尺 しゃく のホースを使用 しよう する。オクトパスによる呼吸 こきゅう が必要 ひつよう になった場合 ばあい 、リクリエーショナルダイビングでは2人 ふたり のダイバーが横 よこ に並 なら んで遊泳 ゆうえい するのが前提 ぜんてい であるが、これでは隘所を通過 つうか することは困難 こんなん であり、このような箇所 かしょ では縦 たて に並 なら んで遊泳 ゆうえい するためにもロングホースが必要 ひつよう とされる。
DINバルブ
日本 にっぽん や米国 べいこく では、タンクとレギュレーターの1stステージの接続 せつぞく 部 ぶ は、ヨーク式 しき ないしクランプ式 しき またはインターナショナルと呼 よ ばれる、ガス通過 つうか 部 ぶ をそれとは別個 べっこ のネジで固定 こてい する形式 けいしき のものが多 おお い。この方式 ほうしき は扱 あつか いが簡便 かんべん と言 い う利点 りてん があるが、強 つよ い衝撃 しょうげき で外 はず れやすく(この場合 ばあい 、タンク内 ない の呼吸 こきゅう ガスは急速 きゅうそく に失 うしな われる)またタンク圧 あつ が225気圧 きあつ までに制限 せいげん されるという欠点 けってん がある。そのため、信頼 しんらい 性 せい を重視 じゅうし し、またタンク圧 あつ を300気圧 きあつ にまですることがあるテクニカルダイビングでは、接続 せつぞく 部 ぶ 自体 じたい がネジになっており、内蔵 ないぞう 型 がた 2重 じゅう Oリングでガス漏 も れのトラブルが少 すく ないDIN(D eutsches I nstitut für N ormung:ドイツ標準 ひょうじゅん 化 か 協会 きょうかい )式 しき の接続 せつぞく 部 ぶ が使用 しよう される。
テクニカルダイビングにおいてはリクエーショナルダイビングで用 もち いられる一体 いったい 型 がた のBCに代 か わって、各種 かくしゅ のバックプレート、ブラダ、ハーネスを個々 ここ のダイビングにおける要求 ようきゅう に応 おう じて適宜 てきぎ 組 く み合 あ わせたBCが用 もち いられる。
バックプレートとハーネス
バックプレートは背中 せなか に合 あ わせて付 つ けられる台形 だいけい 型 がた の板 いた で、ハーネスの帯 おび などを通 とお したり、タンクやブラダを取 と り付 つ けるボルト の取 と り付 つ けるための穴 あな が開 あ けてある。素材 そざい はアルミニウム 、ステンレス 、プラスティック などの樹脂 じゅし である。
ハーネスは馬具 ばぐ という意味 いみ であるが、ここでは一本 いっぽん の帯 おび をバックプレートに通 とお し、体 からだ に取 と り回 まわ して装着 そうちゃく し、その帯 おび にライト等 とう 必要 ひつよう となる物 もの を取 と り付 つ けるシステムを指 さ す。
ブラダ(エアセル、浮力 ふりょく 袋 ぶくろ )
ブラダは空気 くうき などを入 い れて膨 ふく らませることで浮力 ふりょく を調整 ちょうせい するもので、バックプレートに取 と り付 つ けて使用 しよう するものである。OWで用 もち いられるジャケット式 しき BCとは異 こと なり浮力 ふりょく 体 たい と取 と り付 つ け部 ぶ (バックプレートとハーネス)が独立 どくりつ しているので、装備 そうび に応 おう じて適正 てきせい な浮力 ふりょく の物 もの を選 えら ぶことが出来 でき る。シングルパック、ダブルパック、ダブルセルなどの浮力 ふりょく 体 たい のかず、U型 がた 、O型 がた など形 かたち の違 ちが いがあるが、各 かく 方式 ほうしき の善 よ し悪 あ しについては議論 ぎろん がある。
閉鎖 へいさ 式 しき リブリーザー
呼吸 こきゅう 排気 はいき から二酸化炭素 にさんかたんそ を取 と り除 のぞ き、酸素 さんそ を補 おぎな って再 さい 利用 りよう する循環 じゅんかん 式 しき 呼吸 こきゅう 装置 そうち のことである。広義 こうぎ には医療 いりょう 用 よう の吸入 きゅうにゅう 全身 ぜんしん 麻酔 ますい 器 き 等 とう もこの装置 そうち に含 ふく まれるが、一般 いっぱん 的 てき には、潜水 せんすい 用 よう 、災害 さいがい 救助 きゅうじょ 用 よう 等 とう の、一式 いっしき を身体 しんたい に装着 そうちゃく して用 もち いる装置 そうち を指 さ す。ソーダ石灰 せっかい 等 ひとし のアルカリ剤 ざい を用 もち いて二酸化炭素 にさんかたんそ を除去 じょきょ した呼吸 こきゅう 排気 はいき を、一旦 いったん カウンターラング(呼吸 こきゅう 嚢)という袋 ふくろ に貯蔵 ちょぞう し、ここに酸素 さんそ 、あるいは酸素 さんそ 濃度 のうど の高 たか い混合 こんごう 気体 きたい を添加 てんか して、酸素 さんそ 分 ぶん 圧 あつ を呼吸 こきゅう に適 てき した範囲 はんい に調整 ちょうせい した後 のち 再 さい 利用 りよう する。酸素 さんそ 分 ぶん 圧 あつ の調整 ちょうせい 方式 ほうしき としては、酸素 さんそ 分 ぶん 圧 あつ センサーと電気 でんき 弁 べん を連動 れんどう させ不足 ふそく 分 ぶん の純 じゅん 酸素 さんそ だけを供給 きょうきゅう する閉鎖 へいさ 式 しき (CCR :C losed C ircuit R ebreather) と、常時 じょうじ 一定 いってい 量 りょう (呼吸 こきゅう によって消費 しょうひ される酸素 さんそ 量 りょう の何 なん 倍 ばい かの酸素 さんそ を含 ふく む)混合 こんごう 気体 きたい を供給 きょうきゅう し、余剰 よじょう のガスは外部 がいぶ に放出 ほうしゅつ する半 はん 閉鎖 へいさ 式 しき (SCR :S emi-C losed R ebreather) があり、現在 げんざい では40種類 しゅるい 以上 いじょう 販売 はんばい されている。日本 にっぽん 国内 こくない では90年代 ねんだい 初期 しょき にEAN32を使用 しよう したフィーノ(レクリエーショナルダイバー 向 む け、日産 にっさん 系 けい )が販売 はんばい された。「軽量 けいりょう 」「排気 はいき ガスが少 すく ない」といったリブリーザーの二 に 次 じ 的 てき な価値 かち を宣伝 せんでん 文句 もんく にしていたが1996年 ねん に撤退 てったい 。
CCRはSCRより長時間 ちょうじかん の連続 れんぞく 使用 しよう が可能 かのう である上 うえ 、酸素 さんそ 分 ぶん 圧 あつ が一定 いってい に保 たも たれるため高圧 こうあつ 下 か (大 だい 深度 しんど )での使用 しよう にも適 てき しており、さらには排気 はいき による音 おと の発生 はっせい がないため神経質 しんけいしつ な生物 せいぶつ の観察 かんさつ などにも適 てき するが、装置 そうち が高価 こうか であるのみならず、保守 ほしゅ が煩雑 はんざつ で費用 ひよう も高額 こうがく (酸素 さんそ 分 ぶん 圧 あつ センサーは高価 こうか な上寿 じょうじゅ 命 いのち が短 みじか い)という欠点 けってん がある。特 とく に産業 さんぎょう ・軍事 ぐんじ 以外 いがい の用途 ようと では、費用 ひよう 面 めん から適正 てきせい な酸素 さんそ 分 ぶん 圧 あつ センサーの保守 ほしゅ がなされていないのが実情 じつじょう で、故障 こしょう や動作 どうさ 不良 ふりょう により多数 たすう の死亡 しぼう 事故 じこ が発生 はっせい している。このような背景 はいけい から、洞窟 どうくつ や沈船などで本格 ほんかく 的 てき な探検 たんけん 調査 ちょうさ をする際 さい にはむしろSCRを使用 しよう し、その限界 げんかい 内 ない で潜水 せんすい 計画 けいかく を立 た てるべきという意見 いけん もある。
特殊 とくしゅ なCCRとして、純 じゅん 酸素 さんそ を呼吸 こきゅう する軍事 ぐんじ 潜水 せんすい 用 よう のCCRがある。この装置 そうち では常 つね に呼吸 こきゅう ガスの酸素 さんそ 濃度 のうど を100%に維持 いじ すれば良 よ く、酸素 さんそ 分 ぶん 圧 あつ センサーは必要 ひつよう ないので構造 こうぞう 的 てき にはSCR並 な みに簡略 かんりゃく 化 か できる。ただし酸素 さんそ 中毒 ちゅうどく の関係 かんけい でおおむね5m以深には潜水 せんすい することができず、その用途 ようと は上陸 じょうりく 作戦 さくせん 等 ひとし に限 かぎ られる。
ピーバルブ
大 だい 深度 しんど では水上 すいじょう の気温 きおん の高 たか い時期 じき でも水温 すいおん は低 ひく いことが多 おお いこと、大 だい 深度 しんど ではウエットスーツは圧縮 あっしゅく され保温 ほおん 能力 のうりょく が下 さ がること、また減圧 げんあつ を行 おこな うなどで長時間 ちょうじかん の潜水 せんすい となる場合 ばあい が多 おお いことのため、テクニカルダイビングでは、ウエットスーツ を着用 ちゃくよう することは少 すく なく、保温 ほおん 性 せい に優 すぐ れたドライスーツ を着用 ちゃくよう することが多 おお い。また、二 に 次 じ 的 てき 用途 ようと として、浮力 ふりょく 調整 ちょうせい 装置 そうち のバックアップとしてドライスーツを機能 きのう させることもある。長時間 ちょうじかん 潜水 せんすい では途中 とちゅう で尿意 にょうい を催 もよお すことが避 さ けられないため、ピーバルブ と呼 よ ばれる排尿 はいにょう 器具 きぐ や紙 かみ おむつ を装着 そうちゃく する場合 ばあい も多 おお い。
キャニスターライト
円筒 えんとう 形 がた の大型 おおがた のバッテリー容器 ようき を使用 しよう した水中 すいちゅう ライト。キャニスタ(円筒 えんとう 器 き )はハーネスによって腰 こし の部分 ぶぶん に取 と り付 つ けられ、手 て に持 も ったライトとケーブルで結 むす ばれている。ライトはハロゲン、ハロゲンHIDなどが使 つか われている。バッテリーは鉛 なまり 蓄電池 ちくでんち やニッケル水素 すいそ 電池 でんち 、リチウムイオン電池 でんち などが使 つか われている。
水中 すいちゅう で長距離 ちょうきょり を移動 いどう するために魚雷 ぎょらい 型 がた の水中 すいちゅう スクーター が使 つか われる場合 ばあい がある。
過去 かこ には、スクーターに取 と り付 つ けたひもをハーネスに取 と り付 つ けることによって牽引 けんいん される形 かたち で使 つか われるものが主流 しゅりゅう であった。これは、片手 かたて でon/offや速度 そくど や方向 ほうこう などのコントロールを行 おこな う。テクニカルダイビングにおいてはその重 じゅう 装備 そうび と使用 しよう される水深 すいしん が深 ふか くなる事 こと があるので、牽引 けんいん 力 りょく 、スピード、持続 じぞく 時間 じかん および耐水 たいすい 圧 あつ 性能 せいのう によって使用 しよう される機種 きしゅ が選定 せんてい される。
現在 げんざい では、ハンズフリータイプの水中 すいちゅう スクーターが好 この まれる傾向 けいこう にある。
リール
スプール
太 ふと さ数 すう ミリメートルのナイロンのロープを糸巻 いとま きに巻 ま いた物 もの 。そのラインを使 つか い水中 すいちゅう でのナビゲーションや緊急 きんきゅう 時 じ の対処 たいしょ 、サーフェースマーカなどと組 く み合 あ わせて減圧 げんあつ 時 じ の目印 めじるし などに用 もち いる。
スプールはプラスティックなどで作 つく られたいと巻 ま きのこと。
リールはスプールにハンドルと巻 ま き取 ど りレバーを取 と り付 つ けた物 もの で、スプールに比 くら べると大型 おおがた である。デザインにはハンドル方向 ほうこう から見 み て縦 たて 巻 まき と横 よこ 巻 まき がある。
ナビゲーションラインにつける目印 めじるし 。敷設 ふせつ されているパーマネントラインだけでなく、自分 じぶん が引 ひ いたスプールやリールのラインに取 と り付 つ けて使用 しよう する。
ラインアロー
ラインアロー
出口 いでぐち 方向 ほうこう を示 しめ しすもので、分岐 ぶんき 点 てん や一定 いってい の距離 きょり 毎 ごと につける。
クッキー
自分 じぶん の移動 いどう や存在 そんざい を示 しめ す目印 めじるし で、古 ふる くは洗濯 せんたく バサミが使 つか われてきた。
テクニカルダイビングでは、変形 へんけい フロッグキックという平泳 ひらおよ ぎに近 ちか いフィンキックを行 おこな う。それは、洞窟 どうくつ や水中 すいちゅう 構造 こうぞう 物 ぶつ の内部 ないぶ など狭 せま いところに進入 しんにゅう する時 とき にバタ足 あし が出来 でき ない場合 ばあい があったり、その時 とき に床 ゆか の砂 すな などを巻 ま き上 あ げないようにするためのキックが必要 ひつよう なためである。また、場合 ばあい により後 うし ろ方向 ほうこう に進 すす むフィンキックも用 もち いられる。これらの理由 りゆう からフィンは幅 はば が広 ひろ く短 みじか いものが用 もち いられる(スクーバプロのジェットフィンなど)。また、そのストラップとして金属 きんぞく のスプリングを用 もち いた物 もの を使 つか うこともある。これは堅牢 けんろう 性 せい と着脱 ちゃくだつ が容易 ようい なためである。
^ 「イクイットメント」など他 た の音 おと 写 うつし 形 がた も無 な いわけではない。
^ キーワード検索 けんさく [ ダイビング 3点 てん セット ]。なお、例外 れいがい もある。
^ キーワード検索 けんさく [ ダイビング 軽 けい 器材 きざい ]
^ 日本語 にほんご と同 おな じ漢字 かんじ 文化 ぶんか 圏 けん でも、中国 ちゅうごく 語 ご では「足 あし + 蹼 みずかき (みずかき)」の意 い で「脚 あし 蹼 みずかき 」という。
^ 水泳 すいえい のバタフライ 泳 およげ 法 ほう で行 おこな う「ドルフィンキック」は、両脚 りょうきゃく を揃 そろ えて足 あし の甲 かぶと で水 みず を上下 じょうげ に打 う つキック泳 およげ 法 ほう であり、本文 ほんぶん で論旨 ろんし としている「水中 すいちゅう における(脚 あし の)上下 じょうげ 運動 うんどう 」を人体 じんたい のみで行 おこな っていることになる。
^ 現在 げんざい の専門 せんもん 家 か および専門 せんもん 業者 ぎょうしゃ は「スクーバ」を正式 せいしき 名称 めいしょう と定 さだ め、「スキューバ」を用 もち いないことから、「スキューバセット」という用語 ようご は目 め にしない。
^ 高圧ガス保安協会 こうあつがすほあんきょうかい 等 とう の公的 こうてき 機関 きかん では高 こう 圧 あつ ガス容器 ようき と呼 よ んでいる。
^ 減圧 げんあつ の手順 てじゅん を決定 けってい できる減圧 げんあつ 表 ひょう と呼 よ ばれる早見 はやみ 表 ひょう も存在 そんざい するが、レクリエーショナルダイビングにおいては通常 つうじょう 、減圧 げんあつ を実施 じっし しなければならない潜水 せんすい は行 おこな わない前提 ぜんてい としている。
^ ダイブ・テーブルの元来 がんらい の作成 さくせい 目的 もくてき であった作業 さぎょう ダイビングにおいては、できる限 かぎ り短時間 たんじかん で作業 さぎょう 深度 しんど まで到達 とうたつ し、浮上 ふじょう も同様 どうよう に行 おこな うため、潜水 せんすい 時間 じかん と最大 さいだい 深度 しんど への滞在 たいざい 時間 じかん はほぼ同一 どういつ であり、ダイブ・テーブルを用 もち いて潜水 せんすい 計画 けいかく を立 た ててもあまり問題 もんだい はなかった。