トゥルネー

トゥルネー（フランス語ふらんすご: Tournai [tuʁnɛ]、ピカルディ語ご: Tornai、ワロン語ご: Tornè [tɔʀnɛ] ( 音声おんせいファイル)）、ドールニク^[1]^[2]（オランダ語ご: Doornik [ˈdoːrnɪk] ( 音声おんせいファイル)）は、ベルギーのワロン地域ちいき、エノー州しゅう、トゥルネー＝ムクロン行政ぎょうせい区くの市し。面積めんせき213.75平方へいほうキロメートル、人口じんこう67,341人にん（2004年ねん1月がつ）。ベルギー最古さいこの町まちであり、フランク王国おうこく初代しょだいのクローヴィス1世せいが生うまれた地ちであるため、フランス揺籃ようらんの地ちとも言いわれる。世界せかい遺産いさんも2件けん登録とうろくされている。フランス国境こっきょうに近ちかい。

歴史れきし

2000年ねん前まえにロろーマ帝国まていこくの兵営へいえい都市としトゥルナカム（ラテン語らてんご: Tornacum）として建設けんせつされ、5世紀せいきにフランク人じんサリ族ぞくが占領せんりょう、その都ととなった。クロヴィス1世せいはこの町まちで生うまれ、父ちち王おうキルデリク1世せいの墓はかが1653年ねんに発掘はっくつされている。6世紀せいきにはフランク王国おうこくの都市としとして司教しきょう座ざが設置せっちされた。

11世紀せいきにはフランドル伯はくが占領せんりょうして城塞じょうさいを築きずいたが、その後ごカペー朝あさフランスに臣従しんじゅうしている。やがてブルゴーニュ公国こうこくの支配しはい下かからスペイン・ハプスブルク朝あさの支配しはいに移うつった。イングランドに支配しはいされたこともある。

15世紀せいきから16世紀せいきにはタペストリー生産せいさんが黄金おうごん時代じだいを迎むかえた。1667年ねん、ネーデルラント継承けいしょう戦争せんそうでフランス王国おうこくが占領せんりょうしたが、スペイン継承けいしょう戦争せんそうではオーストリア軍ぐんが奪回だっかいし、オーストリア領りょうとなる。18世紀せいきには陶磁器とうじきの生産せいさんで栄さかえた。

フランス革命かくめい戦争せんそう時ときに再ふたたびフランスが占領せんりょうし、その後ご成立せいりつしたオランダ王国おうこくの一部いちぶとなったが、1830年ねんのベルギー王国おうこく成立せいりつによりベルギー領りょうとなった。第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんではドイツ軍ぐんに占領せんりょうされ、大戦たいせん末期まっきに連合れんごう軍ぐんとの間あいだで戦場せんじょうとなっている。第だい二に次じ世界せかい大戦たいせんでは1940年ねん5月にドイツ空軍くうぐんの大だい空襲くうしゅうを受うけ、再ふたたびドイツに占領せんりょうされた。

鐘楼しゅろう (Beffroi) - 1188年ねんに建設けんせつが始はじまったベルギー最古さいこの鐘楼しゅろう。「ベルギーとフランスの鐘楼しゅろう群ぐん」の一部いちぶとして、1999年ねんに世界せかい遺産いさんに登録とうろくされた。
ノートルダム大だい聖堂せいどう - 美うつくしい5つの塔とうをもつ12世紀せいきから建造けんぞうが始はじまった大だい聖堂せいどう。2000年ねんに世界せかい遺産いさんに登録とうろくされた。
トゥルネー美術館びじゅつかん - 1928年ねん開館かいかん。アールヌーヴォーの巨匠きょしょうヴィクトル・オルタ設計せっけいの建物たてもの。
トゥルネー市しタペストリー織物おりもの博物館はくぶつかん (Musée de la Tapisserie et des Arts du Tissu) - 1990年ねん開館かいかん。
考古こうこ博物館はくぶつかん (Musée d'Archeologie) - 古代こだいローマ時代じだいやメロヴィング朝あさ時代じだいの遺物いぶつを展示てんじ