トッポッキ

トッポッキ
各種かくしゅ表記ひょうき
ハングル：	떡볶이
発音はつおん：	トッポッキ; （＜トクポクイ）
RR式しき：	tteokbokki
MR式しき：	ttŏk-pokki
英語えいご表記ひょうき：	tteokbokki; tteok-bokki; topokki; derkbokee; stir-fried rice cakes
	テンプレートを表示ひょうじ

トッポッキ（韓かん: 떡볶이）は、餅もち（トック（떡））を使用しようした韓国かんこく料理りょうり。直訳ちょくやくすると「餅もち炒いため」。元来がんらいは炒いため物ぶつの宮廷きゅうてい料理りょうりだが、庶民しょみん的てきな煮込にこみ料理りょうりにアレンジしたものが広ひろく普及ふきゅうしている。日本語にほんごではトッポギまたはトッポキと表記ひょうきされる場合ばあいが多おおい。

概要がいよう

うるち米まいで作つくられた棒状ぼうじょうの新しん粉こな餅もち「カレットック（가래떡）」や小麦粉こむぎこで作つくった餅もちを主おも原料げんりょうとし、コチュジャンや砂糖さとうを使つかって甘辛あまからく煮込にこんだ料理りょうり。韓国かんこくの庶民しょみん料理りょうりとして親したしまれ、屋台やたいの定番ていばんメニューとなっている。夜食やしょくや子供こどものおやつとしても食たべられている。

ハングルの発音はつおん表記ひょうきで記述きじゅつすると「떡뽀끼」（濃こ音おと化か（ト_クに続つづくポ_ク）および連れん音おん化か（ポ_クに続つづくイ）する）となる。

歴史れきし

元々もともとは朝鮮ちょうせん王朝おうちょうの宮廷きゅうてい料理りょうりで、醤油じょうゆ（カンジャン）で味あじをつけ、彩いろどりよく野菜やさいや肉にくと合あわせる炒いため物ぶつであったが、トッポッキ自体じたいは韓国かんこくソウル特別とくべつ市し新堂しんどう洞ほらにて1953年ねん、マ・ボンニム（마복림）^{[注ちゅう 1]}という韓国かんこく人じんの女性じょせいがチャジャンミョンに落おとした餅もちをヒントにコチュジャン味あじのトッポッキを開発かいはつした^[1]。当初とうしょはコチュジャンを付つけて食たべるスタイルだったが^[2]、練炭れんたんに代かわりガスが普及ふきゅうしたころに、鍋なべで即席そくせきで作つくるスタイルも開発かいはつした^[3]。

リアカーでの露天商ろてんしょうから始はじめたマ・ボンリム式しきトッポッキの評判ひょうばんに触発しょくはつされ、新堂しんどう洞ほらに「トッポッキタウン」と呼よばれるほど専門せんもん店てんが次々つぎつぎに開業かいぎょうした^{[注ちゅう 2]}。

「新堂しんどう洞ほらトッポッキ」と呼よばれる鍋なべスタイルはソウルの名物めいぶつにもなり、各地かくちにも普及ふきゅうした。

その後ご、時代じだいの変化へんかとともに各かく店舗てんぽで若者わかもの向むけのチーズトッポッキや激辛げきからトッポッキ、観光かんこう客きゃく向むけの宮廷きゅうていトッポッキや海鮮かいせんトッポッキ、子供こども向むけに甘口あまくちの炸醤トッポッキなどが提供ていきょうされるようになった。

カップにお湯ゆを注そそぐだけ、または水みずを注そそいで電子でんしレンジで加熱かねつするだけで完成かんせいするインスタントタイプの製品せいひんも開発かいはつされ広ひろく普及ふきゅうしている。

エピソード

釜山ぷさんにはかつて、韓国かんこく産さん唐辛子とうがらしで最もっとも辛つらいチョンヤンコチュを使用しようし、すべての朝鮮ちょうせん料理りょうりの中なかでも2番目ばんめに辛つらいといわれるトッポッキの店みせ「ソムンナンメウン（うわさの辛つらい）トッポッキ」があった^[5]。ただし、チョンヤンコチュ自体じたいはスコヴィル値ちがそれほど高たかくなく、量りょうの多おおさで辛つらさを増ましていた。