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ハイフンマイナス - Wikipedia

ハイフンマイナス

ラテン文字もじとともに使つかわれる記号きごう一種いっしゅ
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ハイフンマイナス (hyphen-minus) あるいはアスキーハイフン (ASCII hyphen) は、ラテン文字もじとともに使つかわれる記号きごう (-) であり、通常つうじょう半角はんかくはばよこぼうである。やくものハイフン (‐) や演算えんざん記号きごうマイナス (−) の意味いみ使つかわれる記号きごうである[1]ASCIIJIS X 0201などのISO/IEC 646けい文字もじコードや、ISO-8859-1などのISO/IEC 8859けい文字もじコード、UTF-8などのUnicodeけい文字もじコードにおいて0x2Dの符号ふごう位置いち文字もじである。

概要がいよう

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ハイフンマイナスはタイプライターひとし記号きごうとして入力にゅうりょく可能かのうであったよこぼう意味いみとして、演算えんざんとうもちいる(こうおよび単項たんこう演算えんざんマイナス用途ようとと、欧文おうぶんとう単語たんご区切くぎりに使用しようするやくものハイフン単語たんご途中とちゅうでの改行かいぎょう使用しようするソフトハイフン区切くぎりをあらわダッシュなどの複数ふくすう意味いみ使用しようされていた。

その汎用はんようてきコンピュータなどが普及ふきゅうはじめ、文字もじコードとしてその記号きごうを1つの符号ふごう位置いち表現ひょうげんするようになった。7ビットの文字もじコードとして標準ひょうじゅんするさいISO/IEC 646 では 0x2D の符号ふごう位置いち規定きていした。一方いっぽうEBCDIC ではおおくの場合ばあい 0x60 の符号ふごう位置いちあたえていた。日本にっぽん標準ひょうじゅんされた JIS C 6226:1978 ではハイフン、マイナス、ダッシュのそれぞれに符号ふごう位置いちあたえた。8ビットの文字もじコードとして登場とうじょうした ISO/IEC 8859 ではダッシュやソフトハイフンにはべつ符号ふごう位置いちあたえた文字もじ集合しゅうごうてきたが、ハイフンおよびマイナスは区別くべつされなかった。

そのうえいままで 0x2D として存在そんざいした文字もじたいする意味いみづけをする必要ひつようてきたが、ハイフンにするのか、マイナスにするのかについて歴史れきしてき資産しさんや、技術ぎじゅつてき問題もんだい業界ぎょうかいない派閥はばつ問題もんだいなどにより一方いっぽうだけにしぼることができなかった。そこで苦肉くにくさくとしてハイフンおよびマイナスを包摂ほうせつした文字もじとすることとなり、hyphen-minus という名称めいしょうけた。

そのUnicode などが ISO/IEC 646 などと互換ごかんかたち制定せいていされたが、U+002D の符号ふごう位置いち文字もじはハイフンマイナスとなっている。

JIS X 0208 においては元々もともとハイフンとマイナスがそれぞれべつ区点くてん位置いちあたえられているためハイフンマイナスという文字もじ規定きていされなかったが、2000ねん規格きかくされた JIS X 0213 においては ISO/IEC 646 や 8859 といった国際こくさい規格きかくとの互換ごかんせいのため、ソフトハイフンとともに符号ふごう位置いちあたえられるようになった。

ほとんどのプログラミング言語げんごでは文字もじ集合しゅうごうが ASCII にかぎられているため、減算げんざん負数ふすうあらわすのにユニコードの U+2212 minus sign ではなくハイフンマイナスをもちいる[2][3]

エヌダッシュ英語えいごばん (en dash, –) は歴史れきしてきには小文字こもじの "n" とおなはばつダッシュである。用法ようほうとしては、範囲はんいあらわしたり(たとえば "2000–2004")、形容詞けいようしふくあいあらわしたり(たとえば "Italian–American relations"、イタリアとアメリカの関係かんけい)する。エヌダッシュは通常つうじょうハイフンよりもながいが、固定こていはばフォントやタイプライターフォントではいこともある。2つのハイフンマイナスを連続れんぞくしてならべることでエヌダッシュをあらわすこともあり、これはのちTeXもちいられることとなる。

エムダッシュ英語えいごばん (em dash, —) は歴史れきしてきには小文字こもじの "m" とおなはばつダッシュである。2つあるいは3つのハイフンマイナスを連続れんぞくしてならべることであらわすこともあり、TeX は後者こうしゃである。

 
プラス、マイナス、ハイフンマイナス。

これらの記号きごうはばは、ハイフンよりもマイナスやエヌダッシュのほうながく、エムダッシュはそれよりもさらにながい。ハイフンマイナスは、そのハイフンとしての用途ようとから、ほとんどのフォントではマイナス記号きごうとの差異さい明確めいかくかる。マイナス記号きごうはプラス記号きごうからたてぼうくしたようなかたちで、ハイフンマイナスとはたかさやあつさもことなる。マイナス記号きごうあらわすのにハイフンマイナスよりもエヌダッシュのほうただしいながさにちかいのでこのまれることがある[4]

符号ふごう位置いち

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記号きごう Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 名称めいしょう
- U+002D 1-2-17 -
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ハイフンマイナス
(HYPHEN-MINUS)
U+FF0D 1-2-17 -
-
全角ぜんかくハイフンマイナス
(FULLWIDTH HYPHEN-MINUS)

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Jukka K. Korpela (2006). Unicode explained. O'Reilly. p. 382. ISBN 978-0-596-10121-3. https://books.google.co.jp/books?id=PcWU2yxc8WkC&pg=PA382&redir_esc=y&hl=ja 
  2. ^ C Reference Manual. (1975). https://www.bell-labs.com/usr/dmr/www/cman.pdf 2016ねん12月7にち閲覧えつらん. 
  3. ^ Haskell 2010 Language Report”. 2016ねん12月7にち閲覧えつらん
  4. ^ Hardesty, Ray E. (2010). Technical and Business Writing for Working Professionals. Xlibris. p. 90. ISBN 9781456819408. https://books.google.com/books?id=tVBsTw2xNvsC&pg=PA90&dq=%22minus+sign%22+en-dash&hl=en&sa=X&ved=0ahUKEwjZyPucldzRAhVQ3GMKHQLVCxsQ6AEILjAD#v=onepage&q=%22minus%20sign%22%20en-dash&f=false 

関連かんれん項目こうもく

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