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ハアレツ - Wikipedia

ハアレツ

イスラエルの新聞しんぶん
ハ・アレツから転送てんそう

ハアレツヘブライ: הארץ‎, 英語えいご: Haaretz )は、イスラエル新聞しんぶんである。

ハアレツ英語えいごはんヘブライはん

新聞しんぶんめいは、直訳ちょくやくすると「土地とち」を意味いみし、世界せかい流浪るろうしていたユダヤじんあいだ故国ここくイスラエルを言葉ことばとしてもちいられていたものである。

概要がいよう

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論調ろんちょう中道ちゅうどう左派さはで、労働党ろうどうとうちかいとされる。全体ぜんたいてきにはシオニズムぞくしているが、一部いちぶ記事きじパレスチナがわったポスト・シオニスト観点かんてんもみられる。

イスラエルの新聞しんぶんしゃでは、大衆たいしゅうの『イェディオト・アハロノト』、右派うはの『エルサレム・ポスト』とともに、英語えいごオンラインばん発行はっこうされている。2003ねんそう選挙せんきょまえに、アリエル・シャロン首相しゅしょうが、1999ねんリクード党首とうしゅせんさいに、2人ふたり息子むすこ窓口まどぐちみなみアフリカ実業じつぎょうから150まんドル相当そうとうやみ献金けんきん授受じゅじゅをスクープしたことでもられる。

パレスチナ問題もんだいでは、ポスト・シオニストのギデオン・レヴィגדעון לוי)、アミラ・ハスעמירה הס)、イツハク・ラオール英語えいごばん(יצחק לאור)らがパレスチナ支援しえん論陣ろんじんっている。

沿革えんかく

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ハアレツは1918ねんにパレスチナの英軍えいぐん出資しゅっしした新聞紙しんぶんしとして発刊はっかんされた。

1919ねんには、それをロシアのシオニストたちつげついだ。めいは、当初とうしょは「ハダショット・ハアレツ」(חדשות הארץ、かの土地とちらせ)とばれたが、そのみじかく「ハアレツ」と変更へんこうされた。その出版しゅっぱんは、当時とうじ主要しゅようなユダヤじん記者きしゃたちきつけた。

当初とうしょはエルサレムで発刊はっかんされていたが、3ねん1922ねん12月31にち拠点きょてんテルアビブうつし、1922ねんから1937ねんにかけてモーシェ・グラックソンヘブライばん指導しどうした出版しゅっぱんつづけられた。

テル・アヴィブの英国えいこく当局とうきょくは、将来しょうらい広告こうこくたいしてまえもって広告こうこくりょうはらうことによって、この新聞しんぶん経済けいざいてき支持しじした。そして、1937ねんには、ドイツのシオニスト穏健おんけんであり、デパートチェーンを経営けいえいしていたサルマン・ショキン英語えいごばんが、この新聞しんぶん買収ばいしゅうした。1939ねんには息子むすこグリソム・ショキン英語えいごばん編集へんしゅうちょうとなり、1990ねん晩年ばんねんまで、その地位ちいとどまった。

経営けいえい

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新聞しんぶん編集へんしゅう指針ししんは、1939ねんから1990ねんまで編集へんしゅうちょうをしていたグリソム・ショキンによって決定けっていされ、ショキン一家いっかがこの新聞しんぶん保有ほゆうした。編集へんしゅう責任せきにんしゃは、2004ねん4がつデビット・ランダウ英語えいごばんハノッチ・マーマリヘブライばんヨエル・エストロン英語えいごばんからかたち就任しゅうにんし、そのランダウも、2008ねん4がつデヴィ・アフロン英語えいごばん交代こうたいし、2011ねん8がつからアルフ・ベン英語えいごばんいま責任せきにんしゃである。

一方いっぽう英語えいごばん編集へんしゅうしゃは2005ねんから2007ねんまでアダル・プリモルאדר פרימור)で、そのシャルロッテ・ヘラCharlotte Halle)が、2007ねん英語えいごばん編集へんしゅう経営けいえい部門ぶもん責任せきにんしゃになり、2008ねん2がつには印刷いんさつ部門ぶもん管轄かんかつねた。

また、株式かぶしきについてうなら、2006ねん8がつにドイツの出版しゅっぱん大手おおてデュモン・シャウベルク英語えいごばんがハアレツ・グループのそれの25%を保有ほゆうした。このドイツの報道ほうどう機関きかんはケルンに本拠ほんきょき、4つの日刊にっかん12しゅかみ媒体ばいたい複数ふくすうのラジオ局番きょくばん保有ほゆうしている。また、イスラエルのちゅうドイツ大使たいしアヴィ・プリモル英語えいごばんאבי פרימור)の支持しじけた。

論調ろんちょう

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左翼さよくてき、リベラルな論陣ろんじん特徴とくちょうであるハアレツであるが、このことが一部いちぶしんイスラエルロビー団体だんたいや、競合きょうごうである「エルサレム・ポスト」などの右派うはメディアから批判ひはんされている。2001ねんには「CAMERA」(en)というおやイスラエルのメディア・ウォッチ団体だんたいが、ハアレツを「はんシオニズム」「はんイスラエル」と批判ひはんした[1]。だが、イェディオト・アハロノトアルーツ・シェバ英語えいごばんイスラエル・ポスト英語えいごばんエルサレム・ポスト系列けいれつ)、イスラエル・ハヨムマコール・リション英語えいごばんマアリヴといったほかのイスラエル・メディアは右翼うよくてき論陣ろんじんることがおおく、そのなかでハアレツはジャーナリズムの核心かくしんである権力けんりょく階級かいきゅう監視かんし批判ひはんをためらわないことを評価ひょうかする見方みかたもある。ハアレツはイスラエル国内こくないでの高級こうきゅうとしての地位ちいたもち、日本にっぽんでも国立こくりつ国会図書館こっかいとしょかんやアジア経済けいざい研究所けんきゅうじょ図書館としょかんなどで定期ていき購読こうどくされている。

しかしながら、イスラエル国内こくないでの「ハアレツ」購読こうどく割合わりあい非常ひじょうひくく、「ビビ新聞しんぶん」(ネタニヤフ首相しゅしょう肯定こうていてきなことから)などとばれる右翼うよく大衆たいしゅうイスラエル・ハヨム」や、おなじく著名ちょめい大衆たいしゅうイェディオト・アハロノト」などにはとおおよんでいない[2]一方いっぽう、イスラエル国内こくないやパレスチナ自治じちのパレスチナじんあいだでは、アラビアメディアがイスラエル国内こくない取材しゅざいりょくよわいことから、イスラエル国内こくない動向どうこうるためのメディアとして、一定いってい支持しじけている[3]

著名ちょめい出身しゅっしんしゃ

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脚注きゃくちゅう

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  1. ^ "Ha’aretz Fuels Anti-Israel Bias"CAMERA公式こうしきサイト 2001ねん8がつ6にち
  2. ^ http://b.walla.co.il/item/2982163 סקר TGI מחצית 2016: "ישראל היום" מגדיל את הפער; "הארץ" קורס
  3. ^ 早尾はやお貴紀たかのり、かねこあさみ (2003ねん12月6にち). “イスラエル『ハアレツ』英語えいごばん”. パレスチナ情報じょうほうセンター. 2020ねん12月23にち閲覧えつらん インターネットアーカイブによる保存ほぞん

参考さんこう文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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  • Haaretz - ヘブライばん公式こうしきサイト
  • Haaretz - 英語えいごばん公式こうしきサイト
  • Haaretz Headline - 有志ゆうしによるヘッドラインの日本語にほんごやく