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ヴェッダ語 - Wikipedia

ヴェッダ(ヴェッダご、Vedda 発音はつおん [væđđā])はスリランカ先住民せんじゅうみんヴェッダじん言語げんごである。ヴェッダじんとしてのアイデンティティをもたない海岸かいがんのヴェッダじんも、狩猟しゅりょう宗教しゅうきょう儀式ぎしきにおいて使用しようする。

ヴェッダ
はなされるくに スリランカ
地域ちいき ウバしゅう
民族みんぞく ヴェッダじん
消滅しょうめつ時期じき 1997ねん以前いぜん[1]
言語げんご系統けいとう
シンハラをベースとした クレオール言語げんご
  • ヴェッダ
言語げんごコード
ISO 639-3 ved
Glottolog vedd1240[2]
消滅しょうめつ危険きけん評価ひょうか
Extinct (Moseley 2010)
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1959ねん本格ほんかくてきなフィールド調査ちょうさおこなわれたときには、その使用しようDambanaむらのヴェッダじんろう世代せだいかぎられていた。1990ねんにおいてもみずからをヴェッダじん認識にんしきする人々ひとびとは、ヴェッダについてほとんど単語たんご語法ごほうらなかったが、包括ほうかつてき言語げんごっていたひとはいた。言語げんご学者がくしゃあいだでは、だいいちに、ヴェッダシンハラ方言ほうげんなのか、独立どくりつした言語げんごのなのかという論争ろんそうがあった。研究けんきゅうではヴェッダ過去かこヴェッダじん初期しょきシンハラじん接触せっしょくしたとき誕生たんじょうしたクレオール言語げんごであるとしめされている。シンハラじんから大量たいりょう語彙ごい統語とうごてき特徴とくちょう借用しゃくようしたため、おおくのてんでシンハラたようにえる累積るいせきてき結果けっかみだすこととなった[3]

ヴェッダ親言語おやげんご起源きげん未知みちであるが、シンハラインド・ヨーロッパ語族ごぞくインドぞくす。ヴェッダ音韻おんいんろんまとには、[c] と [ɟ] のかた口蓋こうがいおん多用たようするというてんでシンハラ区別くべつされる。この現象げんしょう無生物むせいぶつ接尾せつび追加ついかによってさらに頻度ひんどたかまる。形態けいたいろんてきには、ヴェッダ品詞ひんしは、名詞めいし動詞どうし不変ふへんがあり、生物せいぶつ名詞めいしには独特どくとくせい区別くべつがある。ヴェッダはシンハラくらべて、たとえば二人称ににんしょう代名詞だいめいし否定ひていてき意味いみ表示ひょうじおおくのかたちらして、単純たんじゅんした。シンハラ言語げんごからあらたなかたり借用しゃくようするわりに、ヴェッダかぎられた語彙ごいわせてあらたなかたりした。シンハラとのみつ接触せっしょく残存ざんそんとして、ヴェッダにはシンハラの10-12世紀せいきにおけるふる表現ひょうげんのこっている。いっぽうでシンハラ由来ゆらいでない独自どくじかたりおおくあり、ヴェッダはシンハラたい基層きそう言語げんごとして影響えいきょうあたえた。これはシンハラにインド・アーリアにもドラヴィダにもられない語彙ごいてき構造こうぞうてき要素ようそ存在そんざいすることからあきらかである。

脚注きゃくちゅう

編集へんしゅう
  1. ^ Vedda at Ethnologue (18th ed., 2015)
  2. ^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Veddah”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History. http://glottolog.org/resource/languoid/id/vedd1240 
  3. ^ Van Driem 2002, p. 229–230