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三毛猫 - Wikipedia

さんもうねこ

3しょくえているねこ総称そうしょう

さんもうねこ(みけねこ)とは、3しょくもうえているねこ総称そうしょうたんさんもう(みけ)ともう。英語えいごではキャリコ(えい: calico)とばれる。

さんもうねこ(キジさんもう
かつて和歌山わかやま電鐵でんてつ貴志川線きしがわせん貴志きしえきにいたさんもうねこの「たま駅長えきちょう」。
うえからさんもうねこ
日本にっぽんねこではないさんもうねこれい
ペルシャのキジさんもう
日本にっぽんねこではないさんもうねこれい
メインクーンのキジさんもう
さんもうねこ親子おやこ三毛みけねこからはさんもうねこまれることもおおい。

概要がいよう

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一般いっぱんてきしろ茶色ちゃいろくろの3しょくたん日本にっぽんねこしろ茶色ちゃいろ・こげちゃのものを「キジさんもう」、しま模様もようトラネコ)との混合こんごうのものを「しまさんもう(しまみけ)」ととくけてぶことがある。

ネコの遺伝子いでんし特徴とくちょうじょう、そのほとんどがメスであり、オス滅多めった出現しゅつげんしない。また、オスの場合ばあいでも生殖せいしょく機能きのうたないことがおおい。

日本にっぽんではめずらしくないネコだが、海外かいがいではめずらしく、キャリコ(えい: calico)、またはトーティ・アンド・ホワイト(えい: tortie and white)とばれる。フランス語ふらんすごふうにトリコロール(ふつ: tricolore)、あるいはトライカラー(えい: tricolourべい: tricolor)とばれることがある。ただし、英語えいごのトライカラーはねこ(トータスシェル〈えい: tortoiseshell〉または短縮形たんしゅくけいのトーティ〈えい: tortie〉とばれる)もふくみ、かつ「しんの」トライカラーはあかちゃ、オレンジ)、しろくろの3しょく、もしくはあかくろが「うすまった」いろすべてあるねこである、ただし、しろ部分ぶぶんきわめてすくなく、2しょくえる場合ばあいふく[1]西欧せいおう北米ほくべいにあっては、ジャパニーズボブテイルが「ミケ」(Mi-ke)愛称あいしょう珍重ちんちょうされている[2]

遺伝いでんてき特質とくしつ性別せいべつ

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原則げんそくとしてさんもうねこはメスとなる[3]。これは、ネコの毛色けいろ決定けっていしている遺伝子いでんしX染色せんしょくたいふくまれるためである。ぶち(白斑はくはん)やくろなどを決定けっていする遺伝子いでんしつね染色せんしょくたいうえ存在そんざいするが、オレンジ(ちゃ)を決定けっていするO遺伝子いでんしのみはX染色せんしょくたいじょう存在そんざいし、ともせい遺伝いでんおこなう。そのため、さんもうねこまれるのはO遺伝子いでんし対立たいりつするo遺伝子いでんしとのヘテロ接合せつごうになった場合ばあいとなる。これは哺乳類ほにゅうるいでは2つのX染色せんしょくたいうち、どちらか一方いっぽうがランダムにはい発生はっせい初期しょき活性かっせいされることにより、毛色けいろがオレンジになる(O遺伝子いでんし発現はつげん部分ぶぶんいろになる部分ぶぶんかれるからである。

一方いっぽうで、オスのさんもうねこ存在そんざいする。オスのさんもうねこまれる原因げんいんは、クラインフェルター症候群しょうこうぐんばれる染色せんしょくたい異常いじょう(X染色せんしょくたい過剰かじょうによるXXYとう)やモザイク場合ばあい、そして遺伝子いでんしえによりO遺伝子いでんしY染色せんしょくたいうつったときである。クラインフェルター症候群しょうこうぐんのオスの出生しゅっしょうりつは3まんぶんの1である[4]

染色せんしょくたい異常いじょう場合ばあい通常つうじょう繁殖はんしょく能力のうりょくたないが、モザイク、遺伝子いでんしえの場合ばあい生殖せいしょく能力のうりょくつことがある。生殖せいしょく能力のうりょくのあるさんもうねこのオスは、1979ねんイギリス1984ねんオーストラリア確認かくにんされたもののほかに、2001ねん日本にっぽんでも確認かくにんされた。映画えいがもされたドラマ『ねこタクシー』に出演しゅつえんした「みーすけ」が、生殖せいしょく能力のうりょくのあるさんもうねこのオスである[よう出典しゅってん]。なお、生殖せいしょく能力のうりょくのあるオスのさんもうねこ交配こうはいしても、オスのさんもうねこ子猫こねこまれるかくりつわらず、その可能かのうせい非常ひじょうちいさい。

オスのさんもうねこふねせるとぶくび、ふね遭難そうなんしないといういいつたえがある。「ねこさわげばシケになり、ねむれば天気てんき平穏へいおん」としんじられた[3]縁起物えんぎものであるまねねこにおいては、さんもうねこがモデルにされることがおおい。江戸えど時代じだいには高値たかね取引とりひきされていたというせつもあるが、実際じっさい取引とりひき事例じれい不明ふめいである。日本にっぽんだいいち南極なんきょく観測かんそくたいでも、めずらしくて縁起えんぎいという理由りゆうで、民間みんかんじんからオスのさんもうねこおくられたことがあった[5]。このさんもうねこは、当時とうじ観測かんそくたい隊長たいちょうであった永田ながたたけし名前なまえにちなんでタケシと名付なづけられ、昭和しょうわ基地きちうちのペットとして隊員たいいんたちとも南極なんきょく越冬えっとうした。タケシは南極なんきょくから日本にっぽんもどったのち隊員たいいん一人ひとりられたものの、もなく隊員たいいんいえから脱走だっそうして行方ゆくえ不明ふめいとなった。なお、1991ねんに「環境かんきょう保護ほごかんする南極なんきょく条約じょうやく議定ぎていしょ」が採択さいたくされて以来いらい動物どうぶつ南極なんきょくへの渡航とこう一切いっさい禁止きんしされている。

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Torties, Calicos and Tricolor Cats – Cat Fanciers
  2. ^ 日本にっぽん世界せかいねこのカタログ (2003年版ねんばん)』2002ねん10がつ ISBN 4415097553 ― 50ぺーじ:ジャパニーズボブテイル&ジャパニーズボブテイルロングヘアー
  3. ^ a b さんもうねこのオスは幸運こううんまね希少きしょうせい理由りゆう”. NIKKEI STYLE. きものがたり (2013ねん12月28にち). 2019ねん10がつ25にち閲覧えつらん
  4. ^ ローラ・グールド『さんもうねこ遺伝いでんがく古川ふるかわ奈々子ななこわけしょうおよげしゃ、1997ねん、215ぺーじ ISBN 4-88135-533-3
  5. ^ 南極なんきょくったねこ たけし - 国立こくりつ極地きょくち研究所けんきゅうじょ アーカイブしつ

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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