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光ケーブル - Wikipedia

ひかりケーブル(ひかりケーブル、えい: Optical fiber Cable)、またはひかりファイバーケーブルひかりファイバーひかりファイバーしんせんひかりファイバーコード)にシースとばれる保護ほご被覆ひふくほどこしたケーブルことである。

特徴とくちょう

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これまで情報じょうほう通信つうしんよう使つかわれてきたメタルせんどうせん)とくらべ、以下いか特徴とくちょうがある。

  • 電磁でんじ誘導ゆうどうノイズ影響えいきょうけない。
  • 伝送でんそう損失そんしつ非常ひじょうちいさい。
  • 高速こうそくかつ長距離ちょうきょり伝送でんそう可能かのうである。
  • 回線かいせんすうたいしケーブルがほそいため、同一どういつふとさのかんによりおおくの回線かいせん収容しゅうよう可能かのう

弱点じゃくてん

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  • げによわい(とくにガラスせいこうファイバの場合ばあい)。
    • 近年きんねん宅内たくないようなどでげに比較的ひかくてきつよいケーブルもあらわれているが、メタルせんには依然いぜんおとる。
  • 接続せつぞくさいにゴミがはいると信号しんごうおおきくみだれるため、接続せつぞくには基本きほんてき接点せってん清掃せいそう必要ひつよう
  • 電力でんりょくおくることはできない。

種類しゅるい

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  • ルースバッファ・ケーブル
  • タイトバッファ・ケーブル

テープしん

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一般いっぱん電気でんき通信つうしん事業じぎょうしゃ使用しようするひかりケーブルは、複数ふくすうほんひかりファイバを1ほんひかりケーブルにたばねているものがおおい。一方いっぽうひかりファイバの接続せつぞくおこな場合ばあいは、1ほんずつ接続せつぞくするよりは、あらかじめ複数ふくすうほんひかりファイバをパッケージとしてまとめて接続せつぞくするほう作業さぎょう効率こうりつ向上こうじょうする。このパッケージとして、現在げんざい複数ふくすうひかりファイバをひらたくならべてテープじょう整形せいけいしたものが使用しようされることがおおく、これを通称つうしょう「テープしん」とぶ。

実際じっさいにはテープしんにもいろいろ種類しゅるいがあるが、一般いっぱんには2ほんひかりファイバを1つのテープにまとめた「2しんテープしん」と、4ほんひかりファイバをおなじくまとめた「4しんテープしん」がおお使つかわれている。

間欠かんけつ接着せっちゃくがたこうファイバテープ

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長手ながて方向ほうこうについて、パッケージを構成こうせいする複数ふくすうほんひかりファイバを間欠かんけつてき接着せっちゃくするようにしたテープしんきょくげやねじりなどの外力がいりょくたいし、従来じゅうらいのテープしんくらべて柔軟じゅうなん変形へんけいすることが可能かのうである。 スロットレスケーブルと間欠かんけつ接着せっちゃくがたこうファイバテープをわせたひかりケーブルは、スロットケーブルと従来じゅうらいのテープしんわせたひかりケーブルにくらべ、どういちだん面積めんせきで2ばい前後ぜんこう本数ほんすうひかりファイバを収容しゅうようすることが可能かのうである。

接続せつぞく

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ひかりケーブルの接続せつぞく方法ほうほうは、おおきくけて「とおる」と「コネクタ接続せつぞく」の2種類しゅるいけられる。

とおる

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ガラスせいひかりファイバは、原料げんりょう性質せいしつじょうファイバの先端せんたん一定いってい温度おんど以上いじょうねっすることで融解ゆうかいするため、接続せつぞくさせたいひかりファイバの先端せんたん同士どうしねっして融解ゆうかい状態じょうたいになったところを接着せっちゃくすることで接続せつぞくすることが可能かのうである。このような接続せつぞく方法ほうほうを「とおる(ゆうちゃく)」とぶ。1975ねん電電でんでん公社こうしゃげんNTT)基礎きそけん土屋つちや治彦はるひこ畠山はたけやまいわおらが放電ほうでん加熱かねつ熱源ねつげんとした基礎きそ技術ぎじゅつ開拓かいたくし、ひかりファイバーの実用じつよう部門ぶもんであるどう茨城いばらき研究所けんきゅうじょ線路せんろメーカーに技術ぎじゅつ移転いてんおこな実用じつようされたものである。高速こうそく伝送でんそう可能かのうとなるシングルモードひかりファイバーはひかりみちびけなみするコアみちが10ミクロン以下いかで、このひかりファイバーシステムは接続せつぞくがネックで実用じつようむずかしいとかんがえられていた。ところが土屋つちやたちは1977ねんひかりファイバーを過熱かねつすることにより表面張力ひょうめんちょうりょく発生はっせいひかりファイバー同士どうし自動的じどうてき微細びさいじくわせがおこなわれるセルフアライメント現象げんしょう発見はっけんし、シングルモードひかりファイバーのてい損失そんしつ接続せつぞく技術ぎじゅつ実現じつげんした。これによりシングルモードファイバーシステムの実用じつよう可能かのうとなった。現在げんざいとおる接続せつぞく装置そうちはより安定あんてい放電ほうでんする高周波こうしゅうは放電ほうでん技術ぎじゅつもちいており、これら技術ぎじゅつぜん世界せかい使つかわれている。

とおるはコネクタ接続せつぞくくらべて「接続せつぞく信号しんごう減衰げんすいすくない」「接続せつぞく必要ひつようなスペースがすくない」「経年けいねん変化へんかがない」というメリットがあるが、一方いっぽうで「いち接続せつぞくしてしまうと簡単かんたんはなすことができない」「接続せつぞくのケーブルの被覆ひふくのぞくためその部分ぶぶん衝撃しょうげきよわくなる」といった問題もんだいてんがある。そのため基本きほんてきには、一度いちど接続せつぞくしたらほとんど接続せつぞくさき変更へんこうすることのないような場所ばしょ電柱でんちゅううえ共同きょうどうみぞうちなど)での接続せつぞく(ケーブルの延長えんちょう分岐ぶんきとう)に使つかわれる。また外部がいぶからの衝撃しょうげきによる影響えいきょうふせぐため、接続せつぞく部分ぶぶん通常つうじょう端子たんしはこ(メカニカルクロージャ)やなりはしばこ(せいたんばこ)とうおさめられる。

コネクタ接続せつぞく

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一方いっぽうひかりケーブル同士どうしをコネクタで接続せつぞくする場合ばあいもある。こちらは構内こうないケーブルなど、比較的ひかくてきネットワーク構成こうせい変更へんこうする頻度ひんどたか場所ばしょ使つかわれることがおおい。ひかりコネクタ形状けいじょう先端せんたん研磨けんま方法ほうほうにもいくつか種類しゅるいがあり、接続せつぞくにはそれらの種類しゅるい一致いっちしている必要ひつようがある。

  • コネクタ形状けいじょうによる分類ぶんるい
    • FCがた - たんしんコネクタ。コネクタ形状けいじょうまる
    • STがた - たんしんコネクタ。コネクタ形状けいじょうまる
    • SCがた - たんしんコネクタ。コネクタ形状けいじょう四角よつかど
    • MUがた - たんしん・2しんコネクタ。コネクタ形状けいじょう四角よつかど複数ふくすうのコネクタをパッケージするのが容易よういなのが特徴とくちょう
    • LCがた - たんしん・2しんコネクタ。コネクタ形状けいじょう四角よつかどSFPトランシーバ採用さいようされている。
    • MT-RJがた
    • MTがた - 2ほんのガイドピンで位置いちわせをおこない、4しんや8しんのテープしんをそのまま接続せつぞくできるようにしたもの。しんすすんでいる。
  • ひかりファイバの先端せんたん研磨けんま形状けいじょうによる分類ぶんるい
    • PC研磨けんま - ひかりファイバのクラッド同士どうし接触せっしょくさせやすいように、先端せんたんとつがた球状きゅうじょう研磨けんましたかたち。PCは「Physical Contact」のりゃく
    • SPC/UPC/AdPC研磨けんま - いずれも形状けいじょうはPC研磨けんまおなじだが、研磨けんま精度せいどげたり、研磨けんま発生はっせいする「加工かこう変質へんしつそう」を除去じょきょしたりすることで、接続せつぞくめんでの反射はんしゃ減衰げんすいおさえた方式ほうしき
    • APC研磨けんま - 研磨けんまめんをわざとななめにすることで反射はんしゃ減衰げんすいおさえた方式ほうしき。APCは「Angled PC」のりゃく

おも通信つうしん会社かいしゃ幹線かんせん企業きぎょうへの高速こうそく通信つうしん回線かいせんATMなど)の引込ひきこせんとして使つかわれてきたが、FTTH進展しんてんにより、個人こじんたくへもひかりファイバーがかれること普通ふつうとなった。電気でんき通信つうしん比較ひかくして信号しんごう減衰げんすいすくなく、速度そくどかせぎやすいため、ブロードバンド通信つうしん本命ほんめいとされている。

照明しょうめいやインテリアとしても使つかわれることがあるが、医療いりょうようファイバースコープや、ひかり信号しんごうとしてあつか情報じょうほう通信つうしん分野ぶんや利用りようされる。

  • テレビの放送ほうそう回線かいせん=NTT中継ちゅうけい回線かいせん
    • NHKはアナログ放送ほうそう・デジタル放送ほうそうともにすべてひかりファイバーによりデジタル回線かいせんされている。
    • 民放みんぽうきょくのデジタル放送ほうそうはすでにデジタル回線かいせんされており、アナログ放送ほうそう全国ぜんこく回線かいせんは2006ねん6がつ5にちにデジタル回線かいせん移行いこうした。北海道ほっかいどううち民放みんぽう各局かくきょく基幹きかんきょくけの回線かいせん道内どうない回線かいせん)は2007ねんにすべてデジタル回線かいせん移行いこうされた(北海道ほっかいどう総合そうごう通信つうしんもう敷設ふせつする回線かいせん使用しよう)。
  • 通信つうしん回線かいせん
  • オルゴールなどの小物こものインテリアのイルミネーション
  • 住宅じゅうたくなどの太陽光たいようこう利用りようした屋内おくない調ちょうこう
  • オーディオケーブル(S/PDIFなど)
  • 医療いりょうようファイバースコープ
  • よう救助きゅうじょしゃ探査たんさようファイバースコープ
  • 機械きかい内部ないぶ調査ちょうさ配管はいかんない探査たんさようファイバースコープ
  • その各種かくしゅファイバースコープ
  • ひかりセンサーの光源こうげんよう(1つの光源こうげん複数ふくすうのセンサーの光源こうげん分配ぶんぱいする)

関連かんれん項目こうもく

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