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切歯 - Wikipedia

きり

前歯まえば構成こうせいする

きり(せっし、incisor)はがた哺乳類ほにゅうるいなかの1番目ばんめである。ヒトではきりび、動物どうぶつでは門歯もんし(もんし、英語えいごおなじ incisor)とぶことがおおい。ヒト場合ばあい前歯まえば構成こうせいするである。ヒトウマのようなおおくの草食そうしょくせい雑食ざっしょくせい哺乳類ほにゅうるいは、このきりによって食物しょくもつをかみりこまかくすることに適応てきおうしている。一方いっぽうネコイヌのような肉食にくしょくせい動物どうぶつでは、きりちいさく、かみちから比較的ひかくてきよわく、にくをかみるにはおも犬歯けんしきれにく使つかう。かれらはこのちいさなきりつくろもちいている。ゾウきばは、上顎じょうがくきり変化へんかしたものである。ネズミきり生涯しょうがい成長せいちょうつづけ、ものかじことっていく。 ヒトは、上下じょうげ中切なかぎり4ほん上下じょうげがわきり4ほんけい8ほん上下じょうかかく左右さゆう2つい)のきりをもっている。霊長れいちょうるい、ネコ、ウマとうは12ほん上下じょうかかく左右さゆう3つい)のきりをもっている。ネズミきりは4ほん上下じょうかかく左右さゆう1つい)である。ウサギ動物どうぶつはかつてネズミふくまれるとかんがえられていたが、きりを6ほんうえ左右さゆう2ついしも左右さゆう1ついっていることにより識別しきべつされた。

あか部分ぶぶんがヒトのきり

なお、ヒトきりもかつては上下じょうげかく左右さゆう3ついあったが、進化しんか途上とじょうで1ついうしなわれた。うしなわれたのはもっともきんしんがわきりであるとかんがえられており、上顎じょうがく中切なかぎりあいだ口蓋こうがいがわにまれに萌出もえでする正中せいちゅう過剰かじょうは、その名残なごりであるとされる。

ヒトのきり

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名称めいしょう

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現在げんざいもっと使つかわれているのは、dens incisivus,Incisorの訳語やくごとしてつくられたきりであるが、このほかにもいくつかの名称めいしょうがある。和名わみょう類聚るいじゅうしょうにはいたとの記載きさいがあり、この名称めいしょう解体かいたい新書しんしょでも使つかわれている[1]明治めいじ初期しょき解剖かいぼうがく書籍しょせきでは、「門齒もんし」という言葉ことばてくるほか、「前齒まえば」という表記ひょうき犬歯けんし区別くべつしてせつしめ言葉ことばとして使用しようしている[1]。(現在げんざいでは前歯まえばという言葉ことばきり犬歯けんし両方りょうほう言葉ことばである。)きりという言葉ことばてくるのは明治めいじ10ねんごろからである[1]

脚注きゃくちゅう

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出典しゅってん

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  1. ^ a b c 本間ほんま邦則くにのり名称めいしょう変遷へんせんについて」『日本にっぽん歯科医しかい学会がっかい会誌かいしだい10かんだい1ごう日本にっぽん歯科医しかい学会がっかい、1983ねん8がつ1にち、14-15ぺーじISSN 0287-2919NAID 110007155372